今回ご紹介する映画は、『ヴェノム』です。
キャッチコピーは“マーベル史上、最も凶悪なダークヒーロー誕生。”
実際のところは、マーベル史上最もかわいいヴィランが誕生していました。

日本では「マーベル版寄生獣」「ハリウッド版ど根性ガエル」とも言われたりしますね!
本記事は、そんなマーベル史上最も可愛いとも言えるヴィランを描いた映画『ヴェノム』のネタバレ感想記事となります。
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映画『ヴェノム』の作品情報とあらすじ
『ヴェノム』

あらすじ
ジャーナリストのエディ・ブロックは、ひょんなことからライフ財団が人体実験を行いそれにより死者が出ているという噂を聞きつける。
ジャーナリズムの正義感から、真相を突き止めようと調査を始めたのだが、被験者と接触した際に、地球外生命体のシンビオートに寄生されてしまい…。
作品情報
タイトル | ヴェノム |
監督 | ルーベン・フライシャー |
脚本 | スコット・ローゼンバーグ ジェフ・ピンクナー ケリー・マーセル ウィル・ビール |
出演 | トム・ハーディ ミシェル・ウィリアムズ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2018年 |
上映時間 | 112分 |
ヴェノムがいいヤツ過ぎて可愛い
出典:https://www.imdb.com/
ポスターや予告編をみると、ヴェノムに対して気持ちさや怖いイメージがありましたが、本作を鑑賞した人は「ヴェノム可愛いな!」という感想になることでしょう。

ヴェノムの公式Twitterも「可愛い」を推しています笑
そんなヴェノムの可愛いところを紹介します。
※以下映画のネタバレに触れていますのでご注意してください。
ヴェノムが可愛かったポイント
ヴェノムが可愛かったポイントは以下のところ。
- エディに一目惚れして体から離れたがらない
- エディのピンチをちゃんとサポート
- エディとのボケとツッコミを披露
- 一度は体を離れるも、エディを守るために戻り、強敵とも戦っちゃう
主人公のエディは、地球外生命体であるシンビオートに寄生されて、「ヴェノム」として名乗りを上げることになります。
しかし、ヴェノムはエディという体を利用して何か悪事を働くというよりも、意外にも協力的にエディとのバディ化(相棒)していくのです。
「最も残虐な悪の誕生」と紹介されていますが、一切そんなことないです。

まぁこれは宣伝の仕方の問題とも言えますが…。
現にレイティングも全年齢対象であり、『ヴェノム』は多くの女性からも支持されています。
アクションシーンはそれなりにあるものの、血は一切出ません。
ヴェノムが人を食べるシーンがあるのですが、一口で食べた訳じゃないのに血の一滴、ましては服の破片すら残らないんです。

ヴェノムさん、食べ方お上品!
正直なところ、可愛いといえば聞こえは良いかもしれませんが、万人受けするテイストに収まってしまっているのはもったいないと感じました。
まぁ、ある意味それがヒットにもつながったのでいいとは思いますが…。
可愛さの裏にはソニーとマーベルの権利関係が…
『ヴェノム』が良くも悪くも“可愛い”作品となってしまったのには、少なからずソニーとマーベルの権利問題が伺えます。
そして、サム・ライミ版『スパイダーマン』シリーズや『アメイジング・スパイダーマン』シリーズなどの映画を製作してきました。

それぞれ、トビー・マグワイアとアンドリュー・ガーフィールドが主演を演じていますね!
そんな中、ディズニー傘下のマーベル・スタジオでは、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)映画に着手し、スパイダーマンが登場する契約を結び、話題となりました。
すると、負けじとソニーもSMU(ソニー・マーベル・ユニバース)としてスパイダーマンに登場するヴィランを中心に描いていくシリーズ企画を打ち立てるのでした。
その第一弾が、本作『ヴェノム』なんです。
ヴェノムは可愛いけどアクション描写はちゃんとカッコいい
出典:https://www.imdb.com/
ヴェノムが可愛いと表現されてしまった一方で、映像表現としては素直にすごいと感じました。
ヴェノムとライオット、エディとドレイクという寄生する側の戦いと、寄生される側の戦いが同時に描かれるシーン。
シンビオートが人間に寄生する描写は『スパイダーマン3』においても描かれていたので、新鮮味はそこまでありませんでした。
しかし、本作が良かったのは、より細やかなで滑らかな表現になっていて、スローモーションを上手く使った映し方が特徴的でした。
その他では、室内での格闘から一気に加速して始まるカーチェイスシーンの流れも良かったですね。
サンフランシスコ特有の坂道を駆け抜け、エディはアクセルをフルスロットしているだけなんですが、そこにヴェノムのギミックが入り、アクションの幅を広げています。

単純な中に、上手くヴェノムの動きを取り入れたかっこいいアクションとなっていて印象的でした!
ただ、肝心のシンビオートについてや、エディがなぜ選ばれているのかなど、細かい点は一切描かれないので消化不良のまま進んでいくのは否めません。
このあたりは、続編に期待することにしましょう!
『ヴェノム』続編ではカーネイジが登場!
出典:https://www.imdb.com/
物語のラスト、エディが刑務所へ取材に行ったときに出会う男が誰だか気になった人も多いと思います。
“俺がここを出たら大虐殺(カーネイジ)になるぞ”
彼の発言をわざと字幕でも説明しているこのシーン。
カーネイジは、スパイダーマンの原作コミックでも登場する凶悪なヴィランです。
刑務所で登場したあの男こそ、後のカーネイジになる男で凶悪殺人鬼のキャサディ(ウディ・ハレルソン)だったのです。
そんな続編のタイトルは、『Venom:Let There Be Carnage(ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ)』。
本作を担当したルーベン・フライシャー監督はスケジュールが合わず、続編の監督を続投はできませんでした。

代わりに『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのゴラム役や『猿の惑星』シリーズのシーザー役など、モーションキャプチャーの第一人者といわれ、MCU『ブラックパンサー』などにも出演した俳優のアンディ・サーキスが監督を担当することになりました。
エンディング後のアニメは何だったの?
出典:https://www.imdb.com/
映画『ヴェノム』のエンドクレジットでのおまけシーンでは、先ほど紹介したカーネイジが登場するシーンと別にもう一つありました。
それは、アニメーション映画『スパイダーマン:スパイダーバース』の一場面。

なんで『ヴェノム』にわざわざ入れてきたのかはなぞでしたがね…
本作との関係性はありませんが、アニメーション映画として大傑作の映画になっていますので合わせてチェックしてみてください。
まとめ:『ヴェノム』は可愛い相棒だった
以上、トム・ハーディ主演映画『ヴェノム』を紹介しました。
鑑賞前の予想とは裏腹に、いい意味で裏切られた可愛いヴィランになっていました。
- 残虐なヴィランを期待していると肩透かしを食らう
- ヴェノムを可愛いと思えるとバディムービーとして観られる
本作はこの2つの印象が入り混じった不思議な映画になっていました。
あなたはどっち派になるか、ぜひ観てみてください。