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映画

映画『浅田家!』ネタバレ感想・考察|震災も描く実話と写真集、タトゥーなども解説

今回ご紹介する映画は『浅田家!』です。

三重県津市出身の写真家・浅田政志さんの写真集を原案に、中野量太監督が映画化した作品。

本記事では、ネタバレありで『浅田家!』を観た感想・考察、あらすじを解説。

まめもやし

家族を取り続けたひとりの写真家と、彼を支え続けた家族を描いた感動の実話となっていました!

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『浅田家!』作品情報・配信・予告・評価

『浅田家!』

浅田家!

5段階評価

ストーリー :
キャラクター:
映像・音楽 :
エンタメ度 :

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あらすじ

ユニークな家族写真で木村伊兵衛写真賞を受賞した政志。写真家として軌道に乗り始めたある日、東日本大震災が発生。被災地に向かった彼は写真家として何ができるかを模索するなか、津波で泥だらけになった写真を洗い、持ち主に返す活動に励む人々と出会う。

作品情報

タイトル浅田家!
原案浅田政志『浅田家』『アルバムのチカラ』
監督中野量太
脚本中野量太
菅野友恵
出演二宮和也
黒木華
菅田将暉
風吹ジュン
平田満
渡辺真起子
北村有起哉
野波麻帆
駿河太郎
池谷のぶえ
松澤匠
篠原ゆき子
後藤由依良
妻夫木聡
音楽渡邊崇
主題歌:THE SKA FLAMES「'S Wonderful」
撮影山崎裕典
編集上野聡一
製作国日本
製作年2020年
上映時間127分

予告編

↓クリックでYouTube が開きます↓

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『浅田家!』監督・スタッフ

監督:中野量太

中野量太
Dick Thomas Johnson, CC BY 2.0
名前中野量太
生年月日1973年7月27日
出身日本・京都府

主な出演作

  • 『チチを撮りに』(2013)
  • 『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016)
  • 『長いお別れ』(2019)
  • 『浅田家!』(2020)

監督は、2016年の『湯を沸かすほどの熱い愛』で、監督・脚本として商業映画デビューした中野量太監督。

日本アカデミー賞で6部門受賞など、数々の賞を受賞し、家族の愛をテーマに意外性のある展開で多くの人を惹きつけました。

一本前の作品となる『長いお別れ』でも、認知症の父を通して家族を描いたように、「家族」という普遍的なテーマを巧みに描くことが評価されていて、本作においても実話ベース・震災を扱うという条件の中で非常に丁寧な描き方をしていました。

原案:浅田政志

本作のモデルでもあるのが、写真家の浅田政志さん。

彼の家族を写した『浅田家』と、東日本大震災での写真洗浄活動をする人糸を2年間に渡って写した『アルバムのチカラ』が本作品の原案となっています。

浅田家浅田家
浅田政志

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アルバムのチカラアルバムのチカラ
藤本智士、浅田政志

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政志さんは、大阪の写真の専門学校を卒業した後、就職もせずパチスロに明け暮れる時期があったそう。政志さんはやんちゃな時期があり、腕を埋め尽くすほどのタトゥーを入れていることがわかります。

結果的に、入れ墨を入れていても大丈夫な仕事と、自分が楽しさを見出せる「写真」が職業になったとインタビューで明かしています。

『浅田家!』キャスト・キャラクター解説

キャラクター役名/キャスト/役柄
asadake-cast_01浅田政志(二宮和也)
浅田家の次男。写真家を目指す。
asadake-cast_02浅田幸宏(妻夫木聡)
政志の兄。
asadake-cast_03浅田章(平田満)
政志の父。
asadake-cast_04浅田順子(風吹ジュン)
政志の母。
asadake-cast_05川上若奈 / 浅田若奈(黒木華)
政志の幼なじみ。
asadake-cast_06小野陽介(菅田将暉)
震災地で写真洗浄のボランティアをする学生

ネタバレあり

以下では、映画の結末に関するネタバレに触れています。注意の上、お読みください。

【ネタバレ感想】写真を撮ることの意味の変化

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©️ 2020「浅田家!」製作委員会

浅田家という非常にコミカルで特徴的な家族を描いた本作ですが、大きく分けて前半と後半の2パートに分かれて、物語が進んでいきました。

  • 前半パート:浅田家と家族写真
  • ターニングポイント:佐伯家の家族写真
  • 後半パート:東日本大震災と写真洗浄、内海家の少女との出会い

そして、前半と後半をつなぐ、政志の写真に対する意識のターニングポイントとなる佐伯家の家族写真が、後半以降の物語を効果的に印象づける役割を果たしていました。

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©️ 2020「浅田家!」製作委員会

前半パートでは、政志が「浅田家」の家族写真を撮るまでと、写真家となっていくまでを描いています。

父親から譲り受けたカメラがきっかけで写真家への道を歩んでいく政志。

19歳で写真の専門学校へ入り、卒業が危ぶまれた22歳の時にタトゥーを体に入れて、突然帰ってくるのでした。

卒業をかけた「一生にあと一枚しか、写真を撮れないとしたら?」という卒業制作に対する政志の答えが、「家族写真」だったのです。

そこから、しばしのパチプロ生活を経て、父親からの「なりたい自分になれ」という言葉をきっかけとして見出したのが、家族それぞれのなりたいものを写真で叶えていくという「浅田家」の家族写真でした。

