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相関図あり『フォールアウト』シーズン1ネタバレ解説

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海外ドラマ

相関図あり『フォールアウト』シーズン1ネタバレ解説

Amazonプライム・ビデオのオリジナルドラマ『フォールアウト』(Fallout)は、終末世界を舞台にした伝説的ゲームシリーズを、『ウエストワールド』のジョナサン・ノーラン&リサ・ジョイが豪華タッグで実写化した超話題作です。

物語の舞台は、核戦争でアメリカが崩壊してから200年後。清潔で平和な世界だと信じて地下施設“Vault”で暮らしてきたルーシーは、父の失踪をきっかけに初めて地上へ。その先に広がっていたのは、理性と暴力が紙一重で共存する過酷な荒野──“ウェイストランド”。ここで彼女は、自分が信じてきた世界のすべてが揺らぐ衝撃の真実へと踏み込んでいく。

ゲームを知らなくてもまったく問題なし。むしろ、このドラマから入っても楽しめるよう丁寧に作られているのが本作の魅力です。

この記事では、そんな『フォールアウト』の世界を初めて触れる人でも理解しやすいように、主要キャラクターの相関関係・世界設定・シーズン1全話の詳細なストーリーを分かりやすく解説します。

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相関図・登場人物・キャラクター解説

『フォールアウト』シーズン1のキャラクター相関図
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『フォールアウト』の世界観・用語

ドラマ版『フォールアウト』を見るうえで押さえておきたい用語をわかりやすく解説。

Vault(ボルト)

核戦争に備えて作られた「地下シェルター」。住民はここに避難し、何十年も地上に出ずに暮らしている。次第に単なる安全な避難所ではなく、企業Vault-Tecの陰謀が隠されていたことが判明する。

Vault-Tec(ボルトテック)

Vaultを設計・運営している巨大企業。人類を核戦争から守るシェルターと宣伝するが、その裏では倫理的に問題のある陰謀が隠されている。

ウェイストランド

核戦争後のアメリカ全土の総称。崩れた都市、放射能まみれの荒野、レイダー(略奪者)が徘徊する無法地帯で、ルーシーがVaultの外に出て踏み込むのがこの世界。

グール

強烈な放射線を浴びて変異した“半不死身”の人間。肌は溶け落ちてゾンビのような見た目だが、理性と記憶を保ったまま何百年も生き続ける存在。ドラマでは、元カウボーイ俳優クーパー・ハワードがグール化した姿が「グール」として登場し、200年前と現在をつなぐ「生きた歴史証人」として重要な役割を担うことに。

フェラル・グール

完全に理性を失ったグールのこと。長年放射線と過酷な環境にさらされ、野生化したグール。

B.O.S.(ブラザーフッド・オブ・スティール)

アメリカ全土に支部を展開する軍事組織。「高度なテクノロジーは人類の手から取り上げて、自分たちが管理すべきだ」という思想を持つ。訓練性の「イニシエイト」から始まり、「スクワイア」「ナイト」などの階級がある。ナイトたちは「パワーアーマー」というパワードスーツを着用する。

エンクレイヴ

「アメリカ政府の生き残り」を自称する過激な愛国者集団の組織。ドラマでは、ヴィルツィヒ博士が所属していた組織として登場。

Pip-Boy(ピップボーイ)

腕に装着する小型コンピューター。位置情報や各種データ管理など、Vault住民にとっては欠かせないアイテム。

ネタバレあり

以下では、『フォールアウト』シーズン1の結末に関するネタバレに触れています。注意の上、お読みください。

第1話:終わり

『フォールアウト』シーズン1第1話
引用 : Prime Video © 2024 Amazon Content Services LLC

終焉

2077年、カウボーイ俳優クーパー・ハワードは娘ジェイニーの誕生日パーティで余興を披露していた。娘が「親指を立てない理由」を尋ねると、クーパーは海兵隊の訓練で“キノコ雲を親指で測る”話をする──爆雲が親指より大きければ、逃げても無駄だと。その直後、地平線に広がる煙を小さな指で測るジェイニー。そして世界は核の炎に沈んでいく。

Vault(ボルト)襲撃

時はVault(ボルト)での暮らしが続く219年後へ。

ルーシー・マクレーンは、隣のVault 32との“婚姻による取引”の花嫁役を申し出て、Vault 33の評議会を説得する。父であり監督官のハンク・マクレーンは、放射線量が低下しつつある未来について語り、ルーシーと新郎モンティの子どもが“地上を再開拓する世代になる”と祝辞を述べる。

しかしその裏で、弟のノームVault 32の住民がすでに全員死亡していることを発見。警告しようとするが、式に参加していたレイダーが正体を現し、Vaultを急襲する。

