Netflixオリジナルシリーズ『ジニー&ジョージア』は、2021年にシーズン1が配信されると同時に、母と娘の複雑な関係を描いたサスペンス・ドラマとして注目を集めた。若き母ジョージアとその娘ジニーが、静かな郊外の町で「新たな人生」を始めようとするも、過去の影と複雑な人間関係がその足元を揺るがしていく。
シーズン1では、母と娘のすれ違いや成長、そして“母が隠しているもの”の存在が伏線として張り巡らされ、明るいティーン・コメディの装いの中に緊張感が漂っていた。
2023年1月に配信されたシーズン2では、善悪の境界線が曖昧になる中、登場人物たちは次々と過去と向き合わされ、物語はより重く、鋭く、深みを増していく。
この記事では、『ジニー&ジョージア』シーズン2の全エピソードを詳しく解説していく。
第1話:久しぶり、ビッチ!
(C) Netflix
シーズン2の物語はジニーの悪夢から始まる。母・ジョージアが枕で自分を窒息させるという、あまりにも苦しい夢だ。幼い頃、母を「憧れ」として見ていた記憶があったはずなのに、今のジニーの中ではその愛が恐怖に変わりつつある。うなされて目覚めたジニーの様子を、父・ザイオンが心配そうに見守っていた。
ウェルズベリーではマーカスが感謝祭を迎える気分になれず、母に参加を強要されるも拒絶。ジニーのことが気になっているが、双子の妹マックスは今も怒りを抱え、ジニーの安否すら気にしていない。
一方、ジョージアはポールとの生活の中で、子どもたちと連絡を取っていないことを誤魔化している。「子どもたちには離れて過ごす時間が必要」と話すが、心の奥では寂しさを隠しきれていない。ポールは「母の再婚に反発しているのでは」と推測するが、ジョージアはその話をそらす。
弟オースティンが母ジョージアの不在を尋ねると、ジニーは「ママは心配してる」と答えるが、自分でも信じきれず、その矛盾に苦しむ。
さらにザイオンの家での感謝祭ディナーでは、彼の母や姉がジョージアへの不信感を露骨に語り、「ジニーにはまともな環境が必要」とザイオンに伝える。ジニーはその会話をこっそり聞いてしまう。
一方のジョージアは、ポールの実家で感謝祭に参加。最初は穏やかだったが、食後、両親はポールに対して「ジョージアは結婚には向かない」と断言。ポールは「彼女を愛しているから結婚する」と毅然と反論するが、ジョージアは陰からその会話を聞いてしまい、何もなかったように振る舞って帰宅する。
家に戻ったジョージアはザイオンに電話をかけ、感情的に絡む。「子どもには私から電話したって言わないで」と頼む彼女の言葉には、強がりの裏の孤独が滲んでいた。
ジニーは、ジェシー(=ガブリエル)に告げられた「母の過去」が頭から離れず、再び自傷行為に走ってしまう。ザイオンに「母のところには帰れない」と打ち明け、「何もなかったように振る舞う母が怖い」と、心の奥底をさらけ出し、自分の自傷行為を打ち明ける。ザイオンは驚きを隠せないが、「一緒に解決していこう」とジニーに寄り添う。
翌日、ジニーはマーカスのもとへ行き、謝りながらバイクを返すが、二人の間には未だにぎこちなさが残っている。
自宅庭で「Friyay(フライエー)」が開かれるが、流れる空気感はまるでお通夜のようだ。
ザイオンはジョージアに、「ジニーは自分と住みたいと言っている」と伝えるが、ジョージアはそれを拒絶。ザイオンはジニーの自傷の件を話そうとするが、ジニーはそれを遮り、再びジョージアと暮らす決意をする。
ラストのフラッシュバックでは、選挙当日、子どもたちがいなくなったことに気づいたジョージアが一人、崩れ落ちる姿が描かれる。
また別の回想では、男に襲われそうになりながらも、子どもたちを守ろうと必死に戦う若き日のジョージアの姿も描かれている。それは彼女が「母親として生き抜く」ために、どれだけ多くのものと戦ってきたかを静かに語っていた。
ジニーの部屋にやってきたマーカスに対し、「もうどうしたらいいかわからない」と語り、マーカスは「わかるよ」と静かに寄り添う。ジニーは「今はそばにいて」と頼み、マーカスは頷く。
第2話:何ですべてがいつも永遠に最悪なの?
