サスペンス・ミステリー

【ネタバレ】映画『THE GUILTY/ギルティ』の評価と結末がすごい。

 今回ご紹介する映画は『THE GUILTY/ギルティ』です。
 

 

デンマーク製作の映画が、話題を呼んでいます。

 

ワンシチュエーションを突き詰めると面白いという見本になる映画です。

 

この内容で気になった方は、是非続きをご覧ください!

映画『THE GUILTY/ギルティ』の作品情報とあらすじ 

作品情報

原題Den skyldige
監督グスタフ・モーラー
脚本グスタフ・モーラー  
出演ヤコブ・セーダーグレン
製作国デンマーク
製作年2018年
上映時間88分
おすすめ度

本作を撮ったのは、1988年スウェーデン生まれのグスタフ・モーラー監督。

長編映画デビュー作となった本作は、サンダンス映画祭で観客賞を受賞し、アカデミー賞外国語映画賞のデンマーク代表作品として選出されました。

あらすじ

あらすじ

過去のある事件をきっかけに警察官として一線を退いたアスガー(ヤコブ・セーダーグレン)は、現在、緊急通報指令室のオペレーターの業務を務めている。

ある日、アスガーの元へ通報が入ると、それは今まさに誘拐されているという女性からの電話だった。電話越しに聞こえてくる車の音や女性の声、そして犯人の息づかいなど、音だけを頼りに適切な対処をしなければならない状況に…。

 

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映画『THE GUILTY/ギルティ』の評価がすごい!

デンマーク発の本作、映画の公開から各方面で評価されて話題となっています。

 

内容はシンプルでありながらどうなるか予測できない展開で注目を集め、米批評家サイト「Rotten Tomatoes」99%(2018年2月5日時点)を記録しています。

 

さらには、ジェイク・ギレンホールが主演と製作を務めるハリウッドリメイクも決定しているんです。

 

本作の見どころでもあるのが、電話上での見えない「音」です。

 

誘拐された女性役のイェシカ・ディナウエをキャスティングする際に、監督はあえて顔は見ずに、音声ファイルだけを聞いてオーディションを行ったと話しています。

 

観客と同じ目線でイメージを作り上げていく、監督の意思が感じられる話ですね。

映画『THE GUILTY/ギルティ』の感想

まず率直に、面白かったです。

 

ワンシチュエーション映画は多くありますが、「電話からの声と音だけで、誘拐事件に対処する」というシンプルな設定を突き詰めています。

 

舞台となるのは、緊急通報指令室。日本で言う110番や119番などへかけてつながるところのイメージですね。主人公アスガーはそのオペレーターを勤めています。

 

オペレーターの仕事とは、緊急ダイヤルにかけてきた人の話を聞き取り、適切な部署へ電話をつなぐこと。

 

緊急通報司令室が舞台のため、緊急ダイヤルにかけてきた依頼人の人相や現場の状況など、一切映し出されることはないのです。

 

司令室で電話を受けるアスガーの映像がメインとなり、劇中の情報源は、「音」のみとなります。

 

依頼人の声のトーン、話し方、周辺から聞こえる車の音やBGMといった状況を手がかりにどれだけ現場の状況を想像できるかがこの映画の鍵となってきます。

 

映画なのですが、小説のような想像力を掻き立てる演出に引き込まれました。

映画『THE GUILTY/ギルティ』のネタバレ結末

※以下映画のネタバレに触れていますのでご注意してください。

イーベンという女性からの緊急電話が入ります。

 

電話の向こうの異様な雰囲気から誘拐と判断するアスガー。 地域を特定し、電話をつないでパトカーを向かわせます。

 

しかし、車の特定には至りませんでした。 アスガーはオペレーターのため、電話を適所につなげることが仕事なのですが、かかってきた情報を元に私用の携帯で女性の自宅へ電話してしまいます。

 

