ムービング

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韓国ドラマ

韓国ドラマ『ムービング』全話ネタバレあらすじ・感想・考察・キャスト解説

今回ご紹介する作品は、韓国ドラマ『ムービング』です。

韓国の人気漫画家Kang Full(カンプル)による同名ウェブトゥーンが原作のファンタジー・アクション。

空を飛ぶ特殊能力を持った主人公の高校生が転校生と出会い、惹かれ合っていくが、やがて能力者を狙う脅威が迫っていく物語。

『ムービング』はディズニープラスの独占配信。

本記事では、韓国ドラマ『ムービング』を全話ネタバレありで解説・考察・感想をご紹介。

『ムービング』が視聴できるのは、ディズニープラスだけ!

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『ムービング』の作品情報・予告・配信

『ムービング』

ムービング

5段階評価

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あらすじ

超能力を持ちながら隠れて暮らす子供たちと、過去の辛い秘密を抱えながら暮らす両親が、共に巨大な危険に立ち向かう。

作品情報

タイトルムービング
原題무빙
監督パク・インジェ
パク・ユンソ
原作Kang Full(カンプル)
出演リュ・スンリョン
ハン・ヒョジュ
チョ・インソン
イ・ジョンハ
コ・ユンジョン
キム・ドフン
製作国韓国
製作年2023年
話数全20話

予告編

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史上最高制作費での威信をかけたチャレンジ

韓国の大人気スターが多数出演する『ムービング』は、公開からわずか7日間でDisney+とHuluの韓国ドラマ史上、世界で最も視聴された作品となりました。

さらに、韓国、日本、東南アジア、香港、台湾を含むアジア太平洋地域で、ストリーミングされた時間に基づき、あらゆる言語でディズニープラスで最も人気のあるシリーズとなっています。

『ムービング』は、超能力を持つ子供たちを搾取しようとする大きな力から守るために活動する、韓国のスパイたちを描いた物語。8月9日から9月20日まで配信され、全20話のシリーズです。

韓国ドラマ初の試みである「超能力を題材としたアクションスリラー」であり、制作費は韓国ドラマ史上最高となる約650億ウォン(約70億円)。

これは、Netflixの『イカゲーム』の制作費が約32億円であることと比べても大きいことがわかります。

ディズニープラスでは、業績不振の事業を中心に人員削減を行っていて、韓国ディズニーのオリジナルコンテンツチームが事実上の解散と退社したことで、ディズニープラスの今後の韓国コンテンツの先行きが不透明であることが指摘されています。

これだけ制作費をかけた超大作が失敗すると、ますますディズニープラスにおける韓国コンテンツの居場所は危ぶまれてしまうため、ディズニープラスの威信をかけたチャレンジングなドラマとなっています。

韓ドラ『ムービング』キャラクター・キャスト解説

メインキャスト

キャラクター役名・キャスト・役柄
キム・ボンソク(イ・ジョンハ)キム・ボンソク(イ・ジョンハ)
チョンウォン高校3年3組の生徒。両親譲りの空に浮く力と優れた五感を持つ。
チャン・ヒス(コ・ユンジョン)チャン・ヒス(コ・ユンジョン)
ボンソクのクラスメイト。ある問題でチョンウォン高校に転校してきた。回復能力を持つ。
イ・ミヒョン(ハン・ヒョジュ)イ・ミヒョン(ハン・ヒョジュ)
ボンソクの母で超人的な五感を持つ。とんかつ店を営む。元NISの分析官。
キム・ドゥシク(チョ・インソン)キム・ドゥシク(チョ・インソン)
ミヒョンの夫でボンソクの父親。コードネーム「ムンサン」の名で飛行能力を持つブラック・オプスのエージェント。
チャン・ジュウォン(リュ・スンリョン)チャン・ジュウォン(リュ・スンリョン)
ヒスの父親で超人的な回復能力と力を持つ。現在はチキン店を営む。元ブラック・オプスのエージェント。
イ・ガンフン(キム・ドフン)イ・ガンフン(キム・ドフン)
ボンソクのクラスの学級委員長。怪力と高速移動能力を持つ。
チョン・ゲド(チャ・テヒョン)チョン・ゲド(チャ・テヒョン)
元イナズママンでバスの運転手。電気能力を持つ。チョンウォン高校の卒業生。
イ・ジェマン(キム・ソンギュン)イ・ジェマン(キム・ソンギュン)
ガンフンの父親で怪力と高速移動能力を持つ。知的障害者で息子想い。
フランク(リュ・スンボム)フランク(リュ・スンボム)
アメリカからやってきた刺客。能力者を始末しようとする。

チョンウォン高校

チェ・イルファン(キム・ヒウォン)チェ・イルファン(キム・ヒウォン)
チョンウォン高校の体育教師。超能力を持つ子供たちを密かに指導する。
チョ・レヒョク(ユ・スンモク)チョ・レヒョク(ユ・スンモク)
チョンウォン高校の校長。探索能力が優れたNISのエージェントでもあり、能力を持つ学生を探す。
パン・ギス(シン・ジェフィ)パン・ギス(シン・ジェフィ)
ボンソクのクラスメイトで不良生徒。ガンフンと対立し、超能力の存在を知っている。
ハンビョル(パク・ハンソル)ハンビョル(パク・ハンソル)
ボンソクのクラスメイト。学校内の出来事をスマホで撮影することが好き。
ユン・ソンウク(チョン・ソクホ)ユン・ソンウク(チョン・ソクホ)
NISの人間で非常勤講師としてイルファンのサポート役に入る。イルファンとは対立している。
シン・ヘウォン(シム・ダルギ)シン・ヘウォン(シム・ダルギ)
ヒスの転校前の学校のクラスメイトでいじめられっ子。チョンウォン高校に転校してくる。不老能力を持つ。

国家安全企画部/国家情報院(NIS)

ミン・ヨンジュン(ムン・ソングン)ミン・ヨンジュン(ムン・ソングン)
国家安全企画部の第5次長。ブラック・オプスにさまざまな任務を課し、監視する。
ヨ・ウンギュ(キム・シンロク)ヨ・ウンギュ(キム・シンロク)
かつてのミヒョン上司で、その後、ミン次長のサポート役になる。

北朝鮮工作員

キム・ドクユン(パク・ヒスン)キム・ドクユン(パク・ヒスン)
北朝鮮軍の将校。ある任務に従い韓国へやってくる。
チョン・ジュンファ(ヤン・ドングン)チョン・ジュンファ(ヤン・ドングン)
飛行能力を持つ北朝鮮の工作員。
クォン・ヨンドゥク(パク・グァンジェ)クォン・ヨンドゥク(パク・グァンジェ)
回復能力と怪力を持つ北朝鮮の兵士。
パク・チャンイル(チョ・ボクレ)パク・チャンイル(チョ・ボクレ)
高速移動と怪力を持つ北朝鮮の工作員。
ペ・ジェハク(キム・ダヒョン)ペ・ジェハク(キム・ダヒョン)
優れた反応速度と射撃技術を持つ北朝鮮の兵士。
イム・ジェソク(キム・ジュンヒ)イム・ジェソク(キム・ジュンヒ)
北朝鮮の元脱走兵。手の平の摩擦で発生させた衝撃波で攻撃する。

第1話「高校3年生」

『ムービング』第1話
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チョンウォン高校に通う高校3年生のキム・ボンソクは、空を飛ぶ夢から目を覚ます。「南山(ナムサン)とんかつ」を営む母イ・ミヒョンと共に暮らしていて、新学期が始まろうとしていた。

新学期初日の朝、バスで偶然出会った高校生が、ボンソクと同じクラスに転校してきたチャン・ヒスだった。ボンソクはどことなくヒスに惹かれていた。

ヒスは父親のチャン・ジュウォンと共に暮らしており、父はチキン店を営んでいるが経済的に貧しいが、大学進学を希望していた。

そんな中、背中にFの文字が刻まれた謎の男が空港に降りち、「暗殺指令」と記されたファイルを片手にチンチョンという男に会いに行く。

謎の男はチンチョンの命を狙いに来ていた。怪力の持ち主であるチンチョンは謎の男に激しく抵抗するが、結果的に殺されてしまう。

学級委員長のイ・ガンフンは、担任の体育教師チェ・イルファンにヒスと仲良くするように言われていた。

ミヒョンは、国家安全企画部のミン・ヨンジュンにチンチョンが殺されたこと、事故死にしたものの、SNSに画像が出回っていると報告する。新聞では南北首脳会談が8月になる可能性が報じられていた。

ボンソクは感情と体重の変化で不安定になる体が浮かぶ能力を持っていた。

ミヒョンはSNSの投稿がいつの間にか消えていたことで、誰かが意図的に「削除」していることを察し、拳銃の手入れを入念に行っていた。

第2話「プヤン:扶養 浮揚」

『ムービング』第2話
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2003年12月、ミヒョンとボンソクは仮説住宅に間借りして2人で生活していた。

