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【ネタバレ感想】『ブックスマート』は新たな青春映画のスタンダードとなる快作

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今回ご紹介するのは映画『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』です。

オリヴィア・ワイルド監督による作品で、優等生の女子高生2人が高校卒業最後の夜に盛大にハメを外す青春コメディ映画。

青春映画はこれまでにもたくさんありましたが、本作は時代とともに新しくなった青春映画の爽やかな一作となっています。

映画『ブックスマート』の作品情報とあらすじ

作品情報

原題 Booksmart
監督 オリヴィア・ワイルド 
脚本 エミリー・ハルパーン
サラ・ハスキンズ
スザンナ・フォーゲル
ケイティ・シルバーマン
出演 ビーニー・フェルドスタイン
ケイトリン・デヴァー
製作国 アメリカ
製作年 2019年 
上映時間 102分
おすすめ度 (4点/5点)

あらすじ

親友同士で成績優秀な女子高生エイミーとモリーは、卒業式前日、遊び放題だったクラスメートがレベルの高い進路を決めていることを知って衝撃を受ける。

二人は勉強一筋で青春を犠牲にしてきたことを後悔し、残り少ない学園生活を楽しむため卒業パーティーに繰り出すことを決意する…。

映画『ブックマート』のスタッフ・キャスト

オリヴィア・ワイルド

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出典:https://www.imdb.com/

『ブックスマート』の監督を務めたのは、女優としても活躍するオリヴィア・ワイルド

  • ディズニー映画『トロン:レガシー』
  • イーストウッドの『リチャード・ジュエル』
  • 『ライフ・イットセルフ』

オリヴィア・ワイルドといえば上記のような作品で女優業としても大活躍しています。

本作は彼女の初監督作品となり、重要な位置づけとなっています。

というのも、彼女はフェミニストとしても精力的に活動していて、インタビューでは「女性の友情を描きたかった」といっています。

俳優のヌードシーンなどでは立ち会うスタッフを減らしたりなど、撮影現場の環境づくりへの配慮も欠かさなかったといいます。

  • 『ビバリーヒルズ・コップ』
  • 『リーサル・ウェポン』 

本作が上記のバディもの警察映画を参考にしているというように、ただのガールズ映画とは違ったテイストになっていました。

ビーニー・フェルドスタイン

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出典:公式HP

モリー役には、ビーニー・フェルドスタイン。

彼女はコメディ映画でも人気の俳優ジョナ・ヒルの妹なんです。

まめもやし
まめもやし
グレタ・ガーウィグ監督の『レディ・バード』では、シアーシャ・ローナン演じる主人公の親友を演じていて、存在感ありましたね。

本作はジョナ・ヒル主演でセス・ローゲン製作の『スーパーバッド 童貞ウォーズ』や『ブロッカーズ』にも似たプロットが見られます。

本作の演技でゴールデン・グローブ賞コメディ・ミュージカル部門主演女優賞にノミネートもされています。

彼女は顔面力が高いというか、いろんな表情を見せてくれました。

ケイトリン・デヴァー

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出典:公式HP

エイミー役にはケイトリン・デヴァー。

『ショート・ターム』や『ステイ・コネクテッド』などでティーンのリアルな姿を演じてきた彼女。

Netflixドラマ『アンビリーバブル たった1つの真実』ではゴールデン・グローブ賞主演女優賞にノミネートされています。

本作では、落ち着いて控えめな雰囲気をまといながらもモリーとのアツい友情を熱演しています。

【ネタバレ感想】当たり前に存在する“多様性”

