今回ご紹介する映画は『天使のくれた時間』です。
ニコラス・ケイジ主演のファンタジー映画。
「もしもあの時、違う道を選んでいたら?」
誰もが考えたことがある普遍的なテーマを描き、人生に迷う人々の処方せんとなる上質な人間ドラマでした。
映画『天使のくれた時間』のあらすじ
『天使のくれた時間』

ストーリー | |
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満足度 |
あらすじ
ウォール街の大手金融会社社長のジャック。優雅な独身生活を送る彼に、13年前に成功を夢見て仕事との天秤にかけて別れた恋人ケイトから電話がかかってくる。過去の恋愛だとかけ直さなかった彼だったが、翌朝眠りから覚めるとケイトと我が子2人に囲まれた“13年前に恋人との人生を選んだジャック”の生活になっていた。
作品情報
タイトル | 天使のくれた時間 |
原題 | The Family Man |
監督 | ブレット・ラトナー |
脚本 | デビッド・ダイアモンド デビッド・ウェイスマン |
出演 | ニコラス・ケイジ ティア・レオーニ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2000年 |
上映時間 | 125分 |
予告編
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映画『天使のくれた時間』のキャスト
ニコラス・ケイジ
出典:https://www.imdb.com/
主演はニコラス・ケイジ。
ニコラス・ケイジは本作のような「翻弄されながらも次第に活路を見出していく役」が本当によく似合う。
裕福なジャックが、違う世界の自分になろうとする演技は素晴らしいです。
ティア・レオーニ
出典:https://www.imdb.com/
ジャックの学生時代からの恋人ケイト役には、ティア・レオーニ。
スピルバーグ製作総指揮の隕石映画『ディープ・インパクト』の主演で知名度が上がりました。
本作では彼女のキュートな姿はかなり魅力的に映されていました。
ドン・チードル
出典:https://www.imdb.com/
ジャックをもしもの世界へ導く天使役にはドン・チードル。
今となっては『ホテル・ルワンダ』やMCUのウォーマシン役としてもおなじみですね!
映画『天使のくれた時間』のネタバレ感想
出典:https://www.imdb.com/
※以下、映画のネタバレに触れていますのでご注意してください。
『素晴らしき哉、人生!』に基づく人間ドラマ
本作は、往年の名作映画『素晴らしき哉、人生!』をモチーフにしています。
『素晴らしき哉、人生!』では、「自分がいなかった世界」を見ることになりますが、本作では「人生の岐路で異なる選択をした世界」を見ることになります。
それは「仕事か恋人との関係か」というベタなものですが、ストレートだからこそ響くものがありました。
言わずもがなこの映画のテーマは「人生における幸せとは一体なにか」を描いています。
仕事か、恋愛か、それとも名声か、家族との時間か。
悩める人たちに向けて処方せんにもなる上質な人間ドラマです。
人生とは取捨選択である
ジャックが過ごしたケイトと2人の子供との時間は、うたかたの夢のようなもの。
その中でジャックは、「ケイトとの生活を選んだジャック」になろうと必至になります。
慣れない子育てやケイトへのプレゼント、社長の経験を活かした転職までしようとするのです。
しかし、それらは全てうたかたの夢に過ぎません。
「眠ってしまったらこの生活が終わってしまう」
そう思って必至に起きていようとするジャックの姿が切ないものでした。
そんな夢の時間も終わり、現実世界に戻ったジャック。
ケイトに会いに行くものの、ケイトは仕事でパリへ行くことになっていました。
ラスト、ジャックはパリへ行こうとするケイトを引き止めます。
ジャックは社長で、ケイトは弁護士ということもあり、二人の生活は恐らく不自由なく暮らせることでしょう。
子供にも恵まれて、それこそ幸せな生活は送れると思います。しかし、それはジャックが見た生活とは異なります。
この映画が良いのは、違う選択肢をやり直して幸せな生活を送れるというようなご都合主義的な話ではなく、これからの人生をどう良くしていくかが伝わる点です。
ジャックは二度と可愛い娘アニーに会うことはできませんし、ケイトとの関係性も見たものとは違うものでしょう。
恐らくジャックはそれを理解しているうえでケイトを引き止めたのだと思います。
映画『天使のくれた時間』の名言
出典:https://www.imdb.com/

本作に登場した、僕が人生に役に立ちそうだと思った名言をご紹介します!
キャッシュの名言
「これから起きることはあんたが招いたことだ」
この言葉だけだと良くないことが起きる前触れのように思えますが、そうではなく、人生とは選択の連続であり、良いことも悪いことも自分次第だというメッセージが込められています。
どんな選択を選んだとしても後悔しないような選択を心がけたいですね。
ジャックの名言
「ビジネスに大小は関係ない。みんな子供のために必死で学費を稼いでいるんだ。それが人間さ、僕は人間が分かる。」
ウォール街の大企業の社長だろうが、田舎のタイヤの小売業だろうが、誰にだって「お金を稼ぐ目的」があることを悟ったジャックの名言。
ケイトの名言
「本気で転職したいなら、子供を連れて2人で共有したこの家も捨てて、あなたについていくわ。愛している。住所より重要なことだわ。」
ケイトの愛情の深さが分かる名言。
自分の人生で本当に大切にすべきものを理解しているケイトの言葉が胸に響きます。
人生はないものねだり。だけど…
出典:https://www.imdb.com/
「人生における幸せとは」
これはおそらく人類の永遠のテーマでもあると思います。
本作を観て感じたのは、「人生とは、ないものねだり」であるということ。
- ジャックの人生
- ケイトの人生
- 二人が一緒に生きていく人生
このどれもが間違いではなく、どれが良いとも言えないんです。
あの選択をしていなければ、ジャックはウォール街で社長になり裕福な暮らしはできなかったでしょう。ケイトもバリバリ働く弁護士にはならなかったと思います。
この映画は、言ってしまえばキレイごとです。
なぜならジャックもケイトも恐らくそれなりの人生は送れるだろうから。
でもそれは、選んだ決断に対してそれぞれが自分の人生をよくしようと努力したからなんです(描かれてはいませんが)。
あらゆることを手にできる人間なんていません。
人生とは悲しいもので、どんな人生を生きていても自分にないものを羨ましく思う「ないものねだりの人生」です。
何かを選ぶということは、何かを選ばないということ。
世知辛いと思うかもしれませんが、ないものねだりであると同様に人生とは取捨選択です。
それなら、その中で「幸せに生きる」とはどういうことなのか。
私は、自分が大切にするものを理解することだと思います。
お金、仕事、家族、健康・・・。あなたの人生で大切にしたいものはなんですか。
自分にとっての幸せを知ることが、幸せへの第一歩なんだ。
余談ですが、ハーバード大学の研究では幸福感は良質な人間関係がもたらすとしています。
本作をみて、「自分の幸せはなんだろうか」ぜひ考えてみてください。
もしかすると、あなたはすでに幸せなのかもしれませんよ。
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