ルーシーは襲撃してきたモンティと戦うが、追い詰められてしまう。するとハンクが手助けに入り、ためらいなく樽に沈めて溺死させる。しかしその後、レイダーのリーダー、モルデイヴァーが現れ、ルーシーの母を知っているかのような口ぶりでハンクを誘拐して去っていく。

従者に選ばれたマキシマス

若き訓練兵マキシマスは仲間から暴力を受けても耐えていた。彼に優しいのは同期のデインだけだった。

そこにT-60パワーアーマーを着たナイトたちが到着し、デインがナイト・タイタスの従者(スクワイア)に選ばれる。しかし、ブーツに仕込まれていた刃で負傷してしまう。疑いはマキシマスへ向けられる中、マキシマスは一貫して否定しつつも、結局デインの代わりにスクワイアの座を得る形に。マキシマスとナイト・タイタスは、エンクレイヴの逃亡者とその犬を追う任務へ出発する。

その頃、Vault 33は襲撃からの再建へ動き出していた。新しい評議会はハンク救出に消極的な姿勢を見せ、ルーシーはノームと従兄のチェットに手助けしてもらい、たったひとりで地上へ出て父を救いに向かう。

蘇ったグール

一方、地上の荒野では賞金稼ぎたちが協力を求めて“最強の男”を掘り起こしていた。棺の中から姿を現したのは、グールの姿になり、老いて変異したクーパー・ハワードだった。グールは三人を即座に始末し、賞金首を単独で追い始める。

第2話:ターゲット

『フォールアウト』シーズン1第2話
引用 : Prime Video © 2024 Amazon Content Services LLC

博士とシェパード

エンクレイヴの科学者シギ・ヴィルツィヒは、軍用シェパード犬の繁殖研究を担当していた。その過程で、基準に満たない体重で生まれた子犬を不憫に思い、記録を改ざんして「CX404」という個体番号を与え、密かに保護する。

ヴィルツィヒには、もうひとつ大きな秘密があった。彼は極めて重要な研究成果を青いカプセルとしてまとめ、それを外部に奪われないよう自分の後頭部に注射して隠していた。

しかし、隠し続けていた犬と研究の存在が同僚に発覚。追及を受けたその瞬間、CX404は主人を守ろうとして同僚に襲いかかり、噛み殺してしまう。事態が収拾不能になったことを悟ったヴィルツィヒは、CX404とともにエンクレイヴから脱走する。

ゴミの町フィリー

地上を旅していたルーシーは、逃走中のヴィルツィヒと遭遇する。彼は荒野での生活が人を変えてしまうことを危惧し、「危険で暴力的な地上では、Vault育ちの君は適応できない。今すぐ帰るべきだ」と忠告する。

それでも父を救い出すという決意は揺らがず、ルーシーは旅を続ける。やがて辿り着いたのは、かつての廃棄物の上に築かれた町フィリー。そこで出会った商人マ・ジューンは、モルデイヴァーの名を知っていながら協力を拒み、ルーシーがVault出身であることを嘲笑する。「Vaultなんて、金持ちが隠れるための穴っぽこ」と言い捨て、彼女を突き放すのだった。

グールの襲撃

ナイト・タイタスは任務そっちのけで暇を持て余し、「何か撃たせろ」とマキシマスを連れてヤオ・グアイの巣へ踏み込んでしまう。当然のように襲われ、タイタスは重傷を負う。それでもなお横暴にマキシマスへ救助を命じ続けた結果、マキシマスの不満が爆発した。彼はタイタスをその場に置き去りにし、T-60パワーアーマーを奪って自ら任務を果たそうと決意する。

その頃、ヴィルツィヒがマ・ジューンの店に姿を見せる。彼もまたモルデイヴァーを探しており、マ・ジューンと取引を進めていた。しかし、その動きをずっと見張っていたグールが突如襲撃。ヴィルツィヒの逃走を封じるために足を撃ち飛ばし、さらにCX404を刺して無力化しようとする。

ルーシーが立ち向かおうとするが、そこへマキシマスがパワーアーマーをまとって乱入。店の外ではグールとマキシマスの激しい応酬が始まる。混乱の中、マ・ジューンはヴィルツィヒの負傷した足に義肢を乱暴に装着し、ルーシーに「彼をモルデイヴァーのもとへ運べ」と指示。ルーシーのピップボーイに座標を入力して託す。ルーシーは重傷のヴィルツィヒを連れて町を後にする。

必要なのは“頭”

一方、パワーアーマーを使いこなせないマキシマスは操作を誤り、勢いよく空へ吹っ飛んでしまう。グールはCX404にスティムパックを打ち、回復させると、ヴィルツィヒの匂いを追わせて追跡を再開する。

