今回ご紹介する作品は『アンブレラ・アカデミー』です。
本記事では、ネタバレありで『アンブレラ・アカデミー』シーズン1を全話ネタバレありで詳しく解説。
地球滅亡の危機に立ち向かう機能不全の兄妹たちのドラマが面白い!
『アンブレラ・アカデミー』シーズン1の作品情報・配信・予告・評価
原作者は“マイケミ”のジェラルド・ウェイ
アンブレラ・アカデミー 組曲「黙示録」 ジェラルド・ウェイ(作)ガブリエル・バー(画) Amazonで探す |
Netflixドラマ『アンブレラ・アカデミー』は、ダークホースコミックス発行のコミックシリーズ『The Umbrella Academy』が原作。
ダークホースコミックスの映像化作品では、『シン・シティ』や『ヘルボーイ』などがあります!
原作者はジェラルド・ウェイとガブリエル・バー。
ジェラルド・ウェイは、アメリカの人気パンクバンド『マイ・ケミカル・ロマンス』のボーカルとしても知られています。2008年には、アメリカの漫画界の最高賞と言われる、アイズナー賞(リミテッド部門)を受賞しました。
ネタバレあり
以下では、『アンブレラ・アカデミー』シーズン1の各エピソードのネタバレに触れています。注意の上、お読みください。
第1話:大富豪の死 "We Only See Each Other at Weddings and Funerals"
(C) Netflix
1989年10月1日、世界中で43人の女性が突然陣痛を迎え、43人の子供が誕生した。世界一の奇人の大富豪レジナルド・ハーグリーブズ卿は、そのうち7人を養子に迎え入れ、「アンブレラ・アカデミー」として知られるスーパーヒーロー・チームを結成する。
現在、成長した彼らはそれぞれ別々の生活を送っている。1号のルーサーは月で任務を遂行し、2号のディエゴは住居侵入の犯罪者を倒し、3号のアリソンは映画のプレミアイベントに参加し、4号のクラウスはリハビリ施設を出た直後にドラッグを使用し、7号のヴァーニャはバイオリンを演奏している。
そんな中、彼らはニュースでハーグリーブズ卿の死を知り、17年ぶりに育ったアカデミーの屋敷で再会する。ルーサーはハーグリーブズ卿の片眼鏡がないことから、彼が殺されたのではないかと疑うが、ディエゴは検死結果が心不全であることを明かす。第一発見者は秘書のポゴだった。
アンブレラ・アカデミーが初めて公に姿を現した時のフラッシュバックでは、1号から6号までの6人がそれぞれの能力を使って銀行強盗を阻止する。ハーグリーブズ卿とヴァーニャは遠くからその様子を見守っており、ヴァーニャは自分だけが任務に参加できない理由を尋ねる。ハーグリーブズ卿はヴァーニャには能力がないため、アカデミーの一期生は7人ではなく6人だと発表する。
現在に戻り、アカデミーではルーサーがティファニーの「I Think We're Alone Now」をかけ、各々がダンスを踊るが、激しい雷雨で中断される。庭に出ると、青いエネルギー体から少年の姿の5号が現れる。5号はタイムトラベルで未来に行っていたことを明かし、実際には58歳であるにもかかわらず、体は13歳のままだった。その後、彼らはハーグリーブズ卿の遺灰を撒いて葬儀を行うが、ディエゴとルーサーが喧嘩を始めると散り散りになる。
5号はドーナツ店でコーヒーを飲んでいると、背後から銃を持った集団が現れる。ゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツの「Istanbul (Not Constantinople)」が流れる中、5号は敵を皆殺しにし、自分の腕に埋め込まれていた追跡チップを取り出す。一方、ディエゴがハーグリーブズ卿の片眼鏡を持っていたことが明らかになる。死者と会話できる能力を持つクラウスは、故人である6号のベンと会話する。
ヴァーニャの自宅を訪れた5号は、アカデミーで唯一能力を持たず話をよく聞くヴァーニャを信用し、タイムトラベルで見た未来のことを明かす。5号は「原因は不明だが、8日後に世界が滅亡する」と告げる。
第2話:逃れられない運命 "Run Boy Run"
(C) Netflix
17年前のある朝、5号は朝食の席でハーグリーブズ卿にタイムトラベルをしたいと申し出るが、心身への影響が予測できないため禁じられる。しかし、5号は納得せず、ウッドキッドの「Run Boy Run」が流れる中、言うことを聞かずに屋敷を飛び出してタイムトラベルの力を使う。
すると、季節を飛び越えた後、最終的に人類が滅亡した後の世界に移動してしまい、その時間軸から戻れなくなる。
5号は黙示録で生き延びるために全力を尽くしたとヴァーニャに語るが、彼女は受け止めきれない。その後、5号は「メリテック」と刻印された義眼を取り出し、部屋を出ていく。
その夜、モーテルにヘイゼルとチャチャという男女が到着する。2人は所属する会社への不満を漏らしながらも装備を整え、5号に取り付けられていた追跡チップの場所を確認する。
5号が襲撃されたドーナツ店では、パッチ刑事が現場を調査している。彼女はディエゴが警察のふりをして嗅ぎ回っていることに気づき、追い出す。ディエゴは彼女をユードラと呼び、親しい様子だ。
