オッペンハイマー

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映画

【ネタバレ】映画『オッペンハイマー』感想・考察・ラスト解説|「原爆の父」の内的葛藤とビジョン

「我は死なり、世界の破壊者なり」

今回ご紹介する映画は『オッペンハイマー』です。

『ダークナイト』『インターステラー』のクリストファー・ノーラン監督が、第二次世界大戦下で極秘プロジェクトを率いて原子爆弾の開発に取り組んだ天才物理学者ロバート・オッペンハイマーの半生を描く。

本記事では、ネタバレありで『オッペンハイマー』を観た感想・考察、あらすじを解説。

第96回アカデミー賞(2024年)では、作品賞、監督賞、主演男優賞(キリアン・マーフィ)、助演男優賞(ロバート・ダウニー・Jr.)、編集賞、撮影賞、作曲賞の7部門を受賞。

まめもやし

アメリカの公開から約8ヶ月後となる日本公開となった話題作です!

『オッペンハイマー』作品情報・配信・予告・評価

『オッペンハイマー』

オッペンハイマー

5段階評価

ストーリー :
キャラクター:
映像・音楽 :
エンタメ度 :

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あらすじ

第二次世界大戦下、世界の運命を握った天才科学者オッペンハイマーの栄光と没落の生涯を実話にもとづいて描く。

予告編

↓クリックでYouTube が開きます↓

作品情報

タイトルオッペンハイマー
原題Oppenheimer
原作カイ・バード/マーティン・J・シャーウィン
監督クリストファー・ノーラン
脚本クリストファー・ノーラン
出演キリアン・マーフィー
エミリー・ブラント
マット・デイモン
ロバート・ダウニー・Jr.
フローレンス・ピュー
ジョシュ・ハートネット
ケイシー・アフレック
ラミ・マレック
ケネス・ブラナー
音楽ルドウィグ・ゴランソン
撮影ホイテ・ヴァン・ホイテマ
編集ジェニファー・レイム
製作国アメリカ
製作年2023年
上映時間180分

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全国の劇場で公開中

『オッペンハイマー』監督・原作・スタッフ

監督:クリストファー・ノーラン

クリストファー・ノーラン
Georges Biard, CC BY 4.0
名前クリストファー・ノーラン
生年月日1970年7月30日
出生地イングランド・ロンドン
国籍イギリス・アメリカ

主な監督作

  • 『メメント』(2000)
  • 『ダークナイト』(2008)
  • 『インセプション』(2010)
  • 『インターステラー』(2014)
  • 『ダンケルク』(2017)
  • 『テネット』(2020)

監督はクリストファー・ノーラン。ノーラン監督にとって、実在の人物を映画化するのは今回が初めてとなります。一方で、伝記映画ながらにノーラン監督らしい時間軸を入れ替えや多数の登場人物などの要素は継承しています。

第96回アカデミー賞(2024年)では、本作で自身初てとなる【監督賞】を受賞。

原作:『アメリカン・プロメテウス(原題)』

書籍『オッペンハイマー』オッペンハイマー
カイ・バード、マーティン・J・シャーウィン

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映画『オッペンハイマー』は、作家のカイ・バードと歴史学者のマーティン・J・シャーウィンによる書籍が原作です。四半世紀に及ぶオッペンハイマーへの調査とインタビューをもとに彼の半生が詳細に描かれており、ピューリッツァー賞も受賞。

スタッフ

撮影監督は、『インターステラー』や『ダンケルク』『テネット』に続くでノーラン監督と4度目のタッグとなるホイテ・ヴァン・ホイテマ。本作で初めてのアカデミー賞撮影賞の受賞を果たしました。

音楽を担当したのは『テネット』に続く2度目のタッグとなるルドウィグ・ゴランソン。ライアン・クーグラー監督の初監督作品『フルートベール駅で』の作曲に始まり、『ブラックパンサー』(2018)ではアカデミー賞作曲賞を受賞。本作でも2度目のアカデミー賞作曲賞を果たしています。

衣装デザインは、ノーラン監督と初タッグとなるエレン・マイロニック。『危険な情事』『氷の微笑』などで知られています。

編集は『テネット』に続く2度目のタッグとなるジェニファー・レイム。『マンチェスター・バイ・ザ・シー』や『ヘレディタリー 継承』などで編集を担当しており、本作においてアカデミー賞では自身初の編集賞を受賞。

