アニメーション

結末がひどいと話題の映画『トイストーリー4』を考察・レビュー

今回ご紹介するのは『トイ・ストーリー4』です。

おもちゃに命を吹き込み、その世界観で観るもの全てを魅了したディズニー/ピクサー映画の『トイ・ストーリー』シリーズ。

シリーズ一作目『トイ・ストーリー』は世界初のフル3DCGの長編アニメーション映画としても知られています。

 

シリーズはこれまでに1〜3まで公開されていて『トイストーリー3』では今までおもちゃで遊んでくれていた持ち主のアンディが大人になったことで、おもちゃを次の世代に手放すという感動的な締めくくりになっていました。

そのため、三部作で完結したものと思っていた方も多かった思います。

 

続編となる本作『トイストーリー4』では、ウッディがある重要な選択をすることになります。

 

そのため、トイストーリーシリーズでは珍しく賛否両論が出ているみたいです。

あなたはこのラスト、どう考えますか。

映画『トイストーリー4』の作品情報とあらすじ

作品情報

原題Toy Story 4
監督ジョシュ・クーリー
主演トム・ハンクス(米)唐沢寿明(日) ウッディ
ティム・アレン(米)所ジョージ(日) バズ・ライトイヤー
アニー・ポッツ(米)戸田恵子(日) ボー・ピープ
トニー・ヘイル(米)竜星涼(日)フォーキー
製作国アメリカ
公開年2019年 
上映時間100分 
おすすめ度

あらすじ

アンディのもとから離れ、新たな持ち主ボニーの元で生活するウッディたち。

ある日ボニーは、幼稚園の工作で作ったお手製のおもちゃのフォーキーを家に持って帰る。
しかしファーキーは自分をゴミだと言って逃げ出してしまう。

 

ボニーのためにフォーキーを探す冒険に出たウッディは、一度も愛されたことのないおもちゃや、かつての仲間ボーとの運命的な出会いを果たし…。

 

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映画『トイストーリー4』の見どころ

出典:https://www.imdb.com/

『トイ・ストーリー3』後のストーリー

今作の舞台は大傑作『トイ・ストーリー3』の涙腺崩壊シーンでもある、アンディからボニーへとおもちゃたちが手渡されたシーンの後を描いています。  

 

つまり、新たな持ち主となったボニーとの生活が舞台となるのです。

そのため、これまでのシリーズとは様子がガラッと変わります。

『トイ・ストーリー4』のこれまでのシリーズとの違い

  • 持ち主がアンディからボニーへ
  • ウッディが一番ではなくなる
  • ゴミのおもちゃ、フォーキーの登場

持ち主が変われば立場も変わるのは当然。

あらなた持ち主となったボニーのおもちゃとして、ウッディはどこかにアンディを感じながらもボニーを想い献身的に支えます。

 

それとは裏腹に、ボニーにとってウッディは特別な存在ではないという葛藤が描かれるのです。

映画『トイストーリー4』のネタバレ感想

出典:https://www.imdb.com/

以下映画のネタバレに触れていますのでご注意してください。

ウッディの物語

これまでの作品はウッディやバズを中心としたおもちゃたちの物語でしたが、今回の物語は紛れもなくウッディの物語でした。

 

アンディからボニーへと持ち主が代わったあとも、アンディとの生活での経験が尾を引くウッディの姿が映しだされます。

ウッディは、ボニーにアンディの姿を重ねてしまうのです。  

 

一方、ボニーは気の弱い女の子で、彼女にとってはゴミでできていても自分で作ったフォーキーが特別な存在。

 

しかし、当のフォーキーは自分がゴミであることから、おもちゃとして扱われることに違和感を持ち、ゴミ箱へ自ら向かうことが一番と考えています。

 

これまでのシリーズでは、ゴミ箱=死を意味していて、そこから必死に逃れようとしていたウッディたちにとって、自らゴミ箱へ入るフォーキーという存在は強烈に映るのです。

 

アンディの時とは変わって、自分が一番ではない。

むしろ忘れられているかもしれないという寂しさを抱えながらも持ち主であるボニーを支えるウッディ。  

その姿はまるで父親のように映ります。

ウッディとギャビー・ギャビー

出典:https://www.imdb.com/

旅の道中、アンティークショップで出会ったギャビー・ギャビー。

彼女は何年も売れ残り、一度でいいから持ち主に愛されることを強く望み、それこそがおもちゃの本命と考えています。  

 

ギャビー・ギャビーの姿はまさにウッディを投影しているのです。

 

意地悪をされるウッディたちでしたが、彼女の気持ちを理解したウッディは、心臓とも言える自らのボイスボックスをギャビー・ギャビーへ渡します。

 