アカデミーでは、アリソンが出発の準備をしている中、ルーサーが部屋を訪れる。アリソンはルーサーに娘のクレアに会ってほしいと伝える。しかし、彼女は現在、別れた夫パトリックと親権を争っている最中だ。ルーサーはハーグリーブズ卿の片眼鏡を見つけることに執着しており、アリソンから心配される。
ルーサーはディエゴが住み込みで働いているジムを訪ねる。ルーサーはディエゴがハーグリーブズ卿の死んだ日にボクシングの試合に出ていて、アリバイがあったことを知る。
ヘイゼルとチャチャはドーナツ店にいたレッカー運転手を5号だと判断して拷問するが、彼の話から5号が子供の姿であることに気づき、デパートの住所を尋ねられたことを聞き出す。
5号は義眼の製造元であるメリテック社を訪問し、幹部のランスに義眼の所有者の情報を求めるが、追い返される。そこで、クラウスに父親のふりをするように頼み、ランスから無理やり情報を聞き出す。しかし、その眼球はまだ製造すらされていないことが判明する。
苛立つ5号にクラウスは恋人がいないからだと言うと、5号はドローレスという人物と30年以上一緒にいたことを明かす。
ヴァーニャはバイオリンのレッスンをして生計を立てており、彼女の元に新たな生徒のレナードという男性がやってくる。彼は建具師であり、バイオリンが好きだった亡き父を理解するために習い始めたことを明かす。
アカデミーにいたアリソンは、元夫から娘クレアの面会を拒絶されて落ち込んでいた。そんな彼女を見かねたポゴが元気づけようと、ハーグリーブズ卿がアカデミーの子供たちを監視していた録画テープを見せる。アリソンはその中から、ハーグリーブズ卿に関するある映像を発見して驚いた表情を浮かべる。
5号は営業終了後のデパートに侵入し、女性のマネキンを見つける。ドローレスは女性のマネキンだった。5号がドローレスに話しかけていると、銃を持ったヘイゼルとチャチャが現れて襲いかかる。クイーンの「Don't Stop Me Now」が流れる中、5号はドローレスを抱えて身を潜めてやり過ごす。
パッチ刑事はレッカー運転手のガレージに到着するが、彼は拷問の果てに殺されていた。ディエゴは警察の無線を傍受して現場へ向かう。
ルーサーがアカデミーに戻ると、アリソンは「ルーサーが正しかった」と言い、録画テープであることを発見したと伝える。デパートから逃げ帰った5号がアカデミーに戻ってくると、様子を心配したルーサーに対して「誰も何もできやしない」と感情的に伝える。
5号が未来で見た黙示録では、ルーサーの手から義眼を発見した後、破壊されたアカデミーの瓦礫の下敷きになり、ルーサーやディエゴ、アリソン、クラウスらが死んでいる姿を目撃する。
第3話:7号としての人生 "Extra Ordinary"
(C) Netflix
5年前、ヴァーニャはアンブレラ・アカデミーに関する自伝を書き始めた。彼女は本を完成させ、一時的に世間の注目を集めるが、それを読んだ兄妹たちは生活を暴露されたことで失望する。
アカデミーでは、ルーサーとアリソンが監視映像を確認し、ハーグリーブズ卿を殺害したのがアンドロイドの母親グレースであることが示唆される。しかし、彼女に尋ねても会話は噛み合わない。
ヘイゼルとチャチャは会社から日毎に給料を減額される通知を受け取り苛立つ中、できるだけ早く5号を暗殺することを決意する。5号は義眼の手がかりを掴むため、製造されるまでメリテック社の前で張り込むことにする。
ルーサーはグレースが何かを隠していると感じるが、アリソンは混乱しているだけだと信じていた。ルーサーがアリソンに家族との問題を尋ねると、アリソンは娘のクレアが癇癪を起こしたときに能力を使ったことで、それが常習化したことを明かす。それ以降、彼女は後悔し、能力を使わないことを決めていた。
ヴァーニャはオーケストラで数年間3番席のままで、1番席のヘレンから才能がないと伝えられて落ち込み、気を紛らわすためにレナードの店を訪ねる。レナードはヴァーニャの木彫りの像を作ったことを明かしてプレゼントする。彼はヴァーニャを夕食に誘い、彼女も受け入れるが、アリソンに遭遇すると、グレースの件で話があると伝え、レナードとの約束を別の機会にしてアカデミーに戻る。
5号がメリテック社の前で張り込んでいると、ルーサーとクラウスが車に乗り込んでくる。グレースの件でアカデミーに戻るように伝えるが、5号は拒否する。一方、ヘイゼルとチャチャはドーナツ店で店主のアグネスに質問し、彼女から5号が腕に傘のマークのタトゥーをしていたことを知る。
アカデミーでルーサーがグレースの映像を見せると、彼女がハーグリーブズ卿を殺したと推理するが、ディエゴはグレースがハーグリーブズ卿の片眼鏡を取っただけだと主張し、ルーサーに見つかるのを防ぐために片眼鏡を捨てたと明かす。
兄妹たちはグレースをシャットダウンさせるかどうかで多数決を取る。ルーサーとアリソンは賛成し、ヴァーニャとディエゴ、クラウスは反対するが、その場にいない5号の判断を待つことにする。
ディエゴは、グレースがハーグリーブズ卿にプログラムされた機械を超えて、感情を持ったと信じていた。ディエゴはグレースが良い母親だった記憶を思い出し、彼女に会いに行く。
ディエゴはハーグリーブズ卿がグレースをひどく扱っていたことを知っていたため、彼女がハーグリーブズ卿に悪意を持っても仕方ないと考えていた。しかし、グレースはハーグリーブズ卿を悪く言うことはない。
