- 黒沢清監督の作品が知りたい!
- クロサワ映画でおすすめの映画はどんなものがあるのかな?
映画界のクロサワといえば、黒澤明監督を思い浮かべる人が多いですよね。
しかし、もう1人のクロサワとして世界でも評価されている監督がいます。
それが、黒沢清監督です。
近年では2020年に世界三大映画祭のひとつ、ベネチア国際映画祭にて映画『スパイの妻』が監督賞となる銀獅子賞を受賞しました。
本記事では黒沢清監督が手がけた映画の中から、おすすめ作品をランキングでご紹介します。
この記事を読めば、日本が世界に誇る映画人・黒沢清監督の素晴らしい映画を知ることができますよ。
第10位:『クリーピー 偽りの隣人』
あらすじ
刑事から犯罪心理学者に転身した高倉はある日、以前の同僚野上から6年前の一家失踪事件の分析を頼まれる。
だが、たった一人の生存者である長女の早紀の記憶の糸をたぐっても、依然事件の真相は謎に包まれていた。
一方、高倉が妻と一緒に転居した先の隣人は、どこか捉えどころがなく…。
おすすめポイント
この隣人、イカれてやがる!
豪華キャストで贈るサイコサスペンス。
サイコパスの人って、一見すると人が良さそうな雰囲気を醸し出していることが多いですが、本作の香川照之さんは最初からヤバい!笑
ラストは少し失速しますが、中盤までのハラハラする展開には誰もが引き込まれ、息をつかせない展開が面白い!
タイトル | クリーピー 偽りの隣人 |
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監督 | 黒沢清 |
出演 | 西島秀俊 竹内結子 川口春奈 東出昌大 香川照之 |
製作年 | 2016年 |
上映時間 | 130分 |
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第9位:『回路』
あらすじ
一人暮しで平凡なOL生活を送るミチ。
ある日、ミチの同僚が自殺。勤め先の社長は失踪。次々に友達が、家族が消えていく…。
一方、大学生活を送る亮介にはインターネットを介して奇妙な現象が起き始める。
胸騒ぎを感じた亮介は、同じ大学で奇妙なインターネット・サイトを研究している春江に相談を持ちかけるが…。
おすすめポイント
よくわからんけど怖ぇ!
黒沢清監督を代表するJホラー作品『回路』は、非常に分かりづらく観念的のため、受け付けない人も多い作品。
「怖い」という概念は何なのかを問われているような不思議な感覚になるのも面白い点。
IT社会の今でこそ感覚は違うと思いますが、当時のパソコンやその向こう側の世界についての得体の知れない感じを映したのは見事です。
タイトル | 回路 |
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監督 | 黒沢清 |
出演 | 加藤晴彦 麻生久美子 小雪 |
製作年 | 2000年 |
上映時間 | 118分 |
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第8位:『ドッペルゲンガー』
あらすじ
早崎道夫は、医療機器メーカー、メディカル・サイテック社のエリート研究者。
彼は10年前に開発した血圧計が大ヒットしたことで、次の開発へ向けて周囲から期待を寄せられている。
だが、今では助手と共に人工人体の開発を続けるもはかどらず、上司からもたびたび進捗状況を問われ、ストレスを募らせていた。
そんなある日、スランプ状態に陥る早崎の前に突然、彼に瓜二つの外見を持つ分身“ドッペルゲンガー”が出現した。
そして、早崎が必死にその存在を否定する中、分身は彼に協力するために現われたと告げるのだった…。
おすすめポイント
こんな俺はイヤだ!
「ドッペルゲンガー」というホラー映画では定番の題材を上手く使った本作。
自分と同じ人間に会ったら死んでしまうというような陳腐な設定ではなく、自分と同じ分身と過ごしていくうちに、対局にある性格の自分から影響を受けていく姿が面白い。
黒沢清組の筆頭でもある、役所広司さんの演技はさすが。
ラストには、これぞ監督というような大胆な描き方をすることで、視聴者に想像させるのも見事です。
タイトル | ドッペルゲンガー |
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監督 | 黒沢清 |
出演 | 役所広司 永作博美 ユースケ・サンタマリア |
製作年 | 2002年 |
上映時間 | 107分 |
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第7位:『スパイの妻』
あらすじ
太平洋戦争間近の1940年。
満州で偶然、恐ろしい国家機密を知ってしまった優作は、正義のため、事の顛末を世に知らしめようとする。
妻である聡子は反逆者と疑われる夫を信じ、たとえスパイの妻と言われることになっても、愛する夫とともに生きることを心に誓うが…。
おすすめポイント
黒沢清が初めて描く歴史モノ!