義肢をつけてもヴィルツィヒの出血は止まらず、このままではモルデイヴァーのもとに辿り着けないと悟る。そこで彼はシアン化物のカプセルを飲み、静かに死を受け入れる。そしてルーシーに「自分が死んだら頭を切り落とせ」と告げる。モルデイヴァーが求めている“研究の核心”は、彼の頭の内部に埋め込まれているからだ。ルーシーは仕方なく受け入れ、死んだヴィルツィヒの首を切り落とす。

第3話:頭

『フォールアウト』シーズン1第3話
引用 : Prime Video © 2024 Amazon Content Services LLC

映画

終末前、映画の撮影をしていたクーパーは、悪役を追い詰める場面に納得がいかないと監督に伝える。監督は、「善人も状況次第でひどいことをしてしまう」と、観客が望む展開を説明する。さらに脚本家が“共産主義との関わり”を理由に解雇されたこと、作品が“無法地帯での個人主義の強さ”を描いていると明かした。

その最中、クーパーの妻バーブが現れ、彼に衣装を渡す。三人は娘ジェイニーと共に仲良くトレーラーへ向かう。

新たな従者

マキシマスはナイト・タイタスの定時連絡がないとBOSからの連絡が入り、タイタスになりすまし「異形に襲われた。スクワイアは戦死した」と偽りの報告をする。すると支部は「新たなスクワイアを派遣する」と言い出し、焦ったマキシマスは無線装置を破壊してしまう。

その後、アーマーの修理のために部品を修理しに行くと、その間にスカベンジャーらがアーマーを盗もうとし、戦闘に発展。なんとか追い払うことに成功するが、そこへ、BOSから送られた新たなスクワイアが到着。彼はかつて自分をいじめていたサディアスだった。マキシマスは彼を殺そうとするが思いとどまり、二人は追跡を開始する。

グールの黄金律

グールはCX404と共にヴィルツィヒの首なし遺体を調べていた。咳き込みながら謎の薬品を吸引し、ルーシーの足跡を追って頭を探し始める。

一方ルーシーは、ヴィルツィヒの頭を抱えて放浪中。耳の後ろの皮膚の下に青いカプセルを発見し、念のために追跡チップを埋め込む。その後、ハリウッド大通りへ到達すると、そこは湖のように水没していた。突然現れた巨大ガルパーの襲撃にあい、ヴィルツィヒの頭を丸呑みにされてしまう。

ガルパーを追って湖へ入ろうとした瞬間、背後からグールが現れルーシーを殴って気絶させる。グールはルーシーを縛って湖の水面へ上下させる。ルーシーは拷問だと訴えるが、それは餌だった。

やがてガルパーが姿を現し、ルーシーを飲み込もうとする。ルーシーはグールの薬品が入ったカバンを殴りつけて撃退するが、薬品の瓶が全て割れてしまい、グールは激怒。ルーシーが“人としての黄金律”を持ち出すと、グールはウェイストランドの黄金律を教える。「いつもくだらねえことに邪魔されるんだよ」

無法者たちの処遇

Vault 33では、チェットがルーシーのいない生活に落ち込み、彼とノームは処罰として職務を変更される。評議会は“捕えたレイダーの扱い”を巡って議論し、住民の多くは教育して社会に組み込むべきだと主張。ノームは苛立って処刑を提案するが、却下される。

そこへ、Vaultの水チップが故障したことが報告される。水の貯蔵はあと2か月も持たない。住民たちは不安に包まれ、会議は中断される。夫をレイダーに殺されたステフは、ノームの処刑案に密かに賛同の意を示す。

サムズアップ

マキシマスとサディアスはグールの放射線痕跡を追って湖へ到達。すると、ガルパーが突然襲いかかる。サディアスは飲み込まれそうになるが、マキシマスは必死に彼を引きずり出す。その衝撃でガルパーは嘔吐し、ヴィルツィヒの頭を発見する。

荒野を進むグールとルーシー。やがて親指を立てた「Vault Boyの看板」が目に入ると、グールはその顔を撃ち抜く。

過去へ戻り、クーパーがVault-Tecの広告撮影に参加する様子が描かれる。妻バーブはVault-Tecの重役で、夫に広告塔になってほしいと頼んでいた。クーパーがサムズアップで写った写真──それこそが、Vault Boyのモデルになった“元の顔”だった。

第4話:グール

『フォールアウト』シーズン1第4話
引用 : Prime Video © 2024 Amazon Content Services LLC

薬の効果

薬物切れで咳き込みながら、グールはルーシーを荒野へと引きずり、やがてクリニックに辿り着く。中には、ギリギリ精神を保っているグールのロジャーがいた。ロジャーは薬品切れを伝え、「これ以上悪化する前に早く行け」と忠告。グールはロジャーよりも長い年月、薬を使って正気を保っていた。