一方、5号は、メリテック社から出てきたランスがバッグと引き換えに何かを受け取っている様子を目撃し、彼の後を尾行する。
ヘイゼルとチャチャはアカデミーにたどり着き、内部に侵入すると、ディエゴと遭遇して戦い始める。銃声を聞いたアリソンとルーサーも加勢する。クラウスはホリーズ「We're Through」をヘッドホンで聴いていて気づかない。
クラウスの聴く曲はニーナ・シモン「Sinnerman」に変わり、ルーサーは戦う中でシャンデリアの下敷きにされてしまう。怪力で起き上がると、ルーサーの体はゴリラのような皮膚と毛で覆われていることが判明する。
ルーサーは自分の体の秘密をアリソンとディエゴに見られたことで恥ずかしさを感じて部屋に戻る。一方、ディエゴは屋敷での銃撃戦にも関わらずグレースがまったく感知しておらず、自分の手を間違って縫っている様子からも彼女が正常に動いていないことを察し、グレースをシャットダウンさせる。
ヴァーニャはディエゴに何もできないことで足手まといになると言われてショックを受け、レナードの家に向かう。
チャチャはディエゴのナイフで負傷してモーテルに戻ると、すでに戻っていたヘイゼルがドーナツを食べていることを知り、任務の失敗に苛立つが、ヘイゼルは「そうでもない」と言う。車のトランクを開けると、拘束されたクラウスの姿があった。
第4話:月に行った男 "Man on the Moon"
(C) Netflix
7年前、兄妹たちがアカデミーを去った中、唯一ルーサーだけがアカデミーに残り、ハーグリーブズ卿のもとで任務を続けていた。この時のBGMはモーチーバの「Blood Like Lemonade」。
ある任務で全身に火傷を負うと、ハーグリーブズ卿はルーサーの命を救うために血清を注射する。それによってルーサーは一命を取り留めるが、彼の体はゴリラのようになった。
アリソンはグレースがシャットダウンされたことを知り、それがヘイゼルとチャチャの仕業だと思い込む。ヴァーニャはレナードの部屋のソファで目を覚まし、2人は夕飯を約束する。
ディエゴはパッチ刑事を訪ね、2人が以前付き合っていたことが明かされる。ディエゴは母親が亡くなったこと、アカデミーを2人の襲撃犯に襲われたことを伝えて、協力して捜査することを提案するが、断られる。
ランスを尾行していた5号は彼を脅し、メリテック社の企みを問い詰める。するとランスは、偽の患者に補装具を販売し、保険会社に請求する闇取引を行っていることを明かす。ランスがオフィスの金庫に義眼の買い手リストがあることを明かすと、5号はオフィスに向かわせる。
一方、ヘイゼルとチャチャはクラウスを拷問するが、極度のマゾヒストである彼には通用しない。2人はアプローチを変えて、クラウスのジャケットを調べ、ドラッグをすべて粉々に砕くことで5号が義眼について調べている情報を引き出す。
ヘイゼルとチャチャはクラウスのチョコを食べるが、中に麻薬が入っていることは知らず、ハイになりながらメリテック社を燃やす。5号がメリテック社に着くと、すでに施設は燃やされており、手がかりを失う。
ルーサーとディエゴはそれぞれ5号の行方を追っており、2人は口論しながらも一緒に探すことになる。その後、2人は図書館で泥酔状態の5号を発見して引き取る。
ヘイゼルとチャチャは世界が終わる可能性について話し合い、チャチャは5号がタイムトラベルで未来を変えようとしており、5号を殺すことは世界の終わりにつながるのではないかと考える。
一方、パッチ刑事は全焼したメリテックに到着し、5号が乗っていたバンのフロントガラスに「兄がよろしくと言っている」というメッセージとモーテルのマッチを発見する。
パッチ刑事はそれをディエゴのメッセージだと判断するが、ヘイゼルとチャチャが5号を呼び寄せるために書いたメッセージだった。パッチ刑事は単身でモーテルに向かい、ディエゴに応援を要請して入居者を調べ始める。
モーテルに残されたクラウスは、死者の声に悩まされていた。彼は幼少期、死者への恐怖を克服するためにハーグリーブズ卿に地下納骨堂に閉じ込められた記憶を思い出す。
ヘイゼルとチャチャはメッセージを読んだ5号が来ることを待っていた。一方、クラウスはベンのアドバイスにより、死者と会話することで、かつてヘイゼルが任務でターゲットを始末しなかったことを明かし、チャチャから問い詰められる。
アリソンはヴァーニャのアパートでレナードを発見し、鍵を持っていた彼を怪しむ。その後、バイオリンの練習を終えたヴァーニャはアリソンと会い、一緒に飲みに行き、近況を話し合う。アリソンはレナードとの関係を心配するが、ヴァーニャは彼を信じていた。一方、ルーサーとアリソンは初恋同士だったことが明かされる。
ヴァーニャはレナードが部屋に花束を置いていったことを知り、彼に電話して感謝を伝え、朝食を約束するが、レナードはヴァーニャのアパートから彼女の薬を盗み出して廃棄していた。
パッチ刑事はモーテルの一室で拘束されたクラウスを発見し、彼を解放してヘイゼルを逮捕しようとするが、チャチャの存在に気づかず、背後から銃で撃たれてしまう。
その間、クラウスはヘイゼルのブリーフケースを持ち出して通気口から逃げ出していた。しかし、クラウスがケースを開けると、彼は別の場所に飛ばされてしまう。