ある時ボンソクは、テレビで見たヒーロー「イナズママン」を真似してジャングルジムから飛び降りて周囲の人気を集めるが、彼を真似した同級生が怪我したことで、店は一時的に休業することになる。

ミヒョンはボンソクに、「本当のヒーローは人の気持ちを考えられる人だ」と伝える。

2018年の現在のある雨の日、走って登校したヒスは制服が汗と雨で濡れてしまったため、ボンソクに体操服を借りる。

クラスメイトの不良パン・ギスが着替えに向かうヒスの後をつけ、それをガンフンが追いかけると、ギスは場所を変えてガンフンに殴りかかろうとする。

しかし、ガンフンは圧倒的なスピードで避けて返り討ちにする。ガンフンの拳は木をなぎ倒すほどの力があった。

ボンソクとヒスは放課後、ヒスの制服を買いに一緒に向かい、2人の友好的な様子をガンフンが見つめていた。

謎の男は、古本屋を営むポンピョンという電気を操る男の元へ現れ、彼を始末する。殺されたのはチョンという男で、彼には息子がいることがわかる。

そんな中、謎の男の元に「次は3」と命令するメッセージが入り、男は車を走らせる。

第3話「ワン・プラス・ワン」

『ムービング』第3話
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ボンソクとヒスがコンビニで一緒にご飯を食べていると、傷だらけのギスの姿を目撃する。2人は学校に戻り、遅刻の罰だったトイレ掃除をする。ボンソクはヒスに肘の怪我した部分を手当された後、体が浮いてしまう。

ギスは学校に来なくなり、ヒスはギスの件でガンフンがなにか知っていると感じるも、ガンフンは明かさない。

校舎前に謎の男がやってくるが、警備員のファン・ジソンが追い払うと、どこかに連絡をしていた。

毎日、放課後にトレーニングをするヒスをボンソクは応援していた。

ある日の放課後、ヒスが体育館でトレーニングしていると、垂直跳びで脚を捻ってしまう。その様子を見たボンソクは、急いで駆けつけるが、ヒスは自分はケガをしていなかった。

その後、ボンソクは上体起こしのサポートをすることになるが、ヒスとの距離の近さにボンソクはヒスを飛び越えて飛んでいく。ボンソクは誤魔化していたが、2人のその様子をガンフンが見ていた。

ある雨の日の放課後、学校に靴を忘れたヒスの代わりに取りに向かうボンソクの後を追いかける。ヒスはボンソクが空中に飛べるのではないかと伝えるが、彼は否定する。

しかし、剥がれかけていたボンソクの肘の絆創膏を直そうとヒスが触れると、ボンソクはヒスの目の前で空に舞い上がっていく。

第4話「秘密」

『ムービング』第4話
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ヒスは空中に浮かんだボンソクに飛びかかり、抱きかかえたまま地上に引き下ろす。その後、2人は一緒にボンソクの家に帰り、ミヒョンの夕飯を一緒に食べる。

その頃、謎の男は閉店後のヘアサロンに訪れる。店主の女性ナジュは子供について詮索する男を怪しみ、先制攻撃を仕掛けると、2人は激しい戦闘を繰り広げる。

謎の男は異常な回復能力を持っており、ナジュは殺されてしまう。彼女は最後に「クリョンポに殺されるはず」と言い残していた。

ボンソクはヒスを自分の部屋に案内する。ヒスは垂直跳びに苦戦していたため、ボンソクの空を飛ぶ力を羨んでいたが、彼が能力を向き合っていることを知る。

ヒスはボンソクが自分を好いていることを見抜いていた。ヒスは能力があることで変だと感じているボンソクに「少し違ってて特別なだけ」と伝える。

ミヒョンの後押しで、ボンソクは雨の中帰宅していくヒスを空中を飛び回りながら追いかけ、バスまで送っていく。

ボンソクは土曜も投稿し、ヒスのトレーニングに付き合っていた。ヒスはボンソクの空を飛ぶ秘密を知ったことで、自分の秘密も打ち明ける。

ヒスは前の学校で不良17人を相手に無傷で勝利したものの、退学となり、賠償で家計は苦しくなったと打ち明ける。

ヒスはボンソクに2人だけの秘密として「私はケガをしない」と明かす。

第5話「リコール」

『ムービング』第5話
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ヒスは幼い頃から父のジュウォンと家を転々していたが、ヒスの大学進学のために炭鉱の町に定住を決める。

ヒスは高校で転校生がいじめられていることを教師に報告するも、事態は悪化してしまう。見て見ぬふりをし続ける自分が嫌になり、ヒスは不良たちに立ち向かう。

ヒスは複数の不良相手に泥だらけになりながら闘い、傷つけられてもすぐに回復して不良たちを退ける。しかし、学校はヒスを加害者として退学にさせ、ジュウォンは家を引き払い、示談金で鎮火した。

ヒスは4歳のときに母を交通事故で亡くしていた。ジュウォンはナジュが殺された事件現場で国家情報院が調査している様子を目撃する。

アメリカの極秘任務を請け負っていた元工作員たちが殺されていることで、ミヒョンはミン次長から清掃人の正体を突き止めるように命令される。

ミン次長はNTDP(国家才能育成計画)を任されているチョ課長を呼び出す。チョ課長はチョンウォン高校の校長であり、ヒスの前の高校でいじめっ子はヒスの回復能力をチョ課長に報告していた。

そんな中、クラスに前の学校でいじめられていたシン・ヘウォンが転校生としてやってくる。

第6話「イナズママン」

『ムービング』第6話
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子供の頃から帯電する力を持つチョン・ゲドは、チョンウォン高校を卒業し「イナズママン」という人気ヒーロー俳優となる。

しかし、舞台中に電気事故を繰り返し起こしたことで解雇され、面倒を見てくれていた母親も死んでしまう。母の葬儀で父親に再会すると、父親は公務員を辞めて古本屋をやるという。

就職活動も上手くいかず落ち込んでいたゲドだったが、故障したバスのバッテリーを直したことでバスの運転手として採用される。

バスの運転手として仕事をする中、父親の死の知らせを受ける。ゲドは電池に宿った記憶を辿り、父を殺した謎の男の姿をみる。

学校では、ガンフンが生徒らの前でギスからの挑発を受けるが、ガンフンは怒りを抑える。ヒスはガンフンが怒りを抑えたことを褒め、ギスに汚されたメガネを手渡す。

ミン次長は駐韓アメリカ参事官を呼び出し、彼がCIA捜査官であることを見抜き、米韓の外交問題にしないためにも元工作員狩りを終わらせるように伝える。

ボンソクは放課後、ヒスに貸していたスマホを回収するが、充電切れのため、先に帰ることにする。一方、ヒスが帰宅すると、ジュウォンからスマホをプレゼントされる。

ミヒョンの調査によると、謎の男はコードネーム「フランク」という男で、韓国人の母と米軍の父が両親だという。アメリカ参事官が返事を渋っていると、ミン次長はその場でMSS(中国国家安全部)に繋ぎ、脅しかける。

その頃、南山とんかつにフランクが現れる。ミヒョンは危険を察し「帰ってきちゃダメ」とボンソクにメッセージを送っていたが、充電切れで知らないボンソクが帰ってくる。

第7話「異邦人」

『ムービング』第7話
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ミヒョンは帰宅したボンソクを客のように案内する。しかし、フランクの質問でボンソクが自分の家であることを明かしてしまう。

ミヒョンは拳銃を手に取り警戒するが、フランクに「保留」の指示が入ると、彼は南山とんかつを去っていく。

米韓は互いに能力者の育成をしていて、互いにその存在が世間に明らかにならないように協力関係にあることがわかる。

参事官からフランクの元に次の標的がクリョンポであることを知らせるメッセージが届く。

フランクがよそ見すると、ゲドが運転するバスとぶつかりそうなる。その瞬間、ゲドはフランクが父の記憶で見た暗殺者であることに気づき、バスでフランクを猛追するが、逃げられてしまう。

フランクは幼い頃に、能力者としてアメリカで鍛えられ、アルファベットのAからFの順でアレックス、ベン、キャメロン、ドミニク、イライアス、フランク、グレゴリーの7人がコードネームを与えられる。

待ち伏せしていたフランクの攻撃を受け、ゲドは戦闘不能にさせられる。フンラクはその後、配達するジュウォンを後ろから車で轢いて殺そうとする。しかし、ジュウォンは致命傷を与えても回復し、フランクと激しい闘いを繰り広げる。

ジュウォンはフランクを倒し、トラックごと燃やしてその場を後にする。フランクは自分の名前を「アイオワ」だといっていた。

大学試験が迫り、ボンソクとヒスはそれぞれ忙しく、一緒の時間が減っていた。試験の前日、ヒスがボンソクの自宅近くに来ると、ボンソクは部屋から飛び出て会いに行く。互いに会いたい気持ちを伝え合う。

