今回ご紹介する映画は、『ナイブズアウト/名探偵と刃の館の秘密』です。
ライアン・ジョンソン監督による作品で、『007』のダニエル・クレイグ、『アベンジャーズ』のクリス・エヴァンスらが出演した本格ミステリー。
「アガサ・クリスティのようなミステリーを撮りたい」と話していた監督ですが、王道のミステリーとエンタメ性の高さが見事にハマっていた良作でした。
続編となる『ナイブズ・アウト: グラス・オニオン』は、以下の記事で詳しく解説しています。
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『ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密』作品情報・予告・配信
『ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密』
5段階評価
ストーリー :
キャラクター:
映像・音楽 :
エンタメ度 :
あらすじ
NY郊外の屋敷で、世界的ミステリー作家のハーラン・スロンビーの遺体が見つかる。名探偵のブノワ・ブランは、匿名の依頼を受けて刑事と一緒に屋敷に訪れる。容疑者は前日に行われたハーランの誕生日パーティーに参加した全員。ブノワの調査により、家族のもつれた謎を解き明かし、事件の真相に迫っていく。
作品情報
タイトル | ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密 |
原題 | Knives Out |
監督 | ライアン・ジョンソン |
脚本 | ライアン・ジョンソン |
出演 | ダニエル・クレイグ クリス・エヴァンス アナ・デ・アルマス ジェイミー・リー・カーティス マイケル・シャノン ドン・ジョンソン トニ・コレット ラキース・スタンフィールド キャサリン・ラングフォード ジェイデン・マーテル クリストファー・プラマー |
音楽 | ネイサン・ジョンソン |
撮影 | スティーヴ・イェドリン |
編集 | ボブ・ダクセイ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2019年 |
上映時間 | 130分 |
予告編
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おすすめポイント
新たな名探偵シリーズの誕生。
『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のライアン・ジョンソン監督&『007』のダニエル・クレイグ主演によるミステリー映画。
『007』シリーズのダニエル・クレイグが名探偵役として主演した本作は、ウィットに富んだ内容と予想もできない展開が進み、ミステリー映画のお手本的面白さが楽しめます。
アガサ・クリスティのように王道でありながら、新しい名探偵像を作り上げていて楽しめます。
『ナイブズ・アウト』のスタッフ・キャスト
監督:ライアン・ジョンソン
名前 | ライアン・ジョンソン |
生年月日 | 1973年12月17日 |
出身 | アメリカ・メリーランド州 |
本作の監督、ライアン・ジョンソンは『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のイメージが強いと思います。
しかも、その『最後のジェダイ』に関する評価が賛否両論あるので、監督に対する印象があまり良くない方もいるのではないでしょうか。
『スター・ウォーズ』ファンからのライアン・ジョンソン監督のイメージはあまり良くはないですよね…!
そんな監督ですが、ブルース・ウィリス主演のSFアクション映画『LOOPER/ルーパー』や、海外ドラマ『ブレイキング・バッド』の「ハエ回」だったり、個人的には好きな監督の一人です。
豪華俳優陣による王道ミステリー
Motion Picture Artwork © 2019 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.
本作は、『007』のダニエル・クレイグや、『アベンジャーズ』のクリス・エヴァンスを始めとして、豪華俳優陣が館を舞台に王道のミステリーを展開していきます。
ダニエル・クレイグは『007』の印象が強い分、クールで物静かという印象がありますが、『ローガン・ラッキー』でその印象を払拭したこともあり、違和感なく見ることができました。
クリス・エヴァンスも、キャプテン・アメリカだったら絶対に言わないセリフを連呼したり、問題児キャラクターが似合っていました。
『人生はビギナーズ』のクリストファー・プラマーや、『ブレードランナー 2049』のアナ・デ・アルマス、『トゥルーライズ』のジェイミー・リー・カーティスなど、脇を固める俳優たちも魅力的です。
タイトル『ナイブズ・アウト』の意味
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「ナイブズアウト(knives out)」のそのままの意味は、「ナイフが出た状態」を意味します。
映画の中でも、上の写真にあるように、たくさんのナイフが突き出たオブジェが登場していました。
慣用句に「The knives are out」の言葉があり、「矛先が向けられる」を意味します。相手を疑ったり、信用していないときに使われる言葉。
本作の内容である、誰が犯人なのか分からない状態と互いに向けられたナイフのような疑念という意味ではリンクしますね。
そして、この飛び出したナイフが事件にうまく絡んでくることになるんです…!
ネタバレあり
以下では、映画の結末に関するネタバレに触れています。注意の上、お読みください。
【ネタバレ感想】ミステリーから思わぬ展開へ…
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アカデミー賞脚本賞にノミネートされた本作ですが、一筋縄ではいかないストーリーと予想できない展開に引きつけられました。
事件の発端となった、館の主であるハーランの死。その死の原因については、意外にも中盤で明かされます。
それは、ハーランによる自殺でした。
そのきっかけとなったのが、看護師としてハーランの世話をしていたマルタが、意図せずハーランに注射する鎮痛剤をモルヒネと間違えたこと。
郊外の助けも間に合わない状況で死を覚悟したハーランは、自殺することでマルタを守ろうとするのです。
ハーランの死の謎を解くミステリーかと思いきや、マルタの犯行の隠蔽を見守るスリラーへと変わっていきます。
そんな中、家族一同の前でハーランの遺産相続先が明かされることに。ハーランが選んだ相続人はマルタでした。
ハーラン一族は、家族でもないただの看護師のマルタへ財産が相続されることに腹を立て、急に手のひらを返すように態度を一変させます。
そう、この家族は全員、ハーランに寄生して群がる金の亡者たちだったのでした。
【ネタバレ感想】『ナイブズアウト』は、もはや『パラサイト』に近い!?