ディエゴは、ジムのオーナーからパッチからの連絡があったことを受け、急いでモーテルへ向かう。しかし、すでにパッチ刑事は死亡していた。ディエゴは怒りと悲しみを滲ませながらも、警察が来たことで、部屋に置いてあったドーナツ店のレシートを回収して現場を去る。このときのBGMはデビッド・グレイの「This Year's Love」。
第5話:5号 "Number Five"
(C) Netflix
5号が目を覚ますと、パッチ刑事が犠牲となったことで怒り心頭のディエゴが現れる。ルーサーが仲裁に入ると、5号は世界が終わるまで残り4日だと告げ、未来で起きたことを明かす。
5号は黙示録の時間軸で何年もの間、ドローレスと共に過ごしていた。ある日、彼の前にコミッションという組織に所属するハンドラーという女性が現れる。彼女は5号をスカウトし、元の時間軸に帰れることを約束して、5年間の契約を交わす。以降、5号はコミッションの一員として重要な歴史に関わる人物の暗殺を行ってきたが、ジョン・F・ケネディ暗殺任務の前に、契約を破って元の時間軸に無理やり戻ってきたのだった。
ヘイゼルとチャチャは、コミッションからの連絡で、クラウスがブリーフケースを利用してタイムトラベルしたことを知る。クラウスは1968年の時間軸に移動し、そこで1年を過ごして戻ってきていた。BGMはビッグ・シーフの「Mary」。
5号はクラウスがタイムトラベルしたことに気づき、そのリスクを説くが、クラウスはすでにブリーフケースを破壊してしまっていた。
ヴァーニャは薬が切れたことを心配しながらも、レナードとの朝食に向かう。アリソンはレナードを怪しんでいたが、ヴァーニャは気にしなかった。ヴァーニャはオーケストラの第1席が突然いなくなったことで、オーディションが開かれたことを明かし、レナードは勇気づける。このときのBGMは、フィクション・ファクトリーの「Feels Like Heaven」。
復讐に燃えるディエゴは、ヘイゼルとチャチャを殺すことを決意し、クラウスもついていく。道中、クラウスは退役軍人の施設で途中下車し、壁に飾られた写真を見て「デイブ」と恋しそうに呟く。施設の人間に言いがかりをつけられて取っ組み合いになるが、施設の写真には、クラウスが軍人になっている姿が写っていた。
アリソンは図書館でレナードについて調べ始める。図書館にはチャチャもいて、彼女はヴァーニャの本からアンブレラ・アカデミーの兄妹たちの能力を知る。
一方、ヘイゼルはドーナツ店でアグネスと会話し、彼女が田舎でベーカリーを開く夢を語ると、ヘイゼルは世界が終わることを知っていたので、アグネスに早めに夢を追いかけるよう勧める。ディエゴとクラウスはドーナツ店から出てくるヘイゼルを見つけると、尾行して潜伏先のモーテルにたどり着く。
5号は世界の終わりを防ぐための方程式を計算し、ミルトン・グリーンという庭師を殺す計画を立てるが、ルーサーは無実の人を殺すことに反対し、ドローレスを人質に取って阻止する。
5号は仕方なく代替案を考え出し、それは不可能に近いと伝えるが、ルーサーは5号が元の時間軸に戻ってきたことを考えれば何も不可能ではないと答える。
アリソンはヴァーニャにレナードについて調べたことを明かし、彼の記録が不自然なほど見つからないことを指摘して心配するが、ヴァーニャは余計なお世話だと怒って出ていく。
その後、アリソンはレナードの家に侵入して家の中を調べる。一方、ヴァーニャはオーディションで成功し、1番席を射止めると、レナードと喜びを共有し、キスを交わす。しかし、レナードのアパートの屋根裏には、元1番席ハンナの死体と、クラウスが捨てたハーグリーブズ卿の日記が置いてあることが判明する。
新たなモーテルに着いたヘイゼルとチャチャは、ディエゴとクラウスに尾行されていることに気づく。ディエゴは急襲しようとするが、裏をかかれて逃げられる。
ルーサーは5号と一緒に偽のブリーフケースを持ってヘイゼルとチャチャに会う。5号はブリーフケースの紛失を黙っておく代わりにハンドラーと話をさせるように交渉する。ハンドラーが来るのを待つ中、ヘイゼルとチャチャを追いかけてディエゴとクラウスがやってきたことで、現場は一触即発となる。
しかし、そのタイミングでハンドラーが到着し、時間が停止する。時が止まる中、5号はハンドラーからコミッションに戻るよう説得される。5号は家族全員を助けることを条件に提示すると、ハンドラーは努力すると伝える。
時が動き出し、5号はハンドラーとともにその場から去る。ルーサーは偽のブリーフケースを投げ捨て、ディエゴとクラウスを乗せて逃げる。ヘイゼルとチャチャはブリーフケースが偽物だと気づき、彼らにも逃げられたことで怒りを爆発させる。このときのBGMは、ジェラルド・ウェイ feat.レイ・トロの「Happy Together」。
一方、アカデミーでは、ポゴがグレースの修理を終えて彼女の記憶を確認する。グレースはすべて覚えているというが、ポゴはそれを子供たちに知られてはならないと忠告する。
第6話:かなわぬ願いを想う日 "The Day That Wasn't"
(C) Netflix
クラウスは1968年のベトナムにタイムトラベルし、デイブと恋に落ちた記憶を思い出していた。クラウスはクラブでドアーズの「Soul Kitchen」に合わせてダンスし、デイブとキスをする。