(C) Netflix
ジニーはマーカスの隣で目を覚ます。この日、彼女は初めてのセラピーを受ける予定だった。マーカスは「いいと思うよ」と優しく言い、窓からそっと抜け出していく。
ジョージアは朝からハイテンション。ポールに同居を提案し、「子どもたちには一緒に伝えよう」と言うが、ジニーの冷たい態度に耐えきれず、すぐに伝えてしまう。ジニーは形式的にポールに「おめでとう」と言うが、ジョージアには目もくれない。
オースティンを学校に送り届けた後、他の母親たちの会話から、シンシアの夫がホスピスに入ったことを知る。息子のザックも明らかに落ち込んでいる様子だ。オースティンもそれを感じ取っている。
役所に戻ったジョージアは、注文していた「家族の肖像画」が届いて大興奮。だが、ニックとポールはその絵に戸惑い気味。ジョージアはその場を離れ、近隣のクラブ会合へ。ニックは、ジョージアがあっさりそのクラブに入会できたことにショックを受ける。なにしろ彼は3年待ってもまだ順番が回ってきていないのだ。
ジニーが久々に登校すると、マックスは仲間たちに無視を貫くように指示する。授業では、先生から「遅れを取り戻すように」と促され、元彼ハンターがノートを貸すよう頼まれる。
ジニーは友達のブレイシアのオーディションの手助けをする。彼女は黒人であることから「主役にはなれない」と落ち込むが、ジニーは励ます。どうやらブレイシアは同級生のバイロンに恋しているようだ。
その後、ジニーはザイオンに迎えに来てもらい、初めてのセラピーへ。ジニーは子ども時代の「引っ越しの多さ」で孤独だったこと、初めて自傷したときのことを告白する。初めてできた友達との別れがきっかけで自傷衝動に襲われたことが、今も尾を引いている。
一方、ジョージアはクラブで市テニスコートやボウリング場の設置を約束し、結婚式は3か月後と発表。クラブ会員から「スポンサーは誰なの?」と問われると、思い出したかのようにシンシア宅を訪ねる。
「かつて夫を亡くした自分にはあなたの辛さが分かる」と語りかける。シンシアは本音を少しだけ見せるが、ジョージアの狙いを尋ねる。するとジョージアは「クラブの推薦がほしい」とあっけらかんと打ち明ける。
一方、ジェシー(ガブリエル)は、ジョージアの元夫・ケニーの元妻に連絡を取る。ジョージアがケニーより前に別の男(アンソニー・グリーン)と結婚していたことを告げ、「その男が失踪している」と伝える。元妻は調査継続を依頼する。
その日の夕方、ジニーはザイオンに送られて帰宅。ジョージアが「どこに行ってたの?」と詰め寄るが、ジニーもザイオンも無言で通す。ジニーは夕食を拒否し、部屋にこもってマーカスに「来てくれる?」とメッセージを送る。腹を立てたジョージアは家の食べ物をすべてゴミ箱に捨ててしまう。「食べたかったら、自分で稼ぎなさい」と。
翌朝、ジョージアは偶然ジェシーと遭遇。彼は「町を離れて、アンソニー・グリーンの件を調査する」と宣言する。回想では、グリーンの遺体をバイカー仲間が片付けた様子が描かれる。
職場でジョージアはニックに不正会計を咎められるが、「ポールに不正会計のことを話したら全員が終わり」と脅し、ニックを沈黙させる。一方、シンシアはジョージアのクラブ会員への推薦を拒否する。
ジニーはブレイシアから学校劇の主役に選ばれたことを報告され、一緒に喜ぶ。しかも相手役が恋するバイロンだった。ジニーはその日、ジョーに謝罪し、カフェのバイトに復帰する。「食べたかったら、自分で稼ぎなさい」というジョージアの言葉に従った形だ。
その晩、ジョージアはクラブ加入に失敗して落ち込んでいた。ポールはジニーに「君がザイオンと親しくしてるのは構わない。だけど僕もオースティンのために父になりたい」と真剣に語る。そしてオースティンの父が詐欺で捕まったことをジニーに告げる。それを初めて知ったジニーは、自分の信用情報をオンラインで確認。結果は「低スコア」だ。
その夜、マーカスの部屋を訪れたジニーは、「あなたに会わないと、また自分を傷つけそうだった」と正直に打ち明ける。帰り際、マックスに遭遇するが、マックスはジニーを無視して通り過ぎる。
翌朝、ジニーは変化の兆しを見せる。「もう誰の駒にもならない」と心に決め、ポールに手作りの青く染まった手作りジュースを渡す。それを見たジョージアは、ハッとする。ジニーはトリカブトを入れたのか…!?
第3話:どういうつもり?
(C) Netflix
朝食での「毒入りジュース事件」に動揺したジョージアはジニーに問いかける。「今朝のはどういうつもり?」しかしジニーは気もしない態度で、明らかに母を挑発している。その後、彼女はオースティン名義のクレジットカードをこっそり抜き取り、彼の好きなゲームを購入する。
ジョージアは怒り、「あの名前は必要だから使ったの」と主張するが、ジニーは「怖くない」と一蹴。ジョージアは、「怖いのはあなたよ」と返す。
険悪な空気のまま、マーカスが部屋に忍び込むが、ジニーは彼にも八つ当たりしてしまう。何かが起きていると分かっていても、彼女は「何もない」の一点張り。マーカスは一旦引き下がるが、翌日学校で仲直りを果たす。
その頃、オースティンも学校で問題を抱えていた。先生は学力の遅れと不安症の可能性を指摘し、スクールカウンセラーとの面談を提案。そこへ割り込んできたのはシンシア。息子ザックに授業中盗んだ物を返却させに来た。ジョージアはこの混乱に乗じて、話を中断したまま逃げるように退室する。
