音楽

映画『ロケットマン』は『ボヘミアンラプソディ』に似てる?似てない?【ネタバレ感想】

今回ご紹介する映画は『ロケットマン』です。

グラミー賞を5度受賞し、奇抜な衣装と派手な演出が印象的なミュージシャン、エルトン・ジョン。

『ロケットマン』は彼の半生を描いた、ミュージカル映画となっています。

ボヘミアン・ラプソディとは全く違った映画。どちらも必見です。

音楽的に大成功を納めた彼の人生には一体どんなドラマがあったのでしょうか。

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作品情報

原題 Rocketman
監督 デクスター・フレッチャー
脚本 ・原作  リー・ホール
出演 タロン・エガートン
製作国 イギリス
製作年 2019年
上映時間 121分
おすすめ度

あらすじ

 

イギリス郊外ピナー。

けんかの絶えない不仲な両親の元で、孤独を感じていた少年レジナルド・ドワイト。

彼には唯一、天才的な音楽センスがあり、国立音楽院に入学する。

その後、寂しさを紛らわすようにロックに傾倒し、ミュージシャンになることを夢見て、古くさい自分の名前を捨てることを決意する。

新たな彼の名前は「エルトン・ジョン」だった…。

映画 『ロケットマン』 は『ボヘミアンラプソディ』と似てる?

出典:https://www.imdb.com/

本作『ロケットマン』はミュージシャンのエルトン・ジョンを題材にした映画です。

ミュージシャンを題材にした映画として、クイーンのフレディ・マーキュリーを題材にした2018年の映画『ボヘミアン・ラプソディ』がヒットしましたよね。

この2つの作品は、似てると言われているんです。 実際はどうなのでしょうか。

結論から言うと、似てるようで全然違う映画です。

確かにプロットで似ている部分はありますが、大きくは全然違う映画であると感じました。

『ボヘミアン・ラプソディ』と似てる?似てない?

似てる似てないを判断するために、『ロケットマン』『ボヘミアン・ラプソディ』を比べてみます。

  『ロケットマン』 『ボヘミアン・ラプソディ』
監督 デクスター・フレッチャー デクスター・フレッチャー
ジャンル ミュージカル映画 伝記映画
主演 タロン・エガートン ラミ・マレック
主人公 エルトン・ジョン Queen(フレディ・マーキュリー)
生年月日 1947年3月25日 1946年9月5日

実は、この2つの作品、デクスター・フレッチャーという同じ監督による作品なんです。

『ボヘミアン・ラプソディ』の監督はブライアン・シンガーという方でしたが、諸問題を起こして撮影終了間近に解雇されてしまいました。

そこで代役として選ばれたのがデクスター・フレッチャー監督です。

彼のおかげもあって無事撮影は終わり、興行的にも成功を収めることができました。

監督は同じですが、決定的に違うのが映画の構成です。

『ボヘミアン・ラプソディ』フレディ・マーキュリーとQueenの伝記的映画となっていましたが、今作『ロケットマン』エルトン・ジョンが語る半生を描いたミュージカル映画です。

当然、ストーリー展開も全然違います。ただ、共通点もあります。

  • 監督が同じ
  • イギリスが生んだスーパースター
  • 少年期に家庭環境に悩んでいた
  • 名前を変えている
  • 同性愛者
  • 薬物使用

このように、プロットで似ている部分はあります。

予告を見ただけだと似ている印象がありましたが、観たら全く違った映画で、それぞれ違う良さがありました。

もし比べるなら、ラミ・マレックが憑依的に演じたフレディタロン・エガートンが魅力的な歌声で演じたエルトンを比べてみてください。

どちらも今後の作品に期待が膨らむ俳優であることが分かると思います。

多方面の関係性にも注目

『ボヘミアン・ラプソディ』以外にも関係性を感じる部分があります。

デクスター・フレッチャー監督はもともと俳優もやっていて、同時期に公開中の『ライオン・キング』(2019)の監督である、ガイ・リッチー監督作『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』(1998)に主要メンバーの一人として出演しています。

さらに『キングスマン』の監督であるマシュー・ヴォーンはプロデューサーとして今作の製作にも携わっていたり、先に挙げた『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』のプロデューサーでもあります。

こういったいろんな関係性や繋がりがあって、映画が生まれていると思うとそれもまた面白いですね。

挙げた映画はどれも面白いので観たことがない方はこの機会に合わせてみてみるとより楽しめると思います。

映画 『ロケットマン』のネタバレ感想

出典:https://www.imdb.com/

※以下映画のネタバレに触れていますのでご注意してください。

エルトン・ジョンという人物のルーツを知る

僕自身もそうでしたが、日本でのエルトンの印象といえば、衣装は派手であるもののバラードを歌う人という印象を持っている方が多いように思います。

今作によって、彼の音楽のルーツにはカントリー、ソウル、そしてロックといった、様々なジャンルのルーツがあり、それらがあって生み出した楽曲であるということがよく分かりました。

歌詞はエルトンが書いていると思っていましたが、バーニーという盟友がいて、バーニーによる歌詞が先行してそれに対して作曲しているということも意外で印象的でした。

両親(特に父親)から望む愛情を受けられなかった幼少期、元々は内気な性格でそんな自分からなりたい自分へ変わるためにエルトン・ジョンとなり、バーニーとの出会い、そして掴んだ成功、それと同時に感じる孤独。

それらを踏まえた上で聴く「Your Song」「Rocket Man」には心が動かされます。

バーニーとの関係性はなんとも切なくも特別なものでした。それにしても父親は酷いです。

エルトンが成功してから再会するシーンで、自分が受けることのできなかった愛情を受けている義理の弟の姿をまじまじと見せられるのですから。

ただ認めて欲しい、ただハグしてくれればそれだけでもよかったと思うのに。

こっちまで辛い思いになりました。

今作、ツアー目前に控えたエルトンがセラピーに突如参加して自分を語るという切り口で始まります。

派手な舞台衣装のままで登場したエルトンでしたが、自分の過去を語っていく中で、徐々にその衣装で覆った鎧を脱ぎ、身軽になっていきます。

愛を求めた少年、レジナルド・ドワイトはエルトン・ジョンとして音楽的成功を納めます。

アルコール 、ドラッグ、セックスとあらゆる中毒に苛まれ、波乱万丈な半生を送る彼でしたが、父親から得られなかった愛(ハグ)を自ら与えることで、自分を肯定してあげるラストは、凝り固まったものが溶けるようなカタルシスを感じました。

全体的にミュージカルが根底にある映画なので、エルトンの過去を振り返りつつ、心情の変化とともに彼の楽曲でミュージカルで進んでいく構成は、緩急があってミュージカル映画としてもみやすいものでした。

【まとめ】愛を求めた孤独さが名曲を生んだ

伝説的ミュージシャンの一人であるエルトン・ジョン。

彼の成功の裏には、愛を求め走り抜けた波乱万丈なストーリーがありました。

『ボヘミアン・ラプソディ』のフレディもそうでしたが、彼らは愛を求めて孤独になり、音楽と出会って名曲が生まれています。

辛い経験があるからこそ彼らの歌には響くものがあり、胸に刺さるものがあると再認識しました。

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