一方、5号はハンドラーとともに1955年におり、コミッションの本部を案内される。5号は黙示録を防ぐために歴史から消す人物を判断するケースマネージャーのドットを紹介される。5号の抹殺を判断したのも彼女だった。
ハンドラーは5号に腕試しとしてケースマネージャーの仕事を依頼し、5号はそれを難なく解決する。
ヴァーニャはレナードから初舞台に兄弟を招待するよう説得され、彼をアカデミーに連れて行く。すると他のメンバーが黙示録について家族会議していることを知り、自分が含まれていないことに気分を害する。一方、レナードは上着を忘れたふりをして屋敷のフィギュアを盗み出していた。
ヴァーニャが腹を立てて外に出ていくと、彼女の後ろでは彼女を中心に街灯が曲がる。レナードはそれがヴァーニャの力だと伝えるが、彼女は信じない。
ルーサーは、世界があと3日で終わるにもかかわらず、家族が自分のことしか考えていないことに失望する。
クラウスは能力を使うためにはシラフでなければならず、ディエゴに会うために自分を縛るようにディエゴに懇願する。その後、クラウスはデイヴとの記憶が蘇り、彼が戦争で死んだことを思い出した後、死後のデイブと再会する。
一方、アリソンは黙示録前に娘に会いに行こうとしていた。ルーサーはハーグリーブズ卿から与えられた月の任務が関係していると考え、ポゴから彼の保管場所を聞き出すが、彼が自分の研究には目もくれていないことを知り、ショックを受ける。
アリソンは落ち込むルーサーを元気づけようと、子供の頃の思い出の場所に連れて行く。2人はかつての思い出の続きを楽しみ、その後、公園に行くと、光に包まれたロマンチックな雰囲気でトップローダーの「Dancing In The Moonlight (2001 Remix)」に合わせてダンスをしてキスをする。
ディエゴはグレースが再び動いていることを見て驚き、最後の記憶を確かめる。彼女はポゴが見ていることに気づき、1週間以上前のことだと言う。しかしその後、ディエゴとグレースは散歩に出かけると、彼女はポゴと一緒に嘘をついていたことを告白する。
一方、レナードの家にいたヴァーニャは、彼のベッドの下からハーグリーブズ卿の日記を発見する。日記にはヴァーニャが危険であるために安静にさせる薬を勧めることが記されていた。
ヘイゼルとチャチャは、5号抹殺任務が解除され、目的を失って不満を漏らしていた。そんな中、ヘイゼルが出かけると、チャチャは本部から「ヘイゼルを抹殺せよ」という指令を受け取る。チャチャはヘイゼルを森に連れて行き、殺そうとするが思いとどまる。
その後、ヘイゼルがドーナツ店のアグネスとデートしている様子を見ると、指令を実行しようと決意する。しかし、その裏で5号はヘイゼルとチャチャにそれぞれお互いを抹殺せよという指令を送っていたことが明かされる。
ジン・ウィグモアの「Kill of the Night」が流れる中、チャチャはモーテルでヘイゼルを殺そうとするが、ヘイゼルの返り討ちに遭う。ハンドラーは5号が指令を書き換えたことに失望し、5号を殺そうとするが、5号は手榴弾を投げつけて吹き飛ばし、本部からタイムトラベルのブリーフケースを奪い取り、アカデミーで家族会議をしている場面へと時を戻す。
5号が時を戻したため、家族に起きたことが起こらなくなるが、5号は黙示録を止めるため、ハンドラーが指令に書いていた「ハロルド・ジェンキンス」が手がかりだと主張する。
第7話:恐れた悪夢が起きた日 "The Day That Was"
(C) Netflix
1989年10月1日、スリー・ドッグ・ナイトの「One」が流れる中、ハロルド・ジェンキンスが誕生し、母親は出産時に病院で亡くなる。少年になったハロルドはアンブレラ・アカデミーのフィギュアで遊ぶが、父親から虐待を受けていた。
ハロルドは自分で制服とマスクを作り、熱烈なファンに囲まれたアカデミーに向かい、ハーグリーブズ卿に自分が同じ日に生まれたことを伝えて、アカデミーに入れてほしいと言う。しかし、ハーグリーブズ卿はハロルドが何の力も持っていないことを伝え、群衆は彼を笑いものにする。
家に戻ったハロルドは、いつものように父親に殴られるが、怒ったハロルドは父親をハンマーで殺し、12年間刑務所に入ることになる。出所後、ハロルドはアカデミーの近くでクラウスを発見し、彼が捨てたゴミの中からハーグリーブズ卿の日記を回収する。ハロルド・ジェンキンスはレナードだったのだ。
5号はハロルドを探し出して黙示録を止める必要があると主張し、アリソンとディエゴが同行する。ルーサーは5号が時を戻す前と同じように父親のファイルを調べようとする。
ディエゴは刑事のビーマンに協力を依頼し、渋々協力を得てファイルを手にする。アリソンはヴァーニャに留守電を残し、謝罪のメッセージを残す。ファイルを確認すると、3人はハロルドがレナードであることを知り、彼の自宅へ向かう。
3人はレナードの自宅の屋根裏部屋からアンブレラ・アカデミーのフィギュアとポスターを発見し、彼の狙いがヴァーニャではなく、アカデミーであることに気づく。一方、5号はハンドラーとの戦いで腹部を銃で撃たれて負傷しており、倒れてしまう。
アカデミーに戻り、5号を手当した後、ディエゴとアリソンはレナードの別荘に向かおうとするが、ディエゴはパッチ刑事殺害容疑をかけられて逮捕される。
