イコライザー2

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映画レビュー

『イコライザー2』ネタバレ解説・考察|善悪の境界線を跨ぐダークヒーロー

今回ご紹介する映画は『イコライザー2』です。

アントワーン・フークア監督×デンゼル・ワシントン主演のアクション映画シリーズ第2弾。

本記事では、ネタバレありで『イコライザー2』を観た感想・考察、あらすじを解説。

名優デンゼル・ワシントンによる、長いキャリアで唯一の主演シリーズでもあります。

まめもやし

このシリーズらしい、単純な勧善懲悪アクションではない深さがある作品です!

『イコライザー』
『イコライザー』ネタバレ考察|「老人と海」の文学的メッセージを解説

映画『イコライザー2』の作品情報と予告

『イコライザー2』

イコライザー2

5段階評価

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あらすじ

タクシードライバーとして平穏な日々を送りながら人知れず自警活動をしていた元CIAエージェントのロバート・マッコール。ある日、CIA時代の同僚で、唯一の理解者であるスーザンが惨殺されたことでマッコールの復讐心に火がつく…。

作品情報

タイトルイコライザー2
原題The Equalizer 2
監督アントワーン・フークア
脚本リチャード・ウェンク
出演デンゼル・ワシントン
ペドロ・パスカル
アシュトン・サンダース
ビル・プルマン
メリッサ・レオ
製作国アメリカ
製作年2018年
上映時間121分

予告編

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映画『イコライザー2』のキャスト・キャラクター解説

キャラクター役名/キャスト/役柄
『イコライザー2』ロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)ロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)
元CIAの凄腕エージェント。現在はタクシー運転手をしながら人助けをしている。
『イコライザー2』デイブ・ヨーク(ペドロ・パスカル)デイブ・ヨーク(ペドロ・パスカル)
CIA捜査官。マッコールの元同僚。
『イコライザー2』スーザン・プラマー(メリッサ・レオ)スーザン・プラマー(メリッサ・レオ)
CIA捜査官。マッコールの元同僚で唯一の理解者。
『イコライザー2』マイルズ・ウィテカー(アシュトン・サンダース)マイルズ・ウィテカー(アシュトン・サンダース)
マッコールの近所に住むアーティスト志望の高校生。
『イコライザー2』サム・ルビンスタイン(オーソン・ビーン)サム・ルビンスタイン(オーソン・ビーン)
マッコールのタクシーの常連客。生き別れた姉の肖像画を手に入れようとする。

ネタバレあり

以下では、映画の結末に関するネタバレに触れています。注意の上、お読みください。

【ネタバレ解説】映画『イコライザー2』のあらすじ

『イコライザー2』トルコ列車内のマッコール
(C) Sony Pictures Entertainment Inc.

タクシー運転手と人助け

映画は、イスタンブールから400マイル離れたトルコ鉄道の列車内で幕を開ける。ロバート・マッコールは、離婚した妻から娘を奪ったトルコ人男性と酒を交わし、その部下たちを一瞬で倒すと、ターゲットの男に「体の痛みか、改心の痛みか」を選ぶチャンスを与える。

ボストンでは、母親が法律事務所に急いでやってくると、そこで待っていた娘を涙ながらに抱きしめる。弁護士は誰かが送り届けてくれたと話す。

マッコールは現在Lyft(リフト)の運転手として働いている。常連客の老人サム・ルーベンスタインは、生き別れた姉のマグダの肖像画が売りに出されていることを知り、手に入れようとするが、証拠不十分で認められなかった。マッコールはその絵画をスーザンに調べてもらう。

マッコールは乗客たちを注意深く観察しながら交流していた。ある夜、彼はある男にエイミーという若い女性を連れ帰るように言われる。彼女の服は乱れ、レイプされた様子だった。マッコールは彼女を病院に連れて行き、彼女を襲った男たちのアパートに戻る。エイミーの名前すら知らない男たちに対して、マッコールは正しいことをするように伝えるが、殴りかかろうとしてきたため、一網打尽にしてこらしめる。

スーザンの来訪

『イコライザー2』スーザンとマッコール
(C) Sony Pictures Entertainment Inc.