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出典:https://www.imdb.com/

※以下、映画のネタバレに触れていますのでご注意してください。

固定観念からの解放

『ブックマート』がこれまでの青春映画と違うのは、ティーン映画の特徴とも言える固定観念がないこと。

この世界では、人種・性別・出身・趣味といった社会的なカテゴリーが存在せず、「誰もが違和感なく存在する世界」なんですよね。

具体的なところで言うと

  • ぽっちゃりのモリーの体型をイジる人はいない
  • エイミーがレズビアンであることを理解している

この主人公2人はもちろん、他の登場人物たちに関しても容姿や出身などをきっかけとしたイザコザみたいなのは一切描かれません。

まめもやし
まめもやし
印象的なのは、学園モノにありがちなモブキャラがいないこと。登場人物全員が個性的で愛おしくなります。

スクールカーストすら感じず、大枠では青春学園モノのパターンを踏襲しつつ、今までとは全然違ったアプローチをしているんです。

ブックマートという意味

本作のタイトルである『Booksmart』とは、いわゆるガリ勉を意味しています。

もちろん主人公のモリーとエイミー2人を指しているのですが、これもいわゆるガリ勉とは違います。

自分の陰口を言われたらちゃんと言い返すし、コミュニケーションもちゃんととれています。

さらに面白いのは、いわゆるリア充的な遊んでばっかりいるようなクラスメイトたちの描き方。

彼らは遊んでばっかりと思いきや、ちゃんと進路はいい大学や就職先を見つけているのです。

それに対して、勉強しかしてこなかったモリーとエイミーが嫉妬して高校最後にハメを外そうとするというストーリー軸への流れも自然です。

まめもやし
まめもやし
実際、遊びも勉強もできる人たちっていますよね。そういう人への嫉妬心はすごく理解できて、主人公2人にストレスなく感情移入できます。

「マララ」などに見られるモリーとエイミーの目指す場所

劇中には、モリーとエイミーが目指している人物像的なものが丁寧に描かれています。

  • 「マララ」という言葉
  • ポスターなどに見られる人物像
  • 男女共同トイレ

「マララ」という言葉

モリーとエイミーが劇中で使う合言葉「マララ」。

これはパキスタン出身の人権運動家、マララ・ユスフザイに由来する言葉です。

彼女に関する映画『わたしはマララ』という映画もありますので合わせて見てみるといいですね。

created by Rinker
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社

さらに、86歳にして現役でアメリカ最高裁判事として活躍するRBGことルース・ベイダー・ギンズバーグのポスターがあったりと、モリーとエイミーの人物像と目指す人柄を小物を通しても理解ができるようになっています。

RBGに関する映画も下記の2本があるので合わせてチェックしてみてください。

  • 『ビリーブ 未来への大逆転』
  • 『RBG 最強の85才』

男女共同トイレ

モリーが陰口を言われたシーンでも印象的だった男女共同トイレ。

アメリカでは実際に「ジェンダーフリートイレ」と呼ばれる性別に関係なく利用できるトイレが地域によってはあるのです。

こういったアメリカの文化的背景も自然と盛り込まれているのが注目ポイントでもありますね。

愛すべき登場人物たち

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出典:https://www.imdb.com/

『ブックスマート』が何がいいかと言うと、モリーとエイミー2人のアツい友情に尽きると思います。

まめもやし
まめもやし
冒頭の謎のダンスからすでに2人に夢中になりました。

モリーとエイミーのアツい友情

互いの洋服を褒め合ったり、弱音を言ったら激励し、下らない下ネタでふざけ合ったり。

この2人の関係性が羨ましくも微笑ましい。

散々下らないことで笑わせ、それも高校最後の日という青春の終わりを見せて感動を呼びつつ、2人らしさを感じる友情で締めくくるラストは心地いい。

まめもやし
まめもやし
あんな高校だったら高校時代に戻りたいという気持ちになるんですよね。

周りの登場人物たちも最高

先にも言いましたが、本作には「モブキャラ」はいません。誰もが魅力的な のです。

例えば、金持ちでぶっ飛んだジジ。

なぜかどのパーティにも出現してかなりぶっ飛んだ行動をする彼女も、異質だけど溶け込んでいます。

ちなみに彼女を演じたのはキャリー・フィッシャー(スター・ウォーズのレイヤ姫)の娘であるビリー・ロード

また、ヒッピースタイルでクールな女性、ホープ。

彼女はエイミーに理解を示して、2人がセックスしようとするシーンが美しくて印象的でした。

演じたのはモデルとしても最近引っ張りだこのダイアナ・シルヴァーズ。とんでもなく美人です。

その他にも、アジア系のタナーや、メキシコ系のテオ、トリプルAと呼ばれるアナベルや、ジェシカ・ウィリアムズ演じる先生のミス・ファインなど、を切り取っても主人公として描けるように見えるが最高です。

音楽からみる『ブックスマート』

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出典:https://www.imdb.com/

青春映画、学園コメディに欠かせないのが音楽ですよね。

「高校卒業前夜」というテーマ性もあり、本作は音楽も最高にのれるプレイリストになっています。

  • Perfume Genius – Slip Away
  • Lizzo – Boys
  • DJ Shadow – Nobody Speak feat. Run The Jewels
  • Discovery – Osaka Loop Line

特にエイミーが思いを寄せるライアンが異性とイチャつく姿を目の当たりにするシーンでかかるPerfume Geniusの「Slip Away」はめちゃくちゃ浸れます。

Spotifyに公式サウンドトラックがあるのでチェックしてみてください。

『ブックスマート』は新しい青春映画のスタンダード

『ブックスマート』は容姿や出身などの社会的ラベリングを排除した世界で自由に生きる若者の青春を描いていました。

だからこそ誰もがスッと見られる訳で、主人公2人を始めとした登場人物誰もが愛おしくなり、胸アツな友情と音楽をポップな映像で彩った新しい青春映画のスタンダードとなる作品でした。

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