ギャビー・ギャビーはボイスボックスさえ良ければ必ず愛されると考えていたのですが、その結果は悲しいものでした。  

 

そんな悲しい悪役キャラに対しても、ウッディは持ち主に愛される希望を与えて救います。

そこからもやはりウッディの父性を感じるのです。

ボーとの出会い

出典:https://www.imdb.com/

見ない間にすっかり逞しくなっていたボー。

彼女との再会を通して、ウッディは自分の生き方について考えていきます。

 

それは「自分の内なる声を聴くこと」

 

ウッディがボーの影響から自分の信念に従って行動するのに対し、バズは自分の中に登録された音声に従い行動するという2つの軸が描かれ、行く末を暗示するかのような展開になります。

映画『トイ・ストーリー4』の結末

アンディが持ち主だった頃は一番のお気に入りとして使ってもらえていたウッディ。

ボニーへと持ち主が代わり、遊んでもらえる回数も減り、それでも初めはおもちゃは持ち主のためにあるという考えで献身的に裏でサポートします。  

 

そしてフォーキーというゴミからできたおもちゃの誕生と逃亡、かつての仲間であったボーとの再会、アンティークショップでのギャビーギャビーを通して客観的に自分を見ることとなるのです。  

 

これらの冒険を通して、フォーキーを連れ戻したウッディ。

しかし、ウッディはボニーのもとに帰るのではなく、ボーたちと新しい世界、つまり誰かのおもちゃであることを辞めて自由になり外の世界で生きていくという選択をするのでした。

映画『トイ・ストーリー4』の結末がひどい?

本作の結末には、賛否両論が飛び交っています。   

 

 

実際、そこまでひどいのか。これまでのシリーズのテーマから紐解いていきましょう。

『トイ・ストーリー』(1995)

トイ・ストーリー2出典:https://www.imdb.com/

  • ウッディのバズに対する嫉妬
  • 自分がおもちゃであることを自覚するバズ
  • シドとという乱暴な持ち主からの逃亡

おもちゃと持ち主の間に対等な関係がないことを描きながら、アンディのおもちゃとして、価値を見出していく姿を映しています。 

『トイ・ストーリー2』(1999)

トイ・ストーリー出典:https://www.imdb.com/

  • ウッディが自分のルーツと価値を知る
  • アンディと博物館の二択に思い悩む
  • ジェシーやプロスペクターとの出会い

持ち主によっては辛い経験をするおもちゃもいることをウッディは学びます。

持ち主のおもちゃとして、いずれ捨てられる運命にあることを知りながら、アンディが成長するまで、おもちゃとしての役割を果たす決意をウッディはするのでした。

『トイ・ストーリー3』(2010)

トイ・ストーリー3出典:https://www.imdb.com/

  • アンディの成長と別れ
  • おもちゃがいずれ捨てられる運命を描く
  • 辛い過去の経験から悪くなったロッツォとの出会い
  • アンディからボニーへの継承

『トイストーリー2』でプロスペクターから言われた「持ち主の成長と役目の終わり」を描いています。

 

『トイ・ストーリー4』(2019)

トイ・ストーリー4出典:https://www.imdb.com/

そして本作、『トイ・ストーリー4』において描かれるのは、おもちゃの自由意志。

おもちゃが自ら考え、人間の所有物であることを辞める。  

 

これまでのシリーズから考えると、この物語がどれほど挑戦的かが分かります。

これまで、「おもちゃは持ち主の所有物」という絶対的な関係が暗に描かれていました。

 

誰かの所有物であることを辞めたウッディは、おもちゃという概念を超えた存在となるのです。  

この結末こそが、本作が過去作をリスペクトしていないひどい点だと言われています。

 

でも、果たしてそうでしょうか。  

僕は続編を描くなら今作の描き方は正当だと感じました。  

なぜならウッディの経験が蓄積された上での出した答えだからです。

持ち主の元へ戻るという描き方では、わざわざ続編を作る意味はありません。

ウッディだからこそ意味があるのです。

 

彼が経験してきた様々な出会いを通して、おもちゃからの脱却を描くという、「トイ・ストーリー」から「ウッディの物語」へと変貌する挑戦的な結末だったのです。  

 

やはりトイ・ストーリーシリーズは改めてすごいと感じさせられました。

ひどいとすれば他のキャラの出番が少ないことくらい

賛否両論が分かれている今作ですが、改めてこのシリーズの魅力を感じさせれた一本でした。  

 

「ひどい」という印象は一切ありません。

 

一つだけ言うとすると、ウッディが中心に描かれているため、バズをはじめとした他のキャラクターの出番が少ないという寂しさがありました。

 

ディズニーの挑戦的思考を感じられる素晴らしい作品でした。

 

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