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2020年度、アカデミー賞作品賞を受賞したポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』。格差社会を痛烈に描き、上流階級の暮らしに寄生するという話でした。
『ナイブズ・アウト』の物語も、ある意味『パラサイト』に近い描き方である印象を受けました。
【ネタバレ解説】『パラサイト 半地下の家族』岩や階段、エロのモチーフが現す格差
大富豪のハーラン一家ですが、その内情をみていくと、ハーランに家族が寄生していることが分かってきます。
一方、看護師のマルタはウルグアイからの移民で、貧困層。
心が優しく、ウソを付くと吐いてしまう、ウソ発見器のような体質。捜査も彼女の特性を利用して進んでいきます。
ハーランを献身的に看護する優しさを買われ、他の家族からも可愛がれていたマルタ。
それが、ハーランの遺産相続人と分かると、手のひらを返したかのように牙を剥き始めます。
『パラサイト』でも富裕層と貧困層の格差を描いていましたが、その点でもシンクロしています!
ハーランとハーランの家族、そして移民の看護師マルタ。
屋敷の構造自体もハーランが一番最上階に暮らしていて、そこから年功序列で下がってきます。
ハーランがマルタを選んだのは、マルタの正直さを信頼していたこと、そして家族に自分の力で生きる術を身を以て教えるためだったのです。
【ネタバレ解説】『ナイブズアウト』のラストと顛末
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終盤にさしかかり、探偵ブノワの推理で、“ドーナツの輪の欠けた穴の部分”が埋まっていきます。
ラストの顛末
物語が進むにつれて、探偵ブノワを雇ったのがランサムであることが明らかになります。一体何故か。
それは、ハーランの誕生日パーティでの口論の際、「家族には一切の遺産相続をさせず、すべてマルタへと渡す」と遺言書を変更させたことが発端でした。
ランサムは、マルタがハーランに鎮痛剤の注射をしていることを知っていたため、モルヒネと入れ替え、マルタにハーラン殺害を誘発させることにより、遺言書の変更を無効にして遺産を手にしようとしたのです。
しかし、マルタは優秀な看護師であり、匂いや直感で薬の違いを見分けることができました。実はあの時、ハーランは正しい薬を投与されていたのでした。
ランサムは、事件の翌日、ハーランが殺人ではなく自殺として処理されていることを知り、マルタが犯人だと暴かせるためにブノワを匿名で雇ったのです。
ランサムはその後、解毒剤を元の場所に戻すために屋敷に戻った際に、家政婦のフランに姿を見られていました。
そしてマルタから話を聞き、マルタが薬を間違えなかったことを知ったランサムは、検死結果の証拠を燃やして隠蔽し、フランへ脅迫状を送り接触、さらにモルヒネを投与して殺害を企て、それらすべてマルタへなすりつけようとしたのです。
しかしながら、マルタがフランを助け、フランが生きていることを悟ったランサムは、「殺人未遂で罪が軽くなった」と開き直り、すべてを自供します。
しかし、それはブノワとマルタが仕掛けたウソだったのです。フランは残念ながら死んでいました。
はめられたランサムは怒りを顕にし、飾りのナイフでマルタを殺そうとして刺しますが、そのナイフは仕掛けナイフだったのでした。
ランサムは逮捕されて事件は収束し、ハーラン一家は外に出されます。「My house My rule My coffee」と書かれたマグカップを手にしたマルタが館のバルコニーから見下ろすという皮肉な構図で物語が終わるのでした。
「正直さ」を上手く利用した構成の妙
アカデミー賞脚本賞にノミネートされただけあって、とても良くできた脚本でしたね。
典型的なミステリー映画のプロットで進んでいきますが、根底には格差問題や人種差別の要素が程よく示されています。
一見するとマルタのウソをつけない体質は、ネタ要素として変に目立ってしまいそうですが、その正直さが事件を複雑化させ、なおかつそれが解決の糸口にもなる、上手く物語に絡めて展開していくところが見事でした。
ダニエル・グレイグ演じる探偵ブノワのキャラクター性もクセになるいい味を出していて、ぜひともシリーズ化して欲しいと思える役柄になっていました。
とても満足度の高い傑作ミステリー映画でした!
まとめ:『ナイブズ・アウト』は現代版アガサ・クリスティ!
今回は、ダニエル・グレイグ主演の映画『ナイブズアウト/名探偵と刃の館の秘密』をご紹介しました。
アガサ・クリスティを彷彿とさせ、ミステリーの定番を踏襲しながら、現代風にアレンジを加えている挑戦的で面白い作品でした。
予測できない構成の妙は、探偵ブノワが言っていたドーナツの輪がぴったり埋まるような気持ち良さでしたね。
上質でしっかりと面白いミステリー映画でした!
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