二人は友人であり、過去の記憶を語り合うが、その途中でグールはロジャーを撃ち殺し、彼の死体を食べ始める。ルーシーは恐怖と不快感を示すが、グールは彼女に死体の解体を手伝わせる。

母の謎

Vault 33では、新しい監督官選びが始まっていた。候補者はレグ、ウッディ、ベティの三人。ベティは集会で“レイダー処刑”を提案したノームを叱責。彼は襲撃時に隠れていたことへの後ろめたさに揺れていた。ベティは「最後のマクレーンとして、あなたの言葉は思っている以上に重い」と忠告する。

そんな中、技術者が会議場に駆け込み、重大な知らせを告げる。水チップが故障し、ボルトの水はあと2か月で尽きる。住民たちは恐慌状態となり、会議は急遽終了する。

ノームは囚人レイダーの「Vault 32の住民は元々死んでいた」という発言に疑問を抱き、チェットと共にVault 32へ侵入。そこには荒れ果てた作物室や死体が散乱していた。さらに、ネズミが互いを殺し合う実験映像が流れており、Vault32の暴走を暗示していた。監督官室の端末を調べると、Vaultの扉を開けたのは、母ローズ・マクレーンであることが判明する。

ルーシーの黄金律

禁断症状で咳き込んだグールが倒れ込み、ルーシーは逃げようとするが、あえなく失敗。揉み合いの中でルーシーはグールの指を噛みちぎる。するとグールはルーシーの同じ指をナイフで切り落とした。

その後、グールはルーシーを連れてスーパーマーケットの前にたどり着く。建物の中の人物に向かって、ルーシーを2か月分の薬と交換の取引をすると、禁断症状に耐えきれず倒れる。

ルーシーが押し出されるように中に入ると、業務用ロボット「Mr.ハンディ」の“スニップ・スニップ”が待ち受けていた。スニップ・スニップはルーシーの指を外科的に付け替えてくれるが、麻酔銃を撃たれて眠らされてしまう。

グールの取引は臓器売買用だった。目を覚まして状況を察したルーシーは、スニップ・スニップをショートさせ、内部にいた二人の担当者を脅し、捕らわれたグール達の解放を命じる。

しかしすでに数人はフェラル化が進んでいた。凶暴化したフェラル・グールたちが襲いかかり、ルーシーはやむなく射殺する。外に脱出すると、倒れたグールを見つけ、今にもフェラル化しそうな状態だと悟る。

「あなたと同じ状況になっても、私はあなたみたいに生きない。黄金律よ、クソッタレ」

薬瓶を置き渡し、ルーシーは去っていく。薬で復活したグールは店内に入って残された大量の薬品を確保すると、テレビに映る自分の映画を黙って見つめる。

第5話:過去

『フォールアウト』シーズン1第5話
引用 : Prime Video © 2024 Amazon Content Services LLC

信用

シギ・ヴィルツィヒの“頭”を手に入れたマキシマスとサディアスは、任務達成を祝っていた。サディアスは「正式な従者である証が欲しい」と、ナイト・タイタスのパワーアーマーで焼き印を押してほしいと願い出る。儀式のあと、マキシマスはついに正体を明かす。するとサディアスは怒り、これをきっかけに二人は揉み合いになる。

マキシマスはサディアスの足を踏み潰し、サディアスはアーマーからフュージョンコアを抜き取り、パワーアーマーを機能停止させる。マキシマスはスーツの中で身動きが取れなくなり、サディアスはヴィルツィヒの頭を奪って一人で逃げてしまう。

翌朝、ルーシーはラッドローチ(巨大放射能ゴキブリ)に襲われているパワーアーマーを発見し、中に閉じ込められているマキシマスを発見。しかし彼を信用できるか迷っていた。一方ルーシーも、汚染水を飲んだせいで放射能障害の症状が出始めていた。倒れかけるルーシーに対し、マキシマスは「アーマーの中にラッドアウェイがある」と取引を持ちかけ、ルーシーはマキシマアスをスーツから解放し、マキシマスはラッドアウェイをルーシーに投与して助ける。

回復したルーシーが目を覚ますと、マキシマスはサディアスとヴィルツィヒの頭を追い直すために立ち去ろうとする。ここでルーシーは取引を持ちかける。「“頭”の位置情報を教える代わりに父ハンクの救出を手伝ってほしい」こうして二人はしぶしぶ協力関係を結ぶ。