2020年にベネチア国際映画祭で監督賞を受賞した『スパイの妻』。
太平洋戦争間近の日本を描いていますが、しっかりエンタメとして面白く、誰が観ても楽しめる内容となっています。
もともとはNHKドラマだったので朝ドラのような映像は否めませんが、衣装やセットへのこだわりは黒沢映画の中でも群を抜いています。
タイトル | スパイの妻 |
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監督 | 黒沢清 |
出演 | 蒼井優 高橋一生 |
製作年 | 2020年 |
上映時間 | 115分 |

第6位:『アカルイミライ』

あらすじ
仁村雄二は、同じおしぼり工場で働く同僚・有田守と公私ともに淡々とした日常を過ごしている。
雄二は他人と上手く渡り合えず無鉄砲な性格。
そんな彼を見兼ねた守はある日、彼ら2人だけしか分からない2つのサインを提案し、それを徹底させようとする。
その頃から雄二は守が飼っている猛毒の“アカクラゲ”に興味を示すようになった。ある時、守はそのクラゲを雄二に託して突然姿を消す。
守は工場の社長夫妻殺害の容疑者として収監されていた。
以来、雄二は戸惑いながらも、何かに取り憑かれたようにクラゲの世話を始めるのだが…。
おすすめポイント
ミライはアカルイか…
先に言っておきますが、決して明るい映画ではありません。
ただ、この映画が描く世界は現実世界と地続きであり、どう生きるかを問いかけてくるような作品でもあります。
劇中に登場するクラゲと水槽(水)というモチーフが意味するものを考えると、より深く刺さるものがありました。
タイトル | アカルイミライ |
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監督 | 黒沢清 |
出演 | オダギリジョー 浅野忠信 藤竜也 |
製作年 | 2002年 |
上映時間 | 115分 |
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第5位:『トウキョウソナタ』
あらすじ
仕事に没頭する毎日を送っている平凡なサラリーマンの佐々木竜平は、ある日突然、長年勤め上げた会社からリストラを宣告されてしまう。
一方、世の中に対して懐疑的な心を持っている長男・貴は家族から距離を置くようになり、一家のまとめ役だったはずの妻・恵にも異変が起き始めていた。
おすすめポイント
家族の不協和音と再生
どこにでもいる普通の家族が崩壊していく様子を描く様は、辛いけど他人事ではないはず。
家族一人一人が抱えた問題を1人でどうにかしようともがいては溺れていく。
ラストにはそんな絶望で見つかるひとつの光が眩しく、暖かな気持ちにさせてくれます。
固定された位置で映される家族の様子や引きの映像の美学は、小津安二郎監督をひしひしと感じます。
タイトル | トウキョウソナタ |
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監督 | 黒沢清 |
出演 | 香川照之 小泉今日子 |
製作年 | 2008年 |
上映時間 | 119分 |
『トウキョウソナタ』はTSUTAYA DISCASを利用して無料視聴も可能です。
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第4位:『ニンゲン合格』
あらすじ
14歳で交通事故に遭い、病院で10年間昏睡状態だった吉井豊。
目覚めた彼のもとに父親の友人・藤森が10年分の雑誌やビデオを持って見舞いにきた。
交通事故の加害者もやって来るが、肝心の家族は誰一人来ない。
両親は離婚し、一家はバラバラになっていたのだ。
おすすめポイント
これって、夢なのか…?
交通事故で失った10年を取り戻していく様子を観客も同じく体験するようで、「生きる」ことの意味を改めて考えさせられます。
ストーリーは淡々と描かれますが、どこか胸に深い余韻を残すのは黒沢監督の絶妙はカットや描写力、セリフ回しに尽きます。
若き西島秀俊さんの姿も印象的で、抑揚はないけどずっと心に残る一本。
タイトル | ニンゲン合格 |
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監督 | 黒沢清 |
出演 | 西島秀俊 役所広司 菅田俊 りりィ 麻生久美子 |
製作年 | 1999年 |
上映時間 | 109分 |
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第3位:『散歩する侵略者』
あらすじ
鳴海の夫・真治が、数日間行方をくらまし、別人のようになって帰ってくる。
これまでの態度が一変した夫に疑念を抱く鳴海は、突然真治から「地球を侵略しに来た」と告白され戸惑う。
一方、町ではある一家の惨殺事件が起こったのを機に、さまざまな現象が発生し、不穏な空気が漂い始める。
おすすめポイント
黒沢清が描く娯楽映画の極み!
