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フリーソロ

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ドキュメンタリー

【滑落=死亡】クライミング映画『フリーソロ』アレックスの挑戦の結末は…

今回ご紹介する映画は、『フリーソロ』です。

まめもやし
まめもやし

「フリーソロ」という言葉をご存知でしょうか?

一歩間違えれば滑落して死亡してしまう可能性があるような危険な岩壁に、ザイル(ロープ)や救命道具などを着けずに手と足のみで挑むことを、フリーソロ・クライミングと言います。  

イマイチよく分からないという方は、最初の30秒だけでいいので以下の動画をご覧ください。

要するに、断崖絶壁を命綱なしの身一つで登るヤバいスポーツです。

今作『フリーソロ』は、ロッククライミングの聖地であるヨセミテ国立公園のエル・キャピタンにフリーソロで挑んだクライマー・アレックス・オノルドの姿を映したドキュメンタリー映画です。

まめもやし
まめもやし

ホラー映画より怖い映画で、冷や汗をかきました…!

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映画『フリーソロ』の作品情報・予告・評価

『フリーソロ』

フリーソロ

あらすじ

世界的クライマーの1人として活躍するアレックス・オノルドには、1つの夢があった。それは世界屈指の巨岩エル・キャピタンに挑むこと。前人未到の挑戦が始まる。

5段階評価

予告編

↓クリックでYouTube が開きます↓

作品情報

タイトルフリーソロ
原題Free Solo
監督エリザベス・チャイ・ヴァサルヘリィ
ジミー・チン
出演アレックス・オノルド
サニ・マクキャンドレス
ジミー・チン
トミー・コールドウェル
撮影ジミー・チン
クレア・ポプキン
マイキー・シェーファー
音楽マルコ・ベルトラミ
編集ボブ・アイセンハート
製作国アメリカ
製作年2018年
上映時間100分

動画配信サービス

配信サイト配信状況
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【死亡事故の事例】フリーソロクライミングの危険性

フリーソロ・クライミングは、死に至る危険性と隣り合わせのスポーツです。誰にでもできるスポーツではなく、体力と精神力、そして死のリスクを受け入れる意志が必要とされます。

当然ながら悲劇的な事例は数多くあり、そのいくつかをご紹介します。

2009年には、数々のハードルートをソロ攻略した伝説的アメリカ人クライマーであるジョン・バッハが、カリフォルニア州マンモス・レイクスにある自宅近くのディーク・ウォールから転落して死亡しました。

2015年には、冒険家ディーン・ポッターが、パートナーのグラハム・ハントとともにヨセミテ国立公園でウィングスーツ・フライト中に岩壁に激突して死亡。2人はそれぞれ43歳と29歳でした。(世界的冒険家のディーン・ポッター氏が墜落死

2017年には、エベレスト近郊の山ヌプツェで新ルートのフリーソロに挑戦していたスイス人クライマーの友人、ウーリー・ステックが滑落して死亡。彼はアレックス・オノルドの友人のひとりでした。

2019年、エル・キャピタンでスピード記録を樹立したアメリカのクライマー、ブラッド・ゴブライトがメキシコのエル・ポトレロ・チコの崖を懸垂下降中に転落死しました。

まめもやし
まめもやし

フリーソロクライミングがいかに危険なスポーツであるかがわかります…!

滑落すれば死亡のクライミング映画『フリーソロ』がヤバい

山頂に座るアレックス・オノルド
© 2018 National Geographic Partners, LLC. All rights reserved.

常に死と隣り合わせのドキュメンタリー

本作が普通のドキュメンタリーと違うのは、撮影対象がその場で死ぬ可能性をはらんでいることです。

目の前に映し出されるのは、世界遺産にも登録された、美しい森の中に巨大な岩壁が構えるヨセミテ国立公園

まめもやし
まめもやし

以前のアップル社MacのOSになっていましたね!

そんな美しい景色を前にカメラがズームしていくと、なんとその巨大な岩に一人の人間が素手でよじ登っている姿が映されます。しかも、ロープなどの救命装置も見当たりません。  

無謀にも思えるフリーソロに挑んだのが、アレックス・オノルドという人物です。

アレックス・オノルドという男  

ヨセミテを登るアレックス・オノルド

© 2018 National Geographic Partners, LLC. All rights reserved.