一方、レナードはヴァーニャの本当の能力を開花させようと、家族が所有する山小屋へ連れて行く。レナードはヴァーニャに、湖の真ん中に浮かぶボートを動かすように促す。ヴァーニャが乗り気ではない様子でいると、レナードは苛立ち始める。
その後、二人は夕食をとるが、レストランを出ると、3人の男たちに言いがかりをつけられる。そのうちの一人がヴァーニャの尻を触り、レナードは怒って立ち向かうが、袋叩きにされてしまう。ヴァーニャは取り乱し、レナードを守ろうと必死になると、彼女からエネルギーが放出され、男たちは弾き飛ばされる。
ヘイゼルとチャチャは、5号抹殺の指令が解除され、時を戻す前と同じように森に入るが、ヘイゼルもチャチャを殺すつもりはなかった。チャチャは彼が語る落ち着いた生活が自分に対して言っているのだと思っている様子だが、ヘイゼルがアグネスと恋人関係になっている様子を目撃し、ヘイゼルを殺すことを決意する。
ヘイゼルはチャチャにも自分を殺す指令が届いたことを知り、身を潜めてチャチャを気絶させる。チャチャは自分を殺さなければ、死ぬまでヘイゼルとアグネスを追いかけると脅すが、ヘイゼルはそれでも彼女を殺さずに別れを告げてその場を去る。
ルーサーはハーグリーブズ卿が自分の送った情報を見ていないことを知ってショックを受け、酒に頼る。ルーサーは酔っ払ったことで毛深い体を他人に見られても恥ずかしさを感じず、クラブで踊り狂っていた。
クラウスとベンは、ルーサーを心配して彼を連れ戻そうとするが、クラウスは幻想を見始めてベトナムの記憶が交錯する。ルーサーが女性とダンスしていたことで、男たちと揉めそうになる様子を見てクラウスは仲裁に入ろうとするが、気絶してしまう。
クラウスが目を覚ますと、そこは白黒の世界だった。話しかけてきた少女の言葉から察するに、彼は天国にいるようだ。少女は「彼が待っている」と山小屋を指差す。クラウスは、デイブがいると思って走り出すと、そこは理髪店で、「彼」とはハーグリーブズ卿のことだった。
ハーグリーブズ卿は、ルーサーに対する仕打ちや良い父親ではなかったことを認める。一方で、それらが世界を救うためであり、そのためにはアカデミーの兄妹たちの協力が不可欠で、自ら死んだことを明かす。
ハーグリーブズ卿は重要な話をしようとするが、その前にクラウスは目を覚ましてしまう。レディオヘッドの「Exit Music (For A Film)」が流れる中、アリソンはヴァーニャを探しに車を走らせ、ディエゴは拘置所に入れられ、ルーサーは女性とキスをし、5号はベッドで休み、ヴァーニャはレナードを病院に連れて行く。終末まで残り3日となっていた。
第8話:ウワサを聞いたの "I Heard a Rumor"
(C) Netflix
エタ・ジェイムズの「Stormy Weather」が流れる中、アリソンはレナードの山小屋へ向かいながら、1年前の娘とのやり取りを思い出す。アンブレラ・アカデミーについての話を聞かせるが、もっと話を聞きたいと癇癪を起こし始めたため、能力を使って寝かしつける。その一部始終を夫のパトリックに見られていた。
レナードは片目を失う怪我を負うが、自主退院を希望し、ヴァーニャを連れて病院を去る。ヴァーニャが看護師に襲ってきた3人の男の容態について尋ねると、2人は現場で死亡、もう1人は重体であることが分かる。
レナードはハーグリーブズ卿の日記を読み、彼がヴァーニャを訓練した方法を学び、再びヴァーニャの能力を訓練しようとする。レナードはヴァーニャに前夜のことを思い出させ、ヴァーニャは感情をエネルギーに変えることに成功する。
その後、ヴァーニャは能力の訓練よりもヴァイオリンの練習をしたいと言うが、レナードは乗り気ではない。ヴァーニャがヴァイオリンの練習をしていると、レナードがいなくなっていることに気づく。ヴァーニャはかつてハーグリーブズ卿に地下の独房に閉じ込められたときのことを思い出し、パニックになるが、バイオリンを手に取り演奏することで落ち着く。
ルーサーは二日酔いで目を覚ます。クラウスはルーサーと5号を呼び、能力でハーグリーブズ卿と会話したことを伝える。2人は信じようとしないが、ポゴがハーグリーブズ卿を手助けしたことを認め、グレースもハーグリーブズ卿に応急処置をしないようにプログラムされていたことを明かす。
一方、留置所にいたディエゴは、ビーマンから小さいハサミを手渡されて脱獄する。5号はハーグリーブズ卿が世界を救うために自分たちを団結させようとしていたなら、そうすべきだと考える。アカデミーに戻ったディエゴが合流し、アリソンが危険にさらされていることを知ると、5号、クラウス、ディエゴの3人はアカデミーを後にする。
3人はパブで思い悩むルーサーを発見する。ディエゴはアリソンがヴァーニャを助けるために一人で向かったことを明かし、4人はアリソンとヴァーニャのもとへ向かう。
ヘイゼルとアグネスは、新生活を始めようと車を走らせていた。やがて二人はモーテルに到着するが、ヘイゼルは先にやらなければならないことがあると言い、アグネスを残して出ていく。一方、拘束を解いたチャチャは、ドーナツ店で2人の行き先の地図を手にすると、ドーナツ店を爆破する。
現場に到着したアリソンは、女優としてのリサーチという理由を掲げて警察の捜査に同行し、病院で入院しているレナードを襲った犯人の一人のもとへたどり着く。彼はレナードから金を支払われて喧嘩をふっかけるように言われたことを明かす。
