The Witch/魔女

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映画

【ネタバレ感想】韓国映画『The Witch/魔女』バイオレンスも演技力も怪物クラス

今回ご紹介する映画は『The Witch/魔女』です。

パク・フンジョン監督による映画で、『梨泰院クラス』キム・ダミ主演で描くバイオレンス・アクション。

本記事では、ネタバレありで『The Witch/魔女』を観た感想・考察、あらすじを解説。

まめもやし

想像を超えるバイオレンスさと、主演のキム・ダミの演技力に興奮しっぱなしでした!

映画『The Witch/魔女』の作品情報とおすすめ度

『The Witch/魔女』

The Witch/魔女
ストーリー
感動
面白さ
テーマ性
満足度

あらすじ

8歳の時にある特殊な施設を逃げ出し、記憶を失ったジャユンは助けてくれた酪農家の娘として暮らし始める。10年余の歳月が過ぎ、ジャユンは頭に異変を感じるように。手術費用と経済状況が厳しい養父母のため、彼女はテレビ番組でマジックを披露するが…。

作品情報

タイトルThe Witch/魔女
原題The Witch: Part 1 - The Subversion
監督パク・フンジョン
脚本パク・フンジョン
出演キム・ダミ
チェ・ウシク
チョ・ミンス
パク・ヒスン
製作国韓国
製作年2018年
上映時間125分

予告編

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おすすめポイント

韓国発、超絶バイオレンス・サイキック映画。

特殊な施設で育った少女が宿命に立ち向かう様子を描くバイオレンスアクション。

Netflixの大人気韓国ドラマ『梨泰院クラス』でメインヒロインを演じたことでも注目のキム・ダミの映画デビュー作。

韓国でも新人賞を総ナメにしたその狂気迫る演技は一度観たら忘れられないインパクトがあります。

まめもやし

想像を超える面白さとアクションシーン、キム・ダミの演技力に釘付けになりました!

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【ネタバレ解説】『The Witch/魔女』のあらすじ内容

物語は子どもたちが謎の実験施設で何かの実験をされている映像から始まる。その後、施設では、ある事件が発生し、多くの死者が出て現場は血の海と化していた。

研究所のメンバーである、ペク博士(チョ・ミンス)チェ氏(パク・ヒスン)は、誰かを探している様子だ。そんな中、施設から一人の少女が逃げ出していた。

逃げ出した少女は農場で倒れ、農場主のク夫妻(チェ・ジョンウとオ・ミニ)に発見され、2人は少女を養女として迎え入れる。

普通の暮らし

「The Witch/魔女」
© 2018 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

10年後、少女はジャユン(キム・ダミ)と名付けられ、過去の記憶を失くしながらも普通に暮らしていた。しかし、家計は苦しく、母親認知症の兆候があり、ジャユン定期的に起こる頭痛に悩まされていた。

家計を心配したジャユンは、優勝すれば大金がもらえると、親友のミョンヒ(コ・ミンシ)に勧められた歌番組のオーディションに出場する。ジャユンはそこでマイクを空中に浮かせる特技を披露する。

その番組は話題を呼び、ペク博士とチェ氏は、ジャユンが脱走した少女であることに気づき、彼女を捕らえるために部下を送り込む。

オーディションの二次予選のためにソウルに向かう列車内で、ジャユンは自分を知っているというノーブルマン(チェ・ウシク)という男に声をかけられる。ノーブルマンはジャユンが記憶を失くしていることに驚く様子をみせる。

覚醒

「The Witch/魔女」
© 2018 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

オーディション終了後、ジャユンはペク博士の手下らに拉致されそうになるが、なんとか切り抜けて帰宅する。

ノーブルマンと3人の仲間は、ある場所で遺伝子研究者を殺害する。彼らは超人的な力を持っていた。一方、チェ氏は上層部の人間から、ジャユンを連れてくるように個別に指示を受ける。

その後、チェ氏が手配した武装した男たちがジャユンの家に押し入り、ジャユンはミョンヒを人質にされて拳銃を突きつけられる。追い詰められたジャユンはトランス状態になり、超人的な力とスピードで男たちを抹殺する。しかし彼女は、自分の超人的な能力に動揺していた。

すると、ノーブルマンらが現れ、同行を要求し、一緒に来なければ家族や友達を殺すと脅しかける。ジャユンは承諾し、彼らの研究施設へと連れて行かれ、拘束されてしまう。

ジャユンの過去

「The Witch/魔女」
© 2018 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

研究施設にはペク博士がいて、ジャユンの記憶を思い出させるといって注射を打つ。

脳医学の第一人者であるペク博士は、所属する組織において子どもたちを遺伝子操作で超人にして作ったと説明する。中でもジャユンは完璧とも言える個体であり、制御不能となることを恐れた上層部はジャユンの始末を命じるが、反抗したジャユンによって施設は惨状となっという。

