ドキュメンタリー

滑落すれば死亡するクライミング映画『フリーソロ』がヤバい【ネタバレ感想】

今回ご紹介する映画は、『フリーソロ』です。

「フリーソロ」という言葉をご存知でしょうか。  

一歩間違えれば、滑落して死亡してしまう可能性があるような危険な岩壁に、ザイル(ロープ)や救命道具などを着けずに手と足のみで挑むことを、フリーソロ・クライミングと言います。  

イマイチよく分からないという方は30秒だけでいいので、以下の動画をご覧ください。

まめもやし

フリーソロのヤバさが伝わりましたでしょうか!?

今作は、ロッククライミングの聖地であるヨセミテ国立公園のエル・キャピタンをフリーソロで登頂したアレックス・オノルドの挑戦を映した手に汗握るドキュメンタリー映画です。

まめもやし

はっきり言って、そこらへんのホラー映画よりよっぽど怖い映画でした!

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映画『フリーソロ』の作品情報とあらすじ

free-solo-poster
エンタメ度
 
6
満足度
 
9

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あらすじ

世界的クライマーの1人として活躍するアレックス・オノルドには、1つの夢があった。

それは世界屈指の巨岩エル・キャピタンに挑むこと。

前人未到のフリーソロへの挑戦を決意し、幾度の失敗と練習を重ねてきたオノルドが、2017年6月3日、ついに身一つで挑む。

作品情報

タイトルフリーソロ
監督エリザベス・チャイ
バサルヘリィ ジミー・チン
出演アレックス・オノルド
製作国アメリカ 
製作年2019年
上映時間100分

滑落すれば死亡のクライミング映画『フリーソロ』がヤバい

山頂に座るアレックス・オノルド

© 2018 National Geographic Partners, LLC. All rights reserved.

常に死と隣り合わせの新感覚ドキュメンタリー!

今作が普通のドキュメンタリーと違うのは、撮影する対象がその場で死ぬ可能性をはらんでいることです。

目の前に映し出されるのは、世界遺産にも登録された、美しい森の中に巨大な岩壁が構えるヨセミテ国立公園

まめもやし

以前のアップル社MacのOSでもありましたね!

そんな美しい景色を前にカメラがズームしていくと、なんとその巨大な岩に一人の人間が素手でよじ登っている姿があるのです。  

しかもロープなどの救命装置も見当たりません。  

そう、この無謀にも思える挑戦こそがフリーソロ・クライミングであり、それをやってのけた男が、アレックス・オノルドという人物でした。

アレックス・オノルドという男  

フリーソロには、強靭な体力だけではなく、精神力、忍耐力、判断力などあらゆる力が必要なってきます。

オノルドはフリーソロにおいて、その中でも精神力が一番必要になってくると話しています。

7年越しの挑戦

ヨセミテを登るアレックス・オノルド

© 2018 National Geographic Partners, LLC. All rights reserved.