その後、アリソンはヴァーニャの山小屋にたどり着くと、ヴァーニャはアリソンを見て驚く。ヴァーニャは自分に能力があったことを伝えるが、アリソンがレナードがハロルド・ジェンキンスという人物であり、騙されていると伝えるとヴァーニャは混乱してしまう。
ヴァーニャは混乱する中で、かつての記憶を思い出す。ハーグリーブズ卿はアリソンに能力を使わせ、ヴァーニャが普通の人間だと思わせていた。
ヴァーニャは自分に能力があることを知っていながらも隠していたアリソンに怒って暴走し始める。アリソンは落ち着かせようと能力を使おうとするが、それよりも先にヴァーニャはバイオリンの弓でアリソンの喉をかき切る。
そこへやってきたレナードは、ヴァーニャを連れて逃亡していく。フーバーフォニックの「Mad About You」が鳴り響く中、ルーサー、ディエゴ、クラウス、5号の4人は、やがて山小屋に辿り着き、ルーサーはアリソンが血を流して倒れている姿を発見する。
第9話:変化 "Changes"
(C) Netflix
1993年、幼いヴァーニャは、オートミールの朝食を食べさせようとする世話係をはじき飛ばし、世話係は何度も交代する。やがてグレースが世話係になると、彼女はアンドロイドのため、はじき飛ばされても平気だった。それを見てヴァーニャも言われた通りに朝食を食べるようになる。
ヴァーニャとレナードはレナードの家に戻る。レナードは自分だけが味方だと言い、ヴァーニャが特別な存在であることを言い聞かせる。しかしその後、ヴァーニャがハーグリーブズ卿の日記を見つけると、2人は口論する。
レナードはハーグリーブズ卿や兄妹たちがヴァーニャの能力を隠していたことを主張するが、ヴァーニャはハロルド・ジェンキンスとは誰なのかと問い詰める。レナードは第1席のバイオリニストを殺したことを明かし、ヴァーニャを苦しめようとするが、激怒したヴァーニャは能力を使ってレナードを宙に浮かせ、食器を突き刺して殺してしまう。その後、アパートに戻った彼女はアリソンからの留守電を聞き、後悔と謝罪の念で涙を流す。
ルーサー、ディエゴ、クラウス、5号の4人はアリソンを連れてアカデミーに戻り、グレースの救護とディエゴの献血によって彼女は一命を取り留める。しかし、声帯がひどく損傷しているため、再び話せるかはわからない状況だった。
ルーサーはアリソンを見守り、声をかけ続ける。アリソンが目を覚ますと、メモを通じて彼女はルーサーにヴァーニャに力があると言おうとする。するとそこへポゴがやってきて、「ハーグリーブズ卿の最後の秘密を明かすときが来た」と言う。
ディエゴ、クラウス、5号の3人はレナードを追い、自宅でレナードが死んでいるのを発見する。5号は義眼がレナードのものであることを知る。シラフになって2日経っていたクラウスはドラッグをやろうとするが、幽霊のベンに殴られて止められる。クラウスは霊が実体に影響を与えられることに驚くが、ベンはそれがクラウスの能力だと伝える。
一方、アカデミーの5号のもとにヘイゼルが現れる。ディエゴはパッチ刑事を殺されたことで彼に襲いかかるが、5号がディエゴを気絶させて制止する。ヘイゼルはコミッションを辞めたことを明かし、黙示録を止める手助けをしたいと申し出るが、5号は黙示録の原因であるジェンキンスが死んだことで、黙示録は起きないと伝える。
それを知ったヘイゼルは喜び、パッチ刑事を殺したのがチャチャだと明かして銃を置いて去っていく。その後、ヘイゼルがモーテルに戻ると、たどり着いていたチャチャはアグネスを殺そうとする。ヘイゼルとチャチャは「サンシャイン、ロリポップ、レインボウ」の曲に合わせて殺し合う。チャチャはアグネスを殺そうとするが、その瞬間、時が止まり、ハンドラーが現れる。
ヴァーニャはアカデミーに戻り、ルーサーが迎える。彼女は山小屋での出来事を告白し、ルーサーは彼女を抱きしめるが、ヴァーニャを気絶させて独房に閉じ込めてしまう。クラウスとディエゴはヴァーニャに能力があったことを知り、そこへアリソンが現れると3人はヴァーニャを解放するように主張する。しかしルーサーは、ハーグリーブズ卿が閉じ込めていたのには理由があると主張し、それを許さない。
その後、スミス・ウエスタンの「オール・ダイ・ヤング」が流れる中、ルーサーはアリソンを慰めようとするが、彼女はそれに応じない。クラウスはベンと能力を訓練し、5号はドローレスをデパートに返却する。そんな中、ヴァーニャは独房の中で若い頃の自分と対峙する。彼女はヴァーニャを煽り、兄妹たちが父親と同じようにずっと閉じ込めるつもりだと囃し立てる。それによってヴァーニャはパニックを起こし、能力が覚醒すると、シェルターの壁を破壊して出てくる。
第10話:ホワイトバイオリン "The White Violin"
(C) Netflix
一昔前、まだ若かったハーグリーブズ卿は病床に伏す妻にヴァイオリンをプレゼントする。妻は自分が死ぬことを告げ、ハーグリーブズ卿に去るように伝える。遠くでミサイルが発射される中、彼は光のエネルギーのようなものを空に解き放つ。その後、ハーグリーブズ卿はアメリカへ入国し、売り出し中の物件「D.S.アンブレラ社」に足を踏み入れる。
