“マーベル史上、最も凶悪なダークヒーロー誕生”
今回ご紹介する映画は、『ヴェノム』です。
キャッチコピーではイキってますが、マーベル史上最も可愛いヴィランが爆誕しました。
見た目の怖さとは裏腹に「マーベル版、寄生獣」「ハリウッド版ど根性ガエル」のような物語!
本記事は、映画『ヴェノム』をネタバレありで解説・考察・あらすじ解説します。
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映画『ヴェノム』の作品情報・予告・あらすじ・評価
『ヴェノム』
5段階評価
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あらすじ
ジャーナリストのエディは、人体実験で死者を出しているというライフ財団の真相を追う中、“シンビオート”と呼ばれる地球外生命体に寄生されてしまう。エディは自分の意思に反して暴走するシンビオートに危機感を覚えるが、次第にその強大な力に魅了されていく。
作品情報
タイトル | ヴェノム |
原題 | Venom |
監督 | ルーベン・フライシャー |
脚本 | スコット・ローゼンバーグ ジェフ・ピンクナー ケリー・マーセル ウィル・ビール |
出演 | トム・ハーディ ミシェル・ウィリアムズ リズ・アーメッド スコット・ヘイズ リード・スコット |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2018年 |
上映時間 | 112分 |
予告編
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おすすめポイント
ヴェノム、可愛い。
ルーベン・フライシャー監督&トム・ハーディ主演によるマーベルコミックの人気キャラクターを映画化。
SSU(ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース)の第1作目となった『ヴェノム』。
スパイダーマンの宿敵として知られてサム・ライミ版『スパイダーマン3』にも登場したヴェノム=エディ・ブロック役を演じたのは『マッドマックス 怒りのデス・ロード』『ダークナイト・ライジング』で知られるトム・ハーディ。
見た目の怖さとは裏腹の可愛さも面白い!
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今すぐみるヴェノムがいいヤツ過ぎて可愛い
ヴェノムってなんか怖そう…!
見た目でそう感じる人は多いと思いますが、実際に観たら「ヴェノム可愛いな!」って思えてきますよ!
ヴェノムの公式Twitterも「可愛い」を推しています笑
そんなヴェノムの可愛いところを紹介します。
ネタバレあり
以下では、映画の結末に関するネタバレに触れています。注意の上、お読みください。
ヴェノムが可愛かったポイント
ヴェノムが可愛かったポイントは以下のところ。
- エディに一目惚れして体から離れたがらない
- エディのピンチをちゃんとサポート
- エディとのボケとツッコミを披露
- 一度は体を離れるも、エディを守るために戻り、強敵とも戦っちゃう
主人公のエディは、地球外生命体であるシンビオートに寄生されて、「ヴェノム」として名乗りを上げることになります。
しかし、ヴェノムはエディという体を利用して何か悪事を働くというよりも、意外にも協力的にエディとのバディ化(相棒)していくのです。
でも、これは裏を返してしまえば、観客の期待とは裏腹の展開なんです。
「最も残虐な悪の誕生」と紹介されていますが、一切そんなことないです。
まぁこれは宣伝の仕方の問題とも言えますが…。
現にレイティングも全年齢対象であり、『ヴェノム』は多くの女性からも支持されています。
アクションシーンはそれなりにあるものの、血は一切出ません。
ヴェノムが人を食べるシーンがあるのですが、一口で食べた訳じゃないのに血の一滴、ましては服の破片すら残らないんです。
ヴェノムさん、食べ方お上品!
正直なところ、可愛いといえば聞こえは良いかもしれませんが、万人受けするテイストに収まってしまっているのはもったいないと感じました。
まぁ、ある意味それがヒットにもつながったのでいいとは思いますが…。
可愛さの裏にはソニーとマーベルの権利関係が…
『ヴェノム』が良くも悪くも“可愛い”作品となってしまったのには、少なからずソニーとマーベルの権利問題が伺えます。
というのも、1999年にスパイダーマンの権利を獲得したソニー・ピクチャーズは、ヴェノムを含むスパイダーマンの原作に登場する900近いキャラクターの権利を握っています。
そして、サム・ライミ版『スパイダーマン』シリーズや『アメイジング・スパイダーマン』シリーズなどの映画を製作してきました。
それぞれ、トビー・マグワイアとアンドリュー・ガーフィールドが主演を演じていますね!