試験が終わり、クラスで体育の授業が行われる中、ヒスが垂直跳びの練習をしていると、何者かがバスケットゴールのネジを緩めていたことで、ヒスにゴールがぶつかりそうになる。

ボンソクとガンフンは同時にヒスを助けようと動き出し、ガンフンが高速移動でヒスを助ける。しかし、それをクラスメイトの一人が撮影しており、ネットにアップしてしまう。

ボンソクは自分がヒスを助けられなかったことを悔しがり、力をコントロールしようと練習する。ボンソクは子供の頃から能力を縛り付けるミヒョンに反抗するが、ミヒョンは父親のようになってほしくないからだと伝える。

その頃、北朝鮮で、ある男が韓国へ行くことを命じられる。

第8話「ブラック」

『ムービング』第8話
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1987年。飛行機の中では、手錠をつけた男がスーツケース型爆弾のタイマーを起動していた。飛行機に並走して空を飛ぶキム・ドゥシクは、パイロットに爆弾の危機を知らせようとするが、彼の目の前で飛行機は爆発してしまう。

1994年、南山の国家安全企画部。24歳のイ・ミヒョンは、NIS最年少の捜査官となるが、任務で目を負傷した後、情報管理局の事務仕事を任せれていた。

ミン・ヨンジュンは、ミヒョンを自分の元で働かせることに決め、ドゥシクと親密になり、彼の秘密を探るように命令する。

ドゥシクは身辺報告と射撃訓練のため、ジュウォンと共に毎週本庁に訪れていた。ミヒョンはドゥシクが本庁に来るタイミングを知らされ、それに合わせてミヒョンは、自分の姿をドゥシクの視界に入るように自然に接触することを繰り返していく。

ミヒョンの地道な作戦が実を結び、やがてドゥシクは自動販売機の前でミヒョンに声をかける。

そこから場面は2年前の1992年へと移る。工作員のマ・サングは中国の龍井ホテルで二重ヒューミント(現地情報員)をあぶり出して排除する「カモメ作戦」を実行。ミヒョンも歌手に扮してその任務に参加ていた。

しかし、サングはホテル内にいるヒューミント全員を殺すように新たな命令を下し、ヒューミントらを抹殺し始める。戸惑う様子のミヒョンにも指示が下るが、彼女はまだ生きている数人のヒューミントを救うことにする。

ミヒョンは指示された催涙スプレーの代わりに閃光弾を使い、封鎖した出入り口を解放。生き残ったヒューミントらは逃げ出していく。サングは現場の外に応援で来ていたドゥシクに逃げたヒューミントを排除するように指示するが、ドゥシクはサングの呼びかけに応じなかった。

ミヒョンの上司ヨ・ウンギュは、ミン次長が自分ではなくミヒョンを任務に選んだことに嫉妬し、ミヒョンに強く当たる。

日が経つにつれてミヒョンはドゥシクと親しくなっていくが、ドゥシクはミヒョンがミン次長の指示で接触していることを見抜く。作戦は失敗となったが、2人は「南山とんかつ」で夕飯を食べる。

その後、ドゥシクはミヒョンが意図的に近づいたことに気づきながらも好きになっていたことを明かす。ミン次長はドゥシクが犯した唯一の任務失敗は、飛行機爆破事件ではなく、「カモメ作戦」での取り逃がしだと明かす。

第9話「ヒューマニスト」

『ムービング』第9話
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ミン次長は南北が和平へ向かう政府の動きが気がかりで、ミスを繰り返す秘書にもイライラを募らせていた。

ドゥシクはミヒョンに会いたいという理由で、作戦が上手くいっているフリをして継続することを提案する。ミヒョンはそれに同意し、ミン次長に作戦を継続していることを報告する。

ミン次長はドゥシクがミヒョンに自分の秘密を明かしたかを尋ねる。ミヒョンは帰り際、ミン次長の秘書にアドバイスして手助けする。ウンギュはミヒョンに対する嫉妬から、他の社員の前でミヒョンを叱責する。

それをよそに、ミヒョンとドゥシクの関係は深まっていく。ある夜、遅くまで残業しているミヒョンのもとに、ドゥシクが空を飛んで夕飯を持ってくる。ミヒョンはドゥシクが飛行能力を持っていることに驚きながらも、夕食を届けてくれたことに感謝を伝える。

数日後、ドゥシクはジュウォンと共に射撃訓練していた。毎回同じ場所を狙うドゥシクにジュウォンが質問すると、彼は相手を殺すのではなく、制圧するための最善の方法だという。その後、ミヒョンに会うために彼女がいるフロアに向かう。

ドゥシクはミヒョンに良い人だと思われたかったと打ち明け、ミヒョンも彼が本心から話している誠実さを理解する。ミヒョンは自分が並外れた五感の感知能力があることを明かし、2人はキスをすると、ドゥシクの体は浮遊する。

同じ頃、ミン次長は金日成が南北首脳会議を開くと表明したニュースに興奮していた。ミン次長はすぐにミヒョンを呼び出し、ドゥシクとの仲を尋ねる。ミヒョンはまだドゥシクの秘密を知らないとウソをつくと、ミン次長は任務は終わりだと一方的に告げる。

帰り際にウンギュが入れ替わるようにミン次長の部屋へ入っていく。ミン次長は「カモメ作戦」でミヒョンがわざと失敗して工作員らを助け、それを目撃したドゥシクはミヒョンの選択を尊重したのだと推察する。そんな2人を「ヒューマニスト」と表現する。

ミン次長はミヒョンとドゥシク、似た2人をわざと近づけさせて様子を見ていた。その結果、2人が恋に落ちたことを成功だと語る。そんなミン次長とウンギュの会話を耳にした秘書はミヒョンに電話をかけ、ミン次長が見抜いていることを知らせる。

それを聞いたミヒョンは感覚を鋭くさせ、自分が盗聴や盗撮されて監視されていたことに気づく。ミヒョンがミン次長を問い詰めると、彼は家族のいないドゥシクが恋をして戻ってくる相手が必要だったと明かす。ドゥシクは任務を無視して単独行動までする男であるため、ミン次長は彼がいなくなることを恐れていた。

ミン次長はミヒョンの帰り際、彼女の病気の父親の状況を持ち出して見舞いに行くように誘導する。その後、ミン次長はドゥシクを呼び出し、極秘任務を与える。ドゥシクはミヒョンに別れを告げずに去っていく。

その後、北朝鮮の金日成が死亡したという情報が入る。しかし、ミン次長は金日成が暗殺されたのではなく、心筋梗塞で死亡したことに驚きを隠せない。

ミン次長は北朝鮮へ向かったドゥシクが何をしたのかを調べるため、職員を総動員して彼を捕まえるように指示し、ミヒョンは徹底的に監視されることになる。

そしてある嵐の夜、ミヒョンのアパートにドゥシクが姿を現す。2人は再会を喜びキスを交わすが、ミヒョンは監視されていたため、あっという間に2人は包囲されてしまう。ミヒョンはドゥシクが戻ってきたことで、彼の言葉がウソではなく、本当に自分を愛しているからだと理解する。

第10話「怪物」

『ムービング』第10話
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1990年、蔚山(ウルサン)最大のナイトクラブ。

並外れた治癒能力を持つジュウォンは、自分の力を一番簡単に使う道を選び、ヤクザとして活動していた。彼は組のボス、グァンジンに呼び出され、蔚山を牛耳る暴力団の組長ジェソンの部下を一網打尽にする。ジェソンにクラブの運営権を譲る契約書にサインをかかせると、彼から“怪物”と呼ばれる

ジュウォンには彼を“兄貴”と呼んで慕うミンギという弟分がいた。ジェソンにクラブの権利譲渡させたことでウルサンを掌握したと思っていたジュウォンだったが、グァンジンは金を稼ぐためにジェソンと手を組み、合併したことを知らされる。

ジュウォンは、グァンジンとジェソンが近づきすぎていることを懸念していたが、次第にジュウォンは組から距離を置かれ始める。いつしかグァンジンはジェソンを“兄貴”と呼ぶようになり、ミンギも管理部長を任命されていた。

ジュウォンは当たり屋稼業で金を稼いでモーテルで生活していた。モーテルでは、ジヒというコーヒー配達の女性に出会い、方向音痴で道に迷っていいたジュウォンはジヒに道を教えてもらう。

ある夜、ジュウォンとグァンジンはミンギに呼び出され、酒を酌み交わす。しかし、それはミンギの裏切りで、2人は薬を飲まされて眠らされてしまう。目を覚ますと、車に縛り付けられ、目の間にはジェソンらの姿があった。

