雪山の絆

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映画レビュー

飛行機事故の実話映画『雪山の絆』ネタバレ感想・解説|奇跡とみるか悲劇とみるか

今回ご紹介する映画はNetflix映画『雪山の絆』です。

1972年にアンデス山脈で起きた飛行機事故の実話を描く映画。監督は『ジュラシック・ワールド 炎の王国』『永遠のこどもたち』のJ・A・バヨナ。

本記事では、ネタバレありで『雪山の絆』を観た感想・考察、あらすじを解説。

まめもやし

「実話をもとにした映画」以上に、いろんなことを考えさせる作品でした…!

『雪山の絆』作品情報・配信・予告・評価

『雪山の絆』

雪山の絆

5段階評価

ストーリー :
キャラクター:
映像・音楽 :
エンタメ度 :

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あらすじ

アンデス山脈の奥深く、人里離れた山地に飛行機が墜落。過酷なサバイバルに直面した生存者たちは、生きて家族の許に帰るため、互いを鼓舞し合って極限の試練を生き延びた。

作品情報

タイトル雪山の絆
原題
英題
La sociedad de la nieve
Society of the Snow
原作パブロ・ビエルチ
監督J・A・バヨナ
脚本J・A・バヨナ
ベルナ・ビラプラーナ
ハイメ・マルケス=オレアラガ
ニコラス・カサリエゴ
出演エンゾ・ボグリンシク
アグスティン・パルデッラ
マティアス・レカルト
エステバン・ビリャルディ
ディエゴ・ベゲッツィ
フェルナンド・コンティヒアニ・ガルシア
エステバン・ククリスカ
フランシスコ・ロメロ
ラファエル・フェダーマン
バレンティノ・アロンソ
音楽マイケル・ジアッチーノ
撮影ペドロ・ルケ
編集ジャウマ・マルティ
製作国スペイン・ウルグアイ・チリ
製作年2023年
上映時間144分

予告編

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おすすめポイント

壮絶な実話と人間の強さ。

1972年にアンデス山脈で起きた飛行機事故の実話を描く映画。監督は『ジュラシック・ワールド 炎の王国』『永遠のこどもたち』のJ・A・バヨナ。

アンデスの雪山に墜落したラグビーチームの極限サバイバル。どんなに困難な状況でも、人間が持つ内なる強さと精神がどれほど重要かを教えてくれる一本。

圧巻の山岳ロケ撮影や素晴らしい俳優たちの演技、ミニマムで美しい音楽、どれもが素晴らしいです。

まめもやし
可能な限り、大きな画面で観たい作品です!

『雪山の絆』監督・スタッフ・制作背景

フアン・アントニオ・バヨナ
名前フアン・アントニオ・バヨナ
生年月日1975年5月9日
出身スペイン・バルセロナ

主な監督作

  • 『永遠のこどもたち』(2007)
  • 『インポッシブル』(2012)
  • 『怪物はささやく』(2016)
  • 『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018)

『雪山の絆』の監督はJ・A・バヨナ。バヨナ監督は、2012年の映画『インポッシブル』でも、スマトラ島沖地震を題材にした映画をつくっています。

バヨナ監督は『インポッシブル』のリサーチ中に原作者パブロ・ビエルチの本に出会い、その映画の撮影を終えたときに本の権利を得ました。映画の製作者たちは、事故の生存者全員との100時間を超えるインタビューを刊行。

さらに、俳優たちは生存者や犠牲者の家族と接触し、徹底的に話し合って準備を行っています。

撮影は『ジェイコブズ・ラダー』(2019)や『アンテベラム』(2020)などの撮影を手掛けたペドロ・ルケ。スペインのシエラネバダ山脈、ウルグアイの首都モンテビデオ、実際の墜落現場を含むアンデス山脈のチリとアルゼンチンで撮影が行われています。

『パンズ・ラビリンス』(2006)でアカデミー賞メイクアップ賞を受賞したダヴィド・マルティモンセ・リベが、特殊メイク(乗客の傷や義体)を担当しています。

音楽は『Mr.インクレディブル』『レミーのおいしいレストラン』『カールじいさんの空飛ぶ家』などのピクサー映画や、J・J・エイブラムス作品で音楽を手掛けているマイケル・ジアッチーノ

『雪山の絆』は実話?原作について

雪山の絆
© 2023 Netflix

「ウルグアイ空軍機571便遭難事故」が題材

『雪山の絆』は、1972年10月13日にウルグアイのモンテビデオからチリのサンティアゴへ向かう途中、アンデス山脈の標高4200メートル地点で墜落したチャーター機の悲劇を描いた作品です。

この飛行機にはラグビーチームとその関係者が45名が搭乗しており、墜落時には操縦席にいた2人の乗員を含む12名が即死しました。翌朝までに、さらに5名が怪我のため命を落とし、28名の生存者が救助を待ち続けました。

しかし、複数の捜索救助隊がこの地域を捜索したにも関わらず、結局救助活動は打ち切られ、乗客は全員死亡したと推定されてしまいます。

生存していた乗客たちは、厳しい寒さと飢餓に苦しみながら、山奥での過酷な状況に直面しました。彼らは飛行機の残骸を避難所とし、約2ヶ月半にわたって生き延びるための闘いを強いられました。最終的に、16人の乗客が生還しました。

