今回ご紹介するのは映画『ハッピーデスデイ2U』です。
誕生日の日の最後に必ず殺されてしまうという何ともアンハッピーな主人公を描いた『ハッピーデスデイ』の続編。
全作で悪夢のようなループが終わったと思いきや…。
前作とはまた全然違ったジャンルの展開になっていました。
前作の感想は下記の記事を参考にしてください。
関連記事【ネタバレ感想】ラストも犯人も『ハッピーデスデイ』が面白い!
映画『ハッピーデスデイ2U』の作品情報とあらすじ
作品情報
原題 | Happy Death Day 2U |
---|---|
監督 | クリストファー・ランドン |
出演 | ジェシカ・ロース イズラエル・ブルサード |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2019年 |
上映時間 | 100分 |
おすすめ度 | [jinstar4.0 color="#ffc32c" size="16px"](4点/5点) |
あらすじ
誕生日に殺されるタイムループから抜け出したツリー(ジェシカ・ロース)は、恋人となったカーター(イズラエル・ブルサード)と楽しく過ごすつもりだった。
ところが彼のルームメイトのライアン(ファイ・ヴ)がツリーと同様のタイムループに陥り、それは理工学部で学ぶライアンたちが開発した量子冷却装置(SISSY)が原因だと判明。
その装置から放たれたビームをツリーが浴びてしまう…。
【ネタバレ感想】続編というより別ジャンル映画
出典:https://www.imdb.com/
※以下、映画のネタバレに触れていますのでご注意してください。
前作と全く違うジャンル
前作は、誕生日に必ず殺される最悪のループに陥った主人公が、殺され続けながらも何とかそのループを抜け出そうと奮闘しました。
毎回いつ殺されるかわからない恐怖と、負けじと奮闘する主人公の姿のコメディのバランスが非常に面白かったのです。
続編となる本作では、コメディ要素に大きく振り切っています。
カーターの友人、カーターが作った装置によってループが起きてしまったことを早々に明かし、さらにその装置によってツリーが再びあの日のループに陥ってしまう展開に。
前作のようなドキドキ感はなくなりますが、前作での経験を活かしたツリーの行動や、全く同じ日にならないというパラレルワールド展開など、毛色が前作とは全然違う印象でした。
また、ストーリーも先が読めず、後半ではこれまたジャンルが変わります。
100分のなかで飽きさせない展開を上手く作っていました。
前作を超えるコメディ感
出典:https://www.imdb.com/
死ぬことでループするという設定を活かした面白い展開が今回にもありました。
ループを止める方法を検証するために暗記しないといけなくなるツリー。
効率よくやるために殺されるのを待つのではなく、自殺してループを繰り返すことになります。
正直、普通の考えなら楽に死ぬ方法を考えるものですが、ツリーは違います。
彼女はバリエーションに富んだ自殺方法でループするのです。
- お風呂にドライヤー入れて感電死
- ホームセンターでトイレ洗剤を飲んで死亡
- ビキニでスカイダイビングして墜落死
- 木材処理車に突っ込んで死亡
印象的な死に方が上記の通り。
リセットされる時に体に影響があるのに、何でわざわざそんな死に方するんだよと思わず突っ込みたくなります。
[chat face="twitter-icon.jpg" name="まめもやし" align="left" border="gray" bg="none" style="maru"] 完全に投げやりというかヤケ死にですね。 [/chat]
その他にも、ダニエルの目隠し芸を上手く使った笑いなど中盤はコメディ色が強めでした。
ちょっぴり感動も
出典:https://www.imdb.com/
前作でも、ループを繰り返す度にビッチで人への配慮など全くなかったツリーが少し成長する過程を描いていました。
ツリーがいる本来の時間軸では、ツリーの母親はすでに亡くなっています。
しかし再びループした世界では母親が生きていて、カーターはダニエルと付き合っているのです。
ツリーは元の世界に戻ろうとしていましたが、母親が生きている世界とカーターへの想いの中で揺れることになります。
結果的に元の世界を選ぶツリーですが、最後にもう二度と会えない母親に感謝を伝えるシーンは不覚にも感動させられます。
話が2転3転どころじゃないくらいに展開していきますが、ラストは上手い具合に収束していたのはさすがの手腕。
エンドロール中に続編を匂わせる展開がありましたが、あれは蛇足でしたね。
ただ、総じて続編としては申し分ないクオリティでした。
『ハッピー・デス・デイ』3作目も準備中
第一作目『ハッピー・デス・デイ』、第二作目『ハッピー・デス・デイ2U』と続いた本シリーズですが、3作目となる映画を準備中だと、プロデューサーのジェイソン・ブラムが明かしています。
本作は興行収入的には予想を下回ったことから、「(可能性は)あまりないが、不可能ではない」としています。
一方の監督、クリストファー・B・ランドンは、ジェイソン・ブラムとは別の映画を製作する予定だと話しています。
新たなジャンルの確立
『ハッピーデスデイ2U』は前作の設定を上手く使って広げた作品でした。
『ハッピーデスデイ』シリーズほど「死」をここまで面白く描いた映画は中々ないのではないでしょうか。
そして、これほどまでにブチ切れる役が似合い、顔芸とも言える多彩な表情を作れるジェシカ・ローテは良い女優です。
前作、本作ともにAmazonプライムで見放題作品として配信しているのでイッキ見しちゃいましょう。
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