一方、ジニーは学校でハンターにノートを返すが、マックスらが現れ会話は途切れる。マックスは依然としてソフィに未練たらたらで、SNSを通して彼女を追いかけていた。さらに、劇の主役を取れなかったことにも不満を募らせている。
ジョージアはポールと結婚式の話をするが、彼女は派手婚志向、ポールは質素婚志向。彼女は「The Mount」という町で一番高級な会場を希望するが、ポールは納屋のような牧歌的な式場を提案。
フラッシュバックでは、若き日のジョージアがジニーのために万引きしていた過去が描かれる。他の同年代と馴染めず、“普通の青春”を持てなかった孤独もにじむ。
ジニーのセラピーでは、気持ちを書き出すノートと、自傷を防ぐ輪ゴムを渡される。セラピストは「トリガーを特定して、プロセスを信じて」と語り、彼女に向き合おうとする。
翌日、ジョージアはテニスコートの使用許可証を近隣クラブに届ける。だが、クラブの宝であるエミリー・ディキンソンの詩集が紛失しているという騒ぎに。驚いたふりをするジョージアだが、実は彼女自身がその本を盗み、ザックのカバンに忍ばせていた。さらにオースティンの新しいゲームも同様に仕込んでおり、ザックが“盗癖持ち”だと噂で聞いたことを利用していた。
ジョージアはシンシアの家を訪れ、「ザックがゲームを持って帰ったかも」と探りを入れる。シンシアが詩集を見つけ動揺すると、ジョージアは「内密にしてあげるから、推薦して」と持ちかける。
その頃ジニーはジョーのカフェで仕事していた。すると偶然ソフィとその新彼氏が現れ、アビーやブレイシアもカフェに集結。ブレイシアは学校劇の宣材写真の編集に不満を持っており、ジニーは彼女をザイオンの家に誘う。ザイオンの撮った写真は格段に良く、SNSに投稿されるとマックスはまたも不機嫌に。ハンターも心を揺さぶられ、失恋を歌にしてしまうほどだ。
アビーはソフィの新恋人についてマックスに伝えようとするが、逆に責められる。アビーはジニーを誘って授業をサボり、2人でマリファナを吸い、ハイライトを入れて遊ぶ。しかし学校に戻ったところを捕まり、ジニーは「歯医者に行っていた」と嘘をつく。学校からの確認電話に、ジョージアは躊躇なく嘘をついてかばう。
その夜、ジョージアはジニーに学校をサボった件で問いただすが、苛立ったジニーは「メアリー」と母のかつての偽名を呼ぶ。その瞬間、ジョージアは過呼吸を起こし、かつてのトラウマが一気に押し寄せる。
ジニーはマーカスの部屋に忍び込み、母が義父を殺したことを告白する。しかしマーカスは動じない。「自分もああなるのかも」と不安を口にするジニーをそっと抱きしめる。
ジニーは「誰にも言わないで」と頼み、マーカスの家を出ようとすると、ジョージアが車で待っていた。車に乗り込んだジニーは問いかける──「どうしてあんなことしたの?」ジョージアは答える。「誰も私たちを守ってくれなかったから。だから家族のためにやるしかなかった。」そして「ケニーのことは後悔してない」とまで言い切る。
ジニーは母の覚悟を理解し、「誰にも言わない」と約束して2人は静かに和解する。そこにオースティンが乗り込んでくる。2人は何事もなかったかのように振る舞うが、母娘は口にできない秘密を共有していた。
第4話:ハッピー・マイ・バースデー
(C) Netflix
「うちの母は普通の母親じゃない」というジニーのナレーションで幕を開ける第4話。ジニーはマーカスを部屋にこっそり招き入れ、「静かにして」とささやくが、ジョージアはすでに彼が窓から入るのを目撃していた。
ジニーとマーカスはイチャつき始めるが、そこへジョージアがやってきて中断される。彼女はジニーに注文した避妊薬を取りに行かせて、彼女が出かけた後、ジョージアはクローゼットからマーカスを呼び出し、尋問を開始する。マーカスは「付き合ってはいないが、ジニーを愛してる」と真剣に伝えるが、ジョージアは「いずれあなたも私も置いていく、あなたは高校時代の遊び相手」と警告し、妊娠だけは避けるように警告する。
帰宅したジニーは、「薬局の人が“あなた(ジョージア)が今朝すでに買った”って言ってた」と怒る。その後、ジニーは母とマーカスが一緒にタバコを吸っていたことを知り、さらに不機嫌に。
ジョージアは週末の予定を確認し、「金曜はザイオンのところに泊まって」と提案。だが、実際にはジニーがパーティーを開くのではと疑っている。一方ポールは「もう“家の男”としてもっと育児に関わらせてほしい」と主張するが、ジョージアは「私が決める」と一蹴。
学校では、マックスの誕生日が話題に。ノーラが用意したと思われたサプライズ装飾は、実はアビーの力作だった。しかしマックスは飾りを破り捨ててしまう。一方でソフィに「誕生日おめでとう」と声をかけられると、彼女をパーティーに招待する。
一方ジニーはマーカスに誕生日プレゼントとしてTシャツを贈る。そこへアビーがやって来て、「マックスってほんとクソ」と言い放ち、3人で授業をサボる計画を立てる。授業をサボったジニーたちは、「マックスをイラつかせよう」と3人で写真を撮って投稿。
その頃、ジョージアは町のウェブサイトの見た目に文句をつけ、「ポールの写真を使おう」とSNS施策を提案。だが、ポールはその提案を断り、2人の間にまたもやズレが生まれる。