ジュウォンはせめてグァンジンだけでも助けるように懇願するが、ジェソンはグァンジンがジュウォンを利用して事業を拡大しようとしたことを明かす。ジュウォンは悔しさと絶望を感じたまま海に沈められてしまう。

ジュウォンは海に沈む中、自分の手を追って手錠を外し、グァンジンを見捨てて海から脱出する。夜道をさまようジュウォンの姿をジヒが見つけると、ジュウォンは泣きながら「道がわからない」と訴える。

その後、ジュウォンはジェソンと部下たちを殺害する。裏切ったミンギが命乞いすると、彼の左頬を切って去っていく。

時が経ち、ミンギから“怪物”の話を聞いたミン次長の姿が映される。ミン次長は、暴力団一掃の対象から除外することを条件に、ミンギにジュウォンを捕まえてくるように命令する。

第11話「ロマンチスト」

『ムービング』第11話
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道に迷ったジュウォンは、ジヒにモーテルまで送り届けてもらう。

ある夜、ジュウォンは意を決して「オモジ喫茶」でコーヒー配達を注文する。部屋を整理してジヒを待つが、ジヒ以外のコーヒーレディがやってくる。

ジュウォンは何もせずにコーヒーをすぐに飲み干して帰らせることを繰り返し、4人目にしてようやくジヒがやってくる。ジヒは先に3人も呼んでいたことに警戒するも、ジュウォンは読んでいる本やプロレスの話をして過ごす。

ジュウォンは体が目的ではなく、ただ一緒に話がしたいと延長を申し出るが、ジヒは断って去っていく。その後も、ジュウォンはコーヒーを飲んで会話するためだけにジヒを呼び続け、次第に2人の距離は縮まっていた。

ある日、ジヒは別の部屋にいるヤクザに呼び出され、トラブルに巻き込まれていた。助けを呼ぶ彼女の声を聞いたジュウォンは壁を壊して部屋に突入し、男たちを一網打尽にしてモーテルの一室に閉じ込める。

ジヒはケガをして病院で治療を受けることになり、ジュウォンは彼女からの連絡を待つことにするが、ジヒを襲った男の一人がモーテルから逃げ出し、親分に報告する。

すると、男が所属する仁川のノルゲ組というヤクザたちがジュウォンに襲撃してくる。ジュウォンはあらゆる刃物で刺されながらも激しく応戦していく。

モーテルの外で見守るミンギは、ジュウォンを捕まえるために100人規模のヤクザたちを連れてきていた。モーテルから脱出したジュウォンは車で待機するミンギを見つけるとバットを投げつけるが、寸前で届かない。

ミンギの隣にはミン次長が乗る車があり、ミン次長はジュウォンの“怪物”具合を調べるために、殺すつもりで徹底的に追い詰めるように指示する。一方、病院から戻ったジヒは、ヤクザ騒動で街が騒がしくなっていることを知り、ジュウォンを助けに行くためにバイクを走らせる。

ジュウォンは執拗に追いかける追手らに何度も車で跳ね飛ばされるが、逃げ続けていた。そんな中、道すがらジヒと再会すると、ジヒはジュウォンをバイクに乗せて逃げ出していく。

ジヒは追われている原因が自分にあると言うが、ジュウォンは自業自得だと伝える。「人を殺した」と、ジュウォンがジヒの腰に回した手を離そうとすると、ジヒはその手をつなぎとめる。

しかし、目の間からやって来た車に跳ねられてしまう。ジュウォンは道路に倒れ込むジヒを守るため、車に体ごと突っ込み、車体ごと崖から落ちていく。

車に押しつぶされた状態のジュウォンの前に、ミンギが現れる。彼はクジラ用のモリを手にしており、それをジュウォンの頭目掛けて撃とうとするするが、背後の上空からドゥシクがミンギの頭を撃ち抜いて助ける。

その後、病院に運ばれたジヒは回復し、病室の患者に自分の身の上話を語る。

半年後、ジュウォンはミン次長のもと、国家安全企画部引き入れられる。“クリョンポ”というコードネームを与えられ、規範を重んじるように伝えられるが、やってきたドゥシクは形式を捨てて自分の名前を明かし、2人はペアを組むことになる。

後日、ジュウォンはジヒの店を訪れる。いまだに方向音痴なジュウォンだったが、ジヒのもとにたどり着くことができ、2人は再会を喜び合う。

第12話「パートナー」

『ムービング』第12話
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1992年、ドゥシクとジュウォンはある任務でロシアのビルの屋上にいた。ジュウォンはドゥシクに抱えられて空を飛び、ターゲットのマフィアのアジト上空からジュウォンを投げ落とす。ジュウォンは下から、ドゥシクは上から連携してマフィアを一層し、対象のカン博士を救出する。

1993年、香港で任務を終えた2人は食事を取る。腕に銃弾を受けて取り出そうとするジュウォンに、ドゥシクは親の形見であるナイフを手渡す。ドゥシクはその大事なナイフは誰にでも貸すわけではないと言い、パートナーである2人の信頼関係が伺える。

ミヒョンの家で捕らえられたドゥシクが本部に連行される。ジュウォンが一緒にエレベーターに乗り込もうとするが、捜査官たちに阻止される。ドゥシクはジュウォンに「いつもどおりにコーヒーでも楽しめ」と伝える。ジュウォンがコーヒースタンドに向かい、振り返ると廊下の先にミヒョンの姿があった。

ドゥシクがミヒョンの家で捕まった場面にフラッシュバックする。ドゥシクは捕まるときに、捜査官の一人を人質に取るが、ミン次長にドゥシクを捕らえるように指示されていたミヒョンはドゥシクの懐から銃を取って銃を向ける。

ドゥシクはミヒョンの行動にショックを受け、ナイフを手放して逮捕される。ミヒョンは悲しげな表情でそのナイフを拾い上げる。

ミン次長の部屋に連れて行かれたドゥシクは、北朝鮮で何があったかを報告するように問いただされるが答えない。ドゥシクは裏切ったミヒョンを始末すると言い、捜査官らを一網打尽にし、ミン次長を人質に取って本部前の上空に飛び出る。

ドゥシクは職員たちの目の前でミヒョンめがけて銃を発砲するが、ジュウォンが片腕で身代わりとなる。

再びドゥシクがミヒョンの家で捕まった場面にフラッシュバックする。ドゥシクはミヒョンがミン次長に自分を捕まえるように指示されていることを把握していた。ドゥシクは自分から銃をミヒョンに取るように指示し、ナイフをドゥシクに渡すように頼んでいた。

コーヒースタンド前でジュウォンはミヒョンからドゥシクのナイフを受け取ると、それがドゥシクからミヒョンを守るってほしいというメッセージであることを察し、ドゥシクはミヒョンを守った。

事件の翌朝、ミン次長は大統領府の近くの木の上で救助される。その後、国家安全企画部は縮小され、ミン次長は左遷され、ドゥシクは姿を見せなくなる。

ミヒョンは父が死去し、捜査官を辞めて国家政策研究所で一般的な仕事に就いて日常に戻る。ミヒョンはいつかドゥシクが戻ってくることを信じて空を見上げ続ける。

国家安全企画部は国家情報院となり、冬を迎えたある夜、ミヒョンの前にドゥシクが戻ってくる。ドゥシクはかつて話した「空から雪景色を見せたい」という言葉通り、ミヒョンを抱えて美しい雪景色の街並みを眺める。

それ以降、2人は田舎で農業をしながら一緒に生活するようになる。2人の間には息子ボンソクが生まれるが、ボンソクが空中に浮いたことでドゥシクの能力を遺伝していることがわかる。2人はそれでも息子を安全に大切に育てようと奮闘する。

数年後、ミン次長が国家情報院に戻ってくると、ドゥシクの捜索に乗り出す。捜査官たちはドゥシクの家を突き止め、包囲する。ドゥシクはミヒョンに自分が捜査官の気を引いている間に逃げるように伝え、ミヒョンとボンソクが無事に逃げたことを確認してドゥシクは再び逮捕される。

そこからミヒョンとボンソクの2人の生活が始まるが、2人と同じ場所には、レヒョク(ボンソクの学校の校長)の姿があった。

第13話「チャン・ジュウォン」

『ムービング』第13話
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ドゥシクがいなくなった後、ジュウォンは捜査官を辞めて公務員の仕事に就いていた。ジュウォンはジヒと結婚し、公務員宿舎のアパートで生活する。

パソコンも使いこなせいジュウォンは一般的な仕事に苦労し、ある時、「自分は必要とされていない」と悩みを吐露する。ジヒが「私が必要としている」「思うとおりに生きて」と伝えると、ジュウォンは涙を流す。

翌日、ジュウォンは会社を辞めようと決心するが、公務員宿舎のため、辞めたら家を出ていかないといけないことを知り、結局仕事を辞められなかった。

それ以降、ジュウォンは真面目に仕事を続けていたが、時が経ったある時、ジュウォンの前にミン次長が現れる。ミン次長はもう一度一緒に働くことを提案すると、悩んだ末にジュウォンは再びエージェントとしての仕事に就く。