原作:パブロ・ビエルチ『La sociedad de la nieve』

この事故を題材にした映画は複数存在しています。中でも有名なのは、フランク・マーシャル監督による映画『生きてこそ』(1993)とフランス制作のドキュメンタリー映画『アライブ 生還者』(2007)。

生きてこそ生きてこそ
フランク・マーシャル

今すぐみる
アライブ 生還者アライブ 生還者
ゴンサロ・アリホン

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『生きてこそ』は、イギリスの作家ピアズ・ポール・リードによる『生存者』が原作ですが、本作『雪山の絆』はウルグアイの作家パブロ・ビエルチによる2008年の小説『La sociedad de la nieve(原題)』が原作です。

La sociedad de la nieveLa sociedad de la nieve
Pablo Vierci

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J・A・バヨナ監督はNetflixのインタビューで「私たちは、この物語が本当の意味で語られていないことを感じていました」と語り、映画化の意義を明かしています。

実話の事故をもとにした映画ですが、割と淡々と事故の様子を描いています。これは同じく実話をもとにした映画『13人の命』(2022)にも通じる部分がありました。

墜落、吹雪、雪崩、飢餓、そしてカニバリズム

雪山の絆
© 2023 Netflix

『雪山の絆』は、ウルグアイのラグビー・チームがウルグアイのモンテビデオからチリのサンティアゴでの試合に向けて出発した日から、72日後に生き残った者たちがようやく帰国するまでを描いています。

結果的に、乗員乗客45人のうち29人が死亡し、16人が72日間に及ぶ山中でのサバイバル生活を生き延びました。映画は、冒頭の恐ろしいまでの飛行機墜落シーンに始まり、144分の大部分をアンデスの雪山でのサバイバル描写が映し出されます。

映画は、雪山での厳しい環境、飢餓と寒さ、そして雪崩などの自然災害と闘うチームの姿を描き出しています。特に注目すべきは、食料不足に直面した際のカニバリズムの問題です。

映画では、生存者たちがこの選択をどのようにして行ったのか、その心理的葛藤と倫理的な問題を丁寧に描いています。彼らは食料が尽きた後、死んでしまった人たちの人肉を食べるかどうかを議論します。

傷のかさぶたに始まり、タバコや靴ひもまで食べ始める中、彼らは「死者を食べる」という選択を苦渋の決断として行います。死んだ者たちのほとんどが、生存者たちの友人や親戚などであることからも、この選択が誰にとっても恐ろしいものであったことが伝わります。それでも彼らは最後の手段として、その決断に至ったのです。

彼らは自らの行為を後ろめたさを感じるように「自分が死んだら食べてもいい」と同意し合うのです。

そんな中、ヌマ・トゥルカッティという人物は、最期まで人肉を食べることを受け入れずに死んでいきました。彼が手にしていたメモには、「友のために命を捧げるほど偉大な愛はない」と記されています。これは、ヨハネによる福音書の15章13節を引用した言葉です。

「かつては考えられなかったことが、日常になってしまった」

このヌマのナレーションで、いかに乗客たちが異常事態に置かれているかが伝わってきます。

雪山の絆
© 2023 Netflix

ラグビー・チームは「オールド・クリスチャン・クラブ」というチーム名であり、乗客のほとんどがローマ・カトリック教徒でもありました。そのため、宗教的な側面の問題として、実際の事故と同じくらいに「カニバリズム」が注目を集めて物議を醸すことになりました。

本作は、彼らの行動を断罪するような物語ではありません。乗客たちは、生き残るために残された唯一の合理的な手段を選択しただけなのです。それは本作が主人公的な語り口を設けていないことにも現れています。

映画は、原作のタイトル「La sociedad de la nieve(雪の社会)」が示す通り、困難な状況下での人間関係と団結を淡々と、しかし力強く描き出しています。

『雪山の絆』は、悲運な事故に見舞われた乗客の悲劇と生還を描いた物語ですが、ドラマチックな演出は抑えられています。帰還した乗客たちは「アンデスの英雄」と迎えられますが、彼らの経験したトラウマは、雪焼けした肌のように彼らに焼き付いているのです。

まとめ:事故を奇跡とみるか、悲劇とみるか

今回はNetflix映画『雪山の絆』をご紹介しました。

144分間にわたって肉体的・精神的な困難に直面する様子を描いた本作。映画は2時間半ですが、彼らは72日もの間、生き延びたこ事実を知ると、いかにそれが奇跡的であり、彼らの絆が強かったかを思い起こさせます。

奇しくも本作が配信される数日前には、2024年1月1日に能登半島地震が発生し、翌日には羽田空港で日航機と海上保安庁の航空機が衝突するという出来事が起こっています。

まさに人生の不確実性を感じる中で、自然を前にすれば人間はあまりにも弱い存在かもしれません。しかしながら、どんなに厳しい状況でも希望を持ち続けることの重要性を描いた本作。

乗客たちがラジオでシューベルトの「アヴェ・マリア」を聴く表情が忘れられません。生き残るために個々人が協力し、団結し、人間の精神の強さをありありと描いた悲劇と勇気の物語に心を動かれました。

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