『オッペンハイマー』キャスト・キャラクター解説

キャラクター役名/キャスト/役柄
J・ロバート・オッペンハイマー(キリアン・マーフィー)J・ロバート・オッペンハイマー(キリアン・マーフィー)
アメリカの理論物理学者。「マンハッタン計画」を主導し、終戦後の1947年、プリンストン高等研究所の所長に就任。加速する軍拡競争の中で水爆開発に反対し、ストローズやテラーと対立していく。
キティ・オッペンハイマー(エミリー・ブラント)キティ・オッペンハイマー(エミリー・ブラント)
オッペンハイマーの妻で生物学者・植物学者。オッペンハイマーとの結婚以前に3度結婚しており、元夫ともに共産党員だった時期もある。
オッペンハイマーとの間には2人の子供がいる。
ルイス・ストローズ(ロバート・ダウニー・Jr.)ルイス・ストローズ(ロバート・ダウニー・Jr.)
アメリカ原子力委員会(AEC)の委員長。投資銀行家として財を築き、AECの創設に携わり、後に委員長となる。
プリンストン高等研究所の理事だった1947年にオッペンハイマーに所長就任をオファー。後に個人的な理由を背景に水爆開発で対立していく。
レズリー・グローヴス(マット・デイモン)レズリー・グローヴス(マット・デイモン)
アメリカ陸軍工兵隊の将校。アメリカ国防総省(ペンタゴン)の建設を監督。
第二次世界大戦中に政府の極秘プロジェクト「マンハッタン計画」を指揮し、オッペンハイマーに白羽の矢を立てる。
ジーン・タトロック(フローレンス・ピュー)ジーン・タトロック(フローレンス・ピュー)
精神科医で共産党員。オッペンハイマーがカリフォルニア大学で教鞭をとっていた頃に出会い、恋仲になる。
オッペンハイマーとは複雑で深い恋愛関係を持っていた。後にうつ病になり、1944年に自殺した。
アーネスト・ローレンス(ジョシュ・ハートネット)アーネスト・ローレンス(ジョシュ・ハートネット)
アメリカの核物理学者で発明家。カリフォルニア大学バークレー校で教鞭をとるオッペンハイマーの同僚。
原爆開発に貢献した粒子加速器「サイクロトロン」を発明。
エドワード・テラー(ベニー・サフディ)エドワード・テラー(ベニー・サフディ)
ハンガリー系アメリカ人の理論物理学者。オッペンハイマーのもとで「マンハッタン計画」に参加。
水素エネルギーと水爆開発に夢中になり、他のメンバーと衝突するきっかけとなり、終戦後は水爆開発の主な提唱者となり、オッペンハイマーと対立する。
アルベルト・アインシュタイン(トム・コンティ)アルベルト・アインシュタイン(トム・コンティ)
相対性理論で物理学に革命を起こした、史上最も偉大といわれる科学者の一人。
第二次世界大戦下、物理学者のレオ・シラードとともに、ルーズベルト大統領にナチスに機先を制するために核開発の必要性を進言した手紙を送る。

オッペンハイマー役を演じたのは、ノーラン監督の映画の常連であるキリアン・マーフィー。『バットマン』三部作と『インセプション』『ダンケルク』に続くノーラン作品6度目の出演作となります。

第96回アカデミー賞(2024年)では【主演男優賞】を受賞。

難解な映画ではなく、登場人物の多さで複雑な映画

『オッペンハイマー』は、世界初の原子爆弾を開発した「原爆の父」として知られるアメリカの理論物理学者、J・ロバート・オッペンハイマーの半生を描いた伝記映画でです。

アメリカ本国では2023年7月21日に公開されましたが、当初日本での公開は未定のまま長らく時間が経過し、約8ヶ月後となる2024年3月29日にようやく日本での公開に至りました。日本での配給は独立系配給会社のビターズ・エンド。

アメリカでは『オッペンハイマー』と同日に公開された『バービー』と合わせて「バーベンハイマー」というネットミームが誕生し、日本での公開前から(悪い意味で)話題になっていた作品でもあります。

映画『オッペンハイマー』は、概ね原作の内容(いわゆる史実)を反映していますが、それを「時間の魔術師」であるノーラン監督らしく、時系列を入れ替えて監督の解釈で映し出しています。

映画には多数の科学者をはじめとした登場人物たちが、名前の紹介もなく次々と登場するので、オッペンハイマーに関する史実や物理学・量子力学の基礎情報を知らないと理解が追いつかなく、ついていけなくなると思います。

映画の内容や原作については以下のYouTube動画や記事で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

裏を返すと、原作本を読んでいたり、史実をある程度予習している人であれば、登場人物の多さによる複雑さはあれど、内容としての難解さがある物語ではありません。

特に説明的な公聴会でのやり取りなどは、原作本を読んだり、ウィキペディアで各々調べてもらえばいいとして、本記事ではノーラン監督による演出・脚色について焦点を当てて深堀っていきます。

ネタバレあり

以下では、映画の結末に関するネタバレに触れています。注意の上、お読みください。

カラーと白黒(モノクロ)映像の意味

映画『オッペンハイマー』の公聴会でのルイス・ストローズ
(C)Universal Pictures. All Rights Reserved.