違和感

一方、Vault 32では、ノームとチェットが探索を続けていた。ノームは「なぜレイダーが母ローズのピップボーイを持っていたのか」を疑い、チェットに帰ろうと言われても聞かず、Vault 32とVault 31を繋ぐ扉を確認しに向かう。そこには、扉の前に積み重なるVault 32の住民の遺体と、血文字で書かれた「WE KNOW WHAT’S IN THERE(俺たちは“中身”を知っている)」というメッセージがあった。住民たちは扉の向こうをこじ開けようとしていたのだと推測し、二人は戦慄しながらVault33へ引き返す。

その後、監督官選挙が始まり、ベティが圧倒的支持で新監督官に選ばれる。一方ノームは、Vault間の取引記録を調べ、これまでの監督官が全員Vault 31から来た人間であることを知る。もちろんベティもハンクも含めてだ。彼がチェットにこの不自然さを訴えると、チェットは「Vault 31の方が教育も資源も上だ」と軽く受け流されてしまう。

ノームはステフの部屋を訪ね、「Vault 31と33の違い」を訪ねる。するとステフは「マッシュポテトがおいしかった」とだけ答える。それはハンクがかつて口にしたのと同じ返答だった。

その後、新監督官ベティがさっそく最初の決定として、住民の一部を「再定住」という名目でVault 32へ移す計画を打ち出す。ベティに先導され、Vault 33の住民たちは“きれいに片付いたVault32”の見学ツアーへ。ノームは、前日に見た血だらけの地獄絵図とのギャップに言葉を失う。驚くほど徹底的に清掃され、死体の痕跡も消されていた。

ノームがベティに母ローズのピップボーイの場所を尋ねると、ベティは「ハンクと二人で、彼女を埋葬したとき一緒に埋めた」と答える。ベティの嘘にノームの疑念は深まっていく。

シェイディ・サンズ跡地

ルーシーとマキシマスはある橋に差し掛かったところで、旅人の二人組と遭遇。ルーシーはお互いに手を挙げて、平和的に橋を渡ろうと提案するが、相手の一人がルーシーのピップボーイに気づいた途端、戦闘となる。マキシマスは肩を撃たれながらも、ルーシーの銃を使って二人を撃ち倒す。死体を調べたマキシマスは、「こいつらは“フィーンド”、人食いだ」と告げる。

やがて二人はシェイディ・サンズ跡地に到着する。看板にはかつて「戦後、3万4千人以上が暮らした」と書かれており、ルーシーは初めて“Vaultの外にも大きな共同体があった”ことを知る。マキシマスはニュー・カリフォルニア・リパブリック(NCR)の存在を説明し、「文明を再建しようとした国だった」と語る。

現在、そこにあるのは巨大なクレーターだけだった。「何があったの?」と問うルーシーに、マキシマスはこう答える。
「いつも同じだ。みんな世界を救いたがる。ただ“やり方”で揉める」マキシマスは自分がその生存者の一人であることを打ち明ける。

Vault 4

マキシマスは、銃創が悪化し、肩を押さえて苦しみ出す。ルーシーは彼を助けるため、近くに見えたホーソーン医療研究所の建物へ向かう。施設の看板には小さく「Vault-Tecの一部門」と書かれていたが、二人は気づいていない。

ルーシーが先に中へ入り、しばらくしても戻ってこないため、マキシマスも後を追うと、中は驚くほど綺麗なオフィスで、端末もまだ動いていた。すると背後の扉がロックされ、天井からガスが噴出。マキシマスは意識を失い、足元の床が抜け落ちてどこかへと落下する。

気を失ったルーシーとマキシマスが目を覚ますと、そこはVault 4の内部であることが判明する。

第6話:罠

『フォールアウト』シーズン1第6話
引用 : Prime Video © 2024 Amazon Content Services LLC

時間とマネジメント

大戦前の時代。クーパー・ハワードはVault-Tecのコマーシャル撮影に参加していた。彼は「核時代に備えたシェルター」として、Vault 4を紹介する。放射能研究の科学者であるホーソーン夫妻は、彼らと80家族が5年間の試験生活に参加するという設定だった。

撮影終了後、クーパーはVault-Tec南カリフォルニア部門の責任者バド・アスキンスと対面する。クーパーは、かつてバドが設計したT-45パワーアーマーの致命的な欠陥を指摘し、「多くの仲間が死んだ」と伝える。

バドは話題を変え、「競争を制する武器は“時間”だ。人類の未来の鍵は“マネジメント”だ」と語り、Vault-Tecの思想をほのめかす。クーパーは不機嫌のまま妻バーブの元へ戻り、パーティが自宅で開かれることを知らされる。