現代に戻り、青白い肌と目をしたヴァーニャはシェルターから脱出する。彼女は兄妹たちの部屋を回り、かつて悪口を言われたことや意地悪された記憶を思い出しながら破壊して回る。ポゴは兄妹にアカデミーから逃げるように伝え、ヴァーニャを正気に戻そうと立ちはだかる。ヴァーニャはポゴに知っていたのかと尋ねる。ポゴは、ハーグリーブズ卿がヴァーニャを自分自身から守ろうとしていたと伝え、知っていたことを告げる。それを聞いたヴァーニャはポゴを殺し、グレースもろともアカデミーを完全に破壊する。
5号は、黙示録がまだ続いていること、その原因がヴァーニャだったことに気づき、彼女を見つける必要があると同意し、兄妹たちはひとまずボウリング場で合流することにする。ヴァーニャはスーツに着替えてヴァイオリンを手に持ち、バスに乗って移動する。彼女はハーグリーブズ卿からヴァイオリンを譲り受けたことを思い出す。
ボウリング場で落ち合った兄妹たちは、クラウスが彼女がコンサートに出演することに気づき、ヴァーニャを止める手段を考える。5号はハンドラーからのメッセージを受け取り、彼女からもらったお菓子の中に追跡チップが入っていたことに気づく。モーテルの部屋番号が書かれたメッセージを受け取り、その場所へ向かう。
作戦を立てる中、クラウスはルーサーがクラブで女性と関係を持ったことを吐露し、それを知ったアリソンは立ち去る。ルーサーは彼女を追いかけて謝ると、アリソンはクレアに電話したいから声を貸して欲しいと伝える。
その後、ボウリング場にコミッションから派遣された兵隊たちが銃を乱射しながら入ってくる。ベイ・シティ・ローラーズの「Saturday Night」が鳴り響く中、ルーサー、ディエゴ、クラウス、アリソンの4人は反撃し、ボウリングのレーンに飛び込んで脱出する。
ヘイゼルとチャチャの前に現れたハンドラーは、5号が互いを殺すように仕向けた偽の指令を出したことを明かし、「ヴァーニャを全力で守れ」という新しい任務を与える。そして成功すれば望みを叶える一方で、失敗すれば殺すと伝える。ヘイゼルとチャチャはコンサート会場へ向かうヴァーニャの後を追う。しかし、ヘイゼルはチャチャがシートベルトを外した瞬間、車を急加速させてガードレールにぶつけ、彼女をフロントガラスを突き破って放り出させる。
その後、ヘイゼルはモーテルに戻り、ハンドラーの額を銃で撃ち抜き、アグネスを解放してキスをする。
ヴァーニャが演奏する中、ルーサー、ディエゴ、クラウス、アリソンの4人がコンサート会場に到着する。アリソンはヴァーニャを刺激しないため、一人で会場に入ることを主張する。しかし、ルーサーはクラウスに会場の見張りを指示し、ディエゴと一緒にステージ裏に侵入し、無理やりヴァーニャを抑え込もうと飛び込んでいく。
すると、ヴァーニャはヴァイオリンの弓を振りかざし、エネルギー波を放出し、会場は大パニックとなる。さらに、クラウスが見張りをサボっている間にコミッションの兵士や負傷したチャチャが会場に入ってきて大混戦となる。するとクラウスが会場内に駆けつけ、彼の両手が青白く光り、能力によってベンを顕現させることに成功する。これによってベンの触手の能力でコミッションの兵士たちを片付ける。
5号も会場に到着し、ディエゴはチャチャと戦い始め、彼女を追い詰めるが、パッチ刑事の言葉を思い出して殺さずに倒す。ヴァーニャは一人で演奏を続け、次第に彼女の服とバイオリンは白く染まり、それと同時にコンサート会場は崩壊し始める。ルーサー、ディエゴ、クラウス、5号の4人は、別方向から同時にヴァーニャに襲いかかることで止めようとするが、全員が捕まり、青白い光で空中に磔にされる。
しかし、ヴァーニャの背後では、銃を持ったアリソンが忍び寄っていた。彼女はヴァーニャの耳元で銃を撃ち、聴覚を刺激して気絶させる。ヴァーニャは気絶する瞬間にエネルギー砲を放ち、それが大気圏を超えて月に衝突する。月は爆発し、無数の隕石が地球に降り注ぎ始める。
いよいよ絶望する兄妹たちだったが、5号はまだ方法があると言い、彼のタイムトラベル能力を使って全員を別の時空に連れて行くという。ルーサーはヴァーニャを連れて行くことを心配するが、5号は原因である彼女を変えない限り黙示録は変わらないと主張する。うまくいく保証はなかったが、全員がそれに同意し、手をつないだまま、5号はポータルを出現させる。地球が消滅し始める中、アンブレラ・アカデミーの兄妹たちは別の時空へと瞬間移動する。
まとめ:シーズン2がより一層面白そうで期待が高まる
Netflixドラマ『アンブレラ・アカデミー』シーズン1は、スーパーヒーロー作品としての魅力よりも、家族ドラマをテーマにしたドタバタ劇が楽しい作品でした。
スタイリッシュな映像構成や、名曲ナンバーが挿入されるタイミングも心地よく、純粋に楽しいドラマでした。とはいえ物語は謎が多く残り、シーズン2に持ち越しになる要素が多い印象です。
アカデミーで唯一能力を持たない、ヴァーニャが能力を覚醒させるという展開は想像に難くない展開とも言えます。一方で、5号の暗殺で襲ってくるヘイゼルとチャチャの2人組にもちゃんとフォーカスしており、ヴィランズの魅力もいいポイント。
5号がみた未来とは違うものの、結果的に世界滅亡が起きてしまいました。最後の最後で、バラバラだった兄妹が少しだけまとまったことで、シーズン2こそが見せ場になりそうな予感がします。
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