1996年になり、韓国軍が北朝鮮のスパイを捕らえる任務の補佐に就くと、任務中に国家安全企画部から派遣されたレヒョクが現れ、チームに加わる。

レヒョクは超人的な能力はないものの、捜査能力に長けていた。レヒョクは北朝鮮のスパイの潜伏先を突き止めると、兵士たちを進ませるが、ジュウォンを引き止め、兵士たちがピンチになってから助ける方が印象が良いと伝える。

ジュウォンは激怒し、兵士らの後を追うが、待ち構えていたスパイたちの猛攻を受けて兵士たちが次々と殺されてしまう。ジュウォンは怒りに任せて先陣を切って突入していく。

北朝鮮のスパイの中にもジュウォン同様に超人能力者がいることがわかり、超人的な力で崖から岩を投げられ韓国軍は追い詰められる。ジュウォンは崖を登り切り、超人スパイと対峙するが、投げ飛ばされてスパイには逃げられてしまう。

ミン次長は北朝鮮の能力者たちへに対抗するべく、ジュウォンをリーダーに新生ブラックチームを結成する。メンバーにはポンピョン、ナジュ、チンチョンが参加する。

ジュウォンは相変わらず忙しく、ジヒはそんなジュウォンを献身的に支えていた。ジヒは月に一度に焼肉を一緒に食べる日を設けており、それは子供が欲しいジヒのジュウォンへのメッセージだったが、ジュウォンには伝わっていなかった。

ジヒは自分が水商売をしていたことが原因で子供が出来ない不安を抱えていた。ジヒは自分の不安と思いをジュウォンに打ち明け、2人の間に待望の娘ヒスが誕生する。

以降、ジュウォン、ジヒ、ヒスの3人は幸せな生活を送っていた。ある日、ジュウォンはいつものように仕事に行き、ある現場の任務に向かうと、ジヒとヒスが事故に遭ったとの連絡を受ける。

ジュウォンが病院に駆けつけると、ヒスは自分の能力を受け継いで治癒能力があったことで助かるが、ジヒは死んでしまう。ジュウォンは病院で泣き崩れるが、ジヒの遺影を前に「ヒスを立派に育てる」と誓う。

第14話「バカ」

『ムービング』第14話
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ジュウォンはジヒの葬儀を終え、ヒスととともに帰宅する。ジュウォンは娘のために強く生きようと決意し、ミン次長に現場のエージェントから内勤にしてほしいと頼み込む。ミン次長は緊急時には呼び出すことを条件に許可する。

2003年。イ・ジェマンと妻のシン・ユニョンは清渓川(チョンゲチョン)で生活していた。川の近くは再開発計画が進められ、そこで生活する人々は住む場所や家を追い出される危機に瀕していた。

ユニョンが店を回し、ジェマンが息子ガンフンの送り迎えなどの世話をしていた。隣人はジェマンがそれしかできないと口を滑らせると、ユニョンはジェマンが望んでそうしていると伝える。

3年前、ジェマンはユニョンにしつこく絡んだ男に暴行を加えて警察に逮捕される事件があった。そのトラブルが怒る中、1人で車の中で寝ていたガンフンは電気毛布のショートによって火傷を負ってしまう。

時が経ち、ジェマンが警察から釈放されて帰ってくると、ガンフンは成長していて父親に関心がない様子だった。ジェマンは変わらず息子に愛情を注ぎ、次第にガンフンはジェマンに心を開いていく。

一方、シングルファーザーとなったジュウォンは、仕事と子育てに忙しくしながらも、ヒスと一緒に支え合っていた。

清渓川では、再開発に反対する住民のデモと警察隊が衝突寸前だった。ユニョンはジェマンにデモに参加しないように伝え、代わりにガンフンの面倒を任せる。

ジェマンはガンフンと家でユニョンの帰りを待っていたが、一向に帰ってこない様子を心配したジェマンは、時間までに戻るとガンフンに約束して家を出る。

デモ隊と警察隊は衝突し、住民たちは次々と逮捕され、ユニョンも警察の護送バスに乗せられていた。ユニョンは自分を助けに来ないように伝えるも、ジェマンは冷静さを失い、警察の制止を振り切って助けようとする。

驚異的なパワーで警察官らを圧倒するが、ユニョンの懇願を受け入れ、その場から飛び去っていく。

一方、ミン次長は「怪物みたいなやつが現れた」とジュウォンを呼び出す。仕事を失うわけにはいかないジュウォンはヒスを家に残し、すぐ戻ると伝えて現場に向かう。

その頃、清渓川のユニョンの店の近所の金魚店の子供が、大雨の中、下水道に落ちてしまう。

ジェマンは警察の捜索から逃げて下水道に隠れていた。ミン次長はジェマンが知的障害者であるという報告を受けてショックを受けるも、利用できるかどうか直接確かめると、ジュウォンに捕まえるように命じる。

ジュウォンは下水道内でジェマンを見つけ、2人は激しい闘いを繰り広げる。一進一退の攻防の中、ジュウォンはジェマンと自分を手錠にかけ気絶させてると、下水道から引きずり出そうとする。

そんな中、壁の向こう側で助けを求める少年の声を耳にする。ジュウォンは少年を助けるために壁を殴り始め、目を覚ましたジェマンも少年を助けるために協力する。

少年の母親が警察を呼び、捜索隊が下水道内に入ると、少年を抱えたジュウォンが現れる。ミン次長はジュウォンがジェマンを逃して少年を助けたことを問い詰める。

ジェマンはガンフンのもとに帰宅するが、すぐさま追ってきた警察隊が突入する。ミン次長はジェマンを見て役に立たないと判断し、部屋を去ろうとすると、警察官が吹き飛ばされる。

ジェマンの仕業かと思われたが、警察官を吹き飛ばしたのはガンフンだった。ミン次長は超能力が受け継がれることを悟り、笑みを浮かべながらジュウォンにその場の収拾を任せて去っていく。

ジュウォンは嫌な予感を察していた。家に帰ると、ヒスを抱えて自分の人生を捨てて家を出ていく。そしてヒスが高校生になった現在につながる。

ヒスはジュウォンにボンソクという友達ができたことを報告する。そして、母が事故で死んだときに自分がケガをしないことを知った母が笑ったことを伝える。

それを聞いたジュウォンは平静を装ってヒスを先に家に帰すと、ひとりで涙を流していた。

第15話「N.T.D.P.」

『ムービング』第15話
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ウンギュはミン次長にジュウォンが消えたことを報告する。レヒョクは自分の操作能力でジュウォンの行方を突き止められると主張。

レヒョクは、ヒスに能力が遺伝していることをヒスの母の事故現場で確認していた。そしてミン次長に新たな事業「N.T.D.P.(国家才能育成計画)」を提案する。それは能力者たちの子供に焦点を当て、育成するというものだった。

レヒョクはドゥシクの息子ボンソクも能力を持っていることを確信していた。ボンソクの居場所を見つけ、その地域に学校を作ることで入学させることができると長期的な視野での計画を主張し、ミン次長はプロジェクトを許可する。そしてチョンウォン高校が誕生した。

時は現在軸に戻る(第7話の続き)。ヒスは自分を助けてくれたガンフンをコンビニに誘い、ラーメンを奢る。ヒスはガンフンに能力があることを尋ねるが、答えに迷うガンフンに、答えなくていいと伝える。

ガンフンは高校に入学するとき、父ジェマンを助けるためにレヒョクと取引をしていた。そのことについてはヒスに明かさず、卒業後には政府で働くと伝える。

ソンウクがハンビョルのスマホを没収し、ハンビョルは動画とアカウントが削除されたことを嘆いていた。イルファンは体育館での事故についてソンウクを疑うが、ソンウクは否定する。学校の清掃人の女性が意味ありげに映される。

放課後、ヒスはイルファンに呼ばれ、体育館が使えない代わりに遁村洞(トゥンチョン)のスポーツセンターで練習するように指示する。その後、ヒスはギスとすれ違い、彼から「誰も信用するな」と言われる。

教室で寂しそうにしているボンソクだったが、ヒスの誘いを受けて2人はスポーツセンターへ行くためにバス停に向かう。そんな中、怪しげな男が2人を尾行していた。

一方、ミヒョンは店を臨時休業させ、拳銃を用意してどこかへ向かう準備をしていた。ジュウォンも同じく身支度をし、フライヤーに手を突っ込み、自分の治癒能力が健在であることを確かめていた。