自宅のパーティにはVault-Tecの関係者ばかりで、クーパーは居心地が悪い。唯一来てくれた俳優仲間のセバスチャンは
「もうすぐVault-Tecが世界を支配する」と皮肉る。その一方で彼は、自身の声をロボット「Mr.ハンディ」の声として売却したことを明かす。「世の中すべてが“商品”さ」二人は、未来に対して複雑な想いを抱えたまま乾杯する。

クーパーは「牧場で静かに暮らしたい」と転職を提案するが、バーブは笑って流す。「お金はある。Vaultの席も買える」とクーパーが言うと、バーブは「それだけじゃ不十分。“良いVault”に入るには仕事が必要」と答える。クーパーには意味がわからず、夫婦の溝は深まっていく。

その後、クーパーは友人から秘密結社の集会に誘われる。その中心人物は若き日のモルデイヴァーだった。

グールとブッカー

スーパーマーケットで意識を取り戻したグールは、“Govermint(セエフ)”と名乗る自警団に捕らえられ、そのアジトへ連行される。そこで待っていたリーダーのソレル・ブッカーは、グールの“昔の仲間”だった。

ブッカーは、彼らが守っていた店を破壊した罪を問いただし、「落とし前はつけてもらう」と告げる。しかしグールは一切ひるまず、挑発するように笑い、逆に保安官役の部下たちを次々と倒してしまう。

その後、壁に貼られたモルデイヴァーの指名手配書に目をとめ、ブッカーから現在の彼女の悪評を聞く。だがグールはそれを否定するように、静かに言葉を漏らす。「俺の記憶とは違うな」

Vault 4の実態

Vault 4では、マキシマスが医師の治療を受ける。二人の処遇を担当するバーディは休養を勧め、Vault 4 にはシェイディ・サンズから逃れてきた難民が多数いると説明する。ルーシーはセックスを提案するが、マキシマスは性知識が乏しく、会話は噛み合わない。

その後、隔離が解除され、ルーシーとマキシマスは食堂へ。Vault4の住民たちは異様に明るく、マキシマスは「カルトみたいだ」というが、ルーシーは驚かない。

そこへVault 4の監督官ベンジャミンが現れる。彼は目が一つしかない単眼者だった。二人が見渡すと、Vault 4の住民たちの多くが変異体であることに気づく。ベンジャミンは陽気に「レベル12は立入禁止」と念を押す。

ベンジャミンとの面会後、ルーシーは学校の教室に入り、壁の年表からシェイディ・サンズの興亡を知る。NCRが2277年に核で滅んだと書かれていることに驚き、同じ年に亡くなった母を思い出す。

その後、住民に連れられ、ルーシーは儀式に参加する。そこでは半裸になって灰を体に塗り、「炎の母」に祈りを捧げていた。祭壇に掲げられたのは──モルデイヴァーの肖像画。Vault 4は、モルデイヴァー信者の巣だった。

真実を確かめるため、ルーシーは禁じられたレベル12へ向かう。そこにあったのは、臓器やガルパーの幼体に食われる女性の映像、妊婦の入った冷凍装置──まぎれもなく人体実験施設だった。

しかしルーシーは住民たちに見つかり、取り押さえられてしまう。一方その頃、マキシマスは与えられた個室でVault生活の快適さを満喫していた。

第7話:ラジオ

『フォールアウト』シーズン1第7話
引用 : Prime Video © 2024 Amazon Content Services LLC

モルデイヴァーの居場所

荒野の農家に暮らすアダムと息子のトミーが作業を終えて家に戻ると、そこにはグールの姿があった。アダムは娘が無事であることに安心する。しかしグールは、この家にもう一人の息子がいることに気づいていた。アダムは渋々、長男ルーファスが2年前にモルデイヴァーの部隊へ参加して家を出たと告白する。

さらにグールは、家で見つけた手紙から次男トミーも密かに兄の手助けをしていたことを指摘。ルーファスがトミーに金を送り、その資金でシギ・ヴィルツィヒ博士をモルデイヴァーの元へ運ぶための運び屋を手配していたのだ。

グールはモルデイヴァーの居場所を問い詰め、トミーはついに「グリフィス天文台にいる」と口を割る。グールの挑発に乗ってしまったトミーは、グールを撃つために銃に手を伸ばすが、その瞬間、グールが先にトミーを撃ち殺す。

妻への疑念

大戦前、ハリウッド・フォーエバー・チャペルにて、モルデイヴァーは「本当の敵は権力者だ」と語り、Vault-Tecや国家を痛烈に批判する。クーパーは「バカバカしい」と会場を後にしようとするが、彼女は呼び止め「あなたの妻バーブの本当の姿を、あなたは知らない」と意味深に告げる。

