今回ご紹介する映画は『海よりもまだ深く』です。
団地を舞台に、売れない小説家の主人公と別れた元妻とその息子の様子を映したホームドラマ。
本記事では、ネタバレありで『海よりもまだ深く』を観た感想・考察、あらすじを解説。
家庭環境が上手く行かなかい、仕事と家庭のバランスに悩む方に寄り添う一本!
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『海よりもまだ深く』作品情報・予告・配信
『海よりもまだ深く』
5段階評価
ストーリー :
キャラクター:
映像・音楽 :
エンタメ度 :
あらすじ
妻子に逃げられた作家崩れの探偵・良多は、元妻の響子に愛想を尽かされ、息子・真悟の養育費も払えずにいた。そんなある日、団地で独り気ままに暮らす良多の母・淑子の家に良多、響子、真悟が偶然集まるが、台風のため翌朝まで帰れなくなってしまう。
作品情報
タイトル | 海よりもまだ深く |
監督 | 是枝裕和 |
脚本 | 是枝裕和 |
出演 | 阿部寛 真木よう子 小林聡美 リリー・フランキー 池松壮亮 吉澤太陽 橋爪功 樹木希林 |
撮影 | 山崎裕 |
音楽 | ハナレグミ |
編集 | 是枝裕和 |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2016年 |
上映時間 | 108分 |
予告編
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配信サイト | 配信状況 |
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おすすめポイント
夢見た未来ってどんなだったかな。
是枝裕和監督&阿部寛主演、団地を舞台にしたユーモラスでほろ苦い家族ドラマ。
子どもの頃に思い描いていた未来とは違う人生を送っている主人公の姿。自分勝手で不器用だけど憎めない様子を阿部寛が熱演。
どこにでもあるような元・家族の風景を映した、リアルで温かく、さみしい物語。樹木希林さん演じるおばあちゃんは言う。「人生は複雑じゃない。何かを諦めないと望んだものは手にできない。」と。
映画ではこれといった事件は何も起こりませんが、確かな内面の変化が見えます。是枝監督らしいホームドラマが胸に染みる一本。
音楽と主題歌を担当したのはハナレグミ。主題歌の『深呼吸』はとても良い楽曲です。
「夢みた未来てどんなだっけな」
あなたも「自分が思っていた大人とは違う人生になっている」と感じることってありますよね。ふとした時に感じる大人像と自分の比較。
本作の内容とリンクする歌詞と素敵なメロディが心に沁み渡ります。
穏やかに、けれども深く刺さるホームドラマ
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是枝監督作品の中では、いい意味ですごく地味な作品です。これと言った抑揚はありませんし、非常に穏やかに進んでいきます。
ただ、それが非常に心地が良く、温かい気持ちにさせてくれます。
監督がドキュメンタリー出身ということもあって、生の映像を観ているかのよう。一つの家族を映し出した心地いいホームドラマでした。
阿部寛さん演じる良多が何とも嫌いになれないキャラクターなんですよね。いい歳した大人なのに、親離れできていない感じというか、生き方が不器用というか。
それなのに嫌いになれないのは、誰よりも人間らしいからですかね。
団地が一つの舞台となっていますが、この東京の清瀬市にある団地、是枝監督が実際に住んでいた団地で撮影しているそうです。
当時の住んでいた家と間取りも同じだったらしく、動線や演者の動きもより生活感がある生々しい映像になっていました。
是枝監督の映画の裏話や撮影までのプロセス・考え方などを知ることのできる下記の著書はおすすめです。
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そして何よりも樹木希林さんが素晴らしい。
是枝監督作品には欠かせない存在の希林さんですが、今作が一番良かったと個人的には思いました。なので、本当に亡くなってしまったのが惜しいです。
希林さん以外もみなさん演技をしている感じがしない自然さで、実際の一つの家族を見ているかのようでした。
ネタバレあり
以下では、映画の結末に関するネタバレに触れています。注意の上、お読みください。
あの頃、夢見ていた大人になれていますか?
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『海よりもまだ深く』というタイトルは、終盤の良多と母の会話のシーンで背後のラジオから流れるテレサ・テンの『別れの予感』の歌詞につながっています。
「こんなはずじゃなかった、分かってたのに」と呟く良多。
いろんな方法でお金を工面して息子にスパイクを買ったり、食べ物を買ったりと、失った時間を必死に取り戻そうとする父親の姿はどこかやり切れなく切ないです。
終盤、台風の中公園のタコ型滑り台の中で擬似的に家族に戻る三人のシーンは心に沁みました。 真吾から「パパは夢見た大人になれた?」と聞かれて「まだなれてないよ」と答える良多。
「なりたかったものにみんながなれる訳じゃない」 自分でも分かっているのに、そうできなかった。
穏やかな今作ですが、穏やかで何気ないシーンの中にグサッと刺さる名言の数々がありました。 良多と探偵事務所の女性が、女性の異性に対する記憶について話しているシーン。
「水彩というより油絵、塗り重ねていくんだけど、ここ(心)にはちゃんとあるんだ。データの上書きじゃなくて。」
『海よりもまだ深く』
男女の思い出について、「男性はフォルダ分けて保存、女性は上書き保存」といった話がありますが、本作では、「見えなくなっているけどある」想いを油絵に例えている表現がすごく胸に響きました。
「幸せってのは、何かを諦めないと手にできないもんなのよ。」
『海よりもまだ深く』
男は往々にして、失ったものばかり追いかけたり、夢ばかり見たりする生き物。その分、女性は現実的で男性よりよっぽど大人です。
良多にとって、よりを戻すという意味ではハッピーエンドとは言えないかもしれませんが、何かが変わろうとしている、そう感じられるラストになっていました。
まとめ:どこにでもあるような「家族の風景」
今回は、是枝裕和監督の『海よりもまだ深く』をご紹介しました。
是枝監督作品の中でも特に地味で穏やかな印象ですが、描かれる「家族の愛」は、テレサ・テンの歌詞にもあるように「海よりもまだ深い」意味があるように感じます。
映画を観ながらご自身の家族について考えてみるのもいいと思います。
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