ボンソクとヒスはチョン・ゲドが運転するバスに乗り込むと、尾行男も乗り込む。ゲドは男のスマホから電気を感じると、男を不審に感じていた。

ミヒョン、ジュウォンはそれぞれチョンウォン高校に向かっていた。2人はそれぞれボンソクとヒスに連絡して居場所を尋ねるが、ボンソクとヒスは2人とも「家に帰る」とウソをついてスポーツセンターに向かっていた。

ミヒョンはイルファンに会い、動画で見たガンフンが超能力があるかを尋ねる。はぐらかすイルファンだったが、ミヒョンは自分の名前を明かしていないにもかかわらず、イルファンがボンソクの母であることを知っていた理由を質問する。

一方、ギスは学校に残りトイレでタバコを吸っていた。そんな中、ソンウクが学校を見回りしていると、ジュウォンが現れる。ジュウォンは校内見学をしたいといい、戸惑いながらもソンウクは許可する。

ソンウクは校長室に向かうと、校長室の壁の裏にある監視カメラ映像でジュウォンの動きをチェックする。ジュウォンは体育館の事故現場に訪れていた。

イルファンはボンソクのSNSでミヒョンを見たからと嘘をつく。ミヒョンは会話が誰かに盗聴されていることを察し、天井に監視カメラあることを発見する。その頃、体育館のジュウォンも監視カメラの前に立ち、「お前は誰だ」と言うと、それをモニターで見ていたソンウクは驚く。

学校の近くでは、北朝鮮の3人組が超能力者ファイルを盗み出そうと裏口へ車を向かわせる。男たちは能力育成に関与した者すべてを殺すことを指示されていた。

一方、バスの中では、尾行男がボンソクとヒスと同じところで降車しようとしていた。ゲドはボンソクらに危険が迫っていることを察し、バスを独断で停車させず、スピードを上げ始める。

乗客たちは揺れる車内でパニックになるが、尾行男は身体を浮かせて意に介さず、運転手のゲドを睨みつける。

第16話「境界の人間」

『ムービング』第16話
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前話に続き、ゲドはバスを加速させてヒスとボンソクを危険から守ろうとする。ゲドは警察署にバスを突っ込ませると、乗客たち保護されるが、尾行していた男は落ち着いた様子でゲドを注視し、次の瞬間にはバスから姿を消していた。

一方、チョンウォン高校ではミヒョンがイルファンに教師になってどれくらいかを尋ね、彼は10年だと答えると、2004年に遡る。イルファンは兵士だったころ、北朝鮮のスパイから自分を救ったブラックに憧れ、ブラックチームに入ることを望みミン次長に接触する。

ミン次長はは彼をチョンウォン高校に教師として送り込むことにし、子供たちの潜在的な才能を伸ばすよう命じる。ミン次長は私的な感情は捨てて任務に専念するように言い聞かせる。そこからイルファンは高校教師として、N.T.D.P.のプロジェクトの中心人物として能力を持つ子供たちを評価してファイルを更新していく。

1年目にはゲドに出会うが、レヒョクは一向に開花しないゲドを試すため、生徒たちにいじめさせるが、ゲドはそれでも反撃することはなかった。イルファンはゲドを見込みなしとし、体育専攻から放送専攻に勧め、その後は第6話のイナズママンの物語へつながっていく。

それから4年後、フランクが殺した美容室のオーナー、ナジュの娘セウンと出会う。セウンは思いやりのある生徒で、優れた身体能力と透視能力を持っていた。しかし、セウンは体育の実技中に倒れ、その後がんで亡くなってしまい、イルファンはショックを受ける。5話でセウンは母親ナジュの葬儀に参列しているので、実際には死んでおらずナジュが娘を守るために偽装したとみられます。

セウンの死後、イルファンは自分を責め、教師としてより一層真剣に生徒たちに向き合うようになる。一方で自分の名前やN.T.D.P.プロジェクトに無関心なミン次長の態度に失望していた。

その後の数年間、N.T.P.D.プロジェクトは成果を上げることができなかった。一方で、その中には、ヨンタクという名の生徒が「時間を止める能力」を持っていることが明かされる。(これは原作者カンプルの過去作「タイミング」の登場人物のひとりです)

2015年になると、レヒョクはイルファンをサポートする非常勤講師としてソンウクを迎える。レヒョクはイルファンに結果を出すようにさらなる圧力をかける。2016年になると、ボンソク、ガンフン、ヒスが入学し、レヒョクはドゥシクの息子であるボンソクに集中するよう指示を出す。

現在に戻り、ジュウォンは体育館から移動し、イルファンとミヒョンがいる生徒指導室に入る。ミヒョンは携帯を通話状態で仕掛け、ジュウォンに監視カメラがあることを伝えて入れ替わり退室していく。一方、校長室で監視カメラ映像を見ていたソンウクのもとに、清掃人の女性が清掃のために現れると、扉を開けたソンウクの喉元を突き刺して殺害する。彼女は北朝鮮のスパイの1人だった。

その頃、ボンソクとヒスは警察署でバスの乗客が事情聴取を受ける中、こっそり逃げ出していた。ゲドは警察に聴取を受けていてバス2人が逃げ出したことに気づいていない。

清掃人は監視カメラでジュウォンとイルファンの会話を聞いていた。ジュウォンは自分の知り合いの子供、ヒスやガンフンが同じクラスに複数いることを挙げ、チョンウォン高校がなにか企んでいることを不審に思っていた。ジュウォンはイルファンに誰かが隠しカメラで学校を監視していることを告げる。

それを聞いていた清掃人は、学校の外で待機していた仲間に電話をかけ、校内にいる人間の位置情報を伝える。ミヒョンは、それを耳にし、彼女が応援を呼んでいることに気づく。

イルファンは、かつて北朝鮮のスパイと激しい銃撃戦となったとき、助けてくれたブラックがジュウォンだったことを明かしていた。

ミヒョンは校長室に向かい、清掃人と接触する。ミヒョンは棚の背後に隠されたソンウク死体に気づいていた。ただの清掃人を装う彼女に対してミヒョンは校長室に入って扉を閉める。

その頃、学校の外ではハンビョルがスマホを取り戻そうと学校に入ろうとするが、警備員に追い返されていた。北朝鮮の4人の刺客は、トランクに1人の人間を残し、時が来たら合図すると伝えて、裏口から学校に入っていく。

第17話「覚醒」

『ムービング』第17話
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ドゥシクとミヒョンのデートのフラッシュバックから始まる。ミヒョンはドゥシクがどうやって空を飛べるようになったのか尋ねると、「飛ぶことは落ちることだと言い」落ちる恐怖を克服することが飛ぶ秘訣だと言う。ミヒョンは説明を聞きながら、ドゥシクの手を握って帰り道を歩いていく。

スポーツセンターについたヒスとボンソク。ヒスは転校して環境が良くなったこと、ボンソクと出会えたことも良かったと明かす。ヒスはランニング練習を始め、ボンソクは応援するために飲み物を買いに出かける。

そのタイミングでジュンファがスポーツセンターに入り、ヒスの前に現れる。不審に思うヒスだったが、ジュンファは確認したいことがあると言い、いきなりヒスを掴んで2階から投げ飛ばす。

飲み物を買って戻ろうとしたボンソクは、体育館のドアが閉まっていることに気づく。中からヒスの悲鳴が聞こえると、慌ててスポーツセンターの外に飛び出していく。体育館内では、ジュンファがヒスの回復能力に気づき、その能力を確かめようと天井まで飛び、突き落とそうとする。

ボンソクはミヒョンから聞いた父ドゥシクの空を飛ぶコツを思い出し、ジャンプすると体育館の窓を突き破り、落下するヒスを空中で抱きかかえて助ける。ボンソクは空を飛ぶ能力が覚醒したことに自分でも驚いていた。

一方、チョンウォン高校では、校長室でミヒョンと清掃人が闘い始める。ミヒョンは別のスパイの足音を聞きつけ、清掃人にダメージを追わせて窓から逃げ出す。ミヒョンは学校から逃げたように見せかけて、まだ校内にいてスパイの会話を盗聴していた。清掃人はやってきた別のスパイ、ジェハクに会うと、学校にいる関係者を皆殺しにする任務を伝え、監視カメラで見つけたギスに対処するように伝える。

ミヒョンは監視カメラを雪玉を投げつけて見えなくさせながら電力制御室へ向かう。

生徒指導室にいるジュウォンとイルファンのもとに、スパイのドクユンともう一人の体格のいい男が割って入ると、ドクユンは能力者のファイルを差し出すように要求する。

その頃、バンビョルは裏門が空いていることに気づき、学校内に入っていく。ミヒョンが電力制御室でブレーカを落とすと、学校全体が暗闇に包まれ、学校内にいる人間たち全員が驚いた様子をみせる。

一方、ゲドは自分の暴走運転をバスのバッテリー故障にして聴取を終え、事後処理は上司が対応すると申し出て、修理を終えたら帰るように伝えられていた。

イルファンはファイルを差し出すふりをして警棒を片手に反抗しようとする。ジュウォンは体格のいい男が部屋に入ろうとしたため、攻撃を仕掛け、その場を受け持ち、イルファンに生徒たちを助けに行くように誘導する。