二人きりになったモルデイヴァーは驚くべき事実を語る。彼女が率いる研究部門は“低温での核融合による無限エネルギー”を研究していた。しかしその研究は、バーブの管轄部署に吸収された直後、完全に止められた。本来なら今の戦争を終わらせられたはずなのに、Vault-Tecは研究を封じた。彼女はクーパーに盗聴器を手渡し、「奥さんを調べて」と迫る。クーパーは葛藤しながらも、後に装置をこっそりセットすることになる。

別離

ルーシーはレベル12への侵入と人体実験の証拠を見たことで拘束される。監督官ベンジャミンとバーディはVault 4の恐るべき起源を説明する。

ホーソーン夫妻は、地上の難民を「保護する」と騙してVaultにおびき寄せ、彼らを実験台にし、放射線に強い生物(ガルパーなど)とのハイブリッド化を進めていた。しかし実験は暴走し、研究者たちはガルパーに食い殺された。その後、Vault 4は「実験の後遺症を抱える住民」の治療施設として機能。しかし、その“治療”は狂気じみており、住人の多くが奇形化していた。ルーシーは謝罪するが、「Vaultに暴力を持ち込んだ」として死刑宣告を受ける。

ルーシーの死刑の方法は、「地上への追放」だった。その場で殺されると思っていたルーシーは拍子抜けするが、ルーシーの危機を目撃したマキシマスがVault 4のフュージョンコアを盗んでパワーアーマーにセットし、乱入。

ルーシーは「追放されるだけ」と説明し、二人はVaultを脱出すると、ルーシーは「Vault 4の住民のためにコアを返すべき」と伝え、マキシマスは渋々返却する。二人は互いの嘘や罪を告白し合い、距離を縮める。

その頃、サディアスは負傷した足を引きずって砂漠を進み、やがて怪しい“薬売り”に出会う。フュージョンコアと引き換えに治療薬をもらうと、即座に損壊した足が元通りになる。

ラジオ局に辿り着き、BOSへ救援要請すると、そこへルーシーとマキシマスが到着。サディアスは仕掛け罠にかかり、矢が首を貫通するが死なず、傷がすぐ再生した。服用した薬によってグール化が始まっていた。

BOSの部隊が接近しているのを確認すると、マキシマスは“別の頭”を用意し「BOSを食い止める」と言い、ルーシーに本物のヴィルツィヒの頭を託す。二人はキスを交わし、Vault 33での再会を約束する。

一方、グールはサディアスに見捨てられたCX404を見つけて救出し、連れて行くことにする。

Vaultの異変

Vault 33では、選挙で監督官になったベティが大きな人事を決行。多くの住民をVault 32へ再配置し、ステフを代理監督官に据える。チェットたちはルーシーの救出より“新生活”を選び、ノームは失望する。その後、ノームが食事を運んでいたレイダーの囚人たちが、全員毒殺される事件が発生。誰がやったのか不明なまま処理され、ノームはますます不信を募らせる。

ノームはベティの端末を使い、Vault 31の監督官へこっそり連絡を取る。すると「計画は失敗。ベティは即刻Vault 31へ戻れ」という謎の指示が返ってくる。ノームがVault 31に足を踏み入れると、奥で機械音が響き、ノームは“信じがたいもの”を目にする。

第8話:始まり

『フォールアウト』シーズン1第8話
引用 : Prime Video © 2024 Amazon Content Services LLC

BOSの危機

マキシマスはBOSに連行され。指導者エルダー・クインタスの前へ引きずり出される。“偽物の頭”はすぐに見抜かれ、騙したことで死刑を宣告される。しかしデインが必死に訴えたことで辛うじて処刑を免れる。

その後マキシマスはクインタスに事情を説明する。するとクインタスは、BOSが危機に瀕していることを伝え、力を取り戻すためにその“遺物”へ導くように命じる。

Vault-Techの陰謀

大戦前、モルデイヴァーから受け取った盗聴器で、クーパーは妻バーブの会議を盗み聞きする。その会議には、アメリカの巨大企業のトップたちの姿があった。バーブは彼らへ「各企業に実験用Vaultを割り当てる」と提案し、投資の見返りを約束する。

その“見返り”とは──Vault-Tecが自ら核戦争を引き起こすこと。クーパーは愕然とし、吐き気を催す。そんな中、クーパーの前にバーブの助手が挨拶したいと現れる。それは若い頃のハンクだった。彼はクーパーにサインを求め、屈託ない笑顔を見せる。

父ハンクの正体

ルーシーがグリフィス天文台へ到着すると、そこにはモルデイヴァーと、鳥かごのような檻に閉じ込められたハンクの姿があった。彼女は博士の頭部を差し出し、その見返りに父を解放してほしいと訴える。しかしモルデイヴァーは、それより先にルーシーの人生を揺さぶる“父ハンクの正体”を語り始める。

