ドラマ

auのCMで話題の松本穂香が主演の映画『わたしは光をにぎっている』をレビュー

今回ご紹介する映画は『わたしは光をにぎっている』です。

 
結論から言うと 、この映画のおすすめ度は…
 

おすすめ度 ★★★★★★★(7/10)
若き監督の意志と松本穂香の二人の才能が上手く生きた作品です。

 

注目の若手監督と、若手女優のダブルで今後が期待できる作品でした。

作品情報

原題わたしは光をにぎっている
監督中川龍太郎
脚本 ・原作 中川龍太郎
末木はるみ
佐近圭太郎
出演 松本穂香
光石研
渡辺大知
製作国日本
製作年2019年
上映時間96分

本作の監督は、1990年生まれの若き監督です。

 

『愛の小さな歴史』(2013)で東京国際映画祭スプラッシュ部門にノミネート。『走れ、絶望に追いつかれない速さで』(2014)も同部門にて上映され、2年連続最年少で入賞するという才能の持ち主です。

 

その後も『四月の永い夢』(2017)がモスクワ国際映画祭のメインコンペティション部門に正式出品され、国際映画批評家連盟賞を受賞するなど、今後が期待される監督の一人です。

あらすじ

20歳の宮川澪(松本穂香)は、両親を早くに亡くし、長野県・野尻湖のほとりにある民宿を祖母と切り盛りしてきた。しかし、祖母の入院を機に民宿を閉めることを余儀なくされる。亡き父の親友・京介(光石研)を頼って上京した澪は、彼が営む銭湯に居候することになる。仕事が見つかるまでの居候のはずが、都会に馴染めず、銭湯を手伝うことになり、常連客との出会いで少しずつ慣れてきたのだが、区画整理で銭湯が廃業することになっていたことを知る…。

主演はauのCMで話題の松本穂香

本作の主演は、最近ではauのCMシリーズ「意識高すぎ!高杉くん」などで話題となった松本穂香です。かなり印象的なCMだったので記憶に残っている方も多いと思います。

 

僕自身も初めて知ったのはあのCMがきっかけだったのでよく覚えています。

出典:https://www.au.com/pr/cm/takasugikun/

また、2017年の朝の連続テレビ小説『ひよっこ』の出演や、ドラマ版『この世界の片隅に』で主演を演じたりと活躍の幅を広げていて、主演映画の公開も続々と続いています。

 

近年の主演映画を挙げてみます。

2019年9月『おいしい家族』長編映画初主演
2019年11月『わたしは光をにぎっている』主演(※本作)
2020年3月『酔うと化け物になる父がつらい』主演
2020年秋公開予定『みをつくし料理帖』主演

 

このように、主演作がどんどん決まっている今後注目の新人女優の一人です。

いわゆる正統派女優というよりも、独特の雰囲気を持った方だなという印象がありました。

映画『わたしは光をにぎっている』のレビュー

出典:http://phantom-film.com/watashi_hikari/

 

※以下映画のネタバレに触れていますのでご注意してください。

本作で描かれるテーマは「居場所」です。

引っ込み思案な主人公の澪が、長野の田舎から東京へ出てきて自分の居場所を見つけるというストーリー。

 

澪はこれといった目標もやりがいもなく生きていて、バイト先でも年下の女子高生から受身の態勢を指摘されたり、言葉数も少なく、どちらかと言えば内向的な人間です。

 

そんな彼女が見つけた、「銭湯」という小さな光。

 

澪が銭湯のお湯に反射した光を手でつかむシーンでは、まさに『わたしは光をにぎっている』というタイトルを具現化したようなシーンで、多くは語らない澪の中の何かが変わっていることを感じられるいいシーンでした。

 

『湯を沸かすほどの熱い愛』もそうでしたが、銭湯とその周りの人間関係を描いた映画ってそれだけで画になるんですよね。

 

自らの意思でやると決めた銭湯の仕事がなくなってしまうことを知った澪は、「どう終わるかも大切だと思う」と自ら考えます。

そこで活きてくるのが、銀次の存在。

 

本作、東京のメインロケ地となったのは、都市開発で立ち退きが決定している葛飾区立石の商店街です。

 

劇中の終盤で、商店街の人々を映したシーンがありますが、あの方たちは実際そこに住んでいる人々なのです。

 

中川監督は、銀次(渡辺大知)という映画監督を夢見る登場人物に自分を投影して、フィクションの中において、再開発で居場所を失う人々というリアルを映しているのです。

 

これは挑戦的なことで、中盤までのフィクションであるストーリーから一変し、小田和正の曲が聞こえてきそうなCM風の映像が入るのです。

 

ストーリーとしての流れが明らかに変わって見えてしまう一方で、銀次が撮りたかった映像=つまり監督が伝えたかったことをやりきっているのです。

 

実際に生活していた方にとって本作はとても大切な作品となると思います。

 

一方で、その再開発で居場所を失った人々がどうなるのかが気になってしまいます。

具体的には、京介は伸光湯がなくなったあとにどうするのか、立ち退きの直接的な対象者ではない澪が前に進んでいこうとしている分、京介の姿がとても哀しく映る部分がありました。

 

全体的に映像のこだわりがすごい感じられ、光の入り方や映し方、引きの画を多めにした構成など、撮りたいもの、伝えたいものを映すという気持ちが伝わってきて、改めて20代の監督とは到底思えませんでした。

松本穂香から感じる「のん」

本作を観た個人的な感覚なのですが、松本穂香は「のん」ににているなぁと感じました。

 

本作のプロットが田舎と東京という意味で『あまちゃん』を感じさせる部分があったり、ショートカットで田舎のスタイルが違和感ない二人に共通点も感じたり。

 

監督がインタビューで「松本穂香はジブリのヒロインのような感じ」と話していて、確かにと感じたのですが、僕は「のん」に対してもそういった印象があったのでなおさら近いものを感じました。

 

のんが映画で主演(声)を演じた『この世界の片隅に』をドラマで主演を松本穂香が演じているのもなにかの縁なのですかね。

【まとめ】松本穂香の今後の活躍に期待

物語の抑揚はあまりない映画ですが、映像の美しさと松本穂香の醸し出す雰囲気がとてもマッチしていて、引き込まれました。

 

本作の松本穂香は、自分に近い部分があると話してもいましたが、本当に演技をしている感じがなく自然体で良かったです。

 

今後の出演作ではどんな表情をみせてくれるのか、楽しみですね。

 

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