一方、劇のリハーサルではブレイシアとバイロンの間に甘酸っぱい空気。衣装係のシルバーはマックスに対して好意的だ。マックスは彼女も誕生日パーティーに招く。
ジニーとマーカスはジョーのカフェへ向かい、遅刻に気づかれていないことに安心。パドマはぎこちなく、2人の関係を探る。ジニーは「まだ付き合ってるって決めたわけじゃない」と曖昧に返す。
ジョーが出勤すると、目に赤い傷。誰にも理由を話さないまま、ジョージアが現れ、「パーティーに来て」と招待。「料理目当てでしょ?」と指摘されるも、「友達としても」と押し切る。
その後ジョージアはエレンを訪ね、「ジニーとマーカスのこと、黙っててごめん」と謝罪して和解。その直後にマックスが写真に怒って現れるも、マーカスは気にする様子もなく、マックスは再び立腹。
夜、ポールが引き出しを開けると、ジョージアの大人のおもちゃコレクションが露見。ジョージアは笑って誤魔化すが、ジニーが入ってきてしまい、全員気まずい空気に包まれる。
教育方針についてもポールとジョージアは衝突。「オースティンにラベルを貼りたくない」と語るジョージアに対し、ポールは「親としての説明がほしい」と訴える。険悪な雰囲気の中、ジョージアはジニーに「花嫁介添人をお願いしたいの」と頼み、ジニーは笑顔で引き受ける。
その後、眠れない夜を過ごすジニーはメイク動画を見たり、音楽を流したりと様々な方法で気を紛らわそうとする。翌日、ノーラがジニーの新しい髪型を褒めて話していると、それを見たマックスは怒って去っていく。
セラピーでは、ジニーが「人は親に似るのか」と問い、セラピストは「正直であることが癒しの第一歩」と伝える。その後のザイオンとの会話では、「金曜は友達の家に泊まる」と話すジニー。母には違う予定を伝えていた。
その頃、ガブリエルは警察署でアンソニー・グリーン失踪事件を調査していた。若いジョージアのマグショットを見て、「誰もが彼女を過小評価していたから、疑われずに済んだ」と皮肉を漏らす。
ジョージアはリビングでダンスパーティーを始めて、家庭の絆を深めようとする。ジニーがマーカスに会いに出かけると、ジョージアはエレンに裏で連絡。エレンはイチャこうとする二人に割って入る。親の監視ネットワークだ。
一方、ジニーは学校でマックスと本音でぶつかり合い、和解する。マックスの家が地下室の浸水したことで、ジニーは代わりに自宅を提供する。
その頃、ポールとジョージアはジョーの店でディナーを楽しむ。ポールはジョーの視線から、彼がジョージアに気があることを感じ取る。一方ジョーは、シンシアに目の怪我は「ホッケーで怪我した」と嘘を付く。
ジニーはハンターと改めて破局したことについて話し合い、和解する。マックスもノーラとアビーと和解。ジニーとマーカスはふたたび部屋でイチャつきはじめる。
ジョージアはジニーがザイオン宅にいないことに気づき、エレンらを連れて帰宅。親たちの登場により、楽しいパーティーは中断される。ジニーは不満げに一人で部屋に戻っていく。
その夜、自室で一人になったジニーは母の過去の行いを共有したことで、その重みに押し潰されそうになる。そして、ついにセラピストに連絡する──「私は、大丈夫じゃない。」
第5話:ラートカパーティー
(C) Netflix
「私はママを愛してる。でも時々、守ってあげなきゃいけないと思う。」ジニーのモノローグから始まる第5話。
朝、ジョギングから帰ってくると、ジニーは「ケニーのこと考えてた」と告げる。しかしジョージアは顔をこわばらせ、「彼はヴォルデモートよ(名前を言ってはいけない“あの人”)」と話を遮る。
学校では、MANG(ジニー・マックス・ノーラ・アビー)が復活。ジニーはみんなにマーカスと正式に付き合ってることを打ち明ける。
ポールの執務室では、ジョージアに市長としてのSNS運用を任せると宣言。ニックは明らかに不満顔だ。ジョージアは“母子向けチャリティ祭り”を提案する。
学校では、担任の教師がジニーにアフリカ系アメリカ人についての授業用の本の題材を任せたいと依頼し、ジニーは戸惑いながらも、その後ザイオンと相談した後で受けることにする。
ブレイシアとマックスと再会したジニーは、劇のリハーサルについて話す。ブレイシアはバイロンといい感じで、リハでのワルツにもドキドキが止まらないようだ。
一方、ジョージアはジョーの店でニックと昼食を取りながら不正会計の件と脅しを謝罪。そして大胆にも花婿付添人を依頼する。ジニーとパドマはオープンマイクの会場としてカフェを使いたいと交渉するが、ジョーは消極的だ。
その後、ジニーはマーカスと再会するも「パドマが気まずくなるから」と追い返し、その夜に自宅に招く。ジョージアは「今度はちゃんと玄関から入りなさい」と軽く牽制。
シンシアが登場し、ジョージアは“マーダーミステリーパーティー”への招待状を渡すが、ジニーはなぜそのテーマにするのか不明で、不快感をあらわにする。
夜、ジニーとザイオンは夕食をともにし、ポールが同居し始めたこと、マーカスと付き合い始めたことを明かす。ジョージアとポールがイチャついていると、ザイオンの電話で中断される。それぞれ不満をあらわにするザイオンとポールだったが、面倒に感じたジョージアは勢いで2人の“パパ会”をセッティングする。