その頃、自習室で勉強をしていたガンフンは、停電となり自習室から外に出る。すると目の前に、スパイのパク・チャンイルが現れる。ガンフンの父ジェマンは時間通りに帰宅しないガンフンを心配していた。妻のユニョンがガンフンに電話をかけると、彼が痛みつけられている声を聞き、ジェマンに知らせると、ジェマンは急いで学校へと走り出していく。

ギスが学校でファイルを探し回っていると、ジェハクに遭遇する。ジェハクにファイルを差し出すように言われると、反抗して攻撃するが、殴り返されて力の違いを見せつけられる。

清掃人が電力制御室に着き、ブレーカを入れ直すと待ち伏せしていたミヒョンが、彼女の脳天を撃ち抜く。ミヒョンは工業用オイル缶を使って即席のサイレンサーを作っていたため、その銃声は誰にも気づかれることはなかった。

ジュウォンは体格のいいスパイと闘い、圧倒するが、その様子をドクユンは一切手出しせず黙って見ている。ドクユンはジュンファに電話で子供たちの実力を調べて報告するように指示していた。

一方、イルファンはギスのもとに助けに入るが、ジェハクの前では相手にならず、ジェハクがサイレンサー付きの銃を取り出すと、イルファンはギスを抱きかかえてギスだけは助けてほしいと懇願する。

ジュウォンは体格のいい男を倒したかに見えたが、彼は回復してジュウォンに襲いかかる。ジュウォンは執拗に殴られて床に倒れ伏してしまう。ドクユンは北朝鮮にも「超人民武力部隊」という超能力者たちがいることを伝える。

ヒスとボンソクは2人で協力してジュンファに立ち向かうが、相手にならず、痛みつけられていた。ミヒョンは、ゴミ箱に入れた携帯電話を通して、ジュウォンとドクユンの会話の一部始終を聞いていた。ドクユンはすべての発端がドゥシクにあると明かす。

ミヒョンはボンソクに電話をかけるが、ボンソクはスポーツセンターの外にカバンを置いていたため、出られなかった。ミヒョンは意を決した表情で、拳銃に銃弾をセットし、メガネを外して歩きだす。

第18話「南と北」

『ムービング』第18話
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ミヒョンは学校内に戻り、イルファンとギスをジェハクの攻撃から助ける。ミヒョンは五感能力を発揮し、起点を効かせて意表を突き、ジェハクを銃殺する。イルファンはジェハクの銃を奪い、ギスに学校から出ていくように指示する。その後、ギスは誰かの泣き声を耳にすると、職員室で泣いているハンビョルを見つける。

その後、ミヒョンはジュウォンを倒したドクユンとヨンドゥクと階段で鏡越しに接触する。ミヒョンはドゥシクに何があったのかを問いただす。

1994年、ミン次長がドゥシクを北朝鮮の指導者を殺害する極秘任務に命じた時にさかのぼる。ドゥシクは北朝鮮の指導者の屋敷に侵入すると、一人で内部にいる兵士たちを戦闘不能にする。指導者がいる前室には、ドクユンが待ち受けていた。ドゥシクはドクユンを撃つが、ドクユンは指導者の部屋には入らないでくれと懇願する。

ドゥシクが指導者の部屋に入ると、ドクユンが背後から小型拳銃で狙うが、ドゥシクの速射に敗けて人差し指を撃ち抜かれる。部屋に入ったドゥシクは、生命維持装置につながれた指導者の姿を見つける。悩んだ末にドゥシクは北朝鮮の指導者を殺さずに立ち去っていく。

ドゥシクの襲撃以降、北朝鮮は能力者探しに軍を総動員させ、何百人もの犠牲者をいとわない能力者育成プロジェクトの責任者にドクユンを任命する。1995年、ドクユンらは才能を開花させるために残った10人の男たちをスリ山の山頂に連れて行くと、そこから飛び降りるよう命じる。

死ぬか才能を目覚めさせるかの状況で、無理やり候補者たちを崖から突き落としていく。生き残ったのは空を飛ぶ能力を開花させたジュンファと、回復能力で崖を這い上がったヨンドゥクだけだった。ジュンファは逃げ出そうとしたが、逃げれば家族を殺されるため、ジュンファに選択の余地はなく、国のために働く能力者の兵士となる。

同じ頃、韓国では、ドゥシクがミヒョンとの農業生活の後に自ら捕らえられた場面(第12話)へとつながる。捕らえられたドゥシクはミン次長と対面させられる。ミン次長はドゥシクに、もう一度北朝鮮に行き、新しい指導者を殺害する任務を命令する。ミン次長は断れば家族を追い詰めると脅迫し、一度屋敷内に入っているドゥシクだからこそできる任務だと告げる。

その後、ドゥシクは再び北朝鮮の指導者の屋敷に侵入するが、ジュンファら能力者たちの護衛に敗けて捕らえられてしまう。そこにドクユンが現れると、以前にドゥシクのポリシーで殺さなかった兵士たちが、その後に全員家族とともに裏切り者として殺されたことを伝える。

現在に戻り、ミヒョンはドゥシクに何が起こったかを知る。その後、ドクユンと銃撃戦になり、ミヒョンは足を負傷して逃げ出す。

一方、スポーツセンターでは、吹き飛ばされたボンソクがゴールネットの中でもがいていると、ジュンファがドゥシクを知っていて、自分が北朝鮮で捕まえた張本人だと明かす。

すると、ボンソクは怒りに駆られてジュンファに襲いかかり、空中戦を繰り広げる。ボンソクは気絶したヒスに声をかけて起こすと、ヒスはイルファンに教わった技をボンソクと連携してジュンファに見舞い、気絶させる。

学校内の一角では、チャンイルがガンフンに容赦なく襲いかかる。ドクユンとヨンドゥクは別行動することになるが、ヨンドゥクがジュウォンから受けた攻撃で足を引きずる様子を見て、スリ山での彼の様子を思い出していた。

一方、負傷したミヒョンはトイレで手当てしつつ、ジュウォンに電話をかけて協力を頼む。こっぴどく殴られたジュウォンだったが、少しずつ回復し、妻を思い出しながら立ち上がる。

その頃、ドクユンはミヒョンに殺されたジェハクらの死体を見つけると、トランクにいる男を呼び出し、サングラスをかけて中に入れと伝える。トランクにいた男は車外へ出ると、学校に向かって歩き出す。

第19話「決戦」

『ムービング』第19話
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ガンフンを助けるために学校に向かうジェマンは、建物の屋根の上を飛び移って移動していた。ジェマンの足に付けられた発信機を受信した政府の管理室では、ジェマンが監視範囲を出て高速で移動していることを発見するが、コンピュータのエラーだと考えるが、指揮官は、警察と国家情報院に連絡することを指示する。

チャンイルと闘うガンフンは、片腕を折られながらも必死に立ち向かっていた。同じ頃、ドクユンは職員室に隠れているギスとハンビョルを見つけるが、2人がただの学生であることを確認すると、隠れているよう忠告する。

ガンフンはチャンイルのスピードとパワーには敵わず、痛みつけられていた。そこへイルファンが銃を構えて現れるが、イルファンもチャンイルの前では為す術もなく打ちのめされてしまう。チャンイルはファイルの在り処を問いただすが、一向に口を割ろうとしないイルファンに対し、ガンフンの首を絞めて殺そうとする。

すると、間一髪のところで学校の壁を突き破ってジェマンが現れる。ジェマンはガンフンにイルファンとともに逃げるように伝えると、チャンイルに襲いかかり、2人は激しく闘う。そこへヨンドゥクが駆けつけるが、回復したジュウォンが立ち向かう。

ジュウォンとヨンドゥクは、交互に殴り合い、互いの回復能力の我慢比べをする形で闘いを繰り広げ、ジュウォンが勝利する。同じく、ジェマンもチャンイルを倒していた。

ジェマンは傷だらけになったガンフンを見て、かつて約束を守れなかった場面を思い出す。ガンフンが「もう離れたくない」と言うと、ジェマンは「遅くなってごめん」と伝える。

一方、ジュウォンは校舎の反対側にサングラスの男イム・ジェソクの姿を発見すると、ガンフンも気づくが、ジェソクは両手を広げて手をたたき、攻撃を繰り出そうとする。

手を叩いた瞬間、ジェソクの過去の場面へと転換し、1984年のヨドク強制収容所内の幼いジェソクの姿が映し出される。両親は韓国へ脱北しようとして殺され、ジェソクは長い間洞窟内で監禁されて過ごしたことで、目が退化していた。彼は、隣の房内にいる人間だけが唯一のつながりだった。隣の房内にいたのはヨンドゥクであり、お互いは声だけで励まし合いながら生きていた。

