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『ザ・ボーイズ』シーズン2ポスター

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海外ドラマ

【全話ネタバレ】『ザ・ボーイズ』シーズン2のあらすじ感想と考察・ラストまで分かりやすく解説

Amazonオリジナルドラマとして“最高の評価と視聴率”を記録した海外ドラマシリーズ『ザ・ボーイズ』

このシリーズは、従来のスーパーヒーロー作品に一石を投じる革新的なシリーズで、アメコミの典型的なヒーロー像を覆し、彼らの裏の顔や人間性を大胆に描くことで、現実社会の問題を浮き彫りにしています。

物語は、超人的な力を持つ"ザ・セブン"を率いる巨大企業ヴォート社と、彼らの腐敗に立ち向かう一般人集団"ザ・ボーイズ"との対立を中心に展開されます。

本記事では、『ザ・ボーイズ』シーズン2を全話ネタバレありで詳しく解説。

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まめもやし
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前シーズンを振り返りたい方や、次のシーズンの解説が知りたい方は以下の記事もチェックしてみてください!

ネタバレあり

以下では、ドラマの結末に関するネタバレに触れています。注意の上、お読みください。

『ザ・ボーイズ』シーズン2ではザ・ボーイズはどうなった?

ヒューイ

シーズン1の終盤で、ブッチャーが仲間を利用するだけの人間だとわかってから、ヒューイはブッチャーに対する不信感を抱え続けます。シーズン2でブッチャーが戻ってきても、悪びれる様子もないことに不満を感じ、ますます2人の確執が深まります。

シーズン2のラストでは、これまでヒューイが主張してきた「正攻法」でヴォート社と倒すべく、新設された「能力者担当部署」において、ビクトリア・ニューマン下院議員のもとで働くことを志願しました。しかし、そのニューマンこそ、ザ・ボーイズがヴォート社を追い詰めて勝利目前だった公聴会での頭部爆発テロを起こした張本人だとは、ヒューイが知る由もありません。

ブッチャー

ブッチャーはヒューイと対照的に、ヴォート社を倒すためには手段を選ばない人間です。シーズン1のラストでは、死んだと思っていた妻のベッカが生きており、ホームランダーにレイプされて生まれた息子ライアンがいることを知ります。

シーズン2でのブッチャーは、当然ながら妻のベッカを探すことに必死になります。そして8年越しに2人は再会しますが、ブッチャーの潜在的なホームランダーへの恨みが、彼の血が流れる息子ライアンにまで及んでいることがわかります。

それを察したベッカは、一人でライアンを育てることを選びますが、ホームランダーとストームフロントによってライアンを奪われてしまい、ザ・ボーイズを頼らざるを得なくなります。そしてライアン救出作戦において、彼女は自分の息子のレーザーを被弾して命を落とします。

ブッチャーはシーズン2で、妻との念願の再会と永遠の別れを経験しました。ライアンへの複雑な感情を抱えつつも、ヴォート社への恨みはさらに増したことでしょう。

M.M.

シーズン1で、妻と娘をスーザンを通じてCIAの保護下に置いたM.M.は、シーズン2では、セージ・グローブ・センターへの潜入や、ライアン救出作戦など、ザ・ボーイズでの仕事に注力します。ストームフロントを倒した後は、ようやく家族のもとに帰ることができました。

フレンチー

シーズン2のフレンチーは、ランプライターの登場によって過去と向き合うことになります。ザ・ボーイズに加入した当初、ランプライターを監視する任務を与えられていたフレンチーは、友人の命が危機に瀕していることを知り、持ち場を離れてしまいます。その結果、マロリーの孫がランプライターによって殺されてしまいました。

セージ・グローブ・センターでランプライターと対峙したフレンチーは、過去の過ちと向き合います。彼はランプライターを殺すことなく、彼自身が罪悪感を感じ続け、罪を償うように仕向け、マロリーにも彼への復讐を思いとどまらせます。しかし、ランプライターは最終的に焼身自殺してしまいました。

一方、キミコもまた過去のフレンチーと同様に、弟をストームフロントに殺されて深い憎しみを抱えています。フレンチーはその気持ちを理解できるため、2人の関係は徐々に改善し、キミコは手話をフレンチーに教え、少しずつ意思疎通ができるようになっていきます。

キミコ

シーズン2のキミコは、最愛の弟との再会、そして永遠の別れを経験します。弟のケンジは、彼らを誘拐した光解放軍の思想に染まり、スーパーテロリストとしてアメリカに密入国していました。

キミコは弟と再会を果たしたものの、二人の考え方は異なっていました。しかし、ストームフロントという共通の敵を前にして、姉弟は共闘しますが、ストームフロントとの戦いの中でケンジはキミコを救い、命を落とします。キミコは深い悲しみとストームフロントへの強い憎しみを抱くようになります。

終盤には、キミコはストームフロントへの恐怖を乗り越え、スターライトとメイヴとともに彼女を倒すことができました。

『ザ・ボーイズ』シーズン2ではザ・セブンはどうなった?

ホームランダー

シーズン1のラストで、ホームランダーはベッカとライアンを発見しました。マデリンを殺害して自分の思い通りにセブンをコントロールしようとした矢先、新たにセブンに加わったストームフロントやヴォート社CEOのスタン・エドガーとの対立もあり、ホームランダーは思い通りに進まないことで苛立ちを募らせていきます。

ホームランダーは、コンパウンドVを世界中に撒き散らしてスーパーテロリストを生み出し、それをセブンで処理することで自分たちの必要性を高めようとしましたが、この自作自演行為が裏目に出て、自分自身を追い詰める結果となります。

そんな中、支持率が低下し、悔しい思いでストームフロントに協力を求めたことで、最凶のタッグが誕生します。ストームフロントはヴォート社創業者フレデリック・ヴォートの妻であり、コンパウンドVの成功例第1号、ナチスの人種差別主義者です。彼女の白人至上主義思想とヴォート社のヒーローの軍事参入計画が合わさり、ホームランダーと協力したことで、ザ・ボーイズにとってさらなる脅威となりました。

一方で、Aトレインがセブン復帰に血眼になったり、葛藤するメイヴの反乱がザ・ボーイズにとって追い風となります。最終的にストームフロントは失脚し、ライアンもブッチャー側につきます。これにより、ホームランダーは孤立し、狂気の一歩手前に追い込まれることとなります。

スターライト

シーズン1でスターライトはセブンに加入し、スーパーヒーローの腐敗を目の当たりにします。一方で、ザ・ボーイズのやり方には賛同できずにいました。

シーズン2では、スターライトはザ・ボーイズと協力してヴォート社を倒す手助けをすることになります。彼女はコンパウンドVのサンプルを盗み出し、スーパーヒーローが作られた存在であることを内部から告発しますが、セブンの裏切り者とされてしまいます。

シーズン1でヒューイに利用されていたことを知り、2人の関係はギクシャクしていましたが、シーズン2では互いに助け合うことで再び絆を深め始めます。スターライトはザ・ボーイズの一員として、ヴォート社に対抗するために重要な役割を果たします。

物語の終盤、キミコ、メイヴと共にストームフロントと対峙し、彼女の過去を暴露してヴォート社に一石を投じます。これにより、スターライトは自らの容疑を払拭し、セブンに復帰を果たしました。彼女はヴォート社内部での戦いを続けることを決心し、正義を追求するための新たな道を歩み始めます。

ほかのセブンはどうなった?

ザ・セブンの動向

  • メイヴ:葛藤の末にザ・ボーイズ、スターライトに協力し、ストームフロントを倒す。ホームランダーを飛行機事故の映像で脅し、ブッチャーを救う。
  • Aトレイン:セブン追放、共同教会に入り、ストームフロントの過去リークに協力し、セブン復帰を果たす。
  • ディープ:共同教会に入って結婚。セブン復帰を図るが叶わずに教会を脱退する。
  • ブラック・ノワール:エドガーの命令に従いザ・ボーイズ、スターライトに急襲する。メイヴにナッツアレルギーを疲れて意識不明となる。

『ザ・ボーイズ』シーズン2では誰が死んだ?