その後、ジョーのカフェでポールとザイオンのパパ会がスタートする。ジョージアを想う2人の気持ちがリンクし、意外にも打ち解けていた。ザイオンは「新しい人がいる」と話し、お互いジニーに関しては連携をとることを約束する。
一方、ジニーたちはブロディの家で飲酒と喫煙しながらチルしていた。マーカスは居心地悪そうだが、バンド演奏でギターを披露して場を盛り上げる。一見楽しげにな空気感だが、ブロディの何気ない一言で傷つくアビーの姿や、サマンサの無神経な言葉に怒るジニーの姿が映される。
酔ったポールは帰宅して「ザイオンっていいやつだな」というが、隠されていた銃を見つけて一気に酔いが覚める。ジョージアは身を守るためだと主張し、「銃はひとつだけ」と誓う。ポールは自分が銃を処分すると伝える。
ジョーのカフェでオープンマイクパーティーが開かれ、パドマが見事な歌を披露する。その後、ジニーがステージに立ち、母への複雑な想いを込めた詩を朗読する。すると、自宅でのマーダーミステリーパーティーを終えたジョージアがやってきてその様子を目撃。静かに傷ついて帰宅する。
ジニーの才能を称賛しながらも「こんなに傷ついたのは久しぶり」とジョージアは呟き、部屋を去っていく。そんな中ラストでは、学校の教室にオースティンの父・ギル・ティミンズが突然姿を表す場面で幕を閉じる。
第6話:ジニーとジョージアのクリスマス特番
(C) Netflix
「クリスマスが好き。貧しかったけど、ママはいつも特別な日にしてくれた」
一方、ポールは拳銃を箱にしまい、「警察に届けてくる」と言って出ていく。ジョージアはベッドにくるまり、無言。ジニーの朗読の言葉が心に刺さっているようだ。
朝食のテーブルでもジョージアは落ち込んでいる。ポールの両親を招いてのクリスマスイブディナーの話題にも、やる気は見えない。ジニーは気を利かせて、「2人でボストンに買い物に行こうよ」と提案。ポールとオースティンはポールの父&兄とツリーを切りに行くことに。
ジニーはマーカスに、「あんなに落ち込んだママを見たの、初めて」とこぼす。彼とクリスマスの話をするが、マーカスはあまりクリスマスに乗り気ではない。ジニーはノートを家に忘れて出かけ、マーカスがそれを拾い上げる。
ジョージアはクリスマス会の準備に励み、ポールにはサンタ、ニックにはエルフの衣装を用意。ポールのSNSフォロワーは爆増するが、寝室での写真を投稿したことを知り、ポールは不快感をあらわにする。
オースティンの学校では、ギルがマジックで子どもたちを楽しませる。終わった後、オースティンはギルは「ママには秘密だよ」と自分のことを秘密にさせる。その直後、入れ替わるようにポールがオースティンを迎えに来て、2人は予定通りツリーを買いに行く。
ジニーとジョージアはぎこちない雰囲気のまま、買い物へ。フラッシュバックでは、若いジョージアと幼いジニーが質素ながら幸せなクリスマスを過ごす様子、そしてギルがプレゼントを持って現れる。
ザイオン宅では、彼とシモーネがいい雰囲気だったが、ジョージアとジニーが訪ねてきたことで気まずい雰囲気に。その夜、ポールとオースティンが巨大なツリーを持ち帰り、ジョージアはザイオン一家をクリスマスイブに招待したことをポールに打ち明ける。ポールはちょっと不満げだ。
2階では、オースティンがクリスマスプレゼントを探そうとしていると、偶然、母の部屋で拳銃を発見してしまう。
ジョージアの提案した母子向けチャリティイベントでは、サンタの格好に笑顔で市民と交流するポールだったが、その後、ポールはジョージアに「家庭でも職場でも軽視されてる」と不満をぶつける。
一方、ガブリエルは“ブラッド・アイズ”というバイカーギャングの写真からジョージアの過去に迫っていた。彼はイベントに現れ、ジョージアに釘を刺す。
ティーンたちのクリスマス会では、マックスがソフィに近寄るが、彼女から「もう終わったこと」と拒絶されてしまう。マーカスはノートに新しいカバーをつけてジニーに渡す。ジニーは感謝するが、一緒にクリスマスを過ごせないことに寂しさを感じている。
ジョージアは自宅のキッチンで物事がうまくいかないことに疲れて倒れこむ。心配したジニーは「ママが好きだよ」と励ますが、ジニー自身も悩みを打ち明けられず、ライターに手を伸ばしてしまう。
クリスマスの夕食の席で、ザイオンの母リネットはジョージアが自分を頼らずに一人で解決しようとしたことを指摘し、ジョージアは気分を害して席を外す。その後、部屋でピアノを弾くジニーに、リネットがやってくる。彼女は「ジョージアが嫌いなわけじゃない。何かあったらいつでも頼りなさい」と伝える。
ジョージアは家を飛び出してジョーの店に行き、彼と穏やかな時間を過ごす。「ジョーは私を批判しないから好き。」ジョーとの会話で落ち着いた彼女は、帰宅してポールと静かにワインを分かち合い、ようやく少し安堵の表情を見せる。
その頃、ジョーの店には再びシンシアが現れ、2人は再びキスを交わす。
そして迎えたクリスマス当日。オースティンがマジックを披露し、家族が笑顔になるも、そこへギルが突然現れる。プレゼントを渡す彼に、ジョージアは笑顔を作りながらも、心中穏やかではない。
ギルを帰らせた直後、ジョージアは偶然ジニーのノートを見てしまい、自傷の事実を知る。すぐにザイオンに電話すると、彼が知っていたことにショックを受ける。