そんな中、ディズニー傘下のマーベル・スタジオでは、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)映画に着手し、スパイダーマンが登場する契約を結び、話題となりました。
すると、負けじとソニーもSMU(ソニー・マーベル・ユニバース)としてスパイダーマンに登場するヴィランを中心に描いていくシリーズ企画を打ち立てるのでした。
その第一弾が、本作『ヴェノム』なんです。
歴代のSSUシリーズ全作の見る順番【スパイダーマンの権利問題を乗り越えろ】
ヴェノムは可愛いけどアクション描写はちゃんとカッコいい
ヴェノムが可愛いと表現されてしまった一方で、映像表現としては素直にすごいと感じました。
ヴェノムとライオット、エディとドレイクという寄生する側の戦いと、寄生される側の戦いが同時に描かれるシーン。
シンビオートが人間に寄生する描写は『スパイダーマン3』においても描かれていたので、新鮮味はそこまでありませんでした。
しかし、本作が良かったのは、より細やかなで滑らかな表現になっていて、スローモーションを上手く使った映し方が特徴的でした。
その他では、室内での格闘から一気に加速して始まるカーチェイスシーンの流れも良かったですね。
サンフランシスコ特有の坂道を駆け抜け、エディはアクセルをフルスロットしているだけなんですが、そこにヴェノムのギミックが入り、アクションの幅を広げています。
単純な中に、上手くヴェノムの動きを取り入れたかっこいいアクションとなっていて印象的でした!
ただ、肝心のシンビオートについてや、エディがなぜ選ばれているのかなど、細かい点は一切描かれないので消化不良のまま進んでいくのは否めません。
このあたりは、続編に期待することにしましょう!
『ヴェノム』続編ではカーネイジが登場!
物語のラスト、エディが刑務所へ取材に行ったときに出会う男が誰だか気になった人も多いと思います。
“俺がここを出たら大虐殺(カーネイジ)になるぞ”
彼の発言をわざと字幕でも説明しているこのシーン。
カーネイジは、スパイダーマンの原作コミックでも登場する凶悪なヴィランです。
刑務所で登場したあの男こそ、後のカーネイジになる男で凶悪殺人鬼のキャサディ(ウディ・ハレルソン)だったのです。
そんな続編のタイトルは、『Venom:Let There Be Carnage(ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ)』。
本作を担当したルーベン・フライシャー監督はスケジュールが合わず、続編の監督を続投はできませんでした。
代わりに『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのゴラム役や『猿の惑星』シリーズのシーザー役など、モーションキャプチャーの第一人者といわれ、MCU『ブラックパンサー』などにも出演した俳優のアンディ・サーキスが監督を担当することになりました。
エンディング後のアニメは何だったの?
映画『ヴェノム』のエンドクレジットでのおまけシーンでは、先ほど紹介したカーネイジが登場するシーンと別にもう一つありました。
それは、アニメーション映画『スパイダーマン:スパイダーバース』の一場面。
どうして『ヴェノム』のエンドロールに入れたのかは謎でしたけど!
本作との関係性はありませんが、アニメーション映画として大傑作の映画になっていますので合わせてチェックしてみてください。
『アクロス・ザ・スパイダーバース』ネタバレ解説・考察|運命をぶっ壊せ!
まとめ:『ヴェノム』は可愛い相棒だった
以上、トム・ハーディ主演映画『ヴェノム』を紹介しました。
鑑賞前の予想とは裏腹に、いい意味で裏切られた可愛いヴィランになっていました。
- 残虐なヴィランを期待していると肩透かしを食らう
- ヴェノムを可愛いと思えるとバディムービーとして観られる
『ヴェノム』の感想は上記の2パターンに分類できると思います。あなたはどっち派になるか、ぜひ観て確かめて観てください!
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