さらに、ジャユンの頭痛は適切な治療をしなければ死に至る病であると言い、ジャユンに血清を注射する。その血清の効力は1ヶ月間だけであると説明し、ジャユンはそれに依存するしかないと言うのだった。

真実

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© 2018 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

しかし、注射されたジャユンの態度が一変する。彼女は笑い出し、今まで記憶を失ったことはなく、自分が何者であるかもずっと知っていたと明かす。彼女は自ら病気を突き止め、それを食い止める手段が血縁者による骨髄移植しかないことを知っていた。

ジャユンは治療法を探るために自らテレビ出演して注目を浴び、ペク医師らが接触してくることを待ち構えていたのだった。血清の効果で覚醒したジャユンは拘束を解き、護衛を瞬殺。ペク博士に銃を突きつけ、血清の生産場所を聞き出そうとする。

するとそこへ、ノーブルマンが襲いかかってくる。さらに、ジャユンの居場所を突き止めたチェ氏も部下を連れてやってくると、それぞれが激しい戦闘を繰り広げる。

ジャユンは圧倒的な力を見せつけ、結果的にチェ氏、ノーブルマンの部下を圧倒して殺害し、ノーブルマンも追い詰める。彼に血清があるという本社の場所を聞き出そうとするが、彼は最後まで教えることはせず、ジャユンはノーブルマンを殺害する。

その後、ジャユンは数本の血清を手にし、施設を燃やして去っていく。その後、両親の元を訪ねると、母親の認知症の進行を遅らせるため、父に血清の一部を渡す。

父はジャユンに特別な力があることを小さい頃から知っており、それを理解した上で母親と一緒に育てることに決めたと打ち明ける。そしてジャユン両親、親友のミョンヒの元を去っていく。

根本的な解決

しばらくして、ジャユンペク博士の双子の妹の家に現れる。ジャユンすでに多数の血清を手にしていたが、「問題を根本的に解決する」と言う。

すると、顔に傷のある謎の女性がジャユンに近づくが、ジャユンは「触れたら殺す」と脅し、映画は幕を閉じる。

【ネタバレ感想】キム・ダミの演技力に尽きる“どんでん返し”

「The Witch/魔女」
© 2018 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

『The Witch/魔女』というタイトルですが、本作は魔女に関する物語ではありません。冒頭で映される子どもの人体実験の様子が古くからあったような描き方からも、その悪しき習わしという意味で比喩に近い印象です。

本作は、シンプルで分かりやすい整理された脚本と、それを裏打ちするキム・ダミの演技力に舌を巻く映画でした。

特筆すべきは三幕構成で明かされる“どんでん返し”。謎の研究施設から逃げ出した少女が普通の暮らしをする第一幕、異能力者としての才能を覚醒させる第二幕、実は彼女自身が計画したものだったと分かる第三幕。

脳を覚醒させる様子はスカーレット・ヨハンソン主演『LUCY/ルーシー』、少女がバタバタ殺す様子は『キック・アス』クロエ・グレース・モレッツにも通じ、研究所でのバトルは『マトリックス』的なアクションもあります。

本作はアメコミのような展開ながら、恐らくマンガ以上に説得力をもって実写映画として成立させています。不遇な運命にあった主人公がヒーローとなるのではなく、復讐を追い求めるアンチヒーローとなる物語。それはひとえにキム・ダミという俳優の演技力のたまものと言えるでしょう。“普通の女の子”と“最強の超人”としての二面性が際立っています。

施設から逃げ出し、普通の暮らしをする前半部分の彼女は、本当に“普通の女の子”にしか見えません。ゆで卵を口いっぱいに頬張る姿の愛らしさや、友人と楽しそうに会話するシーンは至ってありふれています。

それが、物語が転調していく中盤で自分の秘めた脳力に気づく様子、そしてそれらが実はすべて演技で、彼女自信が目的を達成するために行っていたことが分かる後半。そしてそこからのジャユンの無双に次ぐ無双。

そして何より真に恐ろしいのは、そんなキム・ダミは本作が映画デビュー作であるということ。1500人のオーディションを勝ち抜いて本作の主演を勝ち取ったのです。

彼女はその後、日本でも特大ヒットしたNetflixドラマ『梨泰院クラス』においてもソシオパスでインフルエンサーのヒロインチョ・イソ役を演じており、その才能を申し分なく発揮しています。

まめもやし

キム・ダミがある意味一番恐ろしいとも言えますね。ゾクゾクしましたよ…!

シリーズ1作目にも関わらず、変に引っ張らずに悪役をほぼ全滅させるところも面白いところでした。続編『THE WITCH/魔女 増殖』にも期待が高まります。

まとめ:韓国バイオレンス・サイキック・アクションが爆誕

今回は『The Witch/魔女』をご紹介しました。

デビュー作でいきなり新人賞を総ナメにしたキム・ダミですが、「作品選びは慎重にしたい」と2年後の『梨泰院クラス』が決まるまで調整していたというマネジメント力もあります。

まめもやし

末恐ろしい才能、今後も絶対に楽しませてくれることを確信しています!

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