ジョージアはたまらずジニーの部屋に駆け込み、事情を説明させる。傷を見て「私のせいなの?」と泣き出すジョージア。「ケニーの後じゃなくて、その前から」──そう告げられたジョージアは、「ごめんね、気づいてあげられなくて」と涙ながらに娘を抱きしめる。
第7話:愛の歌を聞け
(C) Netflix
ジニーとジョージアはクリスマス以降、ずっとソファから動いていない。ジョージアは「学校に行かなくてもいい」と言い、ジニーを守ろうとする。そんな中、マーカスが祖父母の家から帰ってきたことを知り、ジョージアは空気を読んで出かけるていく。
ジョージアが向かったのはザイオンの家。「どうしてジニーが自傷していることを教えてくれなかったの?」ジョージアは感情を抑えられず問いただす。ザイオンは「ジニーとの約束だった」と説明。そこへシモーンが現れ、空気は微妙に。
マーカスがジニーを訪ねると、彼女は思わず彼に飛びつき、嬉しさを隠しきれない。マーカスの祖父母の家でのクリスマスは楽しかったらしい。しかし、その後学校でマックスから「マーカスはずっと部屋に引きこもってた」と知らされる。
ジニーは英語の授業で読む本に悩んでいたが、「シスター・アウトサイダー」に決める。黒人でレズビアンのオードリー・ロードのエッセイ本だ。
ギルはジョージアに変わったことを伝えて、オースティンをホッケーに連れて行きたいと主張する。さらに「昔の関係に戻らないか?」と誘うが、ギルを信用していないジョージアはきっぱり拒否する。しかし、ギルは放課後、ホッケーのチケットを持って学校に現れる。オースティンは嬉しそうに出かけていく。
その夜、ジョージアはオースティンの腕時計に仕込んだGPSではギルとオースティンの位置を追跡していた。ポールは「弁護士に任せよう」と提案するが彼女は耳を貸さない。
回想シーンでは、若いジョージアがギルに「どうしてそんなにお金があるの?」と尋ねる。ギルは「経理担当として会社から秘密裏に金を抜いてる」と告白。
ジニーはザイオン宅でシモーンと3人で食事。優秀な弁護士であるシモーンに「犯罪者を弁護することへの罪悪感を尋ねるジニー。シモーンは「誰にでも弁護を受ける権利がある」と答える。
その帰り、ギルとオースティンが帰宅。ポールが「義父」として迎え入れるが、空気はピリつく。そこへジニーとザイオンも帰宅。現夫と元夫2人が対面し、妙な空気に。
その後、ジニーとマーカスは窓越しにメッセージを送り合う。マーカスは「なんで学校来なかったの?」と聞くと、「休み明けの月曜が苦手」と返事。ジニーが部屋に来ることを誘うも、「疲れてる」と断る。
次の日、ジニーはマーカスが授業に来ていないことを知る。その後、マーカスがひどく酔った状態で登場。マックスが介抱して自宅へ連れて帰り、マーカスをベッドに寝かせる。
一方、ジニーはジョージアの送りでセラピーへ。するとジョージアは「セラピーに同席したい」と引かない。2人でセッションを受けることになり、ジニーは「私に必要なのは、ママが私の話をちゃんと聞いてくれること」と伝える。
その後、ジニーはアビーから「パパに彼女ができた」と報告を受けて相談に乗る。ジョージアがジニーを迎えに行くと、ジョーの店でジニーはサプライズのバチェロレッテパーティーを開催する。そこにはガブリエルも現れるが、ジニーはジョージアが彼の姿を見る前に追い払う。
ジョーはかつてジョージアが盗んだ自分のサングラスを見て、当時を思い出していた。パーティーから帰宅すると、ジョージアはオースティンがギルと一緒にいると知り、トラッカー付きの時計も置いていったことに気づき、ジョージアは一瞬で不安に襲われる。しかし直後にギルとオースティンが帰宅し、何もなかったように迎え入れる。
その夜、ジョージアはメイクを落としながら、拳銃を取り出し、弾を込めて元の隠し場所に戻す。まるで何かに備えているかのように…。
第8話:見よ、闇が下りてくる
(C) Netflix
「闇が下りてくる」そんなモノローグとともに始まる第8話。語り手はマーカス。彼の言葉からは、心の不調と押し寄せる内面の闇が強く滲む。彼は鬱と闘っているのだ。隣で眠るジニーはそれを知る由もない。
学校では、マーカスが登場し、シルバーとともに登校。しかし、彼は父の酒を盗んで朝から飲酒。マックスは、マーカスのスケッチブックに描かれた暗い絵に不安を感じ、ジニーに相談すべきではと考える。
シンシアは、昏睡状態の夫の介護を続け、「老いていく姿を一緒に見届けたかった」と語りかける。
営業終了後のカフェ、ジョーは片付けをしながら一人で踊っているところをパドマに見られ、からかわれる。すると酔ったマーカスがジョーの店にふらりと現れる。ジョーは水を渡して落ち着かせ、パドマが家まで送り届ける。車中で、マーカスは「自分は付き合う人々を傷つける」とパドマに謝罪する。
一方、アビーはマットを部屋に呼び、体を重ねるが、その関係は健全のようには見えない。翌日、マーカスとジニーは手を繋いで登校するが、マックスはジニーが別のグループにいることにモヤモヤしているようだ。
ザイオンとシモーンは将来について話し、シモーンは「自分は傷つく準備をしているのでは?」という不安を明かす。
夕方、マックスがマーカスの部屋に夕食の声かけに来て、シルバーに惹かれていることを打ち明ける。マーカスは「ソフィとの破局で傷ついたからって、自分を変えちゃだめだ」と伝える。一方で、マーカスは「ジニーと別れるべきかもしれない」と吐露する。