SF映画で擦り切れるほど描かれてきた宇宙人ですが、本作『散歩する侵略者』が斬新なのは、「人間の概念を奪う」こと。
見た目は人間そのものの宇宙人たちが、まさに“散歩するように”地球を侵略していき、人間から概念を奪っていく様子は見ていて新鮮で面白い。
どこかコミカルで、どこかエロティック、そして温かみすらある。
そして黒沢清監督ならではのワンカットで事件性を描く描写の妙も絶妙に効いています。
タイトル | 散歩する侵略者 |
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監督 | 黒沢清 |
出演 | 長澤まさみ 松田龍平 長谷川博己 |
製作年 | 2017年 |
上映時間 | 129分 |
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第2位:『岸辺の旅』
あらすじ
3年間行方不明となっていた夫の優介ある日ふいに帰ってきて、妻の瑞希を旅に誘う。
それは優介が失踪してから帰宅するまでに関わってきた人々を訪ねる旅で、空白の3年間をたどるように旅を続けるうちに、瑞希は彼への深い愛を再確認していく。
やがて優介が突然姿を現した理由、そして彼が瑞希に伝えたかったことが明らかになり……。
おすすめポイント
ん、これ本当に黒沢清か?
黒沢清監督が描く幽霊なのですが、これはいい意味でこれまでと全然違います。
死んだ夫と旅をするロードムービーの本作は、旅を通してグリーフワークとなり、生きている時間の大切さを深々と感じます。
最初は黒沢清らしくないと感じていましたが、見ていくと明暗の使い方や、美しい映像描写が黒沢節が効いていて、これまでの集大成のような作品にも感じます。
黒沢監督の中でもダントツに暖かく、優しい涙が溢れてきた作品です。
本作でカンヌ国際映画祭の「ある視点部門」を受賞しました。
タイトル | 岸辺の旅 |
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監督 | 黒沢清 |
出演 | 深津絵里 浅野忠信 |
製作年 | 2015年 |
上映時間 | 118分 |
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第1位:『CURE』

あらすじ
犠牲者の首から胸にかけてX字に切り裂かれる連続殺人事件が起きていた。
いずれも加害者が犯行現場付近で逮捕され、そして犯行の直前まで犯人に明確な殺意がなかったことが共通していた。
やがて、一連の事件に記憶喪失の放浪者、間宮という男が関係していることが分かるが…。
おすすめポイント
お前は誰だ?
この映画を初めて観たとき、「こんな映画が観たかった」と思ったことを覚えています。
得体のしれない謎の男に翻弄される主人公、そして次第に彼に影響されていく。
正体不明の男・間宮を演じた萩原聖人さんの不気味さ、イラつかせ方、そして正気から狂気へ変わっていく役所広司さんの演技力。素晴らしい。
劇中で一度自分の姿を俯瞰で見ると、これは見事に間宮の術中にハマっているとすら思わせる恐ろしさがあります。
老若男女におすすめできる傑作スリラー映画。
タイトル | CURE |
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監督 | 黒沢清 |
出演 | 役所広司 萩原聖人 うじきつよし |
製作年 | 1997年 |
上映時間 | 117分 |
※31日間以内に解約で完全無料です
【まとめ】黒沢清監督作品は面白いぞ!
以上、黒沢清監督のおすすめ映画をランキングでご紹介しました。
改めてまとめます。
- 第10位:『クリーピー 偽りの隣人』
- 第9位:『回路』
- 第8位:『ドッペルゲンガー』
- 第7位:『スパイの妻』
- 第6位:『アカルイミライ』
- 第5位:『トウキョウソナタ』
- 第4位:『ニンゲン合格』
- 第3位:『散歩する侵略者』
- 第2位:『岸辺の旅』
- 第1位:『CURE』
黒沢清監督の映画の多くはU-NEXTで視聴できます。
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