フリーソロには、強靭な体力だけではなく、精神力、忍耐力、判断力などあらゆる力が必要なってきます。

オノルドはフリーソロにおいて、その中でも精神力が一番重要であると話しています。

7年越しの挑戦

当然ながら、エル・キャピタンへの挑戦は思いつきでできるものではありません。

実はオノルド、毎年エル・キャピタンへの挑戦を夢見ては、いざ目の前にして恐怖で断念するという日々を7年過ごしました。

さらに、オノルドがただの無謀な挑戦者ではないということが劇中でよく分かるシーンがあります。

彼は何度も何度も同じルートをテストし、登頂までに必要となる一挙手一投足を体に染み込ませます。それらは本番でパニックにならないために絶対必要なことでした。

登頂ルートの中には難所がいくつもあり、救助ロープを使った練習でさえも滑落してしまう様子が何度も映されています。その度に、「これが本番だったら…」と頭に不安がよぎるのです。

オノルドの身体的特徴

普通の人間からすれば常軌を逸した挑戦なので、この人の頭の中は一体どうなっているんだと思った方もいると思います。

映画の中では、そんな彼の頭の中を覗いてみようということで、オノルドをMRIで調査するシーンがありました。

すると、彼の扁桃体が一般的な人より機能していないことが分かります。

医師によると扁桃体は、脳が恐怖と感じる情動の役割を持っているとのことで、つまりオノルドは普通の人間より恐怖を感じにくい体だということが分かるのです。

恐怖を感じ辛い体つきとは言っても、なぜそこまで彼を死と隣り合わせのフリーソロへと導くのでしょうか。

劇中、彼は「いつ死ぬのか分からないのは、みんな同じこと。登ることで"生"を実感できる」と語っています。

オノルドと恋人の関係性

オノルドには、サンニという美人の恋人がいます(この方が女優かと思うほど綺麗なんですよね)。

サンニはいわゆる「普通」の考えを持った女性で、2人の価値観は全く異なっています。

アレックスは「一世一代の挑戦を前にしたら恋人よりもそれを優先する」と堂々と語り、その強い意志をあらわにしますが、一方で「彼女の存在が人生を豊かにしてくれる」とも言っています。

この2人の特異な関係性も興味深いものがありました。

フリーソロが精神面での重要度が高いことは話しましたが、それでは今作の撮影にあたって、どうやって彼の偉業を映し出すことができたのでしょうか。

『フリーソロ 』は撮影部隊もプロのクライマー

ヨセミテを登るアレックス・オノルド
© 2018 National Geographic Partners, LLC. All rights reserved.

アレックス・オノルドの挑戦を映した本作ですが、撮影したクルーは全てプロのクライマーでした。

当然のことながら、撮影クルーたちの緊張感も凄まじいです。

もし撮影がオノルドの集中を欠くことになれば、撮影隊は彼の滑落する姿、つまり彼の死の瞬間を映すことになるからです。

そのため撮影隊も命がけ。撮影隊がアレックスの挑戦を邪魔せずに、尚且つ偉業達成までをいかに上手く納めるかということに試行錯誤する姿もドキュメンタリーの内部が伺えてとても印象的でした。

挑戦が命がけということもあり、アレックスのコンディションを最優先するために、彼がいつ挑戦するのかも不明確なまま撮影は続けなければなりません。

万が一彼に何かあった場合の連絡体制を確認するシーンなども映されていて、より緊張感が高まる中、アレックスは本番に挑みました。

【ネタバレ感想】ロッククライミング前人未到の偉業への道

崖を登るアレックス・オノルドとカメラマン
© 2018 National Geographic Partners, LLC. All rights reserved.

2017年6月3日。

オノルドは一人、誰にも何も告げずに挑戦を始めます。

アレックスの動向を確認していた撮影隊は、彼の後を追って撮影を始めます。アレックスは黙々と登り始め、予定したペースより遥かに順調に進んでいきます。

そして以前に、ロープありで失敗して断念した場所も難なくクリアしていきます。

鳥が近くで羽ばたくのですら恐ろしく感じる映像の中、アレックスはひたすら黙々と登っていきます。

まめもやし
まめもやし

あまりの緊張感にプロクライマーである撮影隊ですら、画面から目を背けている映像が印象的。

そして、前人未到の偉業の瞬間を目撃することになります。

彼が登った900メートルの垂直の花崗岩を登るのには、普通のクライマーでも3〜5日かけて登るのが一般的です。もちろん、それは道具ありの状態で。

彼が偉業を成し遂げた時、そのタイムは3時間56分でした。

驚いたのは登頂後の彼の姿。あまりにも冷静で、感情の高ぶりや興奮・達成感は全く感じられないのです。

「自分が死ぬまで挑戦しつづけたいという訳ではない」

アレックスはこう語ります。彼の挑戦はまだ今後も続きそうです。彼は後にTEDに出演してその舞台裏を語っています。

まとめ:アドレナリンがドバドバ出る究極のドキュメンタリー

今回は、命綱なしで断崖絶壁を登るドキュメンタリー映画『フリーソロ』をご紹介しました。

アレックス・オノルドがヨセミテを素手で登る姿には、ただの危険を顧みない人間ではない、“生”との向き合う様子を垣間見ました。

まめもやし
まめもやし

ドキュメンタリー映画としても面白い作品なのでぜひ!

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