エル・キャピタンへの挑戦はもちろん思いつきでできるものではありません。

オノルドも毎年エル・キャピタンへの挑戦を思い続けては、目の前にして恐怖で断念すること7年の月日が経ちました。

さらには、オノルドがただの無謀な挑戦者ではないということが劇中でよく分かるシーンがあります。

彼はフリーソロでの登頂をすべく、何度も何度もそのルートを確認するために登ります。

というのも、登頂までに必要となる一挙手一投足を体に染み込ませ、本番で挑戦した時にパニックにならないためだと話しているのです。

しかも、その登頂ルートの中には難所がいくつもあり、ロープを使う練習でさえも滑落してしまう場面が繰り返しありました。

その度にこれが本番だったらということを嫌でも想像してしまうのです。

オノルドの身体的特徴

普通の人間からすれば常軌を逸した挑戦なので、この人の頭の中は一体どうなっているんだと思った方もいると思います。

映画の中では、そんな彼の頭の中を覗いてみようということで、オノルドをMRIで調査するシーンがありました。

すると、彼の扁桃体が一般的な人より機能していないことが分かります。

医師によると扁桃体は、脳が恐怖と感じる情動の役割を持っているとのことで、つまりオノルドは普通の人間より恐怖を感じにくい体だということが分かるのです。

恐怖を感じ辛い体つきとは言っても、なぜそこまで彼を死と隣り合わせのフリーソロへと導くのでしょうか。

劇中、彼は「いつ死ぬのか分からないのは、みんな同じこと。登ることで"生"を実感できる」と語っています。

オノルドと恋人の関係性

オノルドには、サンニという美人の恋人がいます(この方が女優かと思うほど綺麗なんですよね)。

サンニはいわゆる普通の考えを持った女性で、二人の価値観は全く異なっています。

アレックスは「一世一代の挑戦を前にしたら恋人よりもそれを優先する」と堂々と語り、その強い意志をあらわにしますが、一方で彼女の存在が人生を豊かにしてくれるとも言っています。

この二人の特異な関係性も興味深いものがありました。

フリーソロが精神面での重要度が高いことは話しましたが、それでは今作の撮影にあたって、どうやって彼の偉業を映し出すことができたのでしょうか。

『フリーソロ 』は撮影部隊もプロのクライマー

崖を登るアレックス・オノルドとカメラマン

© 2018 National Geographic Partners, LLC. All rights reserved.

アレックス・オノルドの挑戦を映した本作ですが、撮影したクルーは全てプロのクライマーでした。

撮影クルーにも緊張感がはしる

当然のことながら、撮影クルーたちの緊張感もヤバいです。

もし撮影していることでオノルドの集中を欠いたとなれば、撮影隊は彼の滑落する姿、つまり彼の最期を映すことになるからです。

そのため撮影隊も命がけなんです。

撮影隊がアレックスの挑戦を邪魔せずに、尚且つ偉業達成までをいかに上手く納めるかということに試行錯誤する姿もドキュメンタリーの内部が伺えてとても印象的でした。

挑戦が命がけということもあり、アレックスのコンディションを最優先するために、彼がいつ挑戦するのかも不明確なまま撮影は続けなければなりません。

万が一彼に何かあった場合の連絡体制を確認するシーンなども映されていて、より緊張感が高まる中、アレックスは本番に挑むのでした。

【ネタバレ感想】ロッククライミング前人未到の偉業への道

ヨセミテを登るアレックス・オノルド

© 2018 National Geographic Partners, LLC. All rights reserved.

2017年6月3日。

オノルドは一人、誰にも何も告げずに挑戦を始めます。

撮影隊もアレックスの動向を確認し、撮影を始めます。予定したペースより遥かに順調に進んでいくアレックス。

以前、ロープありで失敗して断念した場所も難なくクリアしていきます。

鳥が近くで羽ばたくのですら恐ろしく感じる映像の中、一人黙々と登っていきます。

まめもやし

あまりの緊張感にプロクライマーである撮影隊ですら、画面から目を背けている映像が印象的でした!

そして、前人未到の偉業の瞬間を目撃することになります。

彼が登った900メートルの垂直の花崗岩を登るのには、普通のクライマーでも3〜5日かけて登るのが一般的です。もちろん、道具ありで。

彼が偉業を成し遂げた時、そのタイムは3時間56分でした。

驚いたのは、登頂後の彼の姿。すごく落ち着いていて、感情の高ぶりは全く感じられないのです。

「自分が死ぬまで挑戦しつづけたいという訳ではない」と語るアレックス。

彼の挑戦はまだ今後も続きそうです。彼は後にTEDに出演してその舞台裏を語っています。  

まとめ:アドレナリンがドバドバ出る究極のドキュメンタリー

今回は、命綱なしで断崖絶壁を登るドキュメンタリー映画『フリーソロ』をご紹介しました。

  • 恐怖との向き合い方
  • 成功へのイマジネーション力
  • 可能にするための鍛錬

アレックス・オノルドがヨセミテを素手で登る姿には、ただの危険を顧みない人間ではない、“生”との向き合う様子を垣間見ました。

まめもやし

ドキュメンタリー映画としても面白い作品なのでぜひ!

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