ウェルズベリーでは教育委員会の話し合いが行われ、市民の多くは教育分野にもっと予算を割り当てるように主張する。ジョージアはポールのSNSを利用したアイデアを発表し、市民たちの賛同を得るが、ポールは戸惑いながらも場を収める。その後、ジョージアは何かの連絡を受けて緊張した様子を見せるが、心配して声をかけるザイオンに、「私は自分で解決できる」と伝える。
ジョーはシンシアに謝罪に行くが、「気にしてない」と受け流される。そこへギルが現れ、「あの部屋、申し込み済ませたよ」と報告。ジョーはギルに嫌悪感を示し、シンシアはそこで初めて「ジョーはジョージアを想っている」と気づく。
ジニーがいなくなった英語のAPクラスでは、教師ギッテンが新たな本を求めると、ハンターが再び「シスター・アウトサイダー」を提案し、クラスメイトたちも賛同する。
オースティンの学校で、シンシアはギルとジョージアの間の不穏な空気に気づき、そっと彼女を連れてその場を離れる。その後、ジニーのバイト中に探偵のガブリエルが現れ、「君の母親と、その前の夫、アンソニー・グリーンの件で話がある」と告げる。
いよいよ「ウェリントン」の劇の発表会が始まり、マーカスはジニーの隣に座るが、彼女は明らかに不機嫌そうだ。劇の最中、マットがアビーの脚に触れると、アビーが脚にテープを巻いていることが判明する。
一方、シンシアの家で、オースティンがかくれんぼしてクローゼットに隠れていると、その隙間から迎えに来たジョージアの姿を目撃する。彼女は昏睡状態のザックの父の近くに立ち、彼を枕で窒息させて殺したのだった。オースティンは動揺を隠せない。
劇の途中、ジニーが席を外し、マーカス追いかけると、ジニーは激しく拒絶する。で、ジニーは「別れたいなら、はっきり言って」と迫る。マーカスはジニーを「愛している」と言いながらも、別れを告げる。ジニーは泣きながらその場を去っていく。
一方、劇の終演後、ブレイシアとブライアンはデートを決める。マックスもシルバーとキスを交わすが、劇を見に来ていたソフィから食事に誘われる。劇は大成功だったが、マックスはマーカスの様子を心配する。
自室で鬱の症状に襲われるマーカスのもとに、マックスが入ってきて、静かに彼の隣に寄り添う。そんな静寂の中で、ジョージア家の方から銃声が響くのだった。
第9話:キル・ギル
(C) Netflix
家具や花瓶、ナイフと一緒に床に倒れ込むジョージア。銃声が鳴り響く。その場にはジニーとオースティンの姿もある。ジニーは、「母はいつだって一歩先を考えていた」と語りながら、時間は3日前へとさかのぼる。
ジニーはマーカスの隣で目覚め、急いでジョーの店へ。ポールとジョージアの結婚式まであと6日。家ではギルがオースティンと朝食を作っている。オースティンが描いた家系図に埋葬された人物が登場。ジョージアが「誰?」と問うと、「ケニー」と即答するオースティン。ギルが金を要求し、ジョージアは拒否。彼が近づくと、ジョージアは明らかに警戒している。
ポールが帰宅し、ジョージアに「大丈夫か?」と尋ねるも、彼女は誤魔化して家を出る。そこへ探偵ガブリエルが登場。「君の過去はすべて調べた」と言うが、ジョージアは「証拠はない」と平然とかわす。
ジョーの店では、ジニーがブライオンから「ブレイシアをデートに誘う」と聞かされる。2人が両思いであることにジニーも嬉しそうだ。
シンシアの家では、彼女が昏睡状態の夫トムのそばで泣いている。そこへジョージアが訪ねてくる。彼女はシンシアをハグして慰めるが、オースティンはギルが連れて行ったと聞かされると不満を顔に出す。
学校では、マーカスとジニーが手を繋いで歩くが、ジニーはマーカスの様子にどこか違和感を覚える。ジニーはマーカスと同じ2つ下のクラスでの授業を受けるが、授業中の生徒たちの態度の違いに戸惑う。
ポールは両親との電話の後、ジョージアに「会議中は見えるところに座っていてほしい」と頼む。ジョージアは、ニックから「ジェシー(ガブリエル)と距離を感じる」と相談される。
その夜、突然ジョージアがジニーに「最初の夫、アンソニー・グリーンを殺してしまった過去」を告白。薬の量を間違えた事故だったという。ジニーは衝撃を受けつつも、その場から逃げるようにマーカスに会いに行く。しかしマーカスの家で彼が「ジニーと別れるべきかもしれない」と話しているのをこっそり聞いてしまう。
教育委員会の集会後、ジョージアはギルからメッセージを受け取り、ジョーの店で会話する。ギルはジョージアの秘密を利用して、彼女から金をゆすろうとしていた。ギルにとって、ジョージアが裕福なポールと結婚することは利用しがいがあるのだ。
ジニーはバイト中に探偵ガブリエルに話しかけられる。彼は「母親を庇い続けるなら、次に死ぬのは誰か分からない」と警告する。
翌日、オースティンに会いに学校にギルがやってくると、ジョージアはそれを断固拒否する。しかし、ギルがすごい剣幕で詰め寄り、怯えたジョージアを目撃したシンシアが助けに入る。
その後、ジョージアはシンシアに助けてもらったことを感謝する。2人はシンシアの家で話し込む中で、彼女は「ジョーと寝たこと」「苦しむ夫を楽にしてあげたい」と告白する。さらに、ギルのアパート申請を却下したことも打ち明ける。