ベルギーでは、CIAの関係者であるカルベールが帰宅すると、妻が暴行を受けて泣いていた。3人組の男(レスニク、アリ、コバック)が現れ、夫の前で妻の頭を撃ち抜くと、カルバートに拳銃を握らせ、口に銃を押し込んで引き金を引く。

マッコールは「読むべき100の本」の最後となる本を買いに書店に行く。店員のグレースは、娘が奪われたことで店じまいするところだったが、娘が戻ってきたため、店を続けることができた。しかし、彼女はそれがマッコールのおかげであることは知らない。

家に帰ると、スーザン・プラマーが来訪しており、2人は親しげに夕食を共にする。スーザンは、その日がマッコールの亡き妻ビビアンの誕生日だったことを忘れていたが、人知れず人助けする彼にCIAに戻ることを提案する。

マッコールは、隣人のファティマが庭を荒らされ、壁に落書きされているのを発見し、マッコールが塗装を引き受けていた。すると、アーティスト志望の青年マイルズ・ウィテカーが声をかけ、絵を消すのを手伝うと申し出る。

訃報

『イコライザー2』マッコールとデイブ
(C) Sony Pictures Entertainment Inc.

その後、スーザンは同僚のデイブ・ヨークとカルバート夫妻殺害事件を捜査し、ベルギーの事件現場を調査する。スーザンはホテルの部屋に戻るが、そこで2人の暴漢に襲われてしまう。

マッコールはスーザンの夫ブライアンから電話を受け、スーザンが殺されたことを知らされる。葬儀のためにワシントンDCに飛び、その後、ホテルのカメラ映像や現場写真を見てスーザンの死を調べ始める。

その頃、スーザンを襲った男たちのアパートが爆破され、建物の外では、カルバート夫妻を殺した男たちの姿があった。

マッコールはデイブに会いに行き、スーザンの死はプロによる犯行であること、カルバート夫妻の事件が関係があるかもしれないと知らせる。

マッコールの意思

『イコライザー2』マッコールとデイブ
(C) Sony Pictures Entertainment Inc.

マッコールはマイルズが壁面の塗装中に悪い仲間に誘われて出かけて行くのを見つける。マッコールは彼らのアパートまで尾行し、見張りを倒すと、ドラッグと兄を殺した犯人を殺す犯罪に手を染めそうになっているマイルズを連れ戻そうとする。

マッコールはマイルズに死がどんなものか、そして正しい選択をするように伝え、マッコールの部屋の塗装が剥がれていることに気づいたマイルズに、マッコールは塗装の仕事を与える。

マッコールは空港に行くという乗客を乗せるが、わざと逆の道を進んだことに気づかないことを指摘すると、その男は襲いかかってくる。しかし、マッコールは返り討ちにして男を殺し、車を処理して男のスマホから暗号化された情報を手にする。

マッコールはデイブの家を訪れ、彼の妻と2人の娘に会う。マッコールは自分を殺そうとした男と電話を手に入れたことを知らせ、その発信元をたどると、行き着く先はデイブだった。デイブはマッコールが(偽装死により)CIAを去った後、部下たちと裏稼業に手を染めていたことを明かす。

そして、それをスーザンに知られそうになってしまったことで彼女を殺したと明かす。デイブは自宅の近くに待機していたマッコールのかつての部下(レズニック、アリ、コバック)を紹介する。マッコールはスーザンを殺した彼ら全員を殺すと宣言し、デイブの妻と娘がいる車に乗せてもらい、その場を後にする。

嵐の中の闘い

『イコライザー2』銃をもって歩くマッコール
(C) Sony Pictures Entertainment Inc.

マッコールはその後、スーザンの夫ブライアンが狙われることを恐れ、先回りして安全な家に連れて行く。その後、マイルズがマッコールの部屋で塗装をしていると、デイブらがアパートに侵入しようとしていた。

ちょうどマイルズがマッコールと電話をしているところであり、マッコールは自宅に仕掛けた監視カメラを通してマイルズを本棚裏の隠れ場所に導く。マッコールがデイブに電話をかけて自宅にいないこと、遠隔で監視していることを伝えると、デイブらは出ていくが、安心して出てきたマイルズは待ち構えていたデイブに見つかってしまう。

マッコールは嵐が訪れる中、かつて妻と暮らしていた自宅へ向かっていた。デイブらもマッコールを始末するため、同じ町にやってくる。デイブらはマッコールを殺そうと散り散りになって探し回るが、マッコールは1人ずつ返り討ちにして殺していく。

デイブは町の塔の上からスナイパーで狙っていたが、仲間が殺されて自分だけになると、車のトランクに監禁しているマイルズを狙って狙撃する。マッコールはタイヤを狙撃して狙いをデイブの狙いをずらし、塔に登ってデイブと対峙する。

マッコールはデイブの目をえぐり、ナイフで刺し殺して塔から崖へ突き落とす。トランクのマイルズを救出すると、彼は脚を撃たれていたが、マイルズは自分の旧家に連れていき手当をする。

訪れる変化

『イコライザー2』マイルズが描いた壁面アート
(C) Sony Pictures Entertainment Inc.