ハンクはVault 33の生まれではなく、Vault-Tecの戦前ジュニア幹部だった。戦争前にVault 31で冷凍保存され、一定期間ごとに交代で解凍されては、Vault 32と33の住民を教育し、統治し、そして必要があれば価値観までも誘導する──そうした “循環支配システム” の要員として動いていたのだ。ルーシーが信じてきた穏やかで優しい父親像は、使命を果たすために作られた仮面にすぎなかった。

さらにモルデイヴァーは、母ローズの運命についても真実を明かす。ローズは、ハンクの素性やVault 33の水供給の不自然さ、そして地上には既に人が暮らしているという証拠を見つけ出し、ルーシーとノームを連れてVault 33を抜け出した。3人は地上で再興された都市シェイディ・サンズを見つけ、そこで新しい生活を始めていた。しかし、その平穏は長く続かず、ハンクは子どもたちを取り戻すため、核を落として壊滅させたのだった。ローズは爆発の被害には遭わなかったが、大量の放射線を浴びてフェラル化してしまった。ルーシーの目の前でモルデイヴァーの隣に座っている女性グールこそ、変わり果てたローズ本人だった。

やがてモルデイヴァーは博士の頭部からアーティファクトを取り出し、それが冷核融合による“無限のエネルギー”の鍵であり、世界を再生し得る力だと説明する。しかしVault-Tecはその力を独占するため、幹部しか解除できない暗号をかけていた。彼女はルーシーに、父からそのアクセスコードを聞き出してほしいと頼む。真実を突きつけられたルーシーは動揺しながらも、ハンクに向き合い、涙をこらえてコードを教えるよう求めた。ハンクは観念し、ついにコードを口にする。モルデイヴァーは即座に冷核融合リアクターの起動を始める。

Vaultの真実

同じころ、Vault 31に潜入したノームは想像を超える光景を目の当たりにする。そこではバド・アスキンスが“脳だけをロボットに組み込んだ姿”で生き続けており、周囲には大量の冷凍ポッドが並び、その中にはVault-Tec幹部たちが保存されていた。ハンクやベティのポッドはすでに使用済みとなっていて、Vault 31が幹部だけを永続的に生かし、地上支配を再構築するための中枢施設であったことが明らかになる。ノームは、長く信じてきた“Vaultこそ安全な場所”という前提が崩れ去るのを感じながら、言葉を失って立ち尽くす。

ルーシーの選択

BOSの部隊が天文台に総攻撃を仕掛け、周囲は混乱と炎に包まれた。そんな中、マキシマス率いる分隊が建物内部へ突入すると、暗闇の奥からグールが姿を現す。彼はかつて海兵隊だった頃の経験を生かし、パワーアーマーの欠陥を突き、兵士たちを次々と仕留めていく。

グールから命からがら逃れたマキシマスは、ルーシーのもとにたどり着く。彼は反射的に鳥かごに閉じ込められていたハンクを解放するが、その判断が致命的な誤りとなる。ハンクは負傷兵からパワーアーマーを奪い取り、装着するや否やルーシーに迫っていく。

止めようとしたマキシマスは吹き飛ばされて意識を失ってしまう。追い詰められたルーシーは震える指で銃の引き金に触れ、父を撃つべきか葛藤するが、その瞬間、背後から弾丸がハンクの頬をかすめる。姿を現したのはグールだった。

グールは、バーブの助手だったハンクを皮肉りながら「俺の家族はどこだ」と詰め寄る。ハンクは何も答えずに逃げ去っていく。グールはその背に目をやりながら、「常に支配者がいる。その黒幕に用がある」と言い、ルーシーに選択を迫る。

倒れたマキシマスのそばに残れば確実に殺される。ルーシーは涙をこらえ、父の罪と真実を追う旅へ踏み出すことを決意する。彼女は覚悟を決め、苦しみ続けるグール化した母ローズを自らの手で安らかに眠らせ、グールと共に観測所を後にする。

その後、目を覚ましたマキシマスは、瀕死のモルデイヴァーに託され、リアクターを起動させる。すると長い間暗闇に沈んでいたロサンゼルスの街に電力を取り戻す。その直後、BOSの部隊が到着。状況を誤解したデインは、マキシマスがモルデイヴァーを打倒した英雄だと宣言し、祭り上げる。そのまま彼はナイトへと昇格する。

その頃、グールとCX404、ルーシーの三人はハンクの足跡を追い、荒野の向こうへと歩き出す。一方ハンクは、荒野を歩き、ニューベガスの街に到着する。

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