ジョージアはそれに感謝し、シンシアとオースティンとザックを探しに行く。その間にジョージアはシンシアの夫トムのもとへ。「シンシアは強い。もう大丈夫」とささやき、枕で彼の呼吸を止めて殺害する。
その後、帰宅すると、ジニーはマーカスとの別れを受け入れられずにジョージアに泣きつく。ジョージアが彼女を慰めていると、家に訪問者が現れる。ポールが帰宅したかと思いきや、ギルだった。ギルは住宅審査が拒否されたことに腹を立て、ジョージアを突き飛ばす。
ジョージアが暴行されると、その物音を聞きつけて2階から降りてきたオースティンが、銃を発砲してしまう。銃弾はギルの腕をかすめる。ジョージアはすぐさまジニーに漂白剤とを、オースティンに裁縫セットを持ってこさせる、ポールが帰宅する前に今の事態をどうにかすることに決める。
ジニーが掃除をし、オースティンは弾痕を隠す絵を描き、ジョージアはギルの傷を縫合する。家族総出の隠蔽工作だ。
帰宅したポールをなんとか誤魔化し、ジョージアはジニーとオースティンを気遣う。回想シーンでは、若き日のジョージアがギルとの子を妊娠した場面が描かれる。ギルは喜ぶが、ジョージアの表情は曇ったままだ。
その夜、ジョージアは電話で結婚式のキャンセルを申し出る。自分の内なる声に従った行動だ。ラストシーンでは、町を離れようとしていたガブリエルが、ニックからシンシアの夫トムが亡くなり、そばにジョージアがいたことを知らされると、動きを止める。彼は受話器に手をかけ、「殺人の通報だ」と警察に電話する。
第10話:シンデレラじゃない
(C) Netflix
物語は、ジョージアの語りから始まる。「ある出来事で人は一瞬にして変わるものだ」
子どもたちが背負うトラウマを思いながら、いつも通りの朝食を用意し、「大丈夫?」と問いかける。
学校では、マーカスとの別れに沈むジニーに、マックスが駆け寄り慰める。アビーとノラも合流し、みんなで英語の授業へ。ハンターはジニーを心配そうに見つめる。
放課後、ジョーのカフェでソフィとマックスが会話する。ソフィは「友達でいたい」と言うが、マックスは「好きな人ができた」と伝え、関係の終わりを告げる。
ジニーとマーカスはそれぞれ自分の部屋で、過去の写真を見つめている。マーカスには母エレンが、ジニーにはジョージアが寄り添う姿が写っている。マックスが現れると、ジニーをパーティーへ連れて行こうと誘う。彼女は服を選びながら、「実はマーカス、ずっと前から鬱だったの」と打ち明ける。ジニーには誰にも言わないようにと釘を刺す。
一方、マーカスはジニーを探してグループの中へ。彼女はその場にいなかったが、ハンターとビールを飲みながら語り合う。「ジニーを傷つけた自分が許せない」と語るマーカス。
その後、トイレでアビーとマットがキスしているところをノラが目撃する。ノラは驚いてアビーを連れて行くと、アビーはノラがマックスと一緒になって自分を無視したことへの怒りをぶつけ、ノラは謝罪し、再び和解する。
ジョージアはエレンと子育ての大変さを語り合い、「あなたが友達でよかった」と伝える。その後、マーカスは帰宅しようとするジョージアを呼び止める。ジョージアが2人の破局について「ジニーのことを守ってくれてありがとう」と感謝を伝えると、マーカスは「あなたの秘密は守る」と告げる。ジョージアは娘がマーカスに秘密を話したことを察する。
ジニーはジョージアが結婚式をキャンセルしたことを知り、帰宅したジョージアを問いただす。ジョージアは、「ギルが脅してくるから」と真相を明かす。ジニーはポールにはすべて打ち明けるべきだと説得し、ジョージアはついに決心する。
彼女はポールの前で、ギルを出し抜いたこと、横領したこと、彼に脅されていることを告白。ただし、殺人のことだけは伏せていた。その場にはジニーとオースティンもおり、2人の会話をこっそり聞いている。当然、ポールはショックを隠せずに、一人で考える時間を設けるために家の外へ出ていく。その後、ジニーはマーカスの元を訪れて語り合い、2人は「友達でいよう」と誓う。
ジョージア、ジニー、オースティンが並んでベッドに横たわっていると、ポールから「明日、オフィスに来てほしい」と連絡が来る。逃げることを提案するジニーに、ジョージアは「立ち向かう」と決意を見せる。
翌日、ジョージアがオフィスに向かうと、ポール、弁護士、警察官、そしてギルがいた。ポールはギルに対し「これ以上手を出したら、仮釈放取り消しにする」と警告。さらに、「今後ジョージアにも子どもにも近づくな」と釘を刺し、ギルは警察に連れられて退場。
3人きりになると、ポールは「君の過去を知った今でも、結婚したい」とプロポーズを続行。2人は抱き合い、ジョージアは涙をこぼす。家に戻ったジョージアは、すぐにジニーに報告。結婚式場をキャンセルしたことを後悔するジョージアだったが、ジニーは「私がなんとかする」と宣言する。
そして結婚式当日、ジニーは白馬と馬車にのってジョージアを迎え、式場である市役所へ連れて行く。式場では、町の人々に祝福されながら、ジョージアとポールが愛を誓う。
そんな幸せな時間はガブリエルが連れてきた警察によって打ち砕かれる。ジョージアはシンシアの夫トム・フラー殺害の容疑で逮捕されるのだった。誰もが衝撃を受け、ポールは「弁護士を呼ぶ」と伝える。ジニーは放心状態となり、パトカーに乗せられる母を、オースティンが泣きながら追いかけていく。