その後、家に戻ったファティマは、自宅の庭が修復され、マイルズが描いた壁画を見て微笑む。反対側の壁には "I leave you with the best of myself(私の最良の思い出を残す)"と、ボクサーだった亡き兄の絵が描かれていた。マイルズは登校中のバス内で、同級生の女の子と、マッコールに触発されて描いた絵について話している。

一方、サムは生きていた姉のマグダとの念願の再会を果たす。それがマッコールとスーザンのおかげであることは知る由もない。

嵐が去り、マッコールは旧家のベランダで海を眺める。

【ネタバレ感想・考察】善悪のラインを行き来するダークヒーロー

『イコライザー2』マッコールとマイルズ
(C) Sony Pictures Entertainment Inc.

『イコライザー』シリーズの魅力は、「舐めてた相手が殺人マシンでした」ジャンルとしての面白さ以外に、哲学的な深みを感じるところです。似たジャンルの『ジョン・ウィック』シリーズは、アクションとテンポの良さが特徴的な一方で、本作は対照的にウィットに富んだセリフや行間が魅力でもあります。

まめもやし

どちらもジャンル映画としての面白さは抜群です!

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文学的モチーフ

前作『イコライザー』では、亡き妻ビビアンが叶えられなかった「読むべき100の本」の読破をマッコールが進めており、登場する文学作品が物語のモチーフとして世界観をサポートする役割を持っていました。

本作でも同様に、文学的モチーフが効果的に登場しています。

兄を殺され、悪友の誘いで犯罪に手を染めそうになっている黒人青年マイルズに自分の人生を選択させ、アメリカで黒人であること、生きていくことを描いた「世界と僕のあいだに」を手渡すシーンは印象的。

さらに、タクシーのある乗客が、アメリカの神学者ラインホルド・ニーバーの詩を口ずさむ様子が映されています。

神よ、変えることのできないものを静穏に受け入れる力を与えてください。

変えるべきものを変える勇気を、

そして、変えられないものと変えるべきものを区別する賢さを与えてください。

このセリフはまさに本作におけるマッコールの内面を表していて、前作で迷いながらも人助けしていくことを決心したマッコールの葛藤を描いています。

表裏一体の善悪

本作が良かったのは、前作でほとんど描かれなかったマッコールの内面が深堀りされていること。

行きつけの本屋の拉致された娘をDV夫から助けたり、常連客の生き別れた姉探しを手伝ったり、アパートの落書きを修復したり、マッコールは自分の中で正しいと思っていることを行動に移しています。

悪に対しても、冒頭の「痛み」を選択させる描写のように、改心させる余地を与えます。しかし、本作の敵となるCIA時代の同僚デイブによるスーザンの暗殺においては、「一度しか殺せないことが残念だ」というほど静かな怒りをあらわにしていました。

映画の構成も見事で、主人公のマッコールがデイブの家を訪れ、復讐を宣言してデイブの妻と子供たちと一緒の車に乗って去っていく様子は、一般的な作品で悪役がやる行動と一緒なのです。

同様に、終盤の嵐の中の闘いの様子は、敵であるはずのデイブ目線で、マッコールによる粛清が1人ずつ行われる様子を描きます。温厚な普段のマッコールとは対照的に、悪役が殺される描写は、イカリが喉に刺さったり、目をえぐったりなど、過激であるところも印象的。

「あんた一体何者なんだ」という前作の悪役テディが最期に言うセリフと、本作で助けたマイルズが言うセリフを重ねるところも見事に対比として働いています。

デンゼル・ワシントンという数々の名作映画に出演してきた名優が、『イコライザー』以外で同じ役を演じていないという点も、デンゼルのマッコールへの思い入れが感じられます。

それは、マッコールが道を踏み外しそうになるマイルズに語る言葉に込められているように感じました。

「お前にはチャンスと才能がある。環境とか人種を言い訳にするな。チャンスは生きている間に使え。」

まとめ:19秒で倒す男のたっぷりな余韻

今回は、デンゼル・ワシントン主演のアクション映画『イコライザー2』をご紹介しました。

宣伝ではやたらと「19秒で倒す」ことがピックアップされていますが、秒速で倒す様子とは裏腹にこのシリーズがジャンル映画として明らかに長尺であるのは間違いありません。

しかし、そこには行間に込められた文脈があるからなんですよね。純粋なアクション映画シリーズとしてみると退屈に感じる人もいるかもしれませんが、私はこのシリーズらしい哲学的な部分が大好きです。

なんとデンゼルは次作にも出演が決まり、最終章となりますが、どんな締めくくりが待っているのか楽しめです。

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