現在に戻り、ジェソクが手を叩いて繰り出した衝撃波によって学校の敷地が崩れてしまい、ジェマン・ガンフン・イルファンの3人は瓦礫の下敷きになってしまう。ジュウォンは校舎の反対側に走り出し、ジェソクを止めようと突進する。

スポーツセンターでは、ボンソクとヒスが互いを称え合っているとジュンファが目を覚ます。ドクユンはジェンファに電話をかけ、差し迫った状況のために学校に来るように指示する。ボンソクはその電話で学校に母ミヒョンがいることを知る。ジュンファは追いかけて来るなと銃を撃つと、ヒスがボンソクの盾となって被弾してしまう。

ヒスは腕を負傷するが、回復能力があるため問題ないと言い、ボンソクにミヒョンのもとに先に行くように伝えると、ボンソクは学校を目指して飛んでいく。

ガンフンは瓦礫の下敷きになりながらも、壁を殴り続けて脱出口を作り、3人は瓦礫の下から脱出する。ジェマンはガンフンとイルファンに逃げるように伝え、ジェソクと闘うジュウォンのもとに加勢する。

ジェマンがジェソクを倒すと、ジュウォンはジェソクの息子(ガンフン)に娘(ヒス)が助けられたことの感謝を伝え、ジェマンもそれを誇りに感じて微笑む。

ジェマンは反撃しようとするジェソクの腕を折り、戦闘不能にすると、回復したヨンドゥクがジュウォンのもとに再び襲いかかってくる。

ミヒョンは校庭で、ジェマンに投げ飛ばされて瀕死のチャンイルを発見する。なぜ殺すのかと聞かれると、ミヒョンは子供を守るためなら親は怪物にもなると言い、チャンイルの息の根を絶つ。

その頃、ゲドはバスの修理を終えて車庫に戻すために移動していたが、ヒスの充電器の忘れ物を車内で見つけ、彼女が血の付いた服で学校に急いで向かう様子を発見すると、彼女を追って学校に向かって運転する。

ヨンドゥクはジュウォンを退け、ジェマンと闘っていた。ジェマンに激しく殴られているヨンドゥクの姿をみて、ジェソクは収容所時代を思い返す。

20年も収容所から出なかったジェソクだったが、ドクユンとともに現れたヨンドゥクに「一緒に生きよう」と言われ、サングラスを手渡されたことで外に出て任務に来ていた。

ジェソクは折れた手を必死に動かし、ヨンドゥクに「生きよう」と伝えて窓から飛び降りる。ジェソクが地面に衝突すると同時に手を地面に叩きつけると、地盤にヒビが入り、学校の建物が崩壊する。

校舎の外にいるギスとハンビョルのもとにガンフンとイルファンが合流する。崩壊した学校では、ジュウォンが鉄筋に刺さりながらも気絶したジェマンを掴んでいた。ジュウォンはジェマンを崩れていない部分に放り投げる。

ジェマンが目を覚ますと、ジュウォンは彼をガンフンのもとに向かわせる。ジュウォンは体に刺さった鉄筋を抜いて瓦礫の上に登ると、空からやって来たジュンファがジュウォンを撃ち抜き、ジュウォンは倒れる。

第20話(最終話)「卒業式」

『ムービング』第20話
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ジュンファがジュウォンの左目を撃ち抜くと、ミヒョンがジュンファの姿に気づいて銃を撃つが当たらない。ジュンファはミヒョンを空から追いかける。

ジェソクは崩壊した学校の瓦礫の下敷きになりながらヨンドゥクに「人間らしく生きろ」と最期の言葉を伝える。ヨンドゥクは涙を流しながら、かつてスリ山を登ったように瓦礫の山を登っていく。

ミヒョンはジュンファの片腕を撃ってダメージを与えるが、ジュンファが反撃し、ミヒョンは弾切れとなっていた。そこへボンソクが空からやってきてミヒョンの助けに入る。

ボンソクとジュンファが空中で取っ組み合いになっていると、ゲドがバスを校内に突入させ、ジュンファを車体にぶつけて取り払う。ジュウォンは撃たれた眼球を取り出し、戦地に戻ろうとしていた。

ジュンファはすぐに立ち上がり、ボンソクに銃を突きつける。屋上のドクユンのもとにミヒョンが駆けつけると、ドクユンを撃つと脅しかけながら、心の声でボンソクに逃げるよう伝えるが、ボンソクは逃げない。ドクユンはミヒョンが弾切れであることを見抜いていて、ミヒョンらを追い詰める。

その頃、学校近くでヒスとヨンドゥクがぶつかり、大怪我をしながら泣いているヨンドゥクの姿をみてヒスは心配して慰める。

ゲドは校庭で横転したバスの上に立ち、バスのバッテリーから電気を吸収すると、ボンソクを助けるためにジュンファに雷による攻撃を放つ。ボンソクに向けて銃を発砲したジュンファの片腕を吹き飛ばす。

それをみたドクユンは、ジュンファには北朝鮮にいる家族のために逃げるように伝え、ジュンファは逃げていく。ドクユンは屋上にやってきたジュウォンを撃ち、ボンソクに銃を向けるが、当初の計画で子供を殺す予定はなかったことを思い出し、引き金から手を離す。

その瞬間、ミヒョンはドクユンの銃を取り払い、ジュウォンが襲いかかる。ドクユンは自分たちの代で無意味な争いを終わらせようと、屋上から飛び降りるが、ジュウォンが掴んで引き止める。ミヒョンがドゥシクはどうしているか尋ねるが、ドクユンはドゥシクのことを明かさず、掴んだ手を振りほどき、屋上から落下して死亡する。

北朝鮮で上官とのやり取りのシーンに切り替わると、ドクユンは北朝鮮と韓国が能力者争いで多数の人民を犠牲にしたことで、「罪は犠牲を強いる者にある」と力強く意見していた。

学校の異常事態を知った警察が到着するが、警備員で国家情報院のファン・ジソンは、警視総監を通して事態の収束をNISに引き継がせる。ボンソクはミヒョンを背中に乗せて空へ飛んで帰っていく。ヒスも学校に到着し、ジュウォンのもとに駆けつける。ミヒョンとジュウォンはそれぞれ、自分の息子と娘の成長を噛み締めていた。

事件が収束し、2019年2月8日、チョンウォン高校の卒業式が行われるが、そこにボンソクの姿はない。ハンビョルは大学生記者のインターンに応募して変わらずVlog撮影をしていて、その姿をギスは微笑ましい表情で見つめていた。

イルファンはヒスのファイルをジュウォンに手渡して礼を言う。ヒスはボンソクがいないことを寂しく思いながら、教室に戻り、ボンソクとの出会いやさまざまな出来事を思い出す。

ジェマンは卒業式には出席できなかったが、学級委員長として模範的な生徒だったと評価されたガンフンを誇りに思う。

ガンフンは卒業後、国家情報院に入り、ミン次長に約束した父親ジェマンの前科を消してほしいと頼む。その後、前室でガンフンはシン・ヘウォンの姿を目撃して驚いた表情を見せる。ヘウォンは歳を取っていなかった。ヘウォンはミン次長よりも立場が上の様子で、彼のずさんな仕事ぶりを指摘する。

ジュウォンはあるモーテルでレヒョクを殺害する。ジュンファは北朝鮮に戻り、上官の前でドクユンの死を報告する。しかし上官は能力者ファイルを手に入れることに執着していた。ジュンファは家族を持つ父親でもあり、終わりのない暴力の連鎖に嫌気が差し、上官を銃殺する。

それからドゥシクの動向が明らかになる。北朝鮮に捕まったドゥシクは収容所に収監されていた。ジュンファは上官を殺した後、ドクシクを解放し、ミン次長がいることで子供たちが利用されてしまうことを伝える。

その後、ドゥシクは韓国に戻り、ミン次長を殺害する。ドゥシクは自分がもう役立たずであると感じていた。一方、ミヒョンは住居を引っ越して新たに「南山とんかつ」を始めていた。ドゥシクは空から引っ越したミヒョンたちの家を見つけ、妻ミヒョンと息子ボンソクのもとにようやく帰宅し、3人はハグをする。

ヒスはテハン体育大学に進学し、チキン屋ではジュウォンのもとでヨンドゥクが働くようになっていた。ジュウォンは亡き妻ジヒとヒスの家族写真を眺めながら、ハッピーエンドと聞くジヒに「うん」と答える。

ポストクレジットシーンでは、国家情報院のミン次長の後任として、マ・サングが就任し、「祖国のために命を捧げよう」とウンギュに伝える。一方、フランクは生還し、母の店「ラスベガス」の前に立っていた。そんな中、CIAのマークは、彼が訓練した軍人の1人である、コードネーム「イライアス」に電話するように伝える。

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