するとマチルドという子供が出て、アスガーは話の内容から元夫のミケルが誘拐犯だと判断します。 マチルドには赤ん坊の弟オリバーがいることが分かり、アスガーは自宅に警官を向かわせます。

 

自宅に到着した警官からの知らせで、マチルドの服が血だらけであることが分かり、オリバーの元へ向かうよう指示します。

すると、オリバーは見るも無残な状態で切り裂かれていることを現場の警官から知らされるのです。

 

アスガーは自分の指示のせいでマチルドにオリバーの悲惨な姿を見せてしまったという罪悪感と、子供を殺したことへの強い怒りが爆発します。

せめて母親イーベンのことはなんとしてでも助けようと、イーベンへ電話し、逃げられるように指示を出します。

 

ミケルへ怪我を負わせることはできたのですが、脱出はできず、イーベンは再度パニックに陥ります。

それをなだめるが如く話をしていたアスガーでしたが、イーベンとの会話で次第に衝撃の事実が明らかになります。

 

なんと息子のオリバーを殺したのは母親であるイーベンだったのです。

それまで、元夫のミケルがオリバーを殺し、イーベンを誘拐して逃走していると思っていたアスガーでしたが、ミケルはイーベンを元々いた精神病院へ送り戻すために連れ出したのです。

 

今まで犯人だと思っていたミケルに対して、アスガーは「レンガで殴れ」「運転中にサイドブレーキを引け」といった指示をして、ミケルから何とか助けようと助言をしていました。

 

しかし、その助言がむしろ悪い方向へアドバイスしていることが分かり、アスガーは絶望します。 絶望したアスガーでしたが、最後の祈りをかけてもう一度イーベンへ電話をします。

 

電話がつながると、イーベンは車から降りて、陸橋の上にいることが分かります。

精神を病んでいたイーベンでしたが、オリバーを殺してしまったことを理解し、陸橋から身を投げることを決意していたのです。

 

いつ飛び降りるか分からない緊迫した状況で、アスガーは過去の自分の過ちを正直に打ち明けます。

 

アスガーは以前、警官としてバディのラシッドとともに現場にでていました。

アスガーはラシッドとの現場での職務中、19歳の少年を射殺してしまったのです。 しかも、その少年を殺す必要はない状況にも関わらず、故意に殺してしまいました。

 

劇中の多くの場面で出てくる「明日」というキーワードの正体は、明日行われるアスガーの過去の事件の裁判のことだったのです。

その事実を知っているラシッドは裁判で、参考人として嘘の供述をするということで口裏を合わせていたのです。

 

自分の過ちを正直に教えてくれたアスガーに対し、イーベンは優しい人と言い残し、電話が切れます。 イーベンすら助けられなかったと思い、再び絶望するアスガー。

 

過去と向き合い、自分の過ちを認めたアスガーは、ラシッドへ明日の裁判で口裏を合わせるのではなく、事実を正直に話してくれと頼みます。

 

その後、緊急司令室へ電話が入り、イーベンが無事に保護されたという連絡が入ります。

その一報を耳にしたアスガーの表情には少しだけ靄が晴れたように見え、ラストシーンでは初めて緊急指令室の扉を開けて、外の景色がわずかに見えるのでした。

【まとめ】『THE GUILTY/ギルティ』のタイトルの意味

「音」を頼りに見えない犯人を捕まえる、といった物語かと思いきや、これはアスガーの贖罪の物語でもありました。

 

タイトルは「ギルティ」つまり有罪という意味ですが、深い意味を感じさせます。制限された情報のみで、それにより決めつけて判断してしまうことの恐ろしさを痛感する映画でした。

 

状況が制限されるワンシチュエーション映画ですが、ここまで「音」という情報のみに絞り、観客の想像力を働かせるストーリー構成は秀逸でした。

自分で脳内で想像して状況を味付けできるため、小説などが好きな方は特にオススメできる映画です。

 

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