映画『オッペンハイマー』は、主に2つの軸で描かれていきます。それは、冒頭で明確に文字によって表記される「1 核分裂(FISSION)」と「2 核融合(FUSION)」のパートです。

  • 核分裂(FISSION)
    • オッペンハイマーの視点(カラー)
  • 核融合(FUSION)
    • ルイス・ストローズの視点(モノクロ)

この2つのパートは映像的にも区別されていて、核分裂パートはカラー、核融合のパートは白黒映像です。これは、オッペンハイマーの視点で描かれるパートと、ルイス・ストローズの視点で描かれるパートとして分けられています。

そのため、1954年のオッペンハイマーの機密保持許可(セキュリティ・クリアランス)の公聴会や、1959年のストローズの上院公聴会などが、時系列を入れ替えてカラーとモノクロ映像の両方で描かれるため、混乱を招く要素にもなっています。

ノーラン監督は、自身の出世作でもある『メメント』(2000)においても、カラーと白黒を使い分けていますが、登場人物の視点をカラーとモノクロで分ける手法は、ノーラン監督自身も「奇妙な手法だ」と語っています。

一方で、それによって「観客がオッペンハイマーと同じ視点を共有することになる」とも明かしており、その通りに本作は、オッペンハイマーの人生をノーラン監督らしい解釈を通じた「体感型」の映画となっていました。

【ラスト解説・考察】オッペンハイマーとアインシュタインのやり取りの意味

連鎖反応

映画『オッペンハイマー』でのアインシュタインとオッペンハイマー
(C)Universal Pictures. All Rights Reserved.

前述したオッペンハイマーとストロースの2軸で描かれる本作は、映画の中においてストローズがオッペンハイマーとの確執を深める引き金となる、アインシュタインとのやり取りが印象的に映されています。

1947年、オッペンハイマーにプリンストン高等研究所の所長を打診したストローズは、彼が敷地内でアインシュタインと会話する様子を目撃します。

映画の冒頭シーンでは、2人の会話内容が明かされず、会話後にアインシュタインがストローズに見向きもせずに立ち去っていく様子が映されました。ストローズは、それが気がかりであり、後にオッペンハイマーと戦後の水爆開発で対立していく中で、彼への敵対心のフックとなるのです。

3時間に及ぶ映画のラストで、ようやくオッペンハイマーとアインシュタインとの会話内容が明かされます。2人は、原子爆弾を爆発させた時に、爆弾によって放出されたエネルギーが大気中の水素原子と融合して連鎖反応を起こす可能性について話していました。これは後にオッペンハイマーと対立して水爆開発を推し進めるエドワード・テラーが提起したものです。

アインシュタインは、その可能性があるのであればナチス・ドイツと共有し、両方がすぐに研究をやめるべきだとアドバイスしていました。

オッペンハイマーは、もしそうなった場合、爆発とともに地球が破壊されることを意味するものの、その可能性は「ほぼゼロ(near zero)」だと確信していました。しかし、ラストで明かされる会話では、オッペンハイマーはアインシュタインに「連鎖反応は起こったと思う」と言いました。

映画のラストシーンは、アインシュタインが去った後、1人立ちすくむオッペンハイマーが、怯えたような表情を浮かべる様子が映されます。上空にいくつものミサイルが発射され、飛行機に乗ったオッペンハイマーは、それらによって地球が火に包まれるビジョンを見ていたのでした。

映画は雨が降る水面を見つめるオッペンハイマーの怯えたような表情で終わります。これは思い返してみると、映画の一番最初の冒頭シーンで、雨の中、水溜りを眺める若きオッペンハイマーの姿と呼応していることに気づきます。

雨が水面を打ち、波及する様子はまさに「連鎖反応」であり、オッペンハイマーがもたらした原爆によって、世界は先の見えない核の時代へと突入しました。今なお核問題は続いており、オッペンハイマーのビジョンを通じて、世界を破壊してしまうまであと一歩のところまで来ていることを想起させるラストになっています。

これは原作本のタイトルである「アメリカン・プロメテウス」、ギリシャ神話においてゼウスから「火」を盗んで人間に与えたプロメテウスと重なります。

オッペンハイマーとストローズによる対立(公聴会)の様子が想像以上に時間を使って描かれているのも、「連鎖反応」のひとつとして機能しているように思います。ストローズは、オッペンハイマーがアインシュタインとの会話で、「自分のことを悪く言っているのではないか」と考えていましたが、先述のように、2人はストローズなど眼中にもありませんでした。

しかし、それは結果としてストローズの対立への連鎖反応を生むことになります。オッペンハイマーは事実上、公職から追放されてしまい、個人的な恨みに執念を燃やしたストローズやテラーによって、水爆開発が推し進められるという恐怖が描かれるのです。オッペンハイマーの視点(1. 核分裂)が、ストローズの視点(2. 核融合)を引き起こしているのです。

オッペンハイマーの友人でノーベル物理学賞受賞者でもあるイジドール・ラビ(デヴィッド・クラムホルツ)は、オッペンハイマーからマンハッタン計画を知らされたとき、「300年にわたる物理学の歴史が、世界を破壊する爆弾に結実していいはずがない」と言いました。

このセリフによって、連鎖反応はオッペンハイマーから始まったものではないことが思い起こされます。何世紀にも渡る物理学の最後なるかもしれないバトンを受け取ったのがオッペンハイマーだったのです。

結果として、トリニティ実験は成功し、爆発によって世界が破壊されることは「ほぼゼロ」の通りに免れましたが、オッペンハイマーがラストに見た絶望的なビジョンは現在へと受け継がれ、2024年の現在、残り90秒となった「終末時計」の秒針を示すようでした。

内的葛藤とビジョン

映画『オッペンハイマー』のラストシーンのオッペンハイマー
(C)Universal Pictures. All Rights Reserved.

ノーラン監督は、NYタイムズのインタビューで「オッペンハイマーは最も優秀な人物の一人であったにもかかわらず、その野心は知性を上回っていたと思う」と語っています。

本作はタイトルが象徴するように、オッペンハイマーの半生を映し出すことに専念しています。そこで映し出されるのは、科学者としての探究心と、自分が選んで関わったことがもたらした結果に対する葛藤でした。

映画公開前から明かされていましたが、彼が先導して作られた原爆が、広島・長崎へ投下される場面はありません。一方で、オッペンハイマーが原爆による被害を映した映像を直視することができない姿が映されています。

映画におけるトリニティ実験の前後で、オッペンハイマーの様子は明確に変化しています。原爆開発の様子は、日本人が観ると複雑な心情になるほどドキュメンタリー的です(プロジェクトX的でもある)。

一方で、終戦後のオッペンハイマーは水爆に反対し、道徳的な呵責に悩まされます。それが如実に現れているのが、ジェイソン・クラーク演じるロジャー・ロブに詰問されるシーン。彼に問い詰められる様子は、トリニティ実験の爆発の発光と重ねられ、まるでホラー映画のような演出になっています。

また、ノーラン監督の演出として特に印象的なのが、オッペンハイマーが「特殊能力」のように量子のビジョンを見ている様子が表現されていること。

若きオッペンハイマーが実験物理学から理論物理学へと移行していく中で見るビジョンは、花火のような「原子の煌めき」ともいえる表現でした。それが次第に変化していき、原爆投下後に「戦争終結の立役者」と迎えられて演説する場面では、拍手喝采する群衆の中に、顔の肉が剥がれ落ちる人物のビジョン目撃します。(演じているのはノーラン監督の娘。)

さらには、カップルがキスをしているシーンから、恐怖に怯える様子へ変化し、自分の足元には黒い灰の塊となった亡骸も見え始めます。そして最終的に、ラストの絶望的なビジョンへと変化していくのです。

これらは、Vultureのインタビューで、「人々が忘れがちな結果の遅発性」だと明かしており、それが音のズレとしても表現されています。

物語は3時間に及ぶ長尺ですが、オッペンハイマーとストローズの2つの視点を切り取り、会話劇ながらに退屈させていない点はさすがはノーラン。2人の1947年のプリンストン高等研究所の所長オファーでのやり取りを軸にして、科学者としての野心が道徳的呵責へと変化していくオッペンハイマーと、原爆成功の流れで水爆開発を推し進めようとするストローズの対象的な様子を通じて、科学と権力という構図を抽象化させ、視聴者にも他人事ではないこととして描こうとしています。

とはいえ、あくまでも「オッペンハイマーの物語」の枠を出ておらず、なぜ今、オッペンハイマーを描くのかが不明瞭に感じたのも正直な感想です。2022年の年末には、1954年のオッペンハイマーの機密保持許可の取り消しが無効とされ、これは彼の名誉回復を意味していて、本作がその翌年公開というタイミングも絶妙。いかにもアメリカらしい背景を感じます。

原作本も、読んでいてオッペンハイマー寄りだと感じた印象がありましたが、特にラストシーンのオッペンハイマーが見るビジョンはあまりにもノーランの解釈が強い。せめて監督が語っていた「核の脅威への関心」を描くのであれば、最後に核の現状を説明する描写があっていいとも思えます。

「ド迫力な映像と音楽の伝記映画」で終わってしまうモヤモヤが残り、自分にとっても好きな監督の一人であり、世界を牽引する映画監督でもあるので、内的葛藤のその先まで観たいと思ってしまうのでした。

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