そこから東京へ出た政志は、幼なじみの若菜の家に転がり込み、彼女の協力を受けて個展を開きます。

それがきっかけで小さな出版社と巡り会い、「浅田家」の写真集出版まで漕ぎ着けるものの、売れ行きは不調。

しかし、それが写真界の芥川賞・「木村伊兵衛写真賞」を受賞するのでした。

そして、写真集をきっかけに家族写真を撮る仕事を受けていくのです。

こうやって振り返ってみると、政志自身の才能ももちろんですが、彼が家族や幼なじみの力を借りて初めて「やりたいことができている」ということがよく分かります。

ターニングポイント:佐伯家の家族写真

後半パートへの重要な橋渡しの役割となるのが、佐伯家の家族写真シーン。

家族写真をとる写真家として、いろんな家族写真を撮ってきた政志ですが、病気と闘う子どもを持つ家族・佐伯家の写真を撮ることになるのです。

この家族写真を撮るとき、政志の目には大粒の涙が浮かび、シャッターボタンを押すことをためらうシーンが描かれました。

これまでの政志は、自分のやりたいことを好きなように撮ってきたのですが、佐伯家の写真を通して否応なく「死」というものを意識するようになるのです。

そして、このシーンが効果的に後半パートの東日本大震災での活動へとつながっていくのでした。

後半パート:東日本大震災と写真洗浄、内海家の少女との出会い

東日本大震災が発生したときに富山にいた政志は、以前に東北で家族写真を撮った高原家が心配になり、被災地へ訪れます。

そこで、津波で流された写真を洗浄するボランティアをしている大学院生の小野さんと出会うのでした。

写真洗浄のボランティアに参加した政志は、小野さんや外川さんらとともに写真保管所を立ち上げ、そこで父親が津波で見つからない少女・内海莉子と出会います。

彼女は政志が家族写真を撮っていることを知ると、自分の家族写真を撮って欲しいというのですが、それに対する政志の答えは「撮れやんよ…」というものでした。

ターニングポイントである、佐伯家で意識した「死」というものが、東日本大震災でより一層強くなり、写真を撮ることに対する迷いと葛藤が描かれていきます。

政志が出した答え

ボランティアを続ける中、父の72歳の誕生祝いのために帰省した政志。しかし、父は脳卒中で倒れしまいます。

父の回復を願う中で、幼少期に父が撮ってくれた家族写真を思い出し、莉子の父親と同様に、撮る側だった政志の父親も写真が少なかったことに気付くのでした。

そこで政志は自分が「写真を撮ることの意味」を感じていきます。

病床に伏す父親を残し、被災地に戻った政志は、莉子に内海家の家族写真を撮ることを伝えます。

政志はその家族写真に、撮る側だった莉子の父親の姿を見出すのでした。

【ネタバレ考察】 写真がもつ役割

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©️ 2020「浅田家!」製作委員会

浅田家での家族写真、ターニングポイントとなる佐伯家の家族写真、そして東日本大震災での写真洗浄ボランティアと、父を探す少女・莉子の家族写真。

政志がこれらを通して見出していったものとは何だったのかを、「写真がもつ役割」という観点から考察してみます。

私が考える写真の役割は大きく分けて「記録」と「記憶」の2つがあると感じます。

まずは、記録としての写真。その瞬間を切り取り、記録として残すという意味での役割です。

つづいて、記憶としての写真。記録として残した写真を見ることで、その当時の時間を記憶として思い出す役割です。

佐伯家の写真や内海家の写真を撮ることで、そこに「死」を意識した政志は、それを写真として記録することが「家族に辛い思いをさせてしまうのではないか」と考えているように感じます。

だからこそ、父親が脳卒中で倒れたときに「もう家族写真は撮れないかも」と言ったのです。しかし、父・章は政志がまた家族写真を撮ってくれることを楽しみにしていました。

さらには、被災地での写真洗浄ボランティアを通し、写真を求める人々と触れ合います。それらを通して、写真が「今」のためではなく、「未来」に向けたものであると感じていくのです。

写真を撮る=記録するということは、未来でその写真を手にした人に向けたものであり、そこに写る被写体の当時の時間(=記憶)を解凍すること。

政志はさらに、写真を撮るという行為自体をイベントとすることで、写真の持つ「記録と記憶」を密接に結びつけていたのだと感じました。

家族写真として時間をかけて作り込んで撮影することや、撮り方も多くがセルフタイマーを使っていることからもそれが感じられますね。

『浅田家!』では、「やりたいことをやっていた」政志が、写真家として自分が撮ることの意味を見出していった物語でした。

まとめ:バランスの取れた感動作

今回は、実話をもとにした映画『浅田家!』をご紹介しました。

前後半でのストーリーにギャップはありますが、全体的なコミカルさを残しつつ、しっかりと震災についても描ききっているのは見事でした。

二宮和也さんを始めとしたキャストたちが、とても自然に物語の一員となっていて、素晴らしい演技をされていました。

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