物語上、重要な人物で、『ザ・ボーイズ』シーズン2で死亡したキャラクターは以下の通り。

死亡したキャラ(話)役柄・死亡した原因
ナキーブ
ナキーブ(第1話)
シーズン1第7話で新たな脅威として登場した、体から発火する能力を持つスーパーテロリスト。ブラック・ノワールによる掃討作戦により死亡。
ブラインドスポット
ブラインドスポット(第1話)
アシュリーがホームランダーに新たなセブンの候補として紹介した盲目のスーパーヒーロー。ホームランダーに両耳を潰されて大量出血で死亡。
スーザン・レイナー
スーザン・レイナー(第1話)
CIAの副長官。ヴォートとスーパーテロリストの関係に気づき、真相をザ・ボーイズに伝えようとしたところで、ビクトリア・ニューマンの能力による頭部爆発で殺される。
ミヤシロ・ケンジ
ミヤシロ・ケンジ(第3話)
キミコの弟。光解放軍の思想に染まり、スーパーテロリストとしてアメリカに入国してキミコと再会するが、ストームフロントとの戦いでキミコを助けて殺される。
ドッペルゲンガー
ドッペルゲンガー(第4話)
他人に擬態することができるスーパーヒーロー。マデリンの死後、マデリンに擬態してホームランダーの相手をしていたが、ホームランダーが自分を愛するために誰も必要がないと気づき、彼に殺される。
デニス
デニス(第6話)
たまたまセージ・グローブ・センター近くを車で通った一般人。ブッチャーとスターライトに、負傷したヒューイを運ぶために呼び止められる。
ブッチャーと揉めそうになり、能力で止めようしたスターライトに突き飛ばされて地面に頭を打って死亡する。
クルディープ・シン
クルディープ・シン(第7話)
コンビニの店員。ストームフロントの演説に感化された男にスーパーテロリストの疑いの目を向けられ、顔面を銃で撃たれて殺される。
ランプライター
ランプライター(第7話)
シーズン1でセブンを引退した、炎をコントロールすることができる能力を持つスーパーヒーロー。マロリーの孫を殺し、彼女とフレンチーにとっての因縁の相手。セブン引退後はセージ・グローブ・センターでコンパウンドV実験の隠蔽に関わる。
ヒューイと一緒にスターライトを助けるためにセブンタワーに侵入し、父親の期待に答えられなかった人生を後悔し、焼身自殺する。
ジョナ・フォーゲルバウム
ジョナ・フォーゲルバウム(第7
話)
ヴォート社の科学者で、ホームランダーの実質的な父親で、彼を“最強の男”にするためにあらゆる実験を行った。
ブッチャーの脅迫で公聴会に証人喚問されるが、ビクトリア・ニューマンによる頭部爆発で殺される。
ショックウェーブ
ショックウェーブ(第7話)
Aトレインに次ぐ世界で2番目に速い男。シーズン1ではAトレインと最速の男を決めるレースをした。
公聴会に出席し、ビクトリア・ニューマンによる頭部爆発の犠牲者となる。
ベッカ・ブッチャー
ベッカ・ブッチャー(第8話)
ビリー・ブッチャーの妻。8年前にホームランダーにレイプされ、ヴォート社のゲートコミュニティで息子のライアンを1人で育ててきた。
ブッチャーと再会を果たすが、ライアン救出作戦中に、ストームフロントに殺されかけたことで激昂したライアンのレーザーを被弾して死亡する。
アラステア・アダナ
アラステア・アダナ(第8話)
共同教会の指導者。教会の影響力を高めるためにディープやAトレインを勧誘し、セブン復帰を手助けする。
教会が持つスーパーヒーローの個人情報をもとにビクトリア・ニューマンに教会の免税交渉をするが、ニューマンに頭部を爆破されて殺される。

第1話「新たな敵(The Big Ride)」

『ザ・ボーイズ』シーズン2第1話のホームランダーとスターライト
© Amazon.com Sales, Inc.

それぞれの動向

アメリカ国防総省の会議の席で、ヴォート社CEOスタン・エドガーはスーパーヒーローの軍事介入について語る。彼は非公開のデータでは、一般人を巻き添えにする可能性が34%あると淡々と説明する。

シリアでは、ブラックノワールが任務でスーパーテロリストのナキーブを抹殺する任務を遂行する。ホームランダーはトランスルーセントの葬儀を、彼の家族と息子のマーベリックとともに執り行う。トランスルーセントはエル・ディアブロというスーパーテロリストに殺されたことになっていた。ホームランダーは、アメリカをスーパーテロリストから守ると強く誓い、スターライトは葬儀の場で歌を披露する。

ディープはやけ酒を飲みながら葬儀の中継を見ていて不満を漏らし、ヒューイはホームランダーとスターライトが手を繋いでいる様子を暗い部屋で見ていた。Aトレインは、セブンタワーの病床でチューブにつながれ、昏睡状態にあった。

ビリー・ジョエルの「Pressure」が流れる中、ザ・ボーイズはブルックリンのクラークソン・アベニューで、フレンチーの知人のギャング、ハイチン・キングスのアジトに身を隠していることが明らかになる。

ヒューイは消毒剤を買いに行くと嘘をつき、秘密裏にスターライトと地下鉄で接触する。ヒューイは「ゲッコー」というスーパーヒーローの資料を手渡し、調査を依頼する。

ザ・ボーイズたちはニュースで大々的に指名手配中と報道されている様子を見る。ブッチャーは行方不明となっており、マデリン殺害の容疑者とされていた。ヒューイはコンパウンドVを見つけてヴォート社を潰そうと言うが、フレンチーとM.M.は逃げるべきだと言う。

ホームランダーのパワハラ

ホームランダーはマデリンのオフィスを歩き回り、冷蔵庫に保管されていた彼女の母乳を一気飲みする。アシュリーが気まずそうに部屋に入ってくると、彼女はマデリンの後任のポジションを与えてくれたことに感謝する。彼女はトランスルーセントの代わりになる新しいヒーローを見つけたと言い、盲目のスーパーヒーロー、ブラインドスポットをホームランダーに紹介する。

ホームランダーは、盲目のブラインドスポットが聴覚だけで自分を認識したことに感心するが、すぐさま彼の両耳をビンタして倒すと、「なぜ障害者をセブンの一員にするのか」とアシュリーに詰問する。さらに、解雇されたアシュリーを引き戻したのは自分であり、すべて自分の言うことに従うこと、ヴォート社の上層部を見張り、逐一報告することだけが役割だと強く迫る。

ゲッコーとスターライト

スターライトはゲッコーを追跡し、彼がモーテルの一室で、金と引き換えに腕を切り落とさせる様子を録画する。切り落とされたゲッコーの腕は瞬時に再生していた。

その後、スターライトはダイナーでゲッコーに話しかけ、かつてエゼキエルの宗教キャンプで一緒だった話をして打ち解ける。スターライトはヴォート社の研究所で仕事をしている彼に、コンパウンドVを取ってきてほしいと依頼する。ゲッコーが知らないフリをすると、スターライトはモーテルの動画を提示し、SMの男娼であることをSNSにアップすると脅す。

ディープとアーチャー

ディープはサンダスキーのテーマパークで、酔っ払って子供たちを脅かして逮捕されるが、間もなくイーグル・ジ・アーチャーに保釈される。

その後、ディープは彼の家で目を覚ますと、キャロルという女性を紹介される。アーチャーは彼女のおかげで失意から立ち直ることができたと言う。キャロルはディープのセブン復帰を手伝うと伝え、「共同教会」という宗教本を手渡す。

『ザ・ボーイズ』シーズン2第1話のアシュリー、ストームフロント、ホームランダー、メイヴ
© Amazon.com Sales, Inc.

ストームフロント登場

ホームランダーとメイヴは、スーパーヴィランを倒すための"Save America"というキャンペーンCM撮影をしていた。撮影現場にストームフロントというスーパーヒーローがインスタライブをしながら現れると、自分がセブンの新メンバーだと自己紹介し、アシュリーとホームランダー、メイヴを驚かせる。彼女は82階のエドガーに言われたと説明すると、ホームランダーは驚いたふりをして立ち去っていく。

ホームランダーはエドガーに会いに行き、自分に相談せずにストームフロントをセブンに加えたことへの不満を伝え、自分がヴォート社の顔であり、契約が切れたらヴォート社を辞めるかもしれないと脅す。しかし、エドガーは全く動じず、ヴォート社の創業者フレデリック・ヴォートの話をする。

エドガーが説明するフレデリック・ヴォートのヴォート社創設物語では、シーズン3でインパクトを残すとこになるソルジャー・ボーイについての言及がされています。

エドガーは、ホームランダーがヴォート社をスーパーヒーローの会社だと勘違いしていると言い、実際には製薬会社であること、会社にとっての最重要資産がホームランダーではなく、コンパウンドVであることを説明する。

さらにエドガーは、ホームランダーがコンパウンドVを世界中に撒き散らし、スーパーテロリストを生み出したことで、コンパウンドVの製造方法が世間に知られるきっかけになってしまったと非難する。ホームランダーは言い返すことができず、苛立った様子で息子に会うためにベッカの家に飛んでいく。

リーダーの帰還

ハイチン・キングスのギャングの一人が重症を追ってアジトに帰って来る。フレンチーは、ギャングが銃と薬物の密輸だけでなく、スーパーテロリストを含む人間も密輸していたことを知る。ザ・ボーイズは今後の動向を議論するが、答えは出ない。ヒューイはアニーの協力を提案するが、彼女はヴォート社に監視されていることで、M.M.はヒューイがスターライトと密会していたことを知って問い詰める。

その後、ザ・ボーイズはスーザンに会い、ブッチャーの居場所を尋ねるが彼女は知らなかった。M.M.がスーパーテロリストの人相を伝えると、スーザンはヴォート社が黒幕で、内部でクーデターが起きていることに気づく。スーザンがその真意を話そうとすると、突然、彼女の頭が爆発する。ザ・ボーイズは慌ててその場を立ち去っていく。

ヒューイが爆殺されたスーザンの返り血を洗い流すシーンは、シーズン1でトランスルーセントを爆殺したときのシーンと重なります。ヒューイが血を浴びるたびに彼の精神が少しずつ不安定になっていく様子もこのシーズンの注目ポイント。

スターライトはヒューイに電話をかけ、コンパウンドVを入手する機会を得たこと、ヴォート社を告発できると興奮気味に伝えるが、ヒューイはスーザンがヴォート社の秘密を知りすぎて殺されたことで不安になり、慎重に行動したいと伝える。

そんな中、フレンチーが呼び寄せたことで、アジトにブッチャーが帰って来る。ブッチャーは「パパが帰ってきたぞ」とヒューイに伝え、ヒューイは困惑した表情を浮かべる。

第2話「正しい準備と計画(Proper Preparation and Planning)」

『ザ・ボーイズ』シーズン2第2話のスターライトとストームフロント
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ブッチャーの目的

ブッチャーは、ベッカの家を思い出すために、「大きな松の木」「黄色い外壁」というメモを見ていた。フラッシュバックシーンでは、ブッチャーはベッカの家に連れて行かれた3時間後、インディアナ州フォートウェインの駐車場で目を覚ます。

キミコはフレンチーに「Boy」の文字を書いて何かを訴えるが、彼には何が言いたいのかがわからない。ブッチャーは何事もなかったかのように復帰するが、ヒューイは彼が全員を見捨てたことに怒りをぶつける。

グレイス・マロリーがスーザンの葬儀に出席した後、ブッチャーが接触する。ブッチャーは「スーザンを殺した犯人を見つける方法を知っている」と言って彼女を引き止める。マロリーは協力を拒むが、ブッチャーは正直にすべて話すから協力してほしいと懇願する。

ディープとエラの対話

ディープはキャロルのセラピーを受けるが、ディープは自分に正直になれない。そこでアーチャーは、ディープに幻覚作用のある飲み物を与える。

トリップしたディープは、自分の身体のエラと対話する。エラはディープに、自分の身体的特徴を笑われることを恐れて、その防衛反応として女性を傷つけて辱めていると指摘される。ディープは悲鳴を上げて苦しむが、アーチャーとキャロルは彼を部屋に閉じ込めて様子を見守る。

その後もディープはエラから話し続けられ、本当の自分を見つめ直すように伝えられる。エラはジョー・コッカーの「You Are So Beautiful」を歌い、次第にディープも合わせて歌う。

ディープのエラの声を演じているのはパットン・オズワルト。『レミーのおいしいレストラン』のネズミのレミーやMCU『アントマン』シリーズにも登場するモードックとして知られています。

Aトレインの復活

アシュリーはストームフロントのセブン加入を機に、スターライトとメイヴの3人で「女性ヒーロー」としてプロモーションしていた。そんな中、メイヴは電話を受けると、「家族の緊急事態」と言って立ち去っていく。

一方、スターライトとストームフロントはメディアのインタビューに応じ、各媒体から「女性のスーパーヒーローであること」への質問を繰り返される。ストームフロントは「衣装にポケットがないこと」など、質問に対してあっけらかんと答えてインタビュアーやアシュリーを驚かせる。

スターライトはAトレインの秘密任務について聞かれ、彼を心配する返答をするが、サプライズでAトレインがその場所に登場すると、スターライトは驚き、緊張した表情になる。

その後、スターライトは心臓発作で倒れたAトレインを救ったのは自分だと思い出させるが、Aトレインはスターライトがヒューイを逃がしたことを指摘する。彼女がそのことを誰かに話したかと質問すると、彼は答えずに立ち去っていく。

メイヴの危惧

メイヴは、虫垂炎で入院した元恋人のエレナを見舞いに来ていた。メイヴはエレナに、かつて自分に近づいた映画プロデューサーが、翌日に首を切り落とされて殺されたことを打ち明ける。

彼女はそれがホームランダーの嫉妬心によるものだと言い、彼がエレナの存在を知ったら同じことをするかもしれないと不安を吐露する。

ホームランダーの父親像

ホームランダーは、息子のライアンとキャッチボールをしていると、能力を使うように指示するが、彼はできないと答える。ホームランダーはベッカに、ライアンがもっと力の使い方を学ぶべきだと言うが、彼女は息子に普通でいてほしいだけと答える。

ベッカはライアンをピアノのレッスンに送り出すと、すぐさま車を走らせ、自分を匿っているゲーテッドコミュニティから出ようとし、責任者のパーク博士に連絡する。ベッカはホームランダーから避難したいと訴えるが、パーク博士は、ホームランダーに見つかってしまった以上、刺激しないようにやり過ごすしかないと伝える。

ホームランダーはライアンにスマホをプレゼントし、いつでも電話していいと言う。友達がいないというライアンに対し、ホームランダーは、自分に両親がいないことを明かす。そして自分たちが神であり、何でもできると伝える。その後、ベッカはホームランダーに家から出ていくように伝えるが、彼はベッカがパーク博士に悪態を着いていたことを知っており、ライアンを手放さないことを伝える。

秘密を持つ者同士

スターライトはストームフロントに近づき、彼女の発言と自分の意見が同じだと伝えるが、ストームフロントは、スターライトが会社の言いなりで、まるで「ヴォート社のスパイ・バービー」だと言い放つ。

その後、ゲッコーがスターライトの前に現れると、依頼していたコンパウンドVを手渡す。それを見ていたAトレインが駆け寄り、スターライトに何を隠したのか問い詰めるが、彼女はストームフロントのリュックの中に隠してやり過ごす。

スターライトはストームフロントに再び話しかけ、彼女が思っているようなヴォート社の駒ではないと伝え、隙を見て彼女のリュックからコンパウンドVを回収する。ストームフロントはスターライトに、たまには仮面を捨てるように言い残す。

スターライトはヒューイにコンパウンドVを手に入れたとメールすると、尾行していたAトレインが部屋に現れてコンパウンドVを取り上げ、ホームランダーに報告すると脅す。しかし、スターライトはAトレインがポップクロウを殺した事実を突きつけ、コンパウンドVを取り戻してAトレインを追い出す。

『ザ・ボーイズ』シーズン2第2話のフレンチー、ヒューイ、ブッチャー
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キミコと弟ケンジの再会

ブッチャーがアジトに戻ってくると、マロリーの協力を得て、スーパーテロリストを捕まえることができればザ・ボーイズの犯罪記録を抹消する約束をしたと明かす。しかし、ヒューイはブッチャーをまだ信用していない。

その後、ザ・ボーイズはスーパーテロリストを密入国させた人物たちのアジトに潜入する。するとキミコは、自分を誘拐した光解放軍のメンバーの一人を発見して殺害する。その後、その場所でキミコは弟のケンジと再会する。

ケンジは密入国されたスーパーテロリストだった。フレンチーはキミコの「Boy」が弟であることに気づくが、ブッチャーはキミコの弟を撃とうとする。寸前でヒューイがブッチャーに突進して阻止すると、ケンジはキミコと一緒に逃げ出していく。

ブッチャーはヒューイが邪魔をしてスーパーテロリストを取り逃がしたことに腹を立てるが、ヒューイとフレンチー、M.M.の3人は、キミコが仲間であり、スーパーテロリストが彼女の弟だとわかったため、CIAに引き渡すのを躊躇する。

一方、ブッチャーは、ベッカが生きていて、ホームランダーに似た息子と一緒にいたことを明かし、マロリーとの取引がスーパーテロリストとの交換条件で、ベッカの居場所を見つけることだと打ち明ける。

キミコはお互いの境遇を打ち明けて心を通わせる。しかしキミコは、ケンジが両親を殺した光解放軍に染まっていることを知り、喧嘩になると、ケンジの首を締めて気絶させる。間もなくザ・ボーイズが到着し、ケンジをバンに乗せる。するとブッチャーはヒューイを殴り、「今度ベッカ捜索の邪魔をしたら殺す」と言い放つ。

第3話「千人の剣士とともに丘を越えて(Over the Hill with the Swords of a Thousand Men)」

『ザ・ボーイズ』シーズン2第3話のヒューイとホームランダー、スターライト
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暴かれたヴォート社の闇

ザ・ボーイズはマロリーにケンジを引き渡すために船を走らせていた。ヒューイがビリー・ジョエルの「You're Only Human」を聞いて落ち込んだ様子だった。ブッチャーは殴ったことを謝罪するが、ヒューイは殴り返す。

ブッチャーはマロリーとの会話で、もしキミコが裏切ったらどうするかと聞かれると、彼女を殺すと答える。キミコは錠で繋がれたケンジのもとに行き、ケンジから解放してほしいと言われるが、彼女は涙を流しながら断る。

セブンタワーでは、作家が新作映画『セブンの夜明け』のプロットをプレゼンし、ストームフロントは性差別的な女性描写のセリフを厳しくチェックする。アシュリーはメッセージが届き、慌ててその場を抜け出すと、エドガーと話してホームランダーに伝えなければならないと主張する。しかしエドガーは、今置かれている危機に比べればホームランダーは重要ではないと言う。

間もなくニュース速報が流れ、スーパーヒーローが生まれつきではなく、コンパウンドVによって作られたと報道される。スターライトは嬉しそうにニュースを見ていると、Aトレインが現れて、資金援助が受けられなくなることを危惧する。

ディープはアーチャーとキャロルに、子供の頃に店の中で海洋生物が命乞いをする声を聞いた話を打ち明ける。ディープはそれが神からの授かりものだと親に言われて信じてきたが、嘘だと知り、打ちのめされていた。同じように、ブラックノワールもニュースを見て1人で涙を流す。

一方、ヒューイは、自分とスターライトが協力してヴォート社の闇を暴いたことに満足そうにしていた。M.M.とフレンチーもヒューイの手柄を称えるが、ブッチャーは任務の途中であり、気を引き締めるように念を押す。

ライアンの教育

ベッカはライアンのために朝食を用意するが、ホームランダーは依然として居座り続けていた。

ホームランダーはライアンを屋根の上に運び、飛び降りるように命令する。ライアンが飛べないと言うと、ホームランダーは彼を突き落としてしまう。ベッカが慌てて助けに行くと、ホームランダーは自分の息子だから体も強いから心配ないと主張する。

ホームランダーはベッカの手首を掴み、“正しい育て方”をしろと言うと、ライアンが割って入り、ホームランダーを突き飛ばす。怒ったライアンの目はホームランダーのレーザー光線のように赤く輝いた。ホームランダーはそれをみて自分と同じだと感じるが、ライアンから出て行けと言われる。

ディープの妨害

フレンチーはケンジに接触し、両親が殺された夜にキミコが言葉を失ったことを知る。フレンチー姉弟だけの言葉を教えてほしいと頼むが、ケンジはそれを拒否する。フレンチーはスナック菓子とエナジードリンクの缶を置いていくが、ケンジは能力で缶を浮かばせて両手の拘束を解く。

その後、船にニューヨーク市警のヘリコプターが近づき、船の窃盗容疑で逮捕すると告げられる。ブッチャーは船の契約書を提示しようとするが、脱出していたケンジが能力でヘリコプターを墜落させてしまう。ヒューイは墜落した警官を助けようとするが、ブッチャーはそんな時間はないと言い、船を進めていく。

キャロルはディープに、共同教会の指導者アラステア・アダナからの連絡が届き、セブンに戻る準備ができたと告げる。

ヴォート社の公式声明を迫られていたエドガーは、セブンに最優先事項であるスーパーテロリストを倒すように伝える。しかしホームランダーは、ヴォート社が灰になっても構わないと言い返し、大事なのはセブンの団結だと主張する。

警察のヘリコプターを墜落させたことで、マロリーとの密会場所が変更せざるを得なくなっていた。さらにザ・ボーイズが乗る船をディープが先導するサメの集団が襲いかかる。ザ・ボーイズは小型ボートに乗り換え、岸に向かって逃げようとするが、ディープがマッコウクジラに乗って立ちふさがる。

しかし、ブッチャーはそのままボートをクジラに突進させる。ザ・ボーイズはクジラの内蔵から脱出し、トンネル内へと逃げ進んでいくが、ヒューイはクジラの死骸の中でショックで身動きがとれなくなっていた。心配したM.M.が寄り添い、なんとかトンネル内へと連れて行くが、ヒューイの精神的な負担は限界に達していた。

『ザ・ボーイズ』シーズン2第3話のザ・ボーイズ
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憎しみ合う関係

セブンたちが浜辺に到着し、死んだクジラの"ルーシー”を嘆き悲しむディープを発見する。ディープはスターライトと再会すると、自分の非を認めて女性たちとの名誉挽回のために全力を尽くすと告げるが、スターライトは断固拒否する。

ザ・ボーイズを追いかけて真っ先にAトレインがトンネル内へ入るが、激しい動悸と息切れを起こしてしまう。ヒューイがトンネル内でスターライトの姿に気づくが、スターライトは背後から来ていたホームランダーに気づき、仲間と思われないようにヒューイを突き飛ばす。

ホームランダーはヒューイに気づくと、スターライトに自分の目の前で殺せと脅す。スターライトが迷っていると、ブッチャーはホームランダーに声をかけて注意をそらし、ケンジに能力を使わせてトンネルを崩してホームランダーを瓦礫の下敷きにする。

ケンジは単独で逃げ出し、キミコが後を追いかけると、2人はストームフロントに見つかり、アパートに叩きつけられる。ストームフロントはアパートの住民たちの被害には意にも介さず、建物を破壊しながら2人を追い詰めていく。

2人は屋上に追い詰められ、キミコが殺されそうになると、ケンジが割って入り助けるが、ストームフロントはケンジの手首を折って能力を封じ、「クソアジア人が(yellow bastard)」と罵り、殺害する。

キミコは弟が殺される瞬間を目撃して取り乱すが、間もなくホームランダーがやってきたことで逃げるしかなった。ホームランダーは死んだケンジを見て「自分の獲物だった」と言うが、ストームフロントは「早い者勝ちだよ、おじいさん」と冷笑して去っていく。

その後、エドガーは記者会見を開き、コンパウンドVに関して全く知らなかったと否定し、すべての責任をマデリンのせいにして真相究明を誓う。一方で、スーパーテロリストを倒したストームフロントを救世主として紹介し、市民は彼女の活躍に歓喜するが、不満を抱くホームランダーはストームフロントを恨めしそうに睨みつける。

その様子をテレビで見ていたザ・ボーイズ、そしてストームフロントに弟を殺されたキミコが憎しみの表情で睨みつけていた。

第4話「この世に類を見ないもの(Nothing Like It in the World)」

『ザ・ボーイズ』シーズン2第4話のスターライトとホームランダー
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ストームフロントの扇動

ある女性が、カップルにとってコミュニケーションが重要な理由についてインタビューを受けている。アジトでは、弟のケンジが死んだニュースを見るキミコの姿をみて、フレンチーが慰めてキスをするが、突き飛ばされる。

ストームフロントは、ヴォート社のテロ対策の甘さを非難し、市民にデモを呼びかけていて、ホームランダーは、彼女が話題となっていることに苛立っていた。その後、ホームランダーはある場所に飛んでいくと、そこには死んだはずのマデリンの姿があった。

2人は体を寄せ合い、ホームランダーはストームフロントへの不満を漏らし、マデリンは彼を慰める。しかしマデリンの姿は突然、太った男性の姿に変わり、変身能力を持つスーパーヒーローのドッペルゲンガーであることが判明する。ホームランダーはすぐにマデリンの姿に戻るように命じる。

ブッチャーはマロリーに、スーザンの殺害犯探しで行き詰まったと打ち明けると、彼女はリバティという昔活躍したスーパーヒーローの話を聞き出すようにアドバイスし、ヴォート社の施設でベッカを見つけたことを伝える。

ブッチャーは単独でベッカの居場所に向かうことを決意し、M.M.にザ・ボーイズの指揮とリバティに会うように依頼する。

ホームランダーによる圧政

セブンタワーのエレベーターでスターライトがホームランダーと2人きりになると、ホームランダーは彼女の首をつかみ、ヒューイを殺すのをためらった理由を問い詰める。

ホームランダーはスターライトの腹部に手を当て、「嘘をついたら殺す」と脅す。スターライトは、ヒューイとは別れて憎んでいるが、むやみに人を殺さないと答える。ホームランダーは彼女が嘘をついていないと確認し、解放する。

スターライトはヒューイと公園で密会する。ヒューイはM.M.からの電話を受け、リバティに会うために呼び出されるが、スターライトはヴォート社での精神的な苦痛に耐えかねて泣き崩れてしまう。ヒューイは彼女を一緒に連れて行き、M.M.にリバティ捜索に同行させてほしいと頼む。

Aトレインはセブンタワーでショックウェーブの姿を見てパニックになり、アシュリーのオフィスに駆け込む。アシュリーはショックウェーブがイベントのために来ていると説明するが、そこにホームランダーが現れ、Aトレインのセブン脱退を告げる。Aトレインは抗議するが、ホームランダーは彼の心臓の負担を見抜いており、「お疲れさん」と声をかけて立ち去る。

リバティの正体

ヒューイとスターライト、M.M.の3人は、リバティに会いに行くために車を走らせる。道中、交通事故を目撃し、スターライトが助けようとするが、目立つにはいかないため、やむを得ずに通り過ぎる。

ドライブ中にヒューイとスターライトが歌っているのは、ビリー・ジョエルの「We Didn't Start the Fire」で、この楽曲が収録されているアルバムのタイトルは「ストーム・フロント」。

この楽曲は、『アベンジャーズ/エンドゲーム』のキャストたちが替え歌にして歌いつなぐ動画でも話題になりました。

その後、3人はモーテルで部屋を2つ借り、M.M.が寝た後、ヒューイとスターライトは談笑し、部屋でセックスする。

一方、フレンチーはシェリーの家に行き、セックスの後、キミコにキスしたことを明かす。シェリーは彼がランプライターの事件で心を痛めていることを理解し、キミコに構うのではなく、彼女自身が悲しみと向き合えるように見守ることをアドバイスする。

ヒューイたちがリバティの家にたどり着くと、アフリカ系アメリカ人の女性、ハンターが現れて彼らを追い返そうとする。M.M.は自分たちがヴォートの人間ではないことを説明して説得し、部屋に入れてもらう。

このときM.M.が着ているTシャツは、1960年代にアフリカ系アメリカ人の貧困層の児童に対する無料の食事配給を行ったブラックパンサー党のプログラムのデザイン。ハンターがヒューイではなくM.M.の説得に応じたことにも関係する細かい演出です。

ハンターは、48年前、彼女が11歳の時にスーパーヒーローのリバティが無実の兄を殺したことを明かし、リバティに知られたら殺されるため、口外しないように頼む。ヒューイはリバティが40年以上行方不明で、死亡した可能性があると伝えるが、ハンターは新聞記事のストームフロントの写真を指差し、彼女がリバティだと言う。

ヒューイは、ハンターの言葉が正しければ、ストームフロントは70歳になっていると言うが、スターライトはコンパウンドVがあればそれが可能だと考える。

夫婦8年ぶりの再会

ブッチャーはヴォート社の施設に侵入し、ベッカの家を探し出して再会する。ベッカは、ブッチャーの身の安全を心配し、ホームランダーがブッチャーを殺さなかった理由は、ブッチャーを殺せば、自分がライアンの前でホームランダーへの恨みを植え付け、自殺すると宣言したからだと説明する。

2人は脱出方法を話し合い、毎日やってくるゴミ収集車に紛れ込んで逃げることで合意する。その後、ベッカはライアンの様子を見に家に戻るが、再びブッチャーに会いに行き、車の中でセックスする。ベッカは出産以来ずっとこの場所にいることを打ち明ける。

ブッチャーはベッカと脱出する予定だったが、彼女はブッチャーのライアンに対する態度を見て、いずれライアンを見捨てると感じ、施設に残ることを伝える。ブッチャーとベッカは口論になり、ブッチャーはライアンを「イカれた能力者のガキ(Supe Freak)」と呼び、ベッカはショックを受ける。

ベッカは、ブッチャーの復讐心を恐れて、レイプされて妊娠が発覚した後も、ブッチャーではなくヴォート社に相談したことを明かす。

『ザ・ボーイズ』シーズン2第4話のキミコ
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苛立つホームランダー

ホームランダーとメイヴはテレビのインタビュー番組に出演し、その中でホームランダーはメイヴにエレナという恋人がいることを暴露し、メイヴのことを“逞しく誇り高いレズビアン”と紹介する。

メイヴはショックを受け、インタビュー後にエレナは友達だと言うが、ホームランダーに嘘をつくなと脅され、エレナと付き合っていると認める。

ホームランダーの行為は、当事者の同意なくセクシュアリティを言いふらしたり、暴露したりする「アウティング」に該当する重大な人権侵害です。加えて、メイヴはレズビアンではなく、バイセクシュアルを自認しています。

ストームフロントは市民の前で演説し、ヴォート社の中途半端なテロ対策に異議を唱え、デモを主導する。キミコは群衆に紛れてストームフロントを攻撃しようとするが、フレンチーに「彼女には勝てない」と止められる。

ホームランダーはセブンがネットミーム化され、ストームフロントを称賛する声が増えていることを知り、彼女の部屋に入り、自分を蹴落としてセブンを乗っ取ろうとしていると非難する。ストームフロントが茶化して返答すると、ホームランダーは目を赤くしてレーザー光線を出そうと脅す。

ストームフロントは、ホームランダーを手助けしたいだけと弁明し、人は感情や怒りで動くと主張し、ホームランダーにやり方を変えるように助言するが、彼は助けは必要ないと言い、立ち去る。

自分以外の人間は必要ない

ヴォートの犯罪分析室では、ブラック・ノワールが分析員のアニカに「ブッチャー」と書かれた紙を渡して調査を依頼し、2人はブッチャーがベッカに会いに行こうとして壁を登っている姿を捉えた監視カメラ映像を発見する。

リバティの一件を調べた後、スターライトはヒューイに、油断できない状況のため、今後はデートもできないと伝え、2人はキスをして別れる。

ディープとキャロルは、愛と人間関係についてさまざまな女性たちにインタビューする。ディープはジアーナという女性に惹かれていたが、キャロルはカサンドラという女性がディープのセブン復帰のイメージアップにふさわしいとして、彼女を結婚相手に決定する。

ホームランダーは再びドッペルゲンガーが変身したマデリンのもとを訪れる。しかし、ホームランダーは動揺した様子でマデリンの誘いを拒み、「自分以外の人間は必要ない」と呟く。

すると、ドッペルゲンガーはホームランダーに変身し、自分自身からのフェラチオは最高だと言うが、ホームランダーは「哀れだ」と言ってドッペルゲンガーの首をへし折って殺害する。

第5話「行動の時(We Gotta Go Now)」

『ザ・ボーイズ』シーズン2第4話のAトレインとホームランダー
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撮影現場でのそれぞれの問題

メイヴは映画『セブンの夜明け』の撮影に臨むが、ホームランダーが意図的に書き換えるように指示した脚本により、ゲイであることをカミングアウトするシーンを撮らされる。彼女はエレナと会わないと約束すれば嫌がらせをやめてくれるか質問するが、ホームランダーは2人が別れることは望んでいないと答える。

アシュリーはホームランダーに、彼がスーパーテロリストを殺しに行ったアフリカの村で、誤って村人を殺してしまったことが判明し、それが映像として記録されていてSNSで炎上し、支持率が大きく下がったこと知らせる。するとホームランダーは怒って立ち去っていく。

Aトレインは映画で自分がセブンを引退する脚本をオープンエンドにするよう提案するが断られ、アシュリーに直談判するように伝えられる。

スターライトは撮影現場に母親が来ていて、ストームフロントと話しているのを目撃して驚く。母親はコンパウンドVの件で謝罪し、和解を求めるが、スターライトはタイミングが悪いと伝える。ストームフロントはスターライトの態度を見て、コンパウンドVの情報を流したのが彼女ではないかと疑う。

ヴォート社のマーケティングチームはメイヴとエレナを呼び出し、2人を“誇り高きレズビアン”としてプロモーションしようと提案する。チームはエレナを“男性的”に見せようとし、エレナは交際関係を公表するつもりはないと答えて呆れる。メイヴが黙っていることに失望し、立ち去る。

メイヴはエレナの後を追い、エレナがどこへ逃げてもホームランダーは必ず居場所を突き止めると告げ、ホームランダーを倒すために一緒に行動してほしいと伝える。

ニュースでは、ディープとカサンドラ・シュワルツの結婚が発表され、結婚式の映像が流される。その後、2人はインタビューを受け、ディープがいかに変わったかを主張する。

ディープは共同教会のイメージキャラクターとして、教会のプロモーションCMに出演する。AトレインはそのCMを見て呆れ、やってきたストームフロントも同意する。彼女はかつて自分も教会員だったが、教会が“誰彼構わず受け入れるようになった”ことで“ゴミ”が増えたという。

その後、Aトレインはアシュリーに呼び出され、セブンの契約終了を拒否していることを指摘される。アシュリーは、尊厳を持って大人しく引退するか、コンパウンドVによる倫理違反で解雇されるかの二択を突きつける。結果として前者を選んだAトレインは、映画でホームランダーと最後の別れのシーンを撮影する。

キミコとフレンチー

キミコはロシア人の男たちが談笑しているバーに入り、彼らを殺害する。フレンチーは彼女の動向を追跡し、その後、キミコが教会でシェリーと会っているところを目撃する。フレンチーはシェリーがキミコに殺しの仕事を依頼していたことを知る。

フレンチーは、そんなことをしても悲しみは乗り越えられないと訴えるが、キミコは彼を突き放し、弟の死は自分のせいだと手話で訴える。しかし、フレンチーは彼女の手話を理解できずにもどかしさを感じる。

『ザ・ボーイズ』シーズン2第5話のブラック・ノワール
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ザ・ボーイズ vs ブラック・ノワール

ベッカを連れ戻せなかったブッチャーは、クラブで無差別に人を殴り、自分も殴られる。ヒューイがブッチャーに電話し、リバティの件を報告するが、ブッチャーはアルゼンチンに行くつもりだと言い、ヒューイのことを“カナリア”だと呼んで電話を切り、SIMカードを破壊する。

ブッチャーは叔母のジュディの家に向かい、息子のように可愛がるブルドッグのテラーと散歩に出かける。散歩から戻ると、ヒューイとM.M.が来ていてブッチャーを驚かせる。2人はベッカとの間に何があったかを質問するが、ブッチャーははぐらかして外に出ていく。しかし、近所の屋根の上にブラック・ノワールが潜んでいることに気づき、緊急事態を伝えるために家に戻る。

M.M.はブラック・ノワールを足止めするため、わざとガス漏れを装って消防隊を呼び、その間に対抗するための準備を整える。ヒューイたちが武器を準備していると、ブッチャーはブラック・ノワールの狙いが自分であることから、死ぬ覚悟で1人で立ち向かおうとするが、ヒューイとM.M.に止められる。

ジュディはブラック・ノワールから身を隠すため、M.M.とヒューイ、ブッチャーを自宅の秘密の地下部屋に連れて行く。彼女は麻薬の売人としての裏の顔を持っていた。

しばらくしてノワールが家の中に侵入すると、仕掛けたトラップが作動する。しかしそれでもノワールは倒れず、地下室にガス手榴弾を投げ込み、部屋から脱出せざるを得なくなる。

ブッチャーはブラック・ノワールと対峙するために家に残ろうとするが、M.M.とヒューイも加勢する。しかし3人ともノワールの力の前に追い詰められる。するとブッチャーは、危害を加えればベッカとライアンの写真をローナン・ファローに公開し、ホームランダーが卑劣なレイプ犯であることを明るみに出すと脅す。

その直後、ノワールの電話が鳴り、エドガーが電話の向こうからブッチャーに、「写真を公開しなければノワールを止める」と取引を持ちかけ、ブッチャーはその取引を受け入れ、ノワールは去っていく。ヒューイはブッチャーに、写真が本当にあるのかを尋ねると、ブッチャーは不敵な笑みを浮かべる。

ローナン・ファローは、映画監督ウディ・アレンと女優ミア・ファローの息子でジャーナリスト。ピューリッツァー賞を受賞し、ハリウッドの性加害問題(ハーヴェイ・ワインスタイン事件)をスクープした『キャッチ・アンド・キル』の著者で、世界的な#MeToo運動のきっかけにもなった人物です。

最悪の交わり

ビクトリア・ニューマン下院議員は、ホームランダーの反対集会を開催していたが、彼が突然空から現れると一同を驚かせる。ホームランダーはマイクを奪い、スーパーヴィランを相手にしていれば、時には罪のない人が巻き込まれることもあると訴える。

その発言でさらに群衆は熱を帯び、動揺したホームランダーはレーザーの群衆を虐殺することを想像するが、実行せずに飛び去っていく。

その後、ホームランダーは自分の動画を見て落ち込み、ストームフロントに助けを求める。すると彼女はホームランダーが人気を取り戻すのを助けるために、いくつかのネットミームを作る。

メイヴはディープに会いに行き、彼が役立たずではないことを世間に証明するための人物に自分がなると申し出て、その代わりに力を貸してほしいと頼む。

スターライトは、ストームフロントの楽屋からリバティの手がかりを探そうとしてパソコンにログインするが、すぐに彼女が戻ってきたことで中断される。

スターライトは母親のことで干渉しないでほしいと怒りをぶつけるが、ストームフロントはそれが演技であることを見抜き、反対にスターライトがコンパウンドVのニュースを流したことを問い詰める。

ホームランダーは、ストームフロントのおかげで支持率が上がったと感謝し、彼女は見返りがほしいと伝える。その後、ストームフロントとホームランダーは激しくキスをし、彼女はホームランダーのレーザー光線を胸に照射してほしいと頼む。ホームランダーはそれに応じ、彼女の強靭な身体と回復力で傷がすぐに元に戻るのを見て2人は興奮し、激しく身体をぶつけ合い、宙に浮いたままセックスをする。

第6話「開かれた扉(開かれた扉)」

『ザ・ボーイズ』シーズン2第6話のM.M.とキミコ、フレンチー
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GoProに残された映像

メイヴはディープに、墜落事故を起こした飛行機のブラックボックスを探すよう依頼していた。ディープはブラックボックスは見つかっていないと報告するが、乗客の1人のGoProカメラを発見し、それをメイヴに手渡す。

帰り際、ディープはAトレインに遭遇し、落ち込んだ様子のディープに対し、もし助けが必要なら協力すると言い、フレスカ(共同教会御用達の炭酸飲料)を差し出しながら、方法があるかもしれないと告げる。

その後、Aトレインはディープの誘いでアラステア・アダナとの昼食会に招かれる。Aトレインは不信感を強めるが、アラステアはAトレインの過去を調べ上げており、教会に加わることでセブン復帰を手助けできると主張する。アラステアはディープから“真実”を伝えると言い、Aトレインはしぶしぶ同意する。

メイヴの部屋にやってきていたエレナは、ディープがメイヴに渡したGoProカメラを発見し、その映像でホームランダーとメイヴが飛行機の乗客を見捨てる様子を目撃する。メイヴがそれに気づき、ホームランダーの脅迫に屈したと弁明し、その映像でホームランダーに立ち向かうつもりだと言うが、エレナは愕然とする。

セージ・グローブ・センター

スターライトはヴォート社を告発したことがストームフロントにバレたことで、追跡を恐れて体内に埋め込まれたチップをフレンチーに取り出してもらうことに成功する。

スターライトはザ・ボーイズのアジトに行き、ストームフロントのノートPCにログインし、彼女がエドガーと何十通もメールをやり取りしていて、「セージ・グローブ・センター」に関する情報を発見したと知らせる。

その後、ザ・ボーイズはセージ・グローブ・センターにやってくる。ブッチャーとスターライト、ヒューイの3人が外部で見張り、M.M.、フレンチー、キミコの3人が看護服を着て内部に侵入する。

ブッチャーとスターライトは互いに信用しておらず、口論を始めるが、セージ・グローブ・センターにストームフロントがやってきたことで中断される。M.M.、フレンチー、キミコは監視室への侵入に成功し、そこで3人は施設でスーパーヒーローたちが囚人のように囚われていることを知る。

その中の一室では、ストームフロントが家族に会いたいと言う患者のティムに話しかけていた。彼女の隣にはもう1人男がいて、ストームフロントが立ち去った後、その男はライターの火を吹きかけてティムを焼き殺す。一部始終をモニターで見ていたフレンチーは、その男がランプライターであることに気づく。

その後、3人は施設のファイルを盗み出し、ストームフロントが去った後、ヒューイからの無線で外に出ようとするが、フレンチーとランプライターの視線が交わり、お互いを認知する。ランプライターはフレンチーに火を吹きかけるが、フレンチーが避けるとある一室の扉が壊れ、その中から患者のシンディが脱出する。

シンディは手で圧力を操作できる能力を持っており、ほかの患者たちの部屋を次々と破壊し、能力者の患者たちが解放される。3人とランプライターは監視室に避難する。

ランプライターと3人は膠着状態に陥るが、強酸の吐瀉物を吐き出す能力者が現れると、キミコが倒し、ランプライターは救われたため、協力して施設から脱出することに同意する。

ブッチャーとスターライト

一方、見張りをしていたブッチャーとヒューイ、スターライトの前に脱走した患者の1人が現れる。ブッチャーはなだめようとするが、興奮した患者が電磁パルス攻撃を発し、3人は衝撃波で吹き飛ばされる。

車の中にいたヒューイは腹部に金属片が刺さって怪我を負ってしまう。スターライトが手当をしようとするが、攻撃の余波で周囲の電力が停電し、能力が引き出せなくなっていた。ブッチャーとスターライトは、仕方なくヒューイの手当をするために施設を離れていく。

ブッチャーとスターライトは、路上で車を呼び止め、ヒューイを病院に連れて行くよう助けを求める。車の持ち主がIDを要求すると、ブッチャーは銃で脅し、スターライトは止めようとするが、誤ってその男性を突き飛ばして殺してしまう。

2人は車に乗り込み、ヒューイを病院まで送る。ヒューイは無事に治療を受けるが、回復までに数日を要することになる。寝ているヒューイの姿を見たブッチャーとスターライトは、お互いにとって、純粋な存在のヒューイはふさわしくないと同意する。

8年前のフレンチーの行動

8年前のフラッシュバックで、フレンチーはシェリーと友人のジェイとともに銀行強盗を計画している。その後、グレース・マロリーが銀行強盗で捕まったフレンチーを尋問する。

彼女はフレンチーのスキルの高さに興味を示し、25年の禁固刑か自分の下で働くかを迫る。フレンチーは申し出を拒否するが、マロリーが友人のシェリーとジェイを極悪な刑務所に放り込むと脅すと、最終的には同意し、ザ・ボーイズに加わる。

M.M.はフレンチーに婚約指輪を見せ、ブッチャーとマロリーにも自分がプロポーズして結婚することを告げる。その後、ザ・ボーイズの前に松明を片手に革のローブを着たランプライターが現れる。マロリーは何かの証拠写真で彼を脅し、セブンタワーで起きたことをすべて報告するように要求する。その後、フレンチーにランプライターを尾行するように命じる。

ランプライターを尾行していたフレンチーのもとに、シェリーからの電話が入り、ジェイが薬物の過剰摂取で瀕死状態にあり、助けてほしいと頼まれる。フレンチーは迷いながらも友人を助けるために駆けつけることを決意する。

『ザ・ボーイズ』シーズン2第6話のランプライター、M.M.、キミコ、フレンチー
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罪悪感と復讐心の行方

セージ・グローブ・センターで、フレンチーはランプライターに子供たちを焼き殺したことを問い詰める。ランプライターは子供たちがいることを知らず、狙いはマロリーだけだったと釈明する。彼はフレンチーに、自分を尾行していたのに止めなかった理由を尋ねる。

フレンチーはジェイを助けるためにその場を離れてしまったこと、そしてジェイが後に薬物過剰摂取で亡くなったことを打ち明ける。M.M.はその事実を知ってフレンチーに同情する。

その後、ランプライターはセージ・グローブ・センターの真の目的を明かす。大人が服用すると不安定な症状を引き起こすコンパウンドVを安定させるための実験施設だったのだ。

そんな中、監視室の窓を突き破り、ラブ・ソーセージのペニスがM.M.の首に巻き付く。キミコがドアを突き破り、ラブ・ソーセージを殴り倒すと、そこにシンディが現れる。しかしストームフロントが施設に戻り、シンディに電撃攻撃を放ち、彼女を気絶させる。

ザ・ボーイズはとっさに身を潜めるが、ストームフロントは施設の混乱に怒り、ランプライターを大声で呼び出す。ランプライターは混乱の原因について嘘をつき、その場をやり過ごし、ザ・ボーイズを救う。ストームフロントは事態を収拾するよう命じて去っていく。

M.M.、フレンチー、キミコの3人は、盗んだ救急車でランプライターをマロリーのもとへ運ぶ。マロリーは孫を焼き殺されたランプライターと対面し、復讐心から殺そうとするが、フレンチーが割って入り、罪悪感とともに生かすことが償いになると説得する。マロリーは葛藤の末、フレンチーの意見を受け入れ、ランプライターを殺さずにその場を収める。

ストームフロントの正体とヴォート社の目的

ストームフロントとホームランダーは、強盗犯を追い詰めて殺害し、その返り血を浴びながら路地裏でセックスし、仲を深める。ホームランダーはストームフロントに花束をサプライズプレゼントしようとしていたが、彼女は「SNS担当者との打ち合わせがある」と言って立ち去り、長時間戻ってこなかった。見捨てられたと感じたホームランダーは、怒りのあまりに撮影現場のトレーラーを焼き払う。

ストームフロントはセージ・グローブ・センターから戻って来るが、ホームランダーは自分に嘘をついたことに怒りを爆発させる。激昂して彼女の首を絞めようとするが、最終的には思いとどまる。

ストームフロントはホームランダーに自分の本当の過去を打ち明ける。彼女は1919年にベルリンで生まれ、ヴォート社の創業者フレデリック・ヴォートと結婚し、娘を授かるも、年老いて先に娘を失った経験があると語る。ストームフロントはコンパウンドVの成功者第1号であり、ホームランダーに「自分たちの文化を守るための戦争状態にある」と訴え、他の人種から自分たちを守るために戦うことを主張する。

彼女はヴォート社の真の目的は、何百万人もの能力者による軍隊を作り上げることであり、ホームランダーこそ新しいスーパーヒーロー軍を率いるにふさわしい人物だと告げる。ストームフロントはホームランダーに心から愛していると伝え、2人は情熱的にキスをする。

一方、セージ・グローブ・センターから脱出していたシンディは、車をヒッチハイクするシーンが描かれる。

エンドクレジットで流れる曲はアンドリュー・ゴールドの「Thank You for Being a Friend」のシンディ・フィーによるカバー。冒頭のシーンでフレンチーたちが語っていた1980年代に人気を博したシットコム『ゴールデン・ガールズ』のテーマソングです。

第7話「発火(Butcher, Baker, Candlestick Maker)」

『ザ・ボーイズ』シーズン2第7話のフォーゲルバウム
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ヴォート社を潰すために

ストームフロントの煽動的な主張とビクトリア・ニューマン議員のヴォート社への抗議が連日ニュースで報じられる中、ある男性はストームフロントの言葉に影響され、ドラッグストアの定員をスーパーテロリストだと誤解して射殺する事件が発生する。

衝撃的なオープニングシーンで流れているのは「What a Wonderful World」。作詞・作曲したジョージ・ダグラスは著書で「1960年代後半のアメリカが直面していた国民的トラウマへの解毒剤となることを意図した」と明かしています。

エピソードで使われているのは、有名なルイ・アームストロング版ではなく、ジョン・バティステ版。彼はディズニー『ソウルフル・ワールド』の音楽を手掛けた一人としても知られています。

ザ・ボーイズはマロリー、ランプライター、ニューマン議員とともにヴォート社を潰すための打ち合わせを行う。ニューマンはランプライターが重要な証人になるとしつつも、セージ・グローブ・センターの全貌を明らかにするための情報も必要だと主張する。

マロリーはその情報を知っている人物に会いに行くと言い、フレンチーとキミコにニューマン議員の警護を任せる。ヒューイは怪我のため、ニューマン議員の家でランプライターと待機することになる。

そんな中、ブッチャーは母親から父親のサム・ブッチャーが亡くなったと告げられる。母親のアパートに行くと、実は父親が生きており、2人を話し合わせるために嘘をついたと明かされる。ブッチャーとサムは、弟レニーの死について激しく口論し、サムがブッチャーを非難すると、ブッチャーは怒りのあまり父親の首を絞めようとするが、母親に止められる。

ブッチャーの父親サムを演じたのはジョン・ノーブル。2人は『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』でノーブルがデネソール役、カール・アーバンがエオメル役で共演しています。

一方、スターライトはカフェで母親ドナと会う。ドナはスターライトに会いたくて町に留まっていたことを明かし、週末に遠出する計画を提案する。アシュリーからその許可を得たと伝えられたスターライトは、ヴォート社に監視されていることに気づく。

しかし、カフェに睡眠弾が投げ込まれ、背後から現れたブラック・ノワールに気絶させられる。スターライトが目を覚ますと、電気系統から隔離された頑丈な壁の密室に閉じ込められていることに気づく。

親権争い

ホームランダーはストームフロントに見せたいものがあると、ベッカとライアンのもとへ連れて行く。ベッカは事前に連絡するように求めるが、ストームフロントは父親であるホームランダーにはいつでも会う権利があると主張する。

ホームランダーはライアンにストームフロントのことをもっと知ってほしいと言い、「家族になってほしい」と、これからはもっと頻繁に会うことを伝える。

ホームランダーとストームフロントは、ライアンにホームランダーの映画を勧めたり、ヴォート社の遊園地“ヴォート・ランド”でジェットコースターに乗ろうと誘ったりする。

ベッカはライアンが母親の自分と暮らすことが必要だとホームランダーに訴え、ライアンを奪わないでほしいと懇願する。しかしホームランダーは、ライアンも自分と同じであり、嘘をつかれていたことを知ったら怒るだろうと警告する。

その後、ホームランダーとストームフロントはライアンに、自分が住んでいる場所についての真実を伝えてしまう。それを聞いたライアンは、ベッカが自分に嘘をついていたことに失望し、彼女を嘘つきだと非難する。

ホームランダーはライアンに「彼は少し離れていたいだけだ」と言い、ライアンを連れてストームフロントと共に飛び去り、ベッカは放心状態で取り残される。

メイヴの葛藤

エレナはメイヴに、飛行機事故の件が頭から離れず、「時間が必要」と言ってしばらく姉の家に行くと伝える。しかしメイヴは感情的になり、テーブルをひっくり返し、「これが本当の私」と伝える。

その後、アシュリーがメイヴの部屋に入ると、メイヴはベッドで2人の男性と横になっていた。アシュリーは、メイヴとエレナがアメリカで2番目に好きなのレズビアンカップルであると伝え、ヴォート社のためによりを戻すように説得する。しかし、メイヴはアシュリーに「人生で一度くらい人間らしく振る舞って」と伝える。

フォーゲルバウムへの証人喚問要求

マロリーとM.M.は、セージ・グローブ・センターの真実を追うためにフォーゲルバウムの屋敷を訪れる。彼らはフォーゲルバウムに議会で証言するよう頼むが、彼は娘の安全を最優先に考えていることをほのめかし、正義よりも大切なことがあると告げる。

マロリーはそれを理解し、それ以上の質問はせずにその場を去る。そして、フォーゲルバウムが正しいと認め、M.M.とその家族をニカラグアに送り、ヴォート社との戦いから逃がすことを提案する。

ニューマン議員によるヴォート社の公聴会の準備が進む中、フレンチーとキミコは警備に当たりながら打ち解け、キミコはついにフレンチーに手話を教え始める。

ブッチャーはマロリーの提案をフォーゲルバウムが拒否したと聞き、自ら彼に会いに行く。ブッチャーはフォーゲルバウムにホームランダーの子供時代について尋ねると、フォーゲルバウムは自分がホームランダーにとっての父親のような存在だったことを明かし、ホームランダーを変えてしまったのが自分の責任だと認める。

ブッチャーはさらに問い詰め、フォーゲルバウムがベッカを隠していたことを非難し、協力を断れば娘の命はないと脅迫する。

『ザ・ボーイズ』シーズン2第7話のランプライター
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ランプライターの最期

ランプライターとヒューイは、ヴォート社のヒーローのパロディ・ポルノを観ながら、お互いの過去を打ち明け、自分たちがいかに無価値な存在かを話し合う。チャンネルを変えると、ヴォートの記者会見でホームランダーが、スターライトがセブンの二重スパイであり、裏切り者として逮捕されたと発表する。

ランプライターは、スターライトがセブンタワーの対スーパーヒーロー用の独房42Dに囚われているだろうと推測する。ヒューイはランプライターを説得し、2人は勝手に家を離れ、スターライトを助けるためにセブンタワーに向かう。

セブンタワーに侵入したランプライターとヒューイは、42Dのフロアにたどり着くが、そこでランプライターはヒーロー像から自分が取り除かれていることに気づいてショックを受ける。するとランプライターは「父の自慢の息子になりたかった」と言い残し、焼身自殺を遂げてしまう。

シーズン2の一番最初の場面で、ランプライターの銅像が撤去され、スターライトの銅像に建て替えられています。

その結果、警報が鳴り響き、スターライトは避難灯が点灯したことでパワーを使って脱出に成功する。ヒューイは仕方なくランプライターの死体から手を切り落とし、独房に向かい、そこでスターライトの母ドナを解放する。

スターライトは脱出するが、駆けつけたブラック・ノワールに襲われてしまう。しかしメイヴが現れて助けに入ると、彼女はノワールがナッツアレルギーであることを知っていて、アーモンドジョイを口に詰め込んで気絶させる。

スターライトはメイヴに一緒に来るよう促すが、メイヴは黙って首を振り、別の方向へ向かう。その後、スターライトはヒューイとドナと再会し、セブンタワーから脱出する。

ヴォート社の公聴会

アラステア・アダナの誕生日パーティーでは、ディープと彼の妻カサンドラが楽しそうにプリクラを撮り、Aトレインはディープに謝罪し、贈り物をする。アラステアはエドガーとの会議があることを告げ、ディープとAトレインのセブン復帰が近いことを約束する。

一方で、彼はイーグル・ジ・アーチャーが有害であることを伝え、教会員は彼との接触を避けるように頼む。Aトレインが理由を尋ねると、アラステアはアーチャーが救済プログラムに失敗したと伝える。

その後、ニュースでは、イーグル・ジ・アーチャーが教会から母親を切り捨てるように要求され、それを拒否したため、教会が彼のセックスビデオを公開して破門したと報じられる。

ニューマン議員によるヴォート社の公聴会が開かれ、フォーゲルバウムが証言者として出席する。しかし、彼が宣誓すると間もなく頭部が爆発し、公聴会は大混乱を極める。

ニューマン議員は恐怖の表情を浮かべ、マロリーは彼女を別室に連れて行く。中継は途中で中断され、ザ・ボーイズが驚いた様子でテレビを見つめる中、ブッチャーは怒りを滲ませる。

第8話(最終話)「知っていること(What I Know)」

『ザ・ボーイズ』シーズン2第8話のストームフロントとホームランダー
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公聴会爆破事件の余波

ヴォート社制作の安全ビデオでは、ホームランダーと保安官が、スーパーヴィランが学校を襲撃した際に重要な行動「LAW:施錠・武装・待機(Lock・Arm・Wait)」を解説する。

ホームランダーは、ブラック・ノワールがメイヴによって意識不明にされ、ランプライターが焼身自殺し、スターライトが行方不明である現状に苛立っていた。しかし、ストームフロントは公聴会での襲撃事件によって、新世界を作るための追い風が吹いていると伝える。

一方、グレイス・マロリーとビクトリア・ニューマンは国防長官と会談し、公聴会の襲撃事件がスーパーテロリストの仕業だと思われるため、政府が軍と法執行機関におけるコンパウンドVの使用を承認したことを知らされる。

ベッカは森を抜け出して、警備の厳しい施設から脱出しようとしていた。スターライトは母から十字架のネックレスを手渡されるが、着けるつもりはないと受け取り、母が帰省するのを見届ける。

追撃の手がかり

ザ・ボーイズは手詰まりとなり、セブンと正面対決の準備を進めるが、ヒューイとスターライトは別の方法を模索していた。スターライトはヴォート社に不利な証拠を証言できる人物がいると主張し、1日だけ待ってほしいと伝えて、ヒューイと外出する。

ヒューイとスターライトが証人候補のもとへ向かう途中、スターライトはヒューイに、ビリー・ジョエルを好きな理由を尋ねる。ヒューイが曖昧に答えると、今度はヒューイがセブンタワーに助けに来た理由を尋ねる。ヒューイが「傷つくのを見逃せなかったから当然のことだ」と答えると、スターライトもヒューイに対して同じ気持ちを抱いていることを伝える。

このとき車で流れているのは、ビリー・ジョエル「Only the Good Die Young」。

その後、2人はメイヴの家に到着し、メイヴに証言を頼むが、メイヴは闘うことに疲れたと言い、自殺行為だと協力を拒む。スターライトは彼女の気持ちに共感しようとするが、メイヴは2人を追い出す。

帰り道、スターライトは母親の過保護についてヒューイに文句を言うが、ヒューイの母親が亡くなっていることに気づいて謝罪する。しかし、それはスターライトの勘違いで、ヒューイの母親は亡くなっておらず、6歳の時に置き去りにされて以来、会っていないことを打ち明ける。また、彼がビリー・ジョエルを好きな理由は母親が好きだったからだった。互いの境遇を共有していると、突然、Aトレインが後部座席に現れて2人を驚かせる。

Aトレインは2人に、共同教会のデータベースから盗み出したストームフロントのナチス時代の資料を手渡す。彼はセブンに復帰するためには、自分を毛嫌うストームフロントが邪魔だからと理由を明かし、心臓発作から命を救ってもらった借りを返したことにもなると付け加え、自分から手に入れたことを口外しないように頼む。

ブッチャーとエドガーの交渉

エドガーが共同協会を訪問し、アラステア・アダナとディープおよびAトレインのセブン復帰について話し合う。エドガーはセブン復帰を1人に限定したいと伝え、ディープの復帰には同意するが、Aトレインの復帰はストームフロントが人種差別主義者であるために反対する。話し合いが終わると、Aトレインがその会話を盗み聞きしていたことが判明する。

ザ・ボーイズのアジトに脱走してきたベッカが到着し、ザ・ボーイズは彼女を慰めて受け入れ、彼女はブッチャーと再会する。彼女はライアンがホームランダーに連れ去られたことを明かし、ブッチャーはライアンを見つけ出すと約束する。その直後、ブッチャーはエドガーからの電話を受ける。

その後、ブッチャーはエドガーと接触し、ストームフロントが制御不能であることを突きつけ、ホームランダーをコントロールできるのはライアンだけだと主張する。ブッチャーはストームフロントをホームランダーから引き離す代わりに、ライアンを二度と見つからない場所に保護するように要求し、エドガーはその提案を受け入れる。

ライアンの不安

ライアンがセブンタワーで気まずそうに過ごしていると、ホームランダーとストームフロントは彼を元気づけるためにレストランに連れて行く。しかし、ホームランダーはファンに取り囲まれ、人だかりができるとライアンは圧倒されてしまう。それに気づいたホームランダーは、ライアンを抱えてその場を飛び去る。

ストームフロントは、以前にホームランダーがドッペルゲンガーを置いていた小屋に到着し、ホームランダーにライアンを慰めるように促す。ホームランダーは、かつて自分もライアンと同じように人前で圧倒されて飛び去り、涙を流したことを打ち明ける。彼は、自分とは違う方法でライアンを育てたいという気持ちと、愛していることを伝える。それを聞いたライアンは、ホームランダーの肩にもたれかかる。

ライアン救出作戦

アジトに戻ると、ヒューイとスターライトは手に入れたストームフロントの資料を見せる。ヴォート社を倒す手がかりが見えたことで、ザ・ボーイズは結束を固め、ライアン救出作戦の準備を始める。

ヒューイとスターライトはストームフロントの過去を報道機関にリークする。ベッカはブッチャーに、任務に同行することを主張し、ライアンが自分以外を信用しないことを訴える。彼女は、どんな展開になってもライアンを助けることを約束させる。キミコはストームフロントと再び対峙することへの不安を吐露するが、フレンチーは彼女を勇気づける。

一方、ホームランダーとストームフロントはライアンにレーザーの使い方を教えようとしていた。ホームランダーは憎しみの感情を引き出すようアドバイスし、ストームフロントは他の人種によって白人が絶滅の危機に瀕していると信じ込ませようとする。

しかし、ニュースで自分のナチス時代の経歴がリークされたことを知り、ストームフロントは大急ぎでセブンタワーへ戻る。ニュースでは彼女がヒトラーやナチス幹部と一緒にいる写真が公開され、世論は完全にストームフロント廃絶の方向に傾いていた。

ザ・ボーイズは、ストームフロントが立ち去ったのを確認し、音波装置を作動させ、ホームランダーとライアンを苦しめる。ホームランダーは音源を探しに出かけ、その隙にベッカとブッチャーが小屋に乱入してライアンを救出する。ライアンがブッチャーの正体を尋ねると、ベッカは「私の夫」と答える。

ホームランダーは音波装置を破壊し、自分がおびき寄せられたことに気づいてすぐに小屋に戻る。小屋にはヴォート社の特殊部隊が突入し、ホームランダーは彼らがライアンを連れ去ったと思い込み、ライアンの居場所を尋ねて全員を殺害する。

ブッチャーはベッカに計画の変更を明かし、M.M.にベッカとライアンをマロリーのもとへ連れて行くよう指示する。エドガーとの交渉ではライアンとベッカを引き離す取引をしていたが、どうしてもできなかったと伝える。ベッカはブッチャーも一緒に来るよう懇願するが、ブッチャーはやり遂げなければならないと訴える。

M.M.とベッカ、ライアンを乗せた車が出発しようとするが、ストームフロントが到着し、車ごと吹き飛ばす。ブッチャーは車から3人を救出し、M.M.はブッチャー、ベッカ、ライアンに先に逃げるように伝える。

スターライトとキミコがストームフロントに立ち向かい、M.M.とフレンチー、ヒューイも援護するが、ストームフロントの強力な電撃攻撃に倒される。ストームフロントが勝ち誇ったように追い詰めるが、背後からメイヴが現れ、ストームフロントを殴りつける。さらにスターライトとキミコも立ち上がり、3人でストームフロントを集中攻撃する。ストームフロントはたまらず現場を逃げ出す。

スターライトはとキミコ、メイヴの3人がスターライトをボコボコにするシーンは、ショーランナーのエリック・クリプキいわく、『アベンジャーズ エンドゲーム』の女性ヒーロー集結シーンへのアンサーだと明かしていますが、個人的な感覚としては、タランティーノ監督の『デス・プルーフ』のラストに近い印象でした。

『ザ・ボーイズ』シーズン2第8話のライアン
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ストームフロントはブッチャー、ベッカ、ライアンのいる森に立ちふさがる。ブッチャーは電撃で吹き飛ばされ、ベッカはストームフロントの目をナイフで突き刺すが、首を締め上げられる。ブッチャーが必死に止めようとするが、強靭な体でストームフロントを止められない。感情を爆発させたライアンが初めてレーザービームを発射し、周囲がまばゆい光に包まれる。

その結果、ストームフロントは四肢を失い、顔が焼けただれる。一方で、ベッカの首にも深い切り傷を負わせてしまい、ライアンは動揺する。ブッチャーはベッカを救おうとするが、彼女はライアンを良い人間に育ててほしいと約束させて息を引き取る。

ブッチャーはベッカが死んだことでライアンを殺したい衝動に駆られるが、ホームランダーが到着してそれを中断する。ホームランダーがストームフロントのもとに駆け寄ると、彼女はドイツ語でうわごとを言う。

ホームランダーはライアンを呼び寄せようとするが、ライアンはブッチャーの後ろに隠れる。ホームランダーはブッチャーを殺そうとするが、そこへメイヴが現れる。彼女はホームランダーと自分が飛行機事故で乗客を見捨てた映像を公表すると脅す。

ホームランダーは映像が公表されたら一般市民を虐殺すると答えるが、メイヴはそうなれば誰からも愛されなくなるだろうと言い返す。ホームランダーはその言葉にショックを受け、ブッチャーは難を逃れ、ライアンを連れて去る。

公聴会襲撃事件の真犯人は…

後日、エドガーは記者会見を開き、公聴会の襲撃事件がストームフロントによる単独犯であると発表し、予定していたコンパウンドVの配布を無期限で中断すると宣言する。続けてホームランダーは、スターライトがセブンに復帰することを発表し、彼女が冤罪であったことを説明して謝罪する。

記者会見時のスターライトは、ヴォート社が作った露出度が高いスーツではなく、古いタイプのヒーロースーツを着ています。このことからも、彼女がヴォート内部で権力と闘おうとしている意志が伝わります。

一方、アラステア・アダナはディープとAトレインを呼び出し、1人がセブンに復帰できることを伝える。アラステアはAトレインが教会の資料を持ち出したことを指摘し、彼のセブン復帰を認める。自分が復帰すると思っていたディープは「教会もフレスカもクソだ」と言い捨てて教会を立ち去る。

ヒューイとスターライトは、初めて出会った公園のベンチで再会する。スターライトは母親からもらったネックレスを身につけ、ヴォート社内部でできることをすると決心する。一方、ヒューイは自立する決意を打ち明ける。スターライトは別れを切り出されたと思うが、ヒューイはそれを否定し、2人はキスをする。

ブッチャーとライアンは川岸に座り、ブッチャーはベッカから渡されたお守りのメダルをライアンに譲る。そこにマロリーが到着し、ライアンを安全な場所へと保護する。マロリーはザ・ボーイズの容疑と起訴が取り下げられたこと、政府がビクトリア・ニューマンを局長とする能力者担当部署を新設したと明かし、ブッチャーを勧誘するが、彼は何も言わずに立ち去る。

M.M.は家族の元に戻り、娘に迎え入れられる。フレンチーとキミコは約束していたダンスを踊りに行く。一方、ホームランダーはクライスラービルの頂上で「俺にできないことはない」と自分に言い聞かせながら自慰行為をする。

アラステア・アダナとビクトリア・ニューマンが電話で会話をする。アダナは、共同教会がエドガーに不利になるような他のスーパーヒーローたちの資料も多数持っていると伝え、教会に優遇してほしいと交渉を持ちかける。

通話が終わると、アダナがフレスカ缶を開けた直後、突然彼の頭が爆発する。近くには目の色を変えたニューマンの姿が映され、公聴会での頭部爆発事件の真犯人がビクトリア・ニューマンであることが示唆される。

その後、ニューマンが議員事務所に戻るとヒューイが来ていた。ヒューイは正攻法でヴォートと戦いたいと言い、ニューマンのもとで働かせてほしいと頼む。彼女は「いつから働ける?」と返答する。

シーズン3は2022年6月3日配信開始!

待望のシーズン3は、2022年6月3日配信がスタートします。

まめもやし
まめもやし

シーズン3については、以下で詳しく解説しています!

『